シュートボクシング 2.13 後楽園ホール(レポ):海人、ホーストカップ王者チューチャイをKO。6月の野杁正明戦に改めて意欲
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SHOOT BOXING 2022 act.1
2022年2月13日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第6試合 メインイベント 71kg契約(肘有り) 3分3R(無制限延長R)
○海人(TEAM F.O.D/SB日本スーパーウェルター級(70kg)1位、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者、S-cup 2018 65kgトーナメント優勝、KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王者)
×チューチャイ・ハーデスワークアウトジム(タイ/HOOST CUP日本EXミドル級王者、元ラジャダムナン認定ウェルター級5位、ルンピニー同級6位)
3R 2’21” KO (左ボディフック)
最近の海人は9月のSBのチャンスック戦、11月のRISE大阪大会の中島将志戦、12月のSBのジョー・FELLOW GYM戦で勝利し、約2年間で9連勝中。引き続き海外強豪との対戦を目標に掲げるが、12月の試合後には、K-1 WORLD GPウェルター級(67.5kg)王者の野杁正明との、6月の那須川天心 vs. 武尊のビッグイベントでの対戦に意欲を示した。野杁も1月末のK-1 AWARDS 2021 MVP表彰後の会見等で、海人との対戦に前向きな姿勢を示しており、海人としてはこのまま快進撃を続けたいところ。海人は今年に入り髪型を坊主にし、ファンに直接見せるのは初となる。
対するチューチャイはタイ等で200戦以上の実績がある40歳のベテラン。愛知と関西でのホーストカップを主戦場とし、昨年12月には匡志YAMATOに勝利しホーストカップのベルトを取った。
1R、サウスポーのチューチャイに対し、海人はオーソドックス主体で時折サウスポーに切り替えながら、終始圧力をかけ続け、左右のロー、カーフキックを度々ヒットする。左ボディストレート、顔面へのパンチも織り交ぜ、主導権を維持する。記者採点もオープンスコアリングのジャッジ3者も海人。
2Rも海人が圧をかけ、度々ロー、ボディブロー、膝を当て圧倒。終盤には肘も織り交ぜるように。記者採点もジャッジ3者も海人。
3R、海人は変わらず圧をかけ続け、奥足狙いの右ローを効かせると、終盤にはコーナーに詰め、左ボディの連打でダウンを奪う。チューチャイは立ち上がるがダメージが大きく、海人がコーナーに詰めての右膝と左ボディの連打で再びダウンを奪ったところで北尻レフェリーがストップした。
海人は「今年一発目、他団体王者をしっかり仕留めて、いいスタートが切れると思います。あとは他団体のチャンピオンはK-1以外いてない思うんですけど、6月できるんかな?4月も試合すると思うんで、6月に限らず、今年は世界に挑んでいく年にするんで、応援お願いします」とアピールした。バックステージでのインタビューでは野杁戦について「やるならK-1ルールで、体重もお任せします。それでやらないと意味がないです」と改めてコメントした。
シュートボクシング協会のシーザー武志会長は対野杁について「やる必要ないんじゃない?海人が上でしょう。最近の野杁の試合は見ていないけど」と話しつつも、記者から「ファンは見たがっています」「K-1で一番強いですよ」と言われると「いいね。止める理由もないし。本人がやりたければ」と話し、海人やファンの意向を尊重する姿勢を示した。
また、昨年引退を表明したSB世界スーパーウェルター級王者・アンディ・サワーについてもシーザー会長は言及し「アンディは海人と引退試合をやらせたいですね。日本で育ったから、最後に日本でファイトを見せたい。海人とやればいいバトンタッチができるし」と話し、海人もインタビューで改めてサワー戦に意欲を示していた。
第5試合 セミファイナル 55.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
○植山征紀(龍生塾ファントム道場/SB日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
×佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ/SB日本バンタム級(52.5kg)王者)
判定2-0 (斎藤29-29/北尻29-28/若林30-27)
当初、セミでは笠原弘希 vs. 小川翔が組まれていたが、大会直前の抗原検査で笠原が陽性と診断され中止となり、植山×佐藤がセミに格上げとなった。植山も元々戦う予定だった相手がコロナ陽性と診断され欠場し、佐藤との試合が急きょ組まれた。なお、魁斗 vs. 川上叶のSB日本フェザー級王座決定戦も、魁斗のコロナ陽性で延期となっている。セミの前にはシーザー会長がリングイン。SB恒例の“シーザータイム”だが、コロナでの欠場者が相次いだことを謝罪し「私からすればプロ意識が欠けている。鍛え直したい」と憤慨した。
佐藤は12月にバンタム級王者になったばかり。植山とは18年5月のSB日本スーパーバンタム級王座決定トーナメント一回戦で対戦し、植山が3R KO勝ちしている。
1R、階級が上の植山が圧をかけ続け、小柄な佐藤が回って距離を取り続ける構図。中盤までスピードで勝る佐藤が、左ハイ、右ストレートを的確に当てるが、終盤に植山が左ボディを何度も当て、左ストレートも絡め追い詰める。記者採点は植山。オープンスコアリングのジャッジは2者が佐藤、1者だけ植山につける。
2R、佐藤も左ストレート、右のカーフなどを返す場面もあるが、大半の時間は植山がロープに詰め、左ボディ主体のパンチを大量に当て主導権を維持する。記者採点は植山。ジャッジは2者が植山を支持し、1者はイーブンだ。
3R、佐藤が左ストレートで時折植山の動きを止めたものの、このラウンドも大半は植山が詰めて顔面、ボディにパンチを何発も当てて圧倒する展開。記者採点は植山。合計30-27で植山。ジャッジは1者が意外にもイーブンだったが、2者は順当に植山を支持し、植山の判定勝ちとなった。
第4試合 ヘビー級 3分3R(無制限延長R)
○坂本優起(シーザージム/SB日本ヘビー級2位、元SB日本スーパーウェルター級王者)
×オリバ(team K’s/シーザージム渋谷)
1R 1’20” KO (右フック)
1R、蹴り主体の攻防の後、パンチの打ち合いになると、ガードの甘くなったオリバに坂本の右フックがさく裂し、オリバはダウン。そのまま立ち上がれず、坂本のKO勝ちとなった。
第3試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(無制限延長R)
○村田義光(シーザージム/SB日本ウェルター級4位)
×井藤勇斗[いとう はやと](NEX SPORTS)
4R 2’58” TKO (コーナーストップ:膝蹴りの連打)
3R 判定0-1 (若林28-29/斎藤28-28/茂木28-28)
井藤は2戦2勝2KOで後楽園の本戦シリーズ初登場。1R、開始間もなくに井藤が接近戦でのパンチ連打で右ストレートを当ててダウンを奪う。その後も前に出続け、右ミドルも絡めつつ、パンチ主体で村田を苦しめる。
だが2R、村田が首相撲からの膝蹴りを何発も当てて反撃すると、左ハイでもひるませる。3Rは井藤もパンチを当て返し、ほぼ五分に戻るが、ジャッジ2者は村田にポイントをつけ、28-28とし延長へ。
すると4R、村田が中盤から首相撲からの膝の連打で主導権を握り、左テンカオでダウンを奪う。その後も膝、左ハイで追い詰め、最後は膝を当て続けたところで井藤陣営からタオルが投入された。
第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(無制限延長R)
○山田彪太朗[こたろう](シーザージム/SB日本フェザー級2位)
×翔[かける](GREED GYM)
判定3-0 (30-28/30-28/30-29)
両者は昨年4月に対戦し翔が判定勝ちしている。1R、山田がボディと顔面のパンチのコンビネーション、右のカーフキック、左ミドルを有効にヒット。2R中盤まで翔も攻撃を返していたが、以降は山田が一方的に当てる展開に。3R、山田が頭を近づけて距離を縮めながら、パンチを的確に当て続け判定勝ちしリベンジを果たした。翔はRISEの送り込んだ選手だが、首相撲に行かない山田はRISEルール向きと思わせる戦い方だった。
第1試合 オープニングファイト セミプロルール 52.5kg契約 2分3R(延長1R)
○笠原直希(シーザージム)
×小林大樹(龍生塾)
4R 判定3-0 (10-9/10-9/10-9)
3R 判定0-0 (29-29/30-30/30-30)
※ルールはプロと同じ。戦績上はアマチュア扱い