K-1ウェルター級王者・野杁正明&Krushフェザー級王者・篠塚辰樹、K-1との契約満了。王座も返上扱いに。安保瑠輝也の再戦要求を野杁は拒否
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
大阪梅田中津 キックボクシング ジョウジム
キックボクシングで楽しく運動!燃焼!ストレス発散!初心者でも経験者でもしっかり指導。見学・体験大歓迎!
K-1 GROUPは3月26日付けで野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO-KREST/K-1ウェルター級王者)(MASTER BRIDGE SOUND/Krushフェザー級王者)との契約が「円満に満了となりました」と27日に発表した。両選手が保持していた王座も「返上扱い」になったと発表している。
旧K-1、Krush、新生K-1。K-1系一筋だった野杁正明、30代で選ぶ進路は?
野杁は30歳。07年、13歳でK-1 JAPAN TRYOUTに合格し、高校1年生となった09年にはK-1甲子園で優勝。11年のKrush YOUTH GPでは佐々木大蔵、HIROYA、卜部功也らを破って優勝。13年のGLORY -65kg Slamでは裕樹らを破って日本代表となり、世界大会では決勝で久保優太に敗れたが、4カ月後に久保にリベンジし、Krush -67kg王座を獲得。14年にOISHI GYMからK-1ジムEBISU小比類巻道場へ移籍。新生K-1ではスーパー・ライト級(65kg)の主力として活躍し、17年にはゲーオに勝利し同級王者になる。
18年に同王座を返上しウェルター級(67.5kg)に階級を上げ、KRESTに移籍。21年9月のK-1ウェルター級王座決定トーナメントでは安保瑠輝也らをKOし王座獲得。22年6月のTHE MATCH 2022ではシュートボクシングの海人と68.5kg契約で対戦し延長判定負けした。昨年は3月にジャバル・アスケロフを、7月にアマンシオ・パラスキフを1R KO。パラスキフ戦後のマイクで野杁は「相手がなかなか決まらない中、アマンシオ選手、来日してくれてありがとうございます」「これまで来る者拒まずでしたが、さすがに世界の強豪と戦わせてください。僕に選ばせてください。これから世界のトップとしかやりたくないんで、世界に挑戦する姿を応援して下さい」と主張していた。
この大会を最後に、K-1はカルロス菊田プロデューサー体制に変わり、国内外ともに“開国”路線に移行したが、新体制で野杁は試合をしていなかった。今年3月からスタートしたK-1 WORLD MAX -70kgトーナメントの参戦も期待されていたが、K-1アドバイザーの石井和義氏は2月の会見で「聞いた話では野杁君は出ない感じです」と明かし「K-1でそういう(WORLD MAXの)舞台があるんだったら、そこで活躍してから飛び立った方が野杁の価値がもっと上がるのになと思いますけどね」とも語り、野杁のK-1離脱を示唆していた。
旧K-1、Krush、新生K-1と、組織が変遷してもK-1系列の大会に上がり続けた野杁。だがKRESTの先輩でKrush・新生K-1のエースとして活躍した武尊も、THE MATCH 2022の那須川天心戦を最後にK-1を離れ、K-1を巡る状況も時と共に変化した。5月11日で野杁は31歳になり、プロだけでも60戦を経験し(49勝(25KO)11敗)、武尊同様にキャリア晩年を意識し、最後の大きなチャンレンジを考えても不思議ではない。
野杁が次の戦いの場に選ぶ可能性が最も高いのが、武尊も上がっているONEだろう。野杁は昨年8月、チンギス・アラゾフ vs. マラット・グレゴリアンの元K-1王者同士のONE王座戦をタイで生観戦していた。だが今日の野杁の独立発表直後、安保がXの引用リポストで野杁に対し「新たな舞台でも活躍を期待してます!ただその前に、RIZINは独占契約じゃないから可能なら3年越しに俺と一戦どうですか?」と呼びかけている。3月23日のRIZINでは木村“フィリップ”ミノルをブアカーオが2R KOし、昨年引き分けた安保との決着戦を了解したばかり。“世界”を意識する野杁が、安保らRIZIN勢を意識する可能性は低いものの、野杁の独立は、4月13日にペットモラコットとの再戦を控えた海人を含めた、立ち技中量級シーンの刺激材料となることは間違いない。
(※追記:野杁は安保の呼びかけに対し「ありがとう!それに関してはごめん!興味ないかな!瑠輝也自身が好きな事をやりたいように俺も自分のやりたい事に挑戦したいからさ。MMAに挑戦したの凄いと思うしこれからの活躍も期待してる!立ち技でもMMAやるにしても頑張って!」とXで拒否し、安保も「わかりました。正直な言葉ぶつけてくれてめちゃくちゃうれしいです。ありがとうございます。野杁君の次の活躍まじで心から祈っています。頑張ってください」とXでの動画で素直に受け入れている。)
篠塚辰樹もK-1 GROUP離脱。平本蓮との連動がより活発化へ
篠塚は25歳。元プロボクサーでRISEで活躍後、21年3月からK-1 GROUPに上がり、2戦目の21年12月に新美貴士のKrushフェザー級王座に挑戦したが2R KO負け。怪我の療養等を経て、昨年3月、7月の試合でKO勝すると。11月には森坂陸に判定勝ちし、Krushフェザー級王座を獲得した。大晦日のRIZINにはK-1の派遣で出場し、元K-1 GROUPの冨澤大智に判定勝ちした。平本蓮を練習を共にしており、K-1離脱で平本との連動がより活発化するものとみられる。篠塚はXで「たっかーーーい違約金を払って2024年3月26日をもって、K-1とは円満に契約終了解除となりました」と報告している。