RISE 2.23 後楽園ホール:数島大陸「龍心戦の負けをプラスに使えている」×松本天志「東京に来てからの成長が一目瞭然で分かる試合になる」、王座空位のスーパーフェザー級・藤井重綺×泰良拓也の談話も
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RISE 186 -RISE 22th Memorial event-(2月23日(日)後楽園ホール)のメインイベント・フライ級・数島大陸(及川道場/1位、元王者)vs. 松本天志(TARGET SHIBUYA/2位)、第7試合・スーパーフェザー級・藤井重綺(Team+1/6位、STRIKE NEXUSスーパーフェザー級王者)vs. 泰良拓也(パウンドフォーパウンド/元HOOST CUPライト級&フェザー級王者)の4選手のインタビューがRISEクリエーションから届いた。
第11試合 メインイベント フライ級(51.5kg) 3分3R(延長1R)
数島大陸[りく](及川道場/1位、元王者)
松本天志(TARGET SHIBUYA/2位、RISE NEW WARRIORSフライ級トーナメント2023優勝)
数島は22歳。23年10月、第2代RISEフライ級王者決定戦で松本天志に判定勝ちし王者となる。昨年前半は2月、クンスックに延長判定勝ち。6月の大阪大会ではスドローを3R KOし5連勝とした。だが11月の王座初防衛戦で那須川龍心に1R KO負けし、今回再起戦に臨む。
松本は20歳。23年10月の王座戦で数島に判定負けし 昨年3月のRISE ELDORADOでも那須川龍心に判定負けし2連敗を喫したが、6月に寛人を、8月にJINを1R KO。12月には麗也に判定勝ちし3連勝中だ。
王者・龍心は3月に1試合を挟み、「6月ぐらいまでには防衛戦をやらせたい」とRISEの伊藤隆代表は話しており、次期挑戦者を占う上で数島と松本の一戦は大事な試合となる。
第7試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
藤井重綺(Team+1/6位、STRIKE NEXUSスーパーフェザー級王者)
泰良拓也(パウンドフォーパウンド/元HOOST CUPライト級(60kg)&フェザー級(57.5kg)王者)
藤井は昨年6月に小野幹晃に判定負けして以来となるRISE参戦。8月にはケースケに判定勝ちしSTRIKE NEXUS初代スーパーフェザー級王者となった。
泰良はホーストカップの2階級制覇王者。昨年3月のホーストカップで成尾拓輝に1R KO負けし、7月にはライト級王座を懸けて再戦し、再び1R KO負けしベルトを失った。今年は大雅が返上し空位となったRISEスーパーフェザー級王座を狙いRISEに乗り込む。
数島大陸『フライ級の王座を取り返すにはこの試合は大事だと思う』
―― 体の仕上がりはいかがですか?
数島 めちゃめちゃ良いですよ。(前回の敗戦から)吹っ切れているのでめっちゃ気楽です。
―― 去年の12月にDEEP☆KICKで、後輩の選手のセコンドに付いていた時の表情を見たら、やはり落ち込んだ表情をされていましたね。
数島 結構落ち込んでいましたね。
―― こっちから声をかけづらいような負のオーラが出ていました。そこから立ち直るのは大変ではなかったですか?
数島 すごい落ち込んだけど、逆にその時に同じジムの吉岡がベルトを獲ってくれて、そこで吹っ切れたというか本当に自分のことのように嬉しくて「このまま落ち込んでいても仕方ないわ」と思えたので、あの試合ですごい元気をもらいました。
―― 後輩の吉岡選手がチャンピオンになったおかげで、自分もパワーをもらったという感じですか?
数島 それが大きかったですね。
―― 後輩がこんなに頑張っているんだったら、落ち込んではいられないという感じでしょうか。
数島 そうですね。しかも同い年なんですよ。もう1人いる近藤大晟も同い年なんです。歴でいうと後輩になるんですけど、年齢は同級生なので、お互いに刺激し合って高めていってる感じがあるんですよ。やっぱり仲間の勝利を見ると「俺も負けてられへんな」っていうライバル心が出てきました。
―― 及川道場の今のキーワードは22歳トリオなんですね。
数島 22歳が3人いるのでそうなりますね(笑)。アマチュアですけど後輩はみんな10代ばかりなので、すごい刺激をもらっています。
―― そうなると道場では22歳で年上の方になるんですか?
数島 そうです。なので今及川道場では選手の中だったら22歳が最年長です(笑)。
―― じゃあ道場の中ではベテラン扱いになるんですね。
数島 初めたては1番下だったんですけど、気づいたら1番上になっていましたね。
―― 先ほど泰良選手の話を聞きましたが、7年前に及川道場に出稽古をしにいった時は、まだ数島選手が中学生の頃だったそうで、大人だから手加減をするつもりだったけど、十分強かったと話していました。
数島 それはお世辞で言っていると思います(笑)。
―― けど7年前から強かったんじゃないですか?
数島 それは及川先生の指導が良かったんだと思います。その通りにやっていったら自ずと結果もついてきたという感じだと思います。
―― 今指導されている及川さんも、現役時代には負けても復活するっていうのを何度かやられていたと思うので、そのノウハウを持っていると思います。それを授けられたりはしましたか?
数島 及川先生も初防衛戦の時はKO負けをしているらしくて、そこからもう1回立ち上がってチャンピオンになったと言っていたから、「どこまで先生の後を追っているんだろう」と思っていました(笑)。だからそういう実体験の話も「そういう時はどんどん自分から攻めた方がいい」とか気持ちの持ちようとかも、先生が体験していることだからこそ的確なアドバイスをくれたので、自分の次の試合に関してはすごい良いコンディションとメンタルで挑めています。
―― 記者会見から日数が経ちましたが、松本天志選手のイメージに変化はありましたか?
数島 変わらずですね。フライ級の選手たちとの対戦は2回目に入ってきているので、いずれかまたやるだろうなと思っていたので、初めからのイメージは全然変わらないです。
―― 前回戦った時から数島選手も松本選手も進化をしていると思うのですが、松本選手はどういった部分が変わっていると思いますか?
数島 細かい所で言うと戦略とかが入ってくるんですけど、全体的にレベルが上がっていると思います。モチベーション的にもそうだし、最近の試合では倒すことが多いので技術面もそうだし。1年前に戦った時より全体のレベルが上がっていると思います。
―― 全体のレベルは向こうも上がっているけど、それを上回るレベルアップをしている最中ということでしょうか?
数島 自分もベルトを獲った後に何度か試合をして、それで前回負けたことによって得られるものってやっぱりすごく大きかったんですよね。勝って得るものより負けて得たものの方が、自分にとってはすごくプラスになる事が多いので、あの負けをプラスに使えているなと思っています。
―― そうするともう“キックボクサーが泣く”ことはないですね。
数島 前の試合も泣いていないはずなんですけど、映像を見ると泣いているように見えたので、次からはもう泣くことはないです。
―― では数島選手の決めゼリフも次の試合から復活できますね。
数島 最近はどっちやねんっていう声があると思うので、完全復活という事になりそうです。
―― 最後に決めゼリフと共に、熱い決意表明をお願いいたします。
数島 2025年、1発目の試合で松本選手という強い選手を当ててもらいました。また僕がフライ級の王座を取り返すにはこの試合は大事だと思うので、自分が1番楽しんで暴れてやろうと思っているので、皆さん応援をお願いいたします。“キックボクサーは泣かないぜ”。
松本天志『どれだけ自分が成長しているかが本当に分かる試合』
―― RISEの22周年メモリアル大会でのメインを任されることになりましたが、その気分はいかがですか?
松本 めちゃくちゃ嬉しいですね。チャンピオンとかが出るのかなと思っていたので、ここでチャンピオンではない僕がメインで出れるなんて本当に光栄なことですし、選んでもらったからにはその役目を果たさないといけないですね。
―― ちなみに22年前はまだ生まれていないですよね?
松本 生まれていないですね。マイナス2歳です(笑)。
―― RISEという存在を知ったのはいつ頃からですか?
松本 RISEの存在を知ったのは、僕が小学6年生くらいの時でしたね。
―― 誰がメインイベンターとして活躍していた時代でしたか?
松本 以前所属していたHAWK GYMの先輩が出た試合を見に行ったという感じだったので、キックボクシングに興味があるわけではなくて、メインが誰とか名前も知らなかったです。
―― 初めて踏み入れた後楽園ホールは、独特な空気感で何かすごいものを感じませんでしたか?
松本 最初に行った時に木村ミノル選手が観に来たりしていて、「すげー!」と思って写真を撮ってもらったりしたこともありました。
―― その頃はまだ“一ファン”だったんですね。
松本 そうですね。僕がめっちゃ小さい時ですね。
―― 後楽園でメインを張るのは今回で何回目になりますか?
松本 メインは2回目です。
―― 試合順については、選手として意識する事はありますか?
松本 試合順はやっぱり意識しますね。後の方だったら嬉しいというか、大会関係者からも期待されているのかなと思うので、その期待に応えていきたいです。
―― 前回の麗也戦から2ヶ月という短いインターバルでの試合になりましたけど、その辺りについては全く問題ないですか?
松本 全く問題ないですね。去年は6月、8月と試合をして、本当は10月も試合をしたかったくらいなので、全然問題ないです。逆にこれくらいの方がいいです。
―― 2ヶ月に1回でも大丈夫という事は、試合をしても怪我が少ないという事ですね。
松本 いつも試合の次の日から普通に練習に行っているので、怪我は大丈夫ですね。
―― 麗也戦の後も翌日からTARGET SHIBUYAで練習を再開していましたよね。休もうって気持ちにはならないんですか?
松本 あんな試合をして休んでいる暇はないです。まだまだやらないといけないです。
―― 松本選手から見て、去年の最後にチャンピオンになった那須川龍心選手の成長ぶりは、どのようにご覧になっていますか?
松本 本当に衝撃を受けたので、すごくレベルが上がったなと思いました。
―― もし自分と戦ったらというシミュレーションもしていますか?
松本 そうですね。今は去年の3月に戦った時とは違う展開になるかなと思うので、早く試合をしたいです。
―― 今回戦う数島選手とは再戦という形になりますが、前回の戦いと比べて自分はどんなところが成長したとアピールできますか?
松本 上京してからの変化というのを、見てくれている方には少しでも感じてもらえると思うので、そこが前回の試合とは違ってくるかなと思います。東京に来てから吸収する事が沢山あって、それで自分に合ったようなスタイルを自分で取り入れていっているので、今すごく良い感じに完成に近づいていて、そこがすごく楽しみです。
―― 前回の数島戦の敗因はどのように分析されますか?
松本 試合が決まってからタイトルマッチの試合とかを見たりするんですけど、「今だったらこうしているな」とか「ディフェンス面が疎かだったかな」と思うので、そこをしっかり修正していきたいです。あと、1ラウンド目から相手に合わせてしまっていたので、そこをもっとガンガン攻めて1ラウンドを取って、その流れを自分に持っていきたいなと思います。
―― 最近の数島選手の試合ぶりをどのように見ていますか?
松本 11月に試合をしていましたけど、1ラウンドで終わってしまったので、その前の試合となると結構前になりますよね。でも及川道場でずっとやっているから、そんなに変わりはないかなと思っているので、特に意識はしていないです。
―― この試合を待ち侘びているファンの方々には、どんなところに注目してほしいですか?
松本 前回の自分と比べてほしいですね。数島選手と前回試合をした時が、石川県にいる時の最後の試合だったんですけど、その後の試合から上京してきて、今どんどん良くなってきているので、東京来てからの成長ぶりが一目瞭然で分かる試合になると思います。自分自身でも楽しみな気持ちでいっぱいです。
―― 自分自身で楽しみというのは、かなり仕上がりが良いという証拠にもなりますよね。
松本 それもありますし、どれだけ自分が成長しているかが本当に分かる試合だと思うので、それが本当に楽しみです。
―― この1戦について、周囲の選手やジムの会長はどんな風に見ていますか?
松本 大樹さんは僕が負けるとか全く思っていないし、2人で練習したりめちゃくちゃ期待はしてくれていると思います。プロ練の後に僕が大樹さんに連絡したら、時間を割いてでもジムに来てくれて、2人で練習したりとか、この期間でやってきたので、そこを恩返しという意味でも結果で返したいです。
―― 大樹会長もその辺は熱いですね。
松本 めちゃくちゃ熱いですね。スケジュールが入っていても「確認するわ」と言って、時間を空けて来てくれるので感謝しています。
―― YA-MAN選手や常陸選手など、ジムの選手からも声はかけられていますか?
松本 毎日練習しているので、沢山アドバイスをいただいています。「今日はこれが良かったよね」とか「これがあまり良くなかった」とか、毎日しっかり指導してくださるのでありがたいです。
―― 自身のSNSでは「下馬票を覆すぜ」と力強い言葉を残していましたが、書いたのは覚えていますか?
松本 そんな事言ってましたっけ(笑)。忘れてしまったんですけど、周囲の皆さんは絶対に数島大陸選手が勝つと思っているので、その期待を良い意味で裏切りたいですね。
―― 以前のインタビューで、松本選手の実家の方は石川県の災害の被害はないと話していましたが、能登半島ではまだ災害で苦しんでいる方がいらっしゃると思います。そういった方々に、自分の試合を通して励ましたいという気持ちはありますか?
松本 それはもちろんあります。僕の試合を見て少しでも勇気を与えたいので、ちょっとでも良いから「頑張ろう!」って思ってもらえたら嬉しいです。
―― 試合の直前ですから趣味のパン屋さん巡りはお預け状態ですよね?
松本 そうなんですけど、普通に減量も順調ですし、あまり食べないようにしています。爆食は試合が終わってからの楽しみなので、ほどほどにしています。
―― 今はほどほどだけど、試合が終わってからの数日間はチートデーになるという事ですね。
松本 ずっとチートデーをしちゃうと思います。
―― 試合に勝ったら「このパン屋に行ってこれを食べる」とかも決めているんですか?
松本 行きたいパン屋さんは決まっています。行った事がない所に行ってみたいので、早く試合が終わってほしいです。
―― 今回の試合を待ち侘びている、松本選手のファンとRISEファンの皆様に熱いメッセージをお願いいたします。
松本 今回は自分自身2度目のメインイベントになるのと、相手が格上の数島選手でリベンジマッチというのが大きい壁なので、周りの皆さんの期待を良い意味で裏切って、インパクトのある勝ち方をしたいと思います。応援よろしくお願いいたします。
藤井重綺『(相手に)触らせたくないし、触られたくないので花岡竜選手みたいなイメージで相手を無力化する魅せる試合をやりたい』
―― 去年は色々な事があった1年でしたね。父親としてのデビュー戦を迎えたり、2年ぶりの敗戦があったり、チャンピオンになったりしましたが、2024年を振り返るといかがでしたか?
藤井 色々と経験できて楽しかったなという思い出はあるんですけど、RISEでは負けてしまって、その後に1回引退も考えたんですよ。でもやっぱりやってみようってなっている時に、大雅選手のベルトの返上があり、続けてみるもんだなと思いました。
―― 大雅選手の王座返上でモチベーションは上がりましたか?
藤井 その返上の話を聞いた日に、試合の話をもらったので、それはもちろん上がりましたね。モチベーションの上がり方として良いのか分からないですけど(笑)。
―― オファーの出し方が絶妙ですね。
藤井 絶妙ですよね(笑)。タイミングが凄かったです。
―― オファーは即決でしたか?
藤井 即決です。
―― 藤井選手がRISEで試合をするのは8ヶ月ぶりだと思うのですが、対戦相手の泰良選手は7年ぶりのRISE出場となります。
藤井 そんなに久々なんですね。僕7年前は飲み歩いてました(笑)。
―― お互いに気持ちの入った試合をしたら、激しい試合になる事は間違いないですよね。
藤井 楽しもうという気持ちが僕の中で1番にあるので、自分の好きなように戦おうと思います。
―― 好きなようにやったら相手が倒れているイメージですか?
藤井 僕の場合は触らせたくない、触られたくないので、無力化したいです。花岡竜選手みたいなイメージですね。あんな感じの無力化する魅せる試合をやりたいです。
―― いわゆる“打たせずに打つ”というスタイルですね。
藤井 まさにそれです。
―― 今はそのスタイルを磨いている感じですか?
藤井 元々持っていたボクシング時代の勘とかは、キックを入れることでぐちゃぐちゃになってしまったんですけど、今は全部ミックスしてかなり良くなって来ています。
―― SNSには頻繁にあげていますけど、娘さんが生まれたことはモチベーションアップに繋がっていますか?
藤井 めっちゃ可愛いです。可愛くて仕方ないです。
―― 井の頭公園も散歩していましたね。
藤井 散歩してますよ。今日は練習風景を娘が見に来たんですよ。そしたら泣いちゃって、やっぱりあまり見せるものではないなと思いました。
―― ということは家では練習していないんですね。
藤井 家の中ではしていないです。
―― そこのオンとオフはきっちり分けているんですね。
藤井 家に帰ってきたら育児です。一緒にお風呂も入ってパパしてます。
―― じゃあ計量の時から娘さんには「行ってくる、頑張ってくる」という感じのモードになりますね。
藤井 1歳なので、ちょっとずつ言葉が分かるようになってきて、出ていく時に「行ってきます」って言うと手を振ってくれるんですよ。それだけでも頑張れますね。
―― 会場には見に来てくれるんですか?
藤井 今回は来てくれます。
―― それは背中を押される気分になりますね。
藤井 入場前に絶対見つけてやろうと思ってます。
―― そっちのモチベーションも高そうですね。
藤井 RISEって倒したらマイクで話せる時間をもらえるじゃないですか。なのでそこで娘をリングに上げるチャンスを狙っています。
―― その辺りの自己プロデュース力は抜かりないですね。
藤井 倒したらやらせてください(笑)。
―― お話変わりますが、地元の出雲観光大使もやられているんですよね。
藤井 そうなんですよ。観光大使もやっています。
―― 観光大使ではどんな役割があるんですか?
藤井 イベントがある時に「来てくれませんか?」っていうお声がけしてもらう事が多いっていうのと、東京で出雲市民会をやる時に、登壇させてもらって自分の活動について話をしたりしています。特別週に1回何かがあるわけではないです。
―― じゃあ東京在住の同郷の方々からの応援もあるって感じなんですね。
藤井 観光大使にならなかったら会わなかった人ともすごく会います。あと、僕の後に観光大使になったのが月亭方正さんなんですよ。落語関係で観光大使になったみたいなんですけど、僕の後になったので後輩です(笑)。
―― 遠い将来は地元でジムをやりたいという夢もあるんですよね。
藤井 それはやりたいです。
―― だいぶ先の話になりそうですか?
藤井 1年2年の話ではないので、先になるとは思います。
―― 今29歳で今年の11月に30歳という節目を迎えるじゃないですか。この節目という部分は重要視されていますか?
藤井 していますし、肉体的に疲れが抜けないというのがちょっとずつ出てきているので歳を感じています。
―― 何かリカバリー方法で工夫されているんですか?
藤井 練習の強度を下げたりとか、コンディションが悪そうな時は、やる事をパッと決めて早めに切り上げたりしています。
―― そうしながらも今回の泰良選手との試合のシミュレーションを組み立てている感じですね。
藤井 SNSでも言ったんですけど、試合が決まっている時の1ヶ月間の日常って特別じゃないですか。ピリピリもするし、ワクワクもするし。その1ヶ月間を楽しもうという意識でやってきました。
―― 同門の松下選手はバックアップしてくれていますか?
藤井 応援はしてくれます。あいつも1週間後に試合があるので、お互いに頑張っています。
―― 近い日程でお互いに試合があるのは良いですね。
藤井 2人で盛り上げながらやっています。
―― この試合に勝ったとしたら、今年はどこまでいくのが目標になりますか?
藤井 年内にスーパーフェザー級のタイトルを決めるんですよね?そこまで突っ走ります。それこそ小野選手には負けてしまったので、細越選手はなんとなくしょうがないって思うんですけど、GUMP選手だけは認めていないので。だから61.5kgの世界トーナメントと並行していったらその辺りで決めていくじゃないですか。だからリザーブの2人がタイトルに絡んでくると言われているので、まずはそこに食い込めるようにしていきたいです。
―― では3月29日に開幕される-61.5kgの世界トーナメントにも注視しているという状況ですね。
藤井 そうですね。そこは特に見ています。
―― 今年は忙しくなりそうですね。
藤井 娘と遊ぶ時間を削りながらになりそうです。
―― そこだけは何とか死守して、練習と仕事に励んでください。
藤井 妻のサポートが無くなると格闘技ができなくなるので、頑張ります。
―― 奥さんにはかなりサポートしてもらっているんですね。
藤井 そうですね。家族で頑張っています。
―― 減量食も作っていただいているんですか?
藤井 減量食もそうですし、帰ったら家事も全部してくれています。僕が練習に行っている時間って好きなことしている時間じゃないですか。その時間は育児と家事と全部やってもらっているので、凄くありがたいです。
―― 最後に藤井選手の試合を待ち侘びているファンの方々に向けて、今回の1戦の決意表明をお願いします。
藤井 大森選手が色々と盛り上げてくれている中で、自分自身の格闘技という価値観を考え直すきっかけになりました。“全員で楽しみたい”と思うようになり、応援してくれている人も試合を見ている人も、その中で自分が1番楽しむつもりで試合をするので、是非一緒に楽しんでもらえたらと思います。
泰良拓也『(スーパーフェザー級は)パッとしない印象があった、掻き乱すだけじゃなくて自分がチャンピオンになる』
―― RISEに出るのはいつ以来になりますか?
泰良 7年前の藤田大和戦以来になります。
―― 超久しぶりって感じですね。
泰良 久しぶりすぎて「初参戦おめでとう」みたいなDMが来たりするんですけど、元々RISEに出てるんですよ(笑)。
―― 元々RISEファイターだったけれど、他の団体でチャンピオンになって活躍していた事で、RISEに出ていたことを忘れられていたってことですね。
泰良 そうですね。だからずっとTwitterとかインスタのプロフィールのところに『RISEファイター』って書くくらいRISE愛があったんですけど、違う団体のチャンピオンになって、その肩書を書いたタイミングでRISEファイターを消したんですよね。チャンピオンになる前までは、『RISEフェザー級何位』って書いたりもしていたんですけど全て忘れられました。
―― もう一度再構築するということになりますね。
泰良 RISEファイターとして、RISE愛もあってずっと試合に出たかったので頑張ります。
―― 今度の試合で、そのRISE愛を爆発させる自信はありますか?
泰良 7年ぶりだし、最後RISEで負けたのも後楽園ホールだったので、そこから強くなったということを見せられる自信があります。最後にRISEに出たのが2018年3月の大会だったんですけど、“2017年はルーキーズリーグ”っていうのに出ていたんですよ。それで年末にランカーに勝ってランキング入りして、1発目が藤田大和選手で負けてしまいました。ランカーになって1発目の試合でまだまだ全然弱かったんですけど、そこから7年間しっかりキャリアも積んだので、強い姿を見せられるんじゃないかなと思います。
―― まさにその7年前となると、及川道場に出稽古に行った時には、元チャンピオンの数島大陸選手はまだ中学生くらいでしたか?
泰良 中学生だったんですよ。数島大陸くんも有井渚海くんも。その頃から2人ともめちゃくちゃ強かったです。
―― そんなに強かったんですか?
泰良 及川さんに「この子ら中学生だから手加減してあげてね」って言われて、大人だし手加減してあげようと思ったらめちゃめちゃ強かったんですよね。
―― 7年前からその2人が上がってくる事は予感していたんですね。
泰良 強いなとは思っていました。
―― 今度はRISEのスーパーフェザー級戦線に乗り込むわけですが、今のスーパーフェザー級戦線を見てどうですか?
泰良 顔ぶれを見て、強い選手が集まっている割にはそんなに盛り上がっていないなっていう印象があります。1月大会の常陸飛雄馬vsエン・ペンジェーの試合は盛り上がっていたし、面白いなと思ったんですけどパッとしない印象があったので、掻き乱すだけじゃなくて自分がチャンピオンになりに来たので、そのための生贄になってもらおうかなと思っています。
―― 今回対戦する藤井選手の印象はいかがですか?
泰良 名前や試合も流れてきて見ていたので、名前はちょっと知っているかなっていう感じですね。何でもできるオールラウンダーって感じの印象です。
―― (藤井は)ボクシング出身という部分は意識されますか?
泰良 特に意識はしていないですけど、僕もパンチが得意なので、パンチでも倒せるんじゃないかなと思っています。
―― 何ラウンドくらいに倒す機会が訪れそうですか?
泰良 1ラウンドくらいですかね。倒れると思いますよ。
―― フィニッシュブローまで予告できますか?
泰良 流れになると思います(笑)。ただ、2年前の20周年のメモリアル大会で、先輩の麻原さんが左フックで倒して大会に花を添えているんですよね。だから同じ左フックで仕留めたらかっこいいなと思ってます。
―― パウンドフォーパウンド繋がりでという事ですね。
泰良 左フックでKOのタスキを繋げれたらドラマやなと思います(笑)。
―― 今回の藤井戦を足掛かりに、今年はどこまで行きたいですか?
泰良 伊藤代表が会見で「年内にスパーフェザー級の王座を決めたい」と話していたので、元々は2年くらいで獲りに行けたらいいなとは思っていたのですが、ちょうどチャンピオンも空位になったので、まだ2月なので4試合はできると思うので、ランカー達をどんどん倒していって年末くらいにトーナメントの決勝がある前座くらいでタイトルマッチをやりたいです。あと天心がロッタンと世界タイトルマッチをした、その前座でフェザー級の日本タイトルマッチで森本“狂犬”義久vs工藤政英をやっていたんですけど、その図式で行けたらいいなと思っています。世界最強の61.5kgを決める前座で、60kgの日本一を決める試合ができるところまで狙っていきたいと思います。
―― 今回の1戦はパウンドフォーパウンドの武蔵さんとかTOMOさんは、どういう風に見ていますか?
泰良 先週も練習させてもらったんですけど、「自分の力を出せれば勝てる」と言われているので、自分の先輩達が戦ってきた選手とか自分はどういう人たちと過ごしてきたとか、そこは自信を持って言えるので、自信持ってリングに上がりたいと思っています。
―― 関西ではどの辺を拠点に活動しているんですか?
泰良 練習は和泉市にあるBEAST GYMという所で練習しているんですけど、3年くらい前に原口選手と戦ったロンペットという選手がそこのトレーナをしているんですけど、そこで見てもらっています。
―― 今回もロンペットさんがセコンドに付くんですね。
泰良 心強い味方です(笑)。
―― 今回の泰良さんの口調からしたら、ものすごくモチベーションの高さを感じますね。
泰良 今年は絶対にRISEのベルトを獲るって、スーパーフェザー級のベルトを獲るって決めて過ごしてきて、ちょうど1月23日くらいに話をもらって試合が決まって、「流れが来てるな」って思ったんですよね。3月は流石にエルドラドに出れないし、出れて4月ってなったら3試合しかできないなって思ったんですよ。だから2月に試合が決まったのは、流れが来ているなと思ったんですよね。
―― RISEを離れてからの7年間は決して無駄ではなかったということを、今回証明することになりますか?
泰良 間違いないです。相手はボクサー出身で、RISEで最後に負けた藤田大和もボクサーなので、以前との違いを見せられたらなと思います。
―― 最後に泰良選手のRISE愛をぶちまけてください。
泰良 デビューする前から、ずっとRISEのベルトを獲りたいと目標にしてやってきました。途中は違う道も歩んだんですけど、RISEという舞台に戻ってきて、自分の中でRISEのベルトを獲るってうのは、獲らずに現役選手を終えるっていうのは考えられなかったので、絶対にRISEのベルトを獲ります。またそこから新しい自分をRISEで見せていけたらなと思っています。
対戦カード
第11試合 メインイベント フライ級(51.5kg) 3分3R(延長1R)
数島大陸[りく](及川道場/1位、元王者)
松本天志(TARGET SHIBUYA/2位、RISE NEW WARRIORSフライ級トーナメント2023優勝)
第10試合 セミファイナル 女子フライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
小林愛三[まなぞう](NEXT LEVEL渋谷/1位・元王者、元WPMF女子世界&ムエタイオープン同級王者)
KOKOZ[ここぜっと](TRY HARD GYM/3位、元スック・ワンキーントーン女子スーパーフライ級&ミニフライ級王者)
第9試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
松下武蔵(GOD SIDE GYM/8位)
オートー・ノーナクシン(タイ/ノーナクシンジム/元ラジャダムナン認定バンタム級6位)
第8試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
寺山遼冴[りょうが](ARK FIGHT GYM/13位、元DEEP☆KICK-53kg王者)※フリーから所属変更
礼司(楠誠会館/ジャパンカップキック・バンタム級(53kg)王者)
第7試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
藤井重綺(Team+1/6位、STRIKE NEXUSスーパーフェザー級王者)
泰良拓也(パウンドフォーパウンド/元HOOST CUPライト級(60kg)&フェザー級(57.5kg)王者)
第6試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
田中佑樹(フリー/11位)
森本現暉(猛者連 精華支部 華一門/13位、JAPAN CUP KICKウェルター級王者)
第5試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R
上村雄音(BK GYM/DEEP☆KICK -53kg王者)
星 拓海(IDEAL GYM/スック・ワンキントーン・バンタム級王者)
第4試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
白石 舜(TEAM TEPPEN/11位)
SAIGO(TARGET SHIBUYA)
第3試合 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R(延長1R)
登島優音[ゆん](NEXT LEVEL渋谷/3位)
夢空[ゆら](Croire/6位)
第2試合 女子アトム級(46kg) 3分3R
島田知佳[はるか](team VASILEUS)
岩永唯伽(OISHI GYM)
第1試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
白鳥光希(正道会館KCIEL)
岩永勝亮[しょうすけ](OISHI GYM)
概要
大会名 IBGメディア presents RISE 186 -RISE 22th Memorial event-
日時 2025年2月23日(日)開場・17:00 開始・17:15
会場 後楽園ホール
中継 ABEMA
チケット料金 SRS席 18,000円 RS席 10,000円 S席 6,500円 A席5,000円 小中高生シート 2,000円(当日販売のみ予定) ※当日は500円プラス ※未就学児は保護者膝上に限り無料 ※1月26日から発売
チケット販売 イープラス チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ RISEクリエーション 03-5980-7409 https://www.rise-rc.com/