修斗 12.3 山口 KDDI維新ホール (レポ):ROAD TO UFC帰りの野瀬翔平、神田T800周一に1R一本勝ちしバンタム級上位勢との対戦を熱望。結城大樹が判定勝ち。國頭武と墨吉涼太がランカー下す
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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TORAO NATION STATE主催「プロフェッショナル修斗公式戦 山口大会 TORAO 31」
2023年12月3日(日)山口・KDDI維新ホール
レポート:井原芳徳 写真:(C)TORAO NATION STATE
ROAD TO UFC帰りの野瀬翔平、神田T800周一を1Rで撃破しバンタム級上位勢との対戦を熱望
第10試合 バンタム級 5分3R
○野瀬翔平(マスタージャパン福岡)
×神田T800周一(パラエストラ広島/世界6位、元GLADIATOR同級王者)
1R 3’10” アームロック
野瀬は昨年のROAD TO UFC(RTU)に参戦し、6月の一回戦では相手選手が1R序盤に右膝を負傷しTKO勝ち。10月の準決勝で優勝者・中村倫也に1R KO負け。3月の修斗後楽園大会では新井拓巳に1Rアームロックで一本勝ち。今年5月、RTUに再び出場したが、シャオ・ロン(中国)に判定2-1で敗れ、今回地元福岡に近い山口での修斗に上がる。
神田は昨年12月のTORAO山口大会で野尻定由に判定勝ちし、バンタム級ランキング入り。今年3月と6月のGLADIATORではテムーレン・アルギルマー(モンゴル)と対戦し、初対決では1R TKO負けしたが、再戦では判定1-2と健闘した。8月のTORAO広島大会では國頭武と一進一退の攻防を繰り広げ判定2-1で勝利している。
1R、両者サウスポーで構え、野瀬が右インローを当てると、神田が組みに来たが、野瀬は両脇を差してから、抱え上げて倒す。神田が脱出しようと動くと、野瀬はすぐさまバックを取り、足4の字ロックで捕獲する。野瀬は裸絞めを狙いつつ、右手でパウンドを振いながら、神田の左腕をつかむと、神田の背中のほうに引っ張り、チキンウィングアームロックを仕掛ける。時折極まりかけるが、神田はもがき、間一髪で防御を続ける。野瀬はマウントポジションに移行してからも、神田の左腕をつかみ続ける。すると野瀬はマウントのまま神田の胸のあたりまで登り、三角絞めのプレッシャーもかけながら、神田の左腕を極めてタップを奪った。
マイクを持った野瀬は「やっとランカーと試合できて、この辺とはレベルが違うので、もっと上とやらせてもらいたいと思います」とアピールした。野瀬は20年9月に工藤諒司に敗れて以降、修斗ではこれで5連勝に。最新のバンタム級世界ランキングは王者・安藤達也、1位・竹中大地、2位・藤井伸樹、3位・石井逸人、4位・齋藤奨司、5位・須藤拓真、6位・神田となっている。石井はフライ級に転向したため、それ以外の誰と来年当たることになるか?
結城大樹、メインイベントで判定勝ち
第12試合 メインイベント フェザー級 5分2R
○結城大樹(マスタージャパン福岡/世界2位)
×岡田達磨(SAI-GYM)
判定2-0 (加藤19-19/小島20-18/吉田20-18)
結城は昨年11月の修斗沖縄大会で工藤圭一郎に判定勝ちし、今年5月のTORAO福岡大会のメインイベントでは元環太平洋フェザー級王者のTOMAに判定勝ちしたが、7月の後楽園大会ではオーディンに判定負けした。岡田は9月の地元新潟大会のメインでTOMAに2R KO負けしている。
1R、開始すぐに結城がタックルで倒し、トップで押さえる。中盤、結城がハーフで押さえると、岡田のブリッジに合わせて動き、バックマウントを奪う。結城はパウンドを当て、裸絞めを狙う。時折首元に腕が入るが、間一髪で岡田が防御を続ける。
2R、サウスポーの岡田が右ジャブを放つと、すぐに結城が片足タックルを仕掛けて倒し、またも上から押さえる。中盤、結城がハーフガードで押さえ、肩固めのプレッシャーをかける。終盤、結城はトップに戻るが、岡田は防戦一方なのは変わらず。結城は時折パウンドを当てて主導権を維持し終了する。加藤秀和サブレフェリーは意外にも19-19でイーブンとしたが、2者が順当に結城を支持し、結城が判定勝ちした。
地元山口の48歳のベテラン・毛利昭彦は判定負け
第11試合 セミファイナル フェザー級 5分2R
×毛利昭彦(毛利道場)
○児山佳宏(パラエストラ松戸/元環太平洋ライト級王者)
判定0-2 (加藤19-19/小島18-20/吉田18-20)
毛利元就の末裔・毛利は地元山口の毛利道場率いる48歳。昨年12月のTORAO山口大会では宮崎“師範代” 清孝の引退試合の相手を務め2R肩固めで勝利した。児山は42歳。4年のブランクを経て21年11月に復帰してからは4戦3勝1敗。9月の修斗後楽園大会ではメイヘム和也に判定勝ちし2連勝中だ。
1R、児山が金網際の組んでの攻防から倒すと、バックを取ってコントロールを続ける。児山はパウンドやサブミッションには持ち込めないが、毛利は防戦が続く。
2Rも児山がテイクダウンを奪い、金網際で押さえ続ける。中盤、毛利が返しかけると、地元の応援団は湧くが、すぐに児山がグラウンドに引きずり戻す。終盤、毛利が回転しながらアームロックを狙うが、児山は対処し、押さえる展開に戻す。毛利は金網を背にして座りつつ、がぶる児山に肘を連打するが、児山はすぐ動いて毛利を寝かせる。毛利は下からパウンドと肘を当て続けて終える。2Rの毛利の打撃を評価するジャッジもいたが、2者が児山を支持し、児山が判定勝ちした。
試合後は勝った毛利が先に退場し、児山はケージに残ってマイクを持つと「48歳なんですけど、僕はまだまだあきらめないですし、強くなりたいです。まだまだ強くなるんで、これからもよろしくお願いします。みんなで一つになりましょう」と観客にアピールした。
墨吉涼太、打撃で元環太平洋王者のソーキを圧倒
第9試合 ウェルター級 5分2R
×ソーキ(NASCER DO SOL/世界2位、元環太平洋王者)
○墨吉涼太(誠流会館)
判定0-3 (加藤18-20/宮崎18-20/片岡18-20)
墨吉が打撃スキルの高さを発揮する内容に。1R、墨吉がサウスポーのソーキに右ハイを当て、ソーキはひるむが、すぐタックルを仕掛けて墨吉を押し倒す。両者立ち、ソーキが押し込むが、墨吉は膝を当ててから突き放す。その後も墨吉が右テンカオ、ハイ、左ジャブ等を当て、右フックでもひるませる。
2R、ソーキが上になる場面もあるが、墨吉はその先の攻めを許さず、スタンドに戻し、右ストレートを当ててソーキを苦しめ、打撃で好印象を残し判定勝ちした。
國頭武、野尻定由との寝技勝負制す
第8試合 バンタム級 5分3R
○國頭 武(BURST)
×野尻定由(マスタージャパン福岡/世界8位)
判定3-0 (橋本29-28/宮崎29-28/小島29-28)
1R、野尻が開始すぐにタックルで倒してからバックを奪うが、國頭は両足のロックを許さず、振り落としてハーフで押さえ、パウンドを当てる。野尻はもがくが、國頭はマウント、バックと移り、足4の字ロックで捕獲する。國頭は裸絞めを狙いながらパウンドを当てると、野尻は鼻血を出す。國頭がポイントを先取する。
2R、野尻は執拗にテイクダウンからバックを狙う。1R同様に脱出され続けるが、キープして裸絞めを狙ったりパウンドを当てる場面を作り、國頭に反撃を許さない。
ポイント五分で迎えた3R、野尻は開始すぐにタックルを仕掛け、またもバックを狙うものの、力が入りきらず、國頭はあっさりと引っ繰り返し、ハーフで押さえる。中盤、國頭がマウント、バックを狙うと、野尻は体をひねって上になり、タックルから抱え上げて倒し、またもバックを狙う。一進一退の攻防が続くが、終盤は國頭がバックコントロールを続け、パウンドも当て優位に。最後は立ってのパンチの打合いで終了。野尻の反撃を封じ、國頭が判定勝ちした。
永留惇平、フライ級新人王決勝進出
第7試合 2023年度新人王決定トーナメント フライ級準決勝 5分2R
×若宮龍斗(Personal Styles)
○永留惇平(MMA Rangers Gym)
1R 4’38” ニンジャチョーク
永留は5月の新人王トーナメント一回戦で下田洋介を2Rフロントチョークで仕留め、大会の中継の解説を務めた佐藤ルミナ氏も大会のMVPに永留をあげていた。
今回も永留は強さを示すことに。1R、永留は開始すぐからタックルを仕掛けて倒し、金網際で押さえコツコツとパウンドを当てる。若宮がタックルから脱出を図ろうとしても、押さえ続ける。すると終盤、立ち上がった若宮を、永留は肩で抱え上げ、マットに叩きつけ、そのままサイドを取る。永留が左肘を連打すると、タックルから脱出を狙った若宮にニンジャチョークを極めてタップを奪った。
マイクを持った永留は「決勝も圧勝して優勝します」とアピールした。決勝では亮我(ゴンズジム)と対戦する。
修斗の創始者・佐山聡氏の長男・佐山聖斗が来場
なお、第8試合終了後の休憩明けには、修斗の創始者・佐山聡氏の長男・佐山聖斗がケージに登場した。聖斗は「父が生まれた山口県の修斗のリングに上がらせていただき、ありがとうございます」「最近(父が)神厳流総道(しんがんりゅうそうどう)という新しい武道を始めました。闇雲に技術を重ねるだけでなく、相手への敬意や礼儀作法に重点を置いています。ぜひ修斗と一緒に、山口から格闘技を盛り上げていければと思います」とアピールした。佐山聡氏は96年に修斗と袂を分かっていたが、2年前から交流を再開している。
第6試合 フライ級 5分2R
△ニシダ☆ショー(BURST)
△江木伸成(LEOS MMA/パラエストラ広島)
判定1-0 (橋本19-19/宮崎20-18/小島19-19)
第5試合 TORAO|COLORS ストロー級 5分2R
○古賀愛蘭(BURST)
×高本千代(高本道場)
判定3-0 (橋本20-18/赤崎20-18/小島20-18)
第4試合 バンタム級 5分2R
○HAMMER KATU(有永道場Team Resolve)
×藤川智史(ARMS)
2R 0’48” KO (右フック)
第3試合 TORAO|COLORS 女子アトム級(47.6kg) 5分2R
○上瀬あかり(毛利道場)
×檜山美樹子(ナゴヤファイトクラブ)
1R 2’01” 裸絞め
1R、19歳の新鋭・上瀬が、右フックを当て、タックルから押し込んで倒すと、ハーフからマウントに移り、パウンドを連打する。上瀬はバックマウントを奪い、裸絞めを極め一本勝ちした。上瀬はこれがプロで初の一本勝ち
第2試合 2023年度新人王決定トーナメント バンタム級準決勝 5分2R
×藤田ムネノリ(SUBMIT MMA)
○磯城嶋[しきじま]一真(MMA Rangers Gym)
判定0-2 (吉田18-20/赤崎19-19/加藤18-20)
第1試合 2023年度新人王決定トーナメント ストロー級準決勝 5分2R
○麻生 Leg Lock 祐弘(有永道場Team Resolve)
×梅木勇徳(パラエストラ千葉)
判定3-0 (橋本20-18/赤崎20-18/加藤20-18)
オープニングファイト ジュニア修斗 女子48kg契約 4分1R
○山本あやめ(セコンドアウト)
×森下瑠亜那(TKエスペランサ)
判定2-1