シュートボクシング 2.8 後楽園ホール:山田彪太朗「25年にかけまして“双子”の年にしたい」|山田虎矢太「川上選手は僕の光を消すのは難しい」×川上叶「山田兄弟二人に負けた男として見られるので負けられない」|植山征紀「第二章のスタートです」
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SHOOT BOXING 2025 act.1(2月8日(土)後楽園ホール)に出場する山田彪太朗、山田虎矢太、川上叶、植山征紀のインタビューがシュートボクシング協会から届いた。
第11試合 59kg契約 3分3R(無制限延長R)
山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級(57.5kg)王者)
ルエル・カタラン[Ruel Catalan](フィリピン/カタラン・ファイティング・システム)
シュートボクシングの大会のメインイベンターは海人が務めることが近年定番化しているが、海人は3月23日のONEさいたまスーパーアリーナ大会でのマラット・グレゴリアンとの大一番が決定し、2025年の開幕戦ではSBの次世代のエース候補である山田ツインズがメインイベントとセミファイナルを務めることになった。
メインを務める兄・彪太朗は22歳。23年4月のSB日本フェザー級タイトルマッチで川上叶に判定勝ちしてから7連勝中。タイ人相手に3勝し、昨年4月に栗秋祥梧に判定勝ち。6月のKNOCK OUTで龍聖戦は左手の指の怪我により欠場。10月のSBでは一仁を1R KO。12月のTDCホール大会ではタイ人のカオムーカイに判定勝ちしている。
今回、彪太朗はフィリピンのMMA選手・ルエル・カタランと対戦する。カタランは36歳でMMA 13戦5勝(1KO/3一本)8敗で、13~15年にONEに上がり4戦1勝3敗の成績を残している。兄はONEの王座挑戦経験もあるレネ・カタラン。1月のカード発表記者会見でSB協会のシーザー武志会長は「昨年はみんな頑張ってくれましたけれど、試合内容がSBの試合じゃないような試合が多く、キックの二次団体みたいな感じの試合ばかりでした。この40年間で試合を積み重ねてきた先輩たちが積み上げてきたSBの歴史を継続していないような気がします。今年は打つ・蹴る、投げる、極めるとSBを体現する試合をしてほしいと思っています」と話し、彪太朗の相手としてMMA選手を選んだ狙いを説明していた。SB協会の緒形健一代表は「ルエル選手はルネ選手と同様、散打がベースで、変則的な蹴りやパワフルなパンチが武器。組みにも対応できるので非常にSBに向いているファイター」だと話していた。
第10試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(無制限延長R)
山田虎矢太(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
川上 叶(龍生塾/SB日本フェザー級1位、元SB日本フェザー級&バンタム級(52.5kg)王者)
山田ツインズの弟・虎矢太は22歳。23年2月、植山征紀にKO勝ちしSB日本スーパーバンタム級王座を獲得。その後も6月・9月・11月とSBのリングで韓国とタイの選手を下したが、昨年3月のRISEで大森隆之介に1R KO負けし、プロ14戦目で初黒星を喫した。6月のSBでの再起戦ではの森岡悠樹に1R右ストレートでTKO勝ち。10月のSBで57.5kgのフェザー級に階級を上げ、同級3位の内藤凌太に判定勝ち。12月のTDC大会ではタイ人のシッティチャイ・ソーデッチャパンを1R KOしている。
川上は25歳。23年4月、虎矢太の兄・彪太朗に判定負けしSB日本フェザー級王座から陥落。虎矢太とは2戦1勝1敗だ。7月のRISE大阪大会でも門口に判定負けしたが、12月のK-1大阪大会では斗麗に判定勝ち。昨年4月のKNOCK OUTでは龍聖に判定負け。他団体勢との試合が続き、怪我の療養を経て、10カ月ぶりに復帰する。
第7試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(無制限延長R)
手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本フェザー級(57.5kg)1位、香港Energy Fightインターナショナル・スーパーフェザー級王者)
植山征紀(ONE LIFE/元SB日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
手塚は昨年12月のTDC大会で、ホーストカップ日本王者の成尾拓輝を打撃と投げで追い詰めた後、3Rにフロントチョークで一本勝ちし、現在7連勝中だ。
植山は23年2月のSB日本スーパーバンタム級タイトルマッチで挑戦者・山田虎矢太に5R KO負けし、2度目の防衛に失敗。昨年10月の復帰戦では59kg契約で土井涼雅と戦う予定だったが、減量中に倒れ、病院に搬送されたため試合中止となっていた。
山田彪太朗「2025年の25にかけまして、“双子”の年にしていきたい」
――2024年は4勝(2KO)と全勝の年でしたが、ご自身にとってはどういう1年でしたか。
彪太朗 6月に学校給食を作る仕事中にスライサーのような機械に手を巻き込まれ、指が切断しかけるほどの重傷(左示指・中指不全切断で全治1カ月と診断)になり、KNOCK OUTでの龍聖選手とのチャンピオン対決という大事な試合が飛んでしまったこともあったんですけど、結果的に言えば、海外の選手ともやって全勝できたので、いい1年になったのかなと思います。
――今、左手はどういう状態ですか?
彪太朗 もう傷口も目立たないぐらい綺麗に縫われ、驚異的な回復力で不自由なく使えます。
――想定外な大怪我でしたが、今振り返ると意味のあるものでした?
彪太朗 正直、仕事中に怪我することを考えたことがなかったので、仕事中も気を抜かず、試合だけでなく、常に格闘家として集中しなきゃいけないなと思いました。ちなみに、僕が怪我したことが全社員に一気に広がって、本社から「機械作業を始める前は声掛けしましょう」というルールができて、僕のせいで社員全員に負担を増やしてしまいました……。これからは安心安全な給食作りをより一層心がけながら頑張って作っていきたいと思います。
――昨年12月の前戦となったカオムーカイ戦では1Rに2度ダウンを奪って秒殺するかと思いましたが、2Rにまさかのダウンを奪われて判定勝ちでした。
彪太朗 1Rに2回ダウンを取ったことで逆にあそこで行き過ぎない方が顔に攻撃を当てることができて倒せていたと思うんですけど、実際はちょっと力み過ぎちゃって当たっても倒れないパンチで力を出し切ってしまったことで、2Rにはスタミナを消費してしまい、ダウンをもらってしまったりと反省点の残る試合でした。
――実際に対戦したカオムーカイ選手の印象はどうでしたか。
彪太朗 さすがONEで何勝もしている選手だっただけにめちゃめちゃタフでしたし、パンチも強いいい選手でした。ONEに出ている選手だけに侮れないなと改めて感じましたし、ONEに出ている選手は全員強いというのを再認識しました。どんな相手でも何があるかは分からないので、凄く勉強になった試合でした。
――そういう中で今回メインイベントに選ばれた心境は?
彪太朗 メインイベンターを過去に務めてきた選手は偉大な選手ばかりなので、遂に自分もその位置まで来たかと単純に嬉しかったです。
――それでは、2023年2月のシリーズ開幕戦で一度、メインイベンターを務めたことがある弟の虎矢太選手(SB日本スーパーバンタム級タイトルマッチで植山征紀に5RKO勝ち)は偉大な選手の一人だと。
彪太朗 彼は違います(笑)。今でもなぜあの試合がメインだったのか謎ですけど、タイトルマッチで5R最終ラウンドにKO勝ちするというメインイベンターとして相応しい試合を彼はしたので、僕も絶対にその試合に負けないような試合をしなきゃいけないと思っています。
――当時は、先に弟にメインイベントを取られたことでやっぱり悔しさはありましたか?
彪太朗 悔しさだけでなく、驚きが大きかったですね。しかも初メインでKOで勝って、メンタルはしっかりしてるなと。さすが俺の弟。俺があそこまで育てたのは彪太朗なんで(笑)。会見で虎矢太は「彪太朗がメインイベントを務めるのはやっと来たか」とか言っていて、本戦のメインイベントは初めてですけど、2021年12月に川上叶選手と大森大会で対戦した時はメインイベントで、2022年11月に名古屋で開催されたヤングシーザーカップでも僕がメインイベントだったので、実は今回メインイベントは3回目なんです。
――自身がメインを任せられることで、毎回メインを張っている海人選手の偉大さも再認識するんじゃないですか。
彪太朗 そうですね。海人選手の凄さを身に染みて感じています。今回プレッシャーを感じていますし、いつもの試合順より後ろになるので緊張するのかなと。メインイベンターにふさわしくない試合をしたら、二度と任せられないと思うので、海人選手がやってきたように自分もバチッと決めたいと思っています。
――試合に集中するだけでなく、集客のことも考えてしまいそうですよね。
彪太朗 そうですね。今回、いつもよりお客さんが入ってなかったらショックですし、自分の力でも集客できるように力を入れていきたいと思います。
――日本人対決だったら相手側の応援陣も呼べるのですが、今回は外国人選手が相手ということで集客が難しくなります。
彪太朗 もちろん日本人選手とはやりたいんですけど、自分はチャンピオンですし相手が見つからないこともあると思うので、どこの国の選手でもぶっ倒して盛り上げるだけです。今回対戦するルエル選手も強敵だと思うので、その見所を発信しつつ、今回をきっかけに山田彪太朗の試合に価値があるような選手になりたいですね。
――対戦相手の印象はどういうものがありますか。
彪太朗 映像はまだ届いていませんか、どういう選手なのか、どういう試合になるのか全くイメージが沸きません。ウーシューという散打みたいな競技の出身の選手なので、トリッキーな動きをしてくるイメージがあり、サイドキックやバックキック、バックハンドブローとか回転技をやってくるのかなと。さらにONEで実績を重ねている選手でもあるので侮れないですし、僕以上に修羅場をくぐってきていると思うので強敵として見ています。
――ルエル選手はフィリピンの農家で12人兄弟の1人として育てられ、兄のレネはONE世界タイトル挑戦経験があります。
彪太朗 そんな兄弟がいるとは思わなかったです(笑)。カタラン兄弟vs山田ツインズの兄弟対決になるので、ますます負けられないですね。
――山田兄弟の強みは何でしょう。
彪太朗 パワーや一発とかありますけど、一番は真っ直ぐに戦うこと。誰が相手でも戦い方をブレずに、逃げずに戦うというのが魅力だと思います。今回は山田彪太朗のスタイルを貫きます。そのスタイルを貫いて、磨いていけば、誰が相手でも勝てるイメージが湧いているので、自分のスタイルを貫くだけですね。
――今回こそは超攻撃型スタイルのデストロイドモードは見られそうですか?
彪太朗 前回不発で見せられなかったので、今回は見せられると思います。
――弟の虎矢太選手は、彪太朗選手と2度対戦している川上叶選手との試合になり、どういう展開でどういう勝ち方になると予想していますか。
彪太朗 川上選手は強敵ですし、誰が相手でも上手く戦うことができる選手で、川上選手が上手くやれば虎矢太のことも圧倒できる、空回りさせることができる選手というのは、自分が身を持って経験しているので、虎矢太は非常に厳しい試合になると思います。僕も2回やって、いろいろ川上選手対策を教えられることは教えていますし、ここで虎矢太の本当の強さが問われると思うので期待しています。
――川上選手は虎矢太選手に勝って、彪太朗選手のタイトル挑戦をアピールしたいとのことでした。
彪太朗 川上選手とは1勝1敗なので、3度目の戦いをぜひやって自分の強さを証明したいと思いますが、僕的には虎矢太に勝ってほしいので、次にタイトルを争うとしたら虎矢太とやりたいと思います。なので、川上選手がタイトルマッチに辿り着くのはなかなか難しいことかなと。
――今年はどういう一年にしたいですか。
彪太朗 2025年はSBの強さをより証明していけるように、SB内での戦いはもちろんのこと、他団体のリングにも出ていきたいですし、SBのリングでも他団体の選手と対決していき、全員をぶっ倒していきたいと思います。SBの40周年となる貴重な記念すべき1年に、山田ツインズ侵略の2025年を期待してください。2025年の25にかけまして、“双子”の年にしていきたいと思います!
山田虎矢太「川上選手は僕の光を消すのは難しい」
――2024年はご自身にとってどういう1年でしたか。
虎矢太 2024年は大森隆之介戦でのプロ初黒星から始まって悔しいスタートでしたが、その経験を経て、オープンフィンガーグローブに挑戦したり、階級転向したりとチャレンジする1年になり、さらにレベルアップした姿を皆さんにお届けできたと思うので、自分の格闘家人生としては濃い1年だったと思います。
――初黒星からの再起戦となった6月に、1RTKOで下した森岡悠樹選手はその後、各団体のチャンピオンが集結したKICKBOXING JAPAN CUPで優勝したことで、さらにご自身の株も上がりましたね。
虎矢太 そうなんです(笑)。森岡選手とは試合以降にインスタグラムでDMで交流していて、森岡選手が優勝したのは僕自身嬉しいですし、そういった選手に僕がああいう勝ち方できたのは自信にもつながりましたね。自分が国内最強だと思っているんですけど、大森選手には負けちゃったので、今後、大森選手にやり返せるチャンスがあるならやり返して、さらにフェザー級でも国内最強を目指してやっていきたいと思います。
――階級を下げてでも大森選手にはやり返したいですか?
虎矢太 階級を下げる予定はないんですけど、次は大森選手が57.5kgでRISEで試合するので、もし、大森選手がこのまま57.5kgで試合をするんだったら、もちろんやり返したいです。
―― 一度敗れている相手にはトラウマがあるとよく聞くのですが、そこは大丈夫ですか?
虎矢太 ぶっ飛ばされて記憶がないので、大丈夫です(苦笑)。試合のことは何も覚えてないんですよ。
――そういう中で今回、川上叶選手との試合が決まりました。
虎矢太 前回12月のGROUND ZEROが終わって、次の相手は川上選手だと聞いて、モチベーションが上がるのと同時に、この短いスパンで川上選手をもっと対策を狙わないといけないなと不安にもなったんですけど、この試合で勝てば、この1年はいろいろ変わってくると思うので、必ず勝たなきゃいけない試合だなと思っています。
――彪太朗選手は川上選手とは2度対戦しているだけに、ご自身もいつかやるだろうなと意識していた相手でした?
虎矢太 そうですね。フェザー級に上げた時からSBのトップランカーたちの川上選手や魁斗選手、内藤凌太選手とは、いずれ拳を交えるだろうなと思っていました。
――以前、彪太朗選手が川上選手との試合が決まった時は一緒に対策を練っていたんですか?
虎矢太 僕が仮想川上選手となりサウスポーに変えてスパーリングもやっていたので、何年も前から川上選手のことを色々と対策を練っています。
――川上選手のことだったら、誰にも負けないぐらい?
虎矢太 そうですね。ご飯のときもトイレのときも髪を切ってるときも寝る前も川上選手の試合映像を見ていたので、対策はバッチリかなと思うぐらい、知り尽くしています。
――好きになっちゃうぐらい?
虎矢太 ちょっと半分片思いしちゃってるかもしれないです(笑)。
――川上選手は相手の光を消すタイプですけど、今まで対戦した相手はなぜ持ち味を消されて負けてきたと思いますか。
虎矢太 自分が打つ攻撃が当たらないとか、逆に自分が普段もらわない攻撃を当てにくるとか、自分のペースが乱されることでだんだん焦りが芽生え始めて、自分の良さが消されていくんじゃないかなと思います。川上選手は距離感とか自分のペースに持っていく力はある選手だと思うんですけど、そういったものを全部ぶち壊す力が僕にはあると思います。今回は、相手の力を消す川上選手の力を消す破壊力をお届けできればいいかなと。なので、川上選手は僕の光を消すのは難しいです。
――その川上選手の光を消すためにどう攻めますか。
虎矢太 川上選手のペースに飲まれないように、僕は1Rからガンガン攻めますし、3R通してペースを握らせないので、KO決着で終わるんじゃないかなと思います。
――川上選手は昨年は1試合だけでしたが、ご自身は場数を踏んできたということでそこでも差はできたと思いますか?
虎矢太 そうですね。いくらスパーで実戦練習したと言っても、試合でしたか経験できないものがあり、川上選手が昨年1試合なのに対して自分は4試合経験しているので、そういった経験の差が出てくると思います。
――今回勝って、2025年はどういう1年にしたいですか。
虎矢太 シリーズ開幕戦でフェザー級1位の川上選手と試合できることになったので、必ず倒すことで国内のフェザー級戦線で自分の評価が上がると思いますし、また他団体の強い選手とやるチャンスが増えてくると思います。今年はフェザー級で自分が一番になれる年にしたいなと。
――すでに他団体で意識している選手はいますか。
虎矢太 今は川上選手に勝つことを第一として考えています。それ以降は、魁斗選手もそうですし、RISEだと門口佳佑選手はやりたい選手の一人です。
――門口選手との対戦となると、彪太朗選手へのリベンジも兼ねて?
虎矢太 兄自身が門口選手にはやり返すとは思いますが、自分自身、イチ格闘家として強い選手とやりたいというのはあるので、そういった選手をどんどん倒していきたいと考えています。
――普段出稽古などで一緒に練習しているRISEフェザー級王者の安本晴翔選手はあまり意識してないですか?
虎矢太 もちろんいずれはやりたいと思っていますが、まずは安本選手の下に並んでいる選手がずらっと並んでいるので、そいつらを軒並みに倒していきたいと考えています。
――今大会では、彪太朗選手がメインイベントに抜擢されました。ご自身は2023年2月大会でメインを任されていますが、今振り返るとプレッシャーはかなり感じました?
虎矢太 あの時はメインイベントかつ植山選手とSB日本スーパーバンタム級タイトルマッチだったので、いつもの試合と全く違う雰囲気を感じましたね。メインイベントはその大会を締め括らないといけない大きな仕事がありますが、そういうものを乗り越えていく選手にならないといけないなと思っているので、彪太朗はそれも含めてひっくるめて楽しんでもらえたらいいかなと思います。
――ご自身はメインで5RKO勝ちという衝撃的な結末でしたが、あの衝撃を超える試合を期待しますか。
虎矢太 そうですね。難しいと思いますが(苦笑)、そういう試合をしてもらえたらいいですね。
――ちなみに山田ツインズで同じ興行に一緒に出ると、周りの反応はどうですか。
虎矢太 山田ツインズ2人揃った試合が見たいというお客様が多いんです。共通の知り合いが多く、彪太朗がお客様へのチケット郵送や手配を真面目にやってくれるんで助かっています(笑)。僕なりにやっているつもりはいるんですけど、彪太朗が早めにやってくれるので任せています。
――最後に試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
虎矢太 今回、川上選手が相手で必ずレベルの高い熱い試合になると思うので、皆さん目を離さず、注目してほしいと思います。応援よろしくお願いします!
川上叶「僕はSBの看板選手である海人選手を追いかけているつもり。まずはベルト奪還を目指す」
――昨年4月のKNOCK OUTでの龍聖戦以降、試合から遠ざかっていましたが、怪我だったんですか?
川上 そうです。負傷箇所は言わないでおきます(苦笑)。
――この1年はどういう練習を?
川上 怪我している箇所を使わないような練習をしていました。その箇所を使わないで練習していたことで別の部分が強化された手応えはいろいろありますし、パンチの技術は上がったかなと思いますね。龍生塾のみでいろいろと考えながらパンチの強化をしてきたことで、新しいパンチのバリエーションが増えたりしました。あと、チーム吉鷹にも変わらず行っています。
――どのくらいで回復して通常の練習ができるようになったんですか。
川上 治ってきたなと思って激しく練習をやったら再発して、また治ったりみたいな繰り返しが続きましたね。怪我との向き合い方がわかってきて、今は不安な部分はなく、もう大丈夫です。
――去年はその龍聖戦の1試合のみでしたが、ご自身にとってはどういった1年になったんですか。
川上 去年、僕は後厄の年だったので、うまいこと進まない年でしたね。2023年の本厄の年はSB日本フェザー級タイトル初防衛戦で負けてタイトルを失って連敗もして、これが厄年の洗礼かと。
――そういった中、復帰戦で山田虎矢太選手という強敵が相手に決まりました。
川上 55kgのチャンピオンでめちゃめちゃいい相手ですね。試合したかった相手なのでモチベーションは高いです。
――選手としてはどういう印象がありますか。
川上 パワーがあるし、若いし、勢いもあるので、全く油断はしてないです。しっかり強い選手だなと思いながら挑みますし、今までに2度対戦している彪太朗選手だと思って戦います。
――ご自身にとっては山田ツインズの戦い方は変わらないイメージなんですか?
川上 そんなことはないですけど(笑)。みんな対策も立ててくるし、こっちも戦い方を変えないといけないと思っています。実際、負けていた時期は結構そういうめんで勝てなかったのかなと感じています。
――川上選手とは2度戦っている彪太朗選手から虎矢太選手はアドバイスを得られるわけですが、そこに関しては自身の方が不利だと思いますか?
川上 僕のことを知っているとは思うんですけど、かといって知ったところで、という感じですね。僕に勝つには難しいんじゃないかなと。ここで負けたら、山田兄弟二人に負けた男として見られることになるので負けられないです。誰とやってもこれ以上は負けられないのですが、いつもと同じく、嫌がることをして相手の光を消す戦い方をしようと思っています。
――龍聖選手はじめ、川上選手と戦った選手はみんなやりづらかったと言いますよね。
川上 僕は小さい頃から格闘技をやってきているのでそういう巧さはあるのかなと思います。相手にやりづらかったと思わせて終わってしまうので、それで終わらず、やりづらいプラス、今回は自分の強さを見せて勝ちたいと思います。
――今回の試合に関しては、吉鷹さんから何かアドバイスはありました?
川上 具体的には言えないですけど、色々アドバイスをもらっています。どう攻めていくかといったゲームプランはもうしっかり頭の中でできあがっているので、あとはそれをしっかり仕上げていくだけですね。
――今回勝って、今年はどういう1年にしたいですか。
川上 いっぱい試合をしたいと思っているので、SB協会へのオファーをお待ちしています。
――ベルト奪回も考えていますか。
川上 それはもちろん考えていますし、他団体や海外でもどんどん試合をしたいなと思っています。笠原兄弟など、ONEのリングには最近いろんな選手が出ているのを見て、僕もタイミングが合えば出てみたいなと思っていました。出るだけで終わったら意味ないので、しっかり結果を残しながら試合をたくさんできるのが理想ですね。
――ONEではオープンフィンガーグローブでも問題ないですか?
川上 そういうのを意識しながら練習しています。できればグローブでやりたいですけど、何でもいいです。
――オープンフィンガーグローブだと、ご自身の上手さが光る試合になりそうでは?
川上 その辺はやってみないと分からないのですが、もしかしたらやりやすかったりするのかなと思ったりしています。試合では怖いと思えるような強い選手を用意してもらって、勝って自分の価値が上がる試合をやっていきたいです。
――惜しくも敗れてしまいましたが、前回の龍聖戦もそのような試合だったのでは?
川上 そうですね。僕はそういう試合が多く勝ち切れなかったのが悪いのですが、試合後に『うわ、負けたわ。完敗だわ』みたいなことをあまり思わなかったので、負けるんだったらスカッとやられたいのですね。前回みたいに際どい試合をするのではなく、今回はしっかり圧倒する試合をして勝ちたいと思います。僕はSBの看板選手である海人選手を追いかけているつもりなので、そこを目指すためにまずはベルト奪還を目指します。
――ちなみに記者会見の発言を聞いていると、トークの面白さで山田ツインズに負けてる感じがするんですけど、関西人としてそこに関してはどう考えてますか。
川上 僕、負けてないでしょ(笑)? そういう面でも負けんようにいろいろ頑張らなあかんと思っています。
――では最後にファンにメッセージをお願いします。
川上 僕と山田選手が今回一番盛り上げるので、皆さん、そこをちゃんと見てください。応援よろしくお願いします。
植山征紀「しっかり勝って復活する。植山征紀の第二章のスタートです
――前回、昨年10月大会では土井涼雅選手との対戦が決定していましたが、植山選手が減量中に倒れ、病院に搬送されたために試合は中止となりました。
植山 まず、対戦相手の土井選手、所属ジム、シュートボクシング関係者、ファン、スポンサーの皆様には大変ご迷惑をおかけしました。あの時は試合前の体重調整の水抜きで湯舟に浸かっていたのですが、全く汗が出ず。それでもずっと浸かっていて休憩しようと思ったら脱水症状になったみたいで、立ちくらみして倒れてしまいました。ちょうど心配した親が家に来てくれたところ、倒れていた僕を見つけたみたいで、そのまま救急車で病院に運ばれたという流れです。
――減量ミスは何が原因だったのでしょう。
植山 前回から1年8カ月の試合間隔が空いたことで身体が結構大きくなっていたにも関わらず、それまでの試合前と同じ感覚で調整してしまったり、準備不足もあったりと、全ての面で自分に甘かったですね。
――気持ち的にはどのくらいで持ち直したんですか。
植山 最初はかなり落ち込んでいましたが、自分でもう一回復帰すると決めたので、いつまでも凹んでいたらアカんなと思って1週間ちょっとぐらいでもう一回頑張ろうという気持ちになりましたね。
――前回は59.0kg契約で今回は60.0kg契約の試合になりますが、今後はスーパーフェザー級での試合を考えていますか。
植山 今回やってみて決めようと思いますが、60kgでやっていこうと考えています。
――60kg級だと、これまでの55kg級から2階級上げることになりますが、実際に動いた手応えはどうなんでしょう。
植山 今はスピード面に関して、そこまで落ちているとは思っていないです。試合でいいパフォーマンスを出して勝つのがベストなのですが、55kg級で試合をしていた時は13kgとか大幅に減量していたので凄くきつく、体重を落とすことを重視していたので、そこで苦しむのは良くないことだと思うので階級を上げて正解だと思います。実際、55kgでやっていた時、試合数日は減量のことばかり頭にあったので、今のように減量がそんなにきつくない方が気持ち的にも余裕がありますし、動きもいいですね。
――今思うと、10kg以上も落としていた時は無茶していたとも思いますか。
植山 そうですね。筋肉量もそうとう増えてましたし。55kgでの最後の試合となったSB日本スーパーバンタム級タイトルマッチで山田虎矢太選手と対戦した時は、試合当日、8kgぐらいリカバリーしていたので戻りすぎだなと感じていて、試合では重たい感じもあり、もう55kg級での試合は最後にしようと思っていたら負けましたね。
――今回対戦する手塚選手に関しては、どういう印象がありますか。
植山 手足が長く、器用に何でもできる印象があります。投げたり、絞めたりもしてるのでシュートボクサーの戦いをするイメージがありますが、飛び抜けた武器はないですよね。
――どういう試合を見せたいですか。
植山 僕はKO率が高いだけにチャンピオンクラスの選手はこういう武器があるんだそというのを見せたいとは思いますが、ブランク明けでもあるので、KOするイメージを持ちつつ、自分がどう動けるのかを含めて全部を楽しみたいですね。手塚選手は7連勝と勢いがありますが、そういう選手に僕が勝てば、逆に僕が波に乗れると思うんで、ここで勝つことが大きいかなと思います。
――ここで勝ったら、笠原友希選手が保持しているタイトルに絡んでいきたいという目標もあるのでしょうか。
植山 そうですね。復帰する以上は、もう一回ベルトを目指してやるので、そこは意識してますけど、笠原はRISE世界トーナメントに出るじゃないですか。だから、笠原がSBにいない期間、僕はしっかり一戦一戦クリアーしていくだけです。
――笠原選手とは2018年11月のSB日本スーパーバンタム級王座決定トーナメント決勝戦で対戦し、当時10戦無敗だった笠原選手を3RTKOで下して植山選手がベルトを獲得しています。その後、対戦相手として意識したことはありましたか?
植山 そこから笠原選手は階級を上げていったので、そこまでは意識していなかったですね。あの時の笠原君は18歳くらいで身体もまだできていない印象があります。再戦やればまた同じような結果になる自信もあります。
――では、試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
植山 2年ぶりの復帰戦になります。前回は自分の価値を自分で下げてしまったので、2025年はしっかり復活して自分の価値を上げていくだけです。今回はいい試合をして盛り上げてしっかり勝って復活するので、皆さんマジで楽しみにしていてください。植山征紀の第二章のスタートです。
対戦カード
第11試合 59kg契約 3分3R(無制限延長R)
山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級(57.5kg)王者)
ルエル・カタラン[Ruel Catalan](フィリピン/カタラン・ファイティング・システム)
第10試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(無制限延長R)
山田虎矢太(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
川上 叶(龍生塾/SB日本フェザー級1位、元SB日本フェザー級&バンタム級(52.5kg)王者)
第9試合 シュートボクシング日本スーパーウェルター級(70kg)王座決定戦 3分5R(無制限延長R)
都木航佑[たかぎ こうすけ](キャピタルレイズ fighting GlaNz/1位、元KROSS×OVER KICK -67.5kg王者)
RYOTARO(龍生塾/2位)
~シーザータイム、選手挨拶~
第8試合 スーパーライト級(65kg)(肘有り) 3分3R(無制限延長R)
笠原弘希(シーザージム/SB日本ライト級(62.5kg)王者、元同スーパーフェザー級(60kg)&フェザー級(57.5kg)王者)
コムキョウ・シットポージョーウォー[Khomkaew Sit.Porjorwor](タイ/元ムエサイアム・パーカン・スーパーフェザー級王者)
第7試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(無制限延長R)
手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本フェザー級(57.5kg)1位、香港Energy Fightインターナショナル・スーパーフェザー級王者)
植山征紀(ONE LIFE/元SB日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
第6試合 オープンフィンガーグローブマッチ スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(無制限延長R)
風間大輝(橋本道場/SB日本スーパーウェルター級4位)
今村 滉[こう](CB IMPACT)
第5試合 スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(無制限延長R)
笠原直希(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級1位)
内藤啓人(BELLWOOD FIGHTTEAM/SB日本バンタム級(52.5kg)3位)
第4試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(無制限延長R)
長谷川平蔵(シーザージム/SB日本ライト級5位)
大河内佑飛[ゆうひ](RIKIX)
第3試合 スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(無制限延長R)
濱田 海[うな](TIA辻道場/SB日本スーパーバンタム級4位)
イティポン・シットポージョーウォー[Aitthiphon Sit.Porjorwor](タイ)
第2試合 51kg契約(肘有り) 3分3R(無制限延長R)
片山 魁[かい](TEAM FOREST)
ローマ・ペットプロムロブ[Loma Petchpromlob](タイ)
第1試合 51.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
和田修虎[しゅうと](橋本道場)
長谷川大祐(TEAM FOREST)
概要
大会名 SHOOT BOXING 2025 act.1
日時 2025年2月8日(土)開場・17:00 開始・17:30
会場 後楽園ホール
中継 U-NEXT(2,189円/月)
チケット料金 VIP席20,000円 SRS席15,000円 RS席10,000円 S席7,000円 ※当日座席券は各500円UP ※当日のみ小中学生シート2,000円を販売予定
チケット販売 チケットぴあ イープラス 出場選手・所属ジム
お問い合わせ シュートボクシング協会 03-3843-1212 http://www.shootboxing.org/