KNOCK OUT 11.8 常葉(レポ):クンクメールとの対抗戦の大将・森岡悠樹、またもダウンの応酬制す。対抗戦は引き分けで優勝賞金は次回200万円に

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KNOCK OUT × Kun Khmer 2025
2025年11月8日(土)福島・KNOCK OUT常葉アリーナ
レポート:井原芳徳 写真提供:KNOCK OUTプロモーション
中継:YouTube KNOCK OUTチャンネル
KNOCK OUTは昨年からカンボジアの立ち技格闘技「クンクメール」との交流を促進し、昨年11月、カンボジアでの対抗戦第1弾では、KNOCK OUT勢の2勝3敗の負け越しに終わった。今年2月には久井大夢がカンボジアでチョット・サレイヴァントンに勝利しクンクメールの世界60kg級王座を獲得した。だが4月の対抗戦第2弾では久井大夢、重森陽太、マサ佐藤、鈴木万李弥、古村光の5名が全敗。その後もクンクメール勢がKNOCK OUTのリングに参戦し好成績を残している中、KNOCK OUTの常葉の常設会場での配信特化型大会で5対5対抗戦が行われた。勝ち越したチームには賞金100万円が贈呈される。
大会のYoutube中継はカンボジアでも視聴でき、生中継では5千を超え、大会当日で4万再生を突破した。フェイスブックでは6万を超えたといい、延べ10万人が見たことになる。賞金と注目度の効果もあり、カンボジア勢がKO狙いのアグレッシブなファイトでインパクトを残した。
なお、今大会には、常葉アリーナのある福島県田村市の白石高司市長と副市長、カンボジア大使館公使(大使に次ぐ地位の外交官)、カンボジア勢を派遣したIPCCクンクメールのトミー・キム会長が来賓として訪れ、KNOCK OUTの山口元気代表と共に記念撮影した。
※KNOCK OUTのBLACKルールは肘無し・ワンキャッチワンアタックのキックルール。REDルールはオープンフィンガーグローブ着用・肘有りキックルール
先鋒戦と次鋒戦はクンクメール勢が連続KO勝ち
第1試合 KNOCK OUT×Kun Khmer 先鋒戦 BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
×川野龍輝(KNOCK OUT クロスポイント吉祥寺)
○パナット・クンクメール[Phanit](カンボジア)
2R 2’30” KO (右フック)
川野は7戦6勝(4KO)1敗の18歳。7月の常葉大会でのUNLIMITEDトーナメント初戦で優勝者の有川直毅にTKO負けして以来の試合。今回初めて東南アジアの選手と対戦する。パナットは59戦55勝(19KO)2敗2分の23歳。
試合は若い川野のテクニックをパナットがパワーと気迫で潰す展開に。1R、お互い右ローを蹴りつつ、右ストレート等のパンチも振るう構図が続く。中盤過ぎから、川野の右の外と内のローで、少しパナットがバランスを崩すように。終盤、パナットはローを嫌うように圧力を強めて右のストレート、フックの頻度を上げる。川野は八角形リングの中でステップワークを駆使し、クリーンヒットを許さない。記者採点はイーブン。
2R、パナットは序盤から圧力を強め、川野はステップで距離を取り続ける。中盤過ぎ、川野が左ジャブ、右ローを立て続けに当てて、少しパナットはバランスを崩すが、パナットはすぐに前に出ると、右フックで川野をふらつかせると、チャンスを逃さずラッシュを仕掛け、右フックでダウンを奪う。川野はダメージが溜まっており。パナットがパンチラッシュで右フックで再びダウンを奪うと、レフェリーがストップした。
第2試合 KNOCK OUT×Kun Khmer 次鋒戦 RED スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
×希羅(MSJ KICK BOXING GYM)
○ラスメィ・クンクメール[Rasmey](カンボジア)
1R 1’24” TKO (3ダウン:左フック)
希羅は20戦11勝(1KO)6敗3分の22歳。昨年9月の福岡大会で井ノ本煌貴に判定勝ちした後、2勝2敗で、福岡のKOSで王座を獲得。2度目のKNOCK OUTは常葉での試合となった。ラスメィは74戦70勝(17KO)4敗の21歳。
テクニシャンタイプと評されていたラスメィだが、チームの勝利を意識してか、速攻の仕掛けがハマることに。1R、ラスメィは序盤から、サウスポーの希羅に対し、右ボディを振ってからの左フックを当てて先手を取る。さらに首相撲で捕まえ膝を当てる。希羅も負けじとパンチを振うが、右フックを放つと、かわしたラスメィが左フックを当ててダウンを奪う。ラスメィはチャンスを逃さずパンチラッシュを仕掛け、再び左フックでダウンを奪う。最後はラスメィが左フックで3ダウン目を奪いKO勝ちした。
試合後のマイクで、ラスメィは「昨日、日本の選手と顔合わせした時、体が小さいと言われたことが悔しかった」と明かし、その発言もラスメィを奮起させたようだった。
KNOCK OUT側のイスラモバがKO勝ち。古村光は無念のノーコンテスト
第3試合 KNOCK OUT×Kun Khmer 中堅戦 RED(ボクシンググローブ着用)女子53kg契約 3分3R(延長1R)
○ザリーナ・イスラモバ[Zarina Islamova](ロシア)
×トゥー・チャン・ボティ[Touch Chan Votey](カンボジア)
2R 2’38” KO (左フック)
イスラモバは8戦7勝1敗の24歳。タイでのRWSを主戦場とし、7月のKNOCK OUT初戦ではNANA(元ミネルヴァ・スーパーフライ級王者)相手にバックスピンキックも含めた多彩な技で翻弄し判定勝ちしている。対戦相手のトゥー・チャン・ボティは4月の対抗戦で鈴木万李弥に勝った20歳で戦績31戦28勝(7KO)3敗。
対抗戦唯一の女子および外国人対決はイスラモバの完勝に。1R、首相撲の展開が繰り返され、イスラモバが崩しを多用し、パワー差を印象付ける。中盤からパンチの攻防も増えるが、変わらず首相撲の攻防が度々起こる。ややイスラモバの積極性が目立つが、まだトゥーも耐えてひるまず、差は乏しい。記者採点はイーブン。
2R、イスラモバは圧力を強め、奥足狙いの左ローを当て、パンチのヒットも増やし、トゥーはロープに詰められる場面が増える。すると終盤、イスラモバの左フックで、トゥーはワンテンポ遅れてから腰が崩れてダウンすると、そのまま立てず、イスラモバのKO勝ちとなった。
イスラモバは「日本が大好きです。また来たいです。ムエタイ、K-1、小さいグローブ、どんなルールでも戦います」とアピールした。
第4試合 KNOCK OUT×Kun Khmer 副将戦 RED フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
―古村 光(FURUMURA-GYM/元KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者)
―ミル・ブン・ティエン(カンボジア)
1R 0’36” ノーコンテスト (偶発的なアイポークにより古村がドクターストップ)
古村兄弟の弟・光は24歳。昨年12月、KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント準決勝で森岡悠樹に判定負け。今年4月のカンボジアでの試合では黒星。その後、ONEフライデーファイツで2戦し、5月にカイス・モハメッドを1R KOし、9月12日にソンサイ・ラオラネサンを2R KOした。その2試合とも128ポンド(58.1kg)契約で、10月のシュートボクシングでもフェザー級(57.5kg)で出場したが、サタントン・チョーハーパヤック(タイ/プロムエタイ協会スーパーフェザー級王者)に判定負けした。対するミルは55戦49勝(15KO)5敗1分の19歳。
試合は短時間での不完全決着に。1R、光は開始すぐから、サウスポーの構えからのパンチを積極的に振るって先手を取ろうとする。首相撲の展開の後、離れると、ミルは右インローを放ってから、右ストレートを軽く放ったが、指が光の左目に入り、秋谷レフェリーは試合を一時中断する。光の回復を待つが、5分以上経過しても、光はまばたきが収まらず、ドクターストップがかかり、規定によりノーコンテストとなった。光もミルも揃って悔し涙を流し、セコンドに慰められながら退場した。
大将の森岡悠樹がダウンの応酬制す
第5試合 KNOCK OUT×Kun Khmer 大将戦 RED スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○森岡悠樹(北流会君津ジム/KNOCK OUT-RED&BLACKスーパーバンタム級王者、KICKBOXING JAPAN CUP 2024同級トーナメント優勝、スック・ワンキントーン同級王者)
×サン・ラデット[Sen Radet](カンボジア)
判定2-0 (秋谷28-27/センチャイ28-28/北尻28-27)
KNOCK OUT側の大将を務める森岡は31歳。昨年11月から12月のKICKBOXING JAPAN CUP 2024 スーパーバンタム級トーナメントでは古村光、壱・センチャイジムと、過去に敗れた2人にリベンジを果たすと共に優勝した。4月大会ではBLACKルールで乙津陸を1R右ストレートでKO。6月の代々木大会での壱とのREDスーパーバンタム級タイトルマッチでは累計5ダウンを奪って3R KO勝ちしベルトを獲得した。9月のBLACK同級王座決定戦では新鋭の福田拓海を1R右ストレートでKOし、2冠を達成。KNOCK OUTの軽量級の顔が、常葉大会に初登場した。対するサンは戦績95戦85勝(35KO)8敗2分の32歳で、カンボジア勢で最も経験豊富な選手だ。
副将戦までの結果は日本勢の1勝2敗1無効試合。森岡が勝てば対抗戦は引き分け、サンが勝てばクンクメールの勝利という状況で、サンは敗れるも驚異的な打たれ強さと一撃の破壊力でKNOCK OUT王者・森岡を苦しめることに。
1R、サンはやや小柄だが、圧力をかけて右ボディ、左フック、ミドルを当てる。森岡はステップで距離を取りつつ、伸びのある右ストレート、ハイを返す。中盤、森岡が右ストレートを効かせると、パンチを連打し、肘も絡めて追い詰めるが、サンは耐え、前に出返してパンチを返す、削り合いの展開に。終盤も激しい打ち合いが続く。終了間際、サンが鼻血を出しながら右ストレートを放つが、森岡が右ストレートで迎撃すると、当たりはかすめる程度に見えたが、サンが前のめりで倒れてしまうと、和田レフェリーはダウンを宣告する。10-8で森岡が取る。
2R、森岡が右ストレート、肘を立て続けに当てると、サンが倒れるが、カンボジア陣営のコーナー付近のマットが水で湿っていて足が滑ったためで、和田レフェリーはマットを拭くようセコンドに注意する。とはいえサンはダメージが溜まっているのは確かで、森岡は右ストレートを効かせ、サンを度々フラつかせる。
ところが終盤、森岡が右ハイを当てるが、サンはフラつきながらも蹴り足をつかみつつ右ストレートを放つと、森岡はもらって腰が落ち、流れが変わって終わる。記者採点は森岡だがイーブンに戻される可能性もある。
3R、サンはセコンド、カンボジア人関係者の声援に押されるように前に出て、必死にパンチを振い、森岡はロープ際に詰められがちに。森岡も右のパンチを随所で当てるが、サンはひるみながらも前に出続ける。すると終盤、サンは左ボディをクリーンヒットすると、OFGのため効き目が大きかったか?森岡は前のめりで倒れダウンする。森岡は立つが、サンは引き続き左ボディをヒット。森岡は耐え、パンチを返しつつ、首相撲で反撃を封じて終える。8-10でサンが取る。記者採点合計28-27で森岡。ジャッジは1者がイーブンだったが、2者は森岡を支持し、森岡が判定勝ちした。敗れたサンは笑顔で森岡を称えた。
対抗戦は2勝2敗1無効試合で引き分け。優勝賞金キャリーオーバーで次回賞金は200万円に
対抗戦は引き分けとなり、KNOCK OUTの山口元気代表は「対抗戦は2勝2敗1無効試合ということで、賞金100万円は次回に持ち越しです。次回100万乗せて、200万でチーム戦第二弾やりたいと思います」と早速発表した。
◆山口氏の大会後総括
今回、視聴数も一気に増え、フェイスブックでは6万越え、Youtubeでは5千人越えで、内容も良かったです。カンボジアの人は技術を超えた強さがあり、戦争をしに来ている。片足をもがれても倒してやるって気持ちです。日本人と格闘技をやっている理由が違って、そこの部分(=ハングリーさ)で負けたのが大きい。カンボジアの選手の気持ちは見習わないといけないと思いました。
川野龍輝は技術的なところじゃなく、気持ちで負けましたし、希羅選手もそうですね。こういうところを乗り越えないと上にはいけないと思います。
ザリーナ選手、めっちゃ強かったですし、あそこまで張り合えたトゥー・チャン・ボティ選手も凄かったです。ザリーナ選手は日本人だとなかなか相手がいないですけど、KNOCK OUTのベルトを巻いてほしいですね。
古村選手、残念でしたけど、次の試合を期待したいです。OFGはサミングがつきものですが、イサミさんと相談して、グローブの改良を進めたいです。
メインは本当に素晴らしかったです。ザ・森岡ワールドですし、あそこで踏ん張って、成長を感じました。サン選手の気持ちの強さが凄かったです。日本人も「国を背負って」とかよく言いますけど、背負い方が凄かったです。森岡選手は12月30日の代々木大会に出そうと思っていましたが(ダメージが大きく)無理なので、次は2月を考えたいです。
対抗戦は2勝2敗1無効試合で、賞金(100万円)は次回に持ち越しで、200万円に増額してやります。今度は日本もベストメンバーを揃えたいですし、ザリーナ選手も出てほしいですね。
9月から8週連続で興行をやって、一つの成果が見えました。数字にも現れました。週1回で日本で興行をやっているのはKNOCK OUTしか無いと思います。来年も週1チャレンジしたいなと思います。ONEフライデーじゃないですけど、週末は必ずKNOCK OUTの熱い試合が見られるというのを認知させたいです。来週の後楽園も楽しみにしてください。








