ベラトール 3.10 サンノゼ(レポ):ライト級GP開幕。ウスマン・ヌルマゴメドフ、ベンソン・ヘンダーソンを変則右ハイ→裸絞めで1R葬。ベンヘンは引退表明。ムサエフは初戦敗退
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Bellator 292: Nurmagomedov vs. Henderson
2023年3月10日(金/現地時間)米国カリフォルニア州サンノゼ・SAPセンター
レポート:井原芳徳
メインイベント ベラトール・ライト級チャンピオンシップ兼ライト級GP準々決勝 5分5R
○ウスマン・ヌルマゴメドフ(王者)
×ベンソン・ヘンダーソン(3位、元UFC王者)
1R 2’37” 裸絞め
※ヌルマゴメドフが初防衛
ベラトールMMAは優勝賞金100万ドル・8選手参加のライト級ワールドグランプリ(トーナメント)を今大会からスタートした。
ロシア・ダゲスタン出身のウスマンは元UFCライト級王者・ハビブ・ヌルマゴメドフの従弟で24歳。MMA 16戦無敗で21年から上がったベラトールでは5連勝中で、昨年11月にパトリッキー・フレイレに判定勝ちしライト級王者となった。米国出身の元UFC王者の39歳、ベテラン・ベンヘンは、16年からベラトールに上がり、20~21年は3連敗したが、昨年2試合は2連勝している。
Usman strikes FIRST!
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— Bellator MMA (@BellatorMMA) March 11, 2023
1R、サウスポーのベンヘンに対し、オーソドックスのウスマンが開始間もなく、右ミドルを当ててから、右ハイキックをヒットする。ミドルから途中ハイに軌道の変わる、空手技の縦蹴り(ブラジリアンキック)の形でアゴに命中すると、ベンヘンはダウンする。ウスマンは上からパウンドを落とし、マウント、バックマウントと移行しながらパウンドを当て、裸絞めを狙いベンヘンを追い詰める。ベンヘンは防御を続けていたが、中盤、バックをキープしたウスマンが裸絞めを極めると、ベンヘンはタップした。試合後のインタビューでベンヘンはグローブをマットに置き、引退を表明した。
USMAN NURMAGOMEDOV!
The lightweight world champion remains #AndStill with an incredible submission!
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Thank you, @BensonHenderson!
What an amazing career. #Bellator292 pic.twitter.com/H0alBrtpiE
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コー・メインイベント ベラトール・ライト級GP準々決勝 5分5R
×トフィック・ムサエフ(2位、RIZINライト級GP 2019優勝)
○アレクサンダー・シャブリー(4位)
3R 0’29” TKO (レフェリーストップ:右前蹴りによる負傷)
アゼルバイジャン出身のムサエフは19年のRIZINライト級GP優勝者で、昨年7月のベラトール初戦でシドニー・アウトローに27秒KO勝ちしインパクトを残した。ロシア位出身のシャブリーはMMA 25戦22勝3敗の29歳。21年からベラトールに上がり3戦全勝だ。
1R、スタンドの展開が続き、ムサエフがじりじり前に出るが、シャブリーはステップでかわしつつ、時折右ローや左ジャブを当てる。お互い慎重で攻撃が少ないが、シャブリーがやや優勢か。
Alexander Shabliy is heading into the semi-finals of the #BellatorLWGP!
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— Bellator MMA (@BellatorMMA) March 11, 2023
2Rもお互い慎重な試合運び。5R制を意識しているか?ムサエフのタックルを切りつつ、パンチもかわし、パンチとローを時折的確に当てる。ムサエフは構えのスイッチを織り交ぜるが悪い状態を打開できない。
3R、開始すぐ、シャブリーの右前蹴りがムサエフの胸元に当たってから、そのまま右足が下に降りた際、ローブローとなり中断する。ローブローのダメージはさほど大きく無いようにも見えたが、ジェイソン・ハーゾグ・レフェリーがムサエフに続行可能か通訳を交えて伝えると、ムサエフは不能だと伝えたようで、試合終了となる。しばらく審判団とムサエフ陣営が議論となったが、最終的にリングアナウンサーからはシャブリーのTKO勝ちと発表された。唐突な決着で、攻防の乏しい試合だったことも相まってか、大喜びのシャブリーとは対照的に、満員の観客は釈然としない様子で静まり返っていた。なお、大会後の会見で、ベラトールのスコット・コーカーCEOは、前蹴りをもらったムサエフは肋骨を骨折していたことを明かしている。
なお、今後行われるライト級GPの一回戦の残り2試合は、ブレント・プリムス(6位)vs. マンスール・バルナウイ(10位、元ROAD FCライト級王者)、パトリッキー・ピットブル・フレイレ(ライト級1位・元王者)vs. AJ・マッキー(ライト級8位・フェザー級GP’21優勝・元同級王者)を予定している。