Naiza FC 12.6 カザフスタン(レポ):福田龍彌、地元の王者の寝技に手を焼き5Rともポイント取られ判定負け。マサト・ナカムラは1R TKO負け
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Naiza FC 55: Erengaipov vs. Fukuda
2023年12月6日(水/現地時間)カザフスタン・アスタナ:バリスアリーナ
レポート:井原芳徳
メインイベント Naiza FCフライ級チャンピオンシップ 5分5R
○ディアス・エレンガイポフ[Dias Erengaipov](カザフスタン/王者)
×福田龍彌[りゅうや](MIBURO/挑戦者、DEEPフライ級暫定王者、元修斗世界同級王者)
判定3-0 (50-45/50-45/50-45)
※エレンガイポフが初防衛
福田は21年7月、平良達郎に敗れ修斗世界フライ級王座から陥落し、DEEP初戦でも神龍誠に敗れたが以降8連勝中。昨年夏からのDEEPフライ級GPでは杉山廣平、安谷屋智弘、宇田悠斗、本田良介に判定勝ちし優勝すると共に、DEEPフライ級暫定王者となった(正規王者は神龍)。9月には1年半ぶりにRIZINに参戦すると、山本アーセンに3R TKO勝ちしている。今回DEEPの推薦で中央アジアのカザフスタンでの試合が決まった。
王者のエレンガイポフはMMA 17戦14勝(6KO/6一本)3敗の28歳。21年からNaiza(ナイザ)に上が4戦全勝で、今年3月の試合で勝利しフライ級王者となった。昨年7月には中東最大のMMA大会UAEウォリアーズに参戦し判定勝ちしている。
試合はエレンガイポフがグラウンドコントロールで福田を圧倒する内容に。1R、両者サウスポーで構え、エレンガイポフが中央付近で構えると、左フックを振りながらタックルを仕掛け、抱え上げて倒す。エレンガイポフは中央付近で上になり、福田は足を登らせ三角絞めを仕掛けるが、エレンガイポフは極めを許さず、体をひねって脱出しつつ、パスガードに成功する。中盤、エレンガイポフはサイドで押さえ続け、ニーオンザベリーからマウントを狙うが、福田はハーフガードに戻す。終盤、エレンガイポフはハーフで金網際まで移動して押さえ続ける。福田は一旦立つが、すぐにエレンガイポフは倒し、サイドで押さえる。エレンガイポフは時折パウンドや肘を当て、攻勢を維持して終える。福田は平良戦の1Rのように、寝技で防戦の続く内容となるが、ダメージは小さい様子で、飄々とした様子で自軍に戻る。記者採点はエレンガイポフ。
2R、エレンガイポフが左フックを当てると、福田は首を振って効いていないとばかりにアピールする。福田が左フックを放つと、エレンガイポフはタックルを合わせてテイクダウンを奪う。中盤、エレンガイポフは中央付近で押さえ続ける。エレンガイポフは一旦立ち、福田の蹴り上げをかわしつつサイドを奪う。終盤、エレンガイポフはハーフに戻るが、押さえ続ける状態なのは変わらず、福田は防戦が続く。記者採点はエレンガイポフ。
3R、福田はプレッシャーをかけるが、エレンガイポフはステップして距離を取り、打撃を当てさせない。中盤、エレンガイポフが左フックを当てると、左フックのフェイントを見せつつタックルを仕掛け、福田を金網に押し込む。エレンガイポフが福田を抱え上げて倒しかける場面もあるが、すぐ福田は立つ。終盤、エレンガイポフはじわじわとグラウンドに持ち込み、金網際で押さえる。残り30秒にはエレンガイポフが福田を肩で担ぎ、後ろに落とす水車落としを決めると、場内は湧き上がる。記者採点はエレンガイポフ。
4R、エレンガイポフが左フックを振うと、福田もパンチを返したが、エレンガイポフはすぐタックルを仕掛け、またも福田を金網に押し込む。中盤、離れると、打撃戦に戻り、福田は前に出るが、エレンガイポフはかわし続ける。すると終盤、エレンガイポフはタックルを仕掛け、またも上になることに成功する。エレンガイポフは金網際でサイドで押さえ、ハーフに戻るが最後はマウントになって終える。記者採点はエレンガイポフ。
5R、後の無い福田は前に出るが、左右のパンチを振ったところで、またもエレンガイポフがタックルを仕掛けて倒す。中盤、エレンガイポフは金網際で押さえ続ける。福田は脱出したが、またも前に出てパンチを振ったところでタックルを仕掛けられ、またもエレンガイポフがテイクダウンし、金網際で押さえる。終盤、エレンガイポフは金網際でコントロールを続けていると、最後はジャーマンスープレックスを決め、場内を沸かせて終了する。記者採点はエレンガイポフ。合計50-45でエレンガイポフ。ジャッジ3者も同じ採点で、エレンガイポフが判定勝ちし王座初防衛を果たした。
敗れた福田はケージの中のインタビューで「完全に実力不足です。ディアス選手、凄く強かったです」と話し、「またNaizaでやりたい人はいますか?」と聞かれると「ちゃんと自分の実力不足に向き合って、強くなったらまた戻ってきたいなと思います」と答えた。
コーメインイベント フライ級 5分3R
○ジャルガス・ジュマグロフ[Zhalgas Zhumagulovv](カザフスタン)
×マサト・ナカムラ(レンジャージム)
1R 1’43” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
ジュマグロフはMMA 23戦14勝(6KO/2一本)9敗の35歳。カザフスタンでのFight Nights Globalで活躍後、20年から今年6月までUFCに上がり7戦1勝6敗
ナカムラはDEEPを主戦場とし、19年からDEEPに参戦。昨年は林豊と越智晴雄に連敗したが、今年は高柳京之介、安永吏成、亀田一鶴相手に3連勝している。
試合は地元のジュマグロフがレベル差を見せつける内容に。1R、ジュマグロフが中央で構えてプレッシャーをかけ、左フック、右カーフキックを当てる。単発ながら少しずつパンチのヒットが増えていくと、ナカムラがサウスポーにスイッチしたところで、ジュマグロフは右のインローを当て、ナカムラを倒す。ナカムラは片足タックルを仕掛けて倒そうとするが、ジュマグロフは金網際まで下がって切りつつ。右の肘をナカムラの側頭部に連打すると、ナカムラは脱力して亀になり、ジュマグロフが背後から右のパウンドを連打したところでレフェリーがストップした。