ベラトール 9.7 サンディエゴ(レポ):1年半ぶり試合の菊入正行、3R離れ際の左ミドル→パウンドで2試合連続KO勝利
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Bellator Champions Series: San Diego
2024年9月7日(土/現地時間)米国カリフォルニア州サンディエゴ・ペチャンガアリーナ
レポート:井原芳徳
第4試合 ウェルター級 5分3R
○菊入正行(NEVER QUIT/元パンクラス・ウェルター級王者)
×ハーマン・テラード[Herman Terrado](グアム)
3R 2’54” TKO (レフェリーストップ:左ミドルキック→グラウンドパンチ)
菊入は29歳。16歳からキックボクシングを始め、国士舘大学1年の2014年には全日本学生キック・ミドル級王者となる。15年にNEVER QUITの前身の和術慧舟会東京道場に加入してMMAを始め、17年4月にパンクラスでプロデビュー。MMA戦績12戦9勝(6KO)2敗1分。20年12月の初対決で判定負けした相手・村山暁洋には21年10月のパンクラス・ウェルター級暫定王者決定戦でリベンジ。22年5月にはONE参戦中の手塚裕之が正規王座を返上したことで、菊入が正規王者に認定された。22年9月にベラトールとの契約が発表され、昨年4月のハワイでの初戦ではアレクセイ・シュルケヴィッチと激しい打撃戦を繰り広げ、2R終盤に右ストレートでKO勝ちした。昨年8月に網膜剥離が判明し手術したが、再剥離して今年1月に再手術。度重なる困難を乗り越え約1年半ぶりに試合復帰した。
テラードはグアム出身で今大会の地元サンディエゴに住む34歳。MMA戦績22戦15勝(8KO/6一本)6敗1分。2008年、後にUFCファイターとなるボビー(キング)・グリーンとの試合でMMAデビュー。ストライクフォース、ベラトール、グラディエーターチャレンジに上がり、18年のPFLウェルター級リーグではマゴメド・マゴメドケリモフ、ジェイク・シールズに敗れ予選敗退。21年4月のベラトールに出場予定だったが対戦相手のムハメド・ベルハモフ[Mukhamed Berkhamov]が計量で2.8ポンドオーバーし試合が中止に。昨年10月のベラトールで両者の再戦が行われたが、ウェルター級より10ポンド重い契約体重で、テラードは判定負けしている。
試合は菊入が、接戦の末、相手をじわじわ削って見事フィニッシュすることに。1R、長身の菊入は開始直後はサウスポーで構えていたが、中盤には通常のオーソドックスに戻す。お互い慎重に探り合う状態が続き、次第に菊入が右の三日月蹴り、ローを当てるようになるが、終盤、テラードは圧を強めて左フックを当て、タックルで抱え上げて倒す。菊入はその先を許さず、すぐ立ち、テラードを金網に押し込む。菊入は離れ際に右肘を放つが、テラードはかわし、右肘とフックを返す。最後は菊入がタックルで倒し返してバックを奪うが、テラードは菊入の腕をつかんで、その先の攻めを封じて終える。記者採点は僅差だがやや攻撃のインパクトで勝ったテラード。割れても不思議ではない。
2R、お互いスイッチし、見合う状態が続く。菊入は手数がなかなか伸びないが、少しずつ右ミドル、ロー、ボディストレートのヒットが目立つように。テラードは口が開き汗が増え、疲れが溜まって来た様子。終盤、テラードも距離を詰めフックを返し、パンチが交錯すると、菊入はもらっていないがスリップしてしまう。すると残り40秒、菊入のパンチに合わせ、テラードがタックルを仕掛け倒す。テラードは力が入りきらない様子で、すぐ菊入は返して金網際で押さえる。しがみつく菊入に対してテラードは肘を落とし続け、やや攻めている印象を与えて終える。記者採点は有効打で勝った菊入としたが、割れても不思議ではない。
NASTY LIVER SHOT!
Masayuki Kikuiri stops Herman Terrado with a nasty body kick in the third round! #BellatorSanDiego | LIVE NOW on @SportsonMAX pic.twitter.com/gCfi8xUHwg
— Bellator MMA (@BellatorMMA) September 8, 2024
3R、菊入は左ジャブ、三日月蹴り、右ロー等を随所で当てて、やや優位に進める。テラードは疲れていて攻撃が減り、中盤にタックルを仕掛けるが、菊入は金網に押し返す。すると菊入は押し離してから、左のミドルキックをヒットする。足の甲あたりがテラードのレバーに炸裂すると、テラードは声を出して倒れ、菊入が上からパウンドを連打したところでレフェリーがストップ。菊入は復帰戦を勝利で飾るとともに、ベラトール2連続フィニッシュ勝利とした。