RWS 2.15 ラジャダムナン(レポ):奥脇竜哉、ラジャ・フライ級王座挑戦も判定負けし2階級制覇ならず。エイワの17歳・安部焰が判定勝ち
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ラジャダムナン・ワールドシリーズ(RWS)
2025年2月15日(土/現地時間)タイ・バンコク・ラジャダムナンスタジアム
レポート:井原芳徳 Photos by (C)Rajadamnern World Series
奥脇竜哉、ラジャ・フライ級王座挑戦も判定負けし2階級制覇ならず
第6試合 メインイベント ラジャダムナンスタジアム認定フライ級タイトルマッチ 3分5R
○ジグソー・アールワンムエタイ[Jigsaw R1 Muaythai](タイ/王者)
×竜哉・エイワスポーツジム[奥脇竜哉](エイワスポーツジム/9位、WBCムエタイ世界&プロムエタイ協会フライ級王者、元ラジャダムナン・WPMF世界・IBFムエタイ世界・ムエサイアムイサーン・ミニフライ王者、元WMC世界ピン級王者)
判定3-0 (50-45/50-45/49-46)
※ジグソーが防衛
竜哉は24歳。19年9月、タイ・ラジャダムナンスタジアムにてミニフライ王者となり、その後もBOMの主力として活躍し、RWSにも出場。昨年3月のタイでのRWSでコチャシットに敗れたが、4月の千葉大会でリベンジ。6月のタイでのRWSでも1R KO勝ちし、7月の千葉でのRWSではゲーオナーカーに判定勝ち。8月のBOM横浜大会ではシヴァラートを1R左ボディでKOし、WBCムエタイ世界フライ級王座を獲得。10月のBOMではカンボジアのプロウンを1R KOした。12月のRWS横浜大会ではラジャの1階級下ランカーのカムパントーンに判定勝ち。連勝を6に伸ばし、今回、約5年越しでラジャ2階級制覇の戦いに臨んだ。
試合は王者が打たれ強さと試合巧者ぶりを発揮する展開に。1R、両者序盤から積極的に右ローを蹴り合う展開で、竜哉はカーフキックも織り交ぜ、左ミドルや左ボディを絡める。ジグソーは表情を変えずカーフとボディを耐え、終盤には攻撃をもらってからすぐ左ミドルを返すようになって盛り返し、しっかり印象を作る。RWSはマスト採点で、記者採点は僅差だがジグソー。ジャッジは割れ、2者がジグソー、1者が竜哉を支持する。
2R、ジグソーは攻撃をもらう前に矢継ぎ早に自分の蹴りを出し、左ミドルを的確に当て続ける。それでも竜哉は随所で右カーフ、左ボディを返す。終盤、ジグソーは前に出つつ左右のミドル、右ローを増やし差を印象付ける。竜哉は攻撃が減ってしまい印象が悪い。記者採点はジグソー。ジャッジ3者もジグソーにつける。
3R、ジグソーは変わらず左ミドル、竜哉は右ロー、左ボディ主体という構図が続く。竜哉は左ボディから左フックにつなげる。ジグソーはしんどそうな顔を少しのぞかせるが、変わらず左右のミドルを当て続ける。終盤、竜哉は左三日月蹴りを当てるが、ジグソーは表情を変えず耐える。記者採点は僅差だがジグソー。ジャッジ3者もジグソーにつける。竜哉は2者から3ポイント差と評価され、ダウンと奪うかKOしないといけない厳しい情勢に。
4R、竜哉は逆転を狙って圧を強めるが、ジグソーは距離を取り、右ミドルを連打し、左インローや重みのある左ミドルも絡め、反撃を許さない。竜哉は時折左右のボディ、左ジャブを当てるが、さすがに少し疲れた様子。ジグソーはボディへの左前蹴りで竜哉をフラつかせ、しっかり差を印象付ける。記者採点はジグソー。ジャッジ3者もジグソーにつける。
5R、竜哉は前に出てパンチを振うが、ジグソーはかわし、左インローでバランスを崩させ、組んでは膝を当て、竜哉の反撃を封じる。RWSは“流し”(守備固め)が禁止のため、ジグソーは距離を取りつつも随所でしっかりミドル、ローを当て、最後までしっかり攻撃して終える。記者採点はジグソー。ジャッジ3者もジグソーにつける。記者採点合計50-45でジグソー。ジャッジ3者もジグソーを大差で支持し、ジグソーが判定勝ちで王座防衛を果たし、竜哉は2階級制覇ならなかった。
試合後のリング上のインタビューで竜哉は「U-NEXTで応援してくれた皆さんありがとうございます。結果は負けてしまいました。必ずやりかえすんで、また応援していただけるよう頑張るんで応援お願いします」と話した。ジグソーには勝者ボーナスの15万バーツ(約70万円)、両選手にファイタースピリッツ賞ボーナス10万バーツ(約45万円)が授与された。
エイワの17歳・安部焰が判定勝ち
第1試合 104ポンド(47.17kg)契約 3分3R
○焔[ほむら]・エイワスポーツジム[安部焰](エイワスポーツジム)
×ペットモラコット・ローンリアンギーラーバーンケーオ(タイ)
判定3-0 (30-27/30-27/29-28)
竜哉の後輩・焔は17歳でRWS初参戦。ムエタイ11戦9勝2敗。ペットモラコットは15歳。
1R、長身のペットモラコットが詰めて来るが、焔は左ボディを効かせ、ロープに詰めてのパンチ連打で追い詰める。ペットモラコットは首相撲の展開で打開を図り、離れれば右ミドルと肘を返し、次第に再びプレッシャーをかけて持ち直す。ジャッジ3者とも焔につける。
2R、ペットモラコットは執拗に組み、膝を当てる。焔は突き放して右ストレート、肘、左ボディを随所で当てるが、ペットモラコットは1Rのように止まることなく、前に出て組み続ける。僅差の展開となったためジャッジは割れ、2者が焔、1者がペットモラコットを支持する。
3R、変わらずペットモラコットが前に出て、組みの展開では膝と肘を放つが、焔も右肘やストレートを返す。ペットモラコットは左まぶたを腫らし鼻血を出し、消耗してきている様子。すると残り40秒、焔が左ボディを効かせて、ペットモラコットの動きを止めると、パンチ連打と右ハイでペットモラコットを追い詰める。3Rも焔がポイントを取り、しっかり差をつけ判定勝ちした。