ムエタイオープン 3.22 東京 ひがしんアリーナ(レポ):壱・センチャイジム、ONE参戦で磨いたパンチでタイ人選手に2R KO勝ちしムエタイオープン・スーパーバンタム級王座獲得
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センチャイムエタイジム主催「MuayThaiOpen 50」
2025年3月22日(土)東京・ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)
レポート:井原芳徳
センチャイムエタイジム主催のムエタイ大会「MuayThaiOpen(ムエタイオープン)」は今回50回の大会を迎えた。3階級のタイトルマッチが並び、当初はムエタイオープン認定の王座戦と発表され、その後、ルンピニー日本支局(LPNJ)認定のタイトルマッチへの変更が発表されていたが、結局、ムエタイオープンのタイトルマッチとして行われた。
第13試合 メインイベント ムエタイオープン・スーパーバンタム級王者決定戦 3分5R
○壱[いっせい]・センチャイジム(センチャイムエタイジム/KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者、元ルンピニー日本バンタム級王者)
×シンクロンコーイ・ヌムパグデェ[Shinklonkoi Numngpagdee](タイ)
2R 1’33” KO (右フック)
※壱が王者に
センチャイムエタイジムのエース、壱は昨年8月のムエタイオープンのメインイベントでルンピニーとラジャダムナンの元バンタム級ランカーのファーモンコンに判定勝ち。11月のNJKFと12月のKNOCK OUT横浜武道館大会に渡って行われた「KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント」ではNJKFの嵐、INNOVATIONの前田大尊を下して決勝に進んだが、スック・ワンキントーン王者の森岡悠樹とのダウンの応酬の末に2R TKO負けした。2月28日にはタイでのONEフライデーファイツに参戦し、ルー・イーフーに1R2ダウンを奪われたが、2R逆転KO勝ちし、同大会2連勝に。3週間隔で早くも次戦に臨んだ。対するシンクロンコーイは17歳の選手。
1R、壱がサウスポーで構えてプレッシャーをかけ、シンクロンコーイは回って距離を取る構図。壱が時折左ミドルを当て、シンクロンコーイも右ミドルを返す場面もあるが、お互い攻撃が少ないまま終わる。典型的なムエタイの1R目に。記者採点はイーブン。
2R、壱が前に出て、シンクロンコーイが回る構図が続き、まだ静かな状態だったが、いきなり試合が動く。壱は素早く距離を詰め、サウスポーの右の前手でのフックをクリーンヒット。不意を打たれたシンクロンコーイはダウンする。シンクロンコーイは立ったもののダメージが大きく、最後は壱がシンクロンコーイをロープ際に詰め、シンクロンコーイの右ストレートをかわしつつ、右フックを当ててマットに沈め、ムエタイオープンの王座を獲得した。
バウトレビューのYoutubeチャンネルの事前インタビューで壱は、オープンフィンガームエタイのONE対策として、長いパンチに適したロングスタンスの構えを磨き、下半身を強化してきたことを明かしていたが、通常のボクシンググローブの試合においても、その成果が活きた模様だ。
第12試合 ムエタイオープン・バンタム級王者決定戦 3分5R
×矢島直弥(TSK japan/元WPMF日本&蹴拳ムエタイ・フライ級王者)
○イティポン・シット・ポージョーウォー[Aitthiphon Sit.Porjorwor](タイ)
判定1-2 (ピリカ49-48/大沢48-49/谷本48-49)
※イティポンが王者に
矢島は34歳のベテラン。昨年11月のムエタイオープンで馬上一樹に判定勝ちすると、「15年前にムエタイオープンでアマチュアの経験を積ませてもらいました。35歳になるまでに来年、ONEに出場したくて、ムエタイオープンに出場しました。センチャイ会長、来年3月にタイトルマッチお願いします。そこでベルトを取らせてもらってONEに挑戦したいです」とマイクアピールし、今回の王座戦が用意された。
イティポンは2月8日のシュートボクシングでは計量オーバーの濱田海をステップワークと首相撲で翻弄し判定勝ちしている。今回は慣れたムエタイルールでより力を発揮し、矢島を翻弄する。
1R、矢島が前に出るが、イティポンは距離を取り続ける。お互い攻撃が少ないが、イティポンが終盤には右ミドルを強打し、右ストレートを当ててから崩しを決め、少し優位に進める。記者採点はイーブン。
2R、矢島は変わらず前に出て、時折左右のボディを当てるが、攻撃が少ない。イティポンは左ジャブで距離を取りつつ、左右のミドルを当て、組んで膝を当てるが、矢島の前進を止めるほどにはならない。記者採点はイーブンだが見方によっては三者三様となる可能性もある。
3R、イティポンは左右のミドルを当てつつ、右肘も随所で当てる。組んでの膝でも変わらず優位に進め、矢島はなかなか攻撃が返せなくなる。記者採点はイティポン。
4R、イティポンは変わらず組んでの膝、左右のミドルを当てる。3Rよりもさらにヒットを増やし、矢島を圧倒する。終盤には右ハイを当てる場面も。記者採点はイティポン。
5R、イティポンは必死に前に出る矢島をかわし続け、左右の前蹴り、ミドル、膝を当て、時折背後に回って膝を当て、差をはっきり印象付ける。記者採点はイティポン。合計47-50でイティポン。ジャッジは1者が意外にも矢島につけたが、2者は順当にイティポンを支持し、イティポンが判定勝ちした。
第11試合 ムエタイオープン・ライト級王者決定戦 3分5R
○弘[こうた]・センチャイジム(センチャイムエタイジム)
×新田[あらた]宗一朗(クロスポイント吉祥寺/INNOVATIONスーパーフェザー級王者)
判定3-0 (ピリカ49-47/川原49-47/和田49-47)
※弘が王者に
弘は昨年8月大会でコムキョウに判定負け。11月大会ではINNOVATIONスーパーフェザー級1位の浅川大立に判定勝ちした。
新田はそのINNOVATIONの王者で、昨年後半は8月4日のKNOCK OUTで山本太一に1R KO勝ちしたが、同月30日のONEフライデーファイツでイタリアのオマール・ドリッシに3R KO負け、11月のカンボジアのクンクメールの大会ではチョット・サレイヴァントンに3R KO負けしている。
1R、弘がプレッシャーをかけ、新田は回って距離を取る構図が続く。お互い攻撃はまだ少なく、新田の細かい左右のローがやや目立つ程度で終わる。記者採点はイーブン。
2R、弘が1R同様に前に出続け、右ローを主体にしつつ、右のミドル、三日月蹴りも当てる。新田は回りつつ、左ボディ、右ロー等を返す。両者攻撃が増えるがまだ均衡状態だ。記者採点はイーブン。
3R、弘は変わらず前に出て、右ローや左アッパーを当てつつ、ロープに詰めて首相撲でコントロールして膝を当てる場面を増やす。新田もパンチを返す場面もあるが、攻撃が減り、印象が悪い。記者採点は弘。
4R、弘がさらに差を広げるラウンドとなり、右ロー、左ジャブを当てつつ、度々組んで膝を当て、新田を圧倒する。記者採点は弘。
5R、弘が右ミドル、ストレート、組んでの膝等を当て続けて、最後まで圧倒し終了する。記者採点は弘。合計50-47で弘。ジャッジ3者とも49-47で弘を支持し、弘が王者となった。
第10試合 58kg契約 3分3R
○稔之晟[じんのじょう](マイウェイスピリッツ)
×チャイヤンレック・モーコーチョーチェンマイ[Chaiyanlek mor.Kor.Chochangmai](タイ)
判定3-0 (大沢30-28/リカ30-28/和田30-27)
第9試合 63.5kg契約 3分3R
×錦 和道(FIGHT BASE都立大)
○テレカ∞(NEXT LEVEL渋谷)
2R 2’37” KO (右ストレート)
第8試合 肘無し 67kg契約 3分3R
×中村 漣(BOUNCER GYM)
○オム・ソンチョル[Eom Seong Cheol](韓国)
判定1-2 (ピリカ30-28/谷本28-29/大沢28-29)
◆アマチュア
第7試合 ムエタイオープン・アマチュア・フェザー級タイトルマッチ 2分3R
○駒木根稔和(TSK Japan)
×渡辺悠斗(センチャイムエタイジム錦糸町)
2R 0’31” KO (左三日月蹴り)
※駒木根が王者に
第6試合 47kg契約 2分3R
○大久保海成(橋本道場)
×姉帯 心(ノーナクシンジム)
判定3-0
第5試合 40kg契約 2分3R
○宮城壮一朗(FREEDOM@OZ)
×浦田七斗(CLIMB GYM)
判定3-0
第4試合 32kg契約 2分3R
○川原さくら(橋本道場)
×小貝春喜(拳伸ジム)
判定3-0
第3試合 69kg契約 2分3R
○志賀野真人(TSKJapan)
×神山 聖(トイカツ道場)
2R 1’03” KO
第2試合 34kg契約 2分3R
△林田 海(橋本道場)
△富高蒼大(CLIMB GYM)
判定1-0
第1試合 28kg契約 2分3R
○鈴木翔大(CYCLONE GYM)
×佐藤蒼壬(CLIMB GYM)
判定3-0