新日本キック 10.17 後楽園ホール(レポ):重森陽太、REITO BRAVERYに判定勝ち。NOBU BRAVELY、勝次を追い詰めドロー。ブラボ、チャンスックを3R KO
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
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新日本キックボクシング協会「TITANS NEOS 29」
2021年10月17日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第12試合 62kg契約 3分3R
○重森陽太(伊原道場稲城支部/WKBA世界&KNOCK OUT-REDライト級王者)
×REITO BRAVELY(BRAVELY GYM/KOSスーパーフェザー級王者)
判定3-0 (仲30-29/宮沢30-27/櫻井30-28)
4月大会、6月大会に続き、重森陽太、勝次、リカルド・ブラボ、髙橋亨汰の新日本所属の王者勢が揃い踏み。重森と勝次はムエタイ色の強い大分のBRAVELY GYM勢と対戦した。
1R、重森はオーソドックス、REITOはサウスポーに構え、ミドル主体の攻防。重森が右ミドルのヒット数・威力で大きく上回り、主導権を握る。
2R、重森は右ミドルも当てつつ、右ロー、左関節蹴りも増やし、攻撃をREITOの前足に集中。REITOは時折足を引きずるように。
3R、重森が変わらずミドル、ローを当て続け、主導権を維持。REITOの反撃を封じ完勝した。
重森は「今年最後の新日本キックの興行のメインを締めることができて、うれしく思います。2022年は3月から4回ほど予定しています。私のツイッターやインスタグラムからも発信します。アドレスは @yota0611 です」と話し、自分のアカウントのアドレスを紹介。続けて、重森自身が2大会連続メインとなったことから、「今度のKNOCK OUTのポスターで(若手の龍聖)1人だけ大きく掲載されたのは、賛否はありますが僕はいいことだと思います。毎回メインで同じ人が試合するのじゃなく、若い選手にもチャンスがあるといいと思います」と、新日本の関係者に対して提言した。なお、新日本の伊原信一代表は体調不良で入院中のためこの日は不在だった。
第11試合 64kg契約 3分3R
△勝次(藤本ジム/WKBA世界スーパーライト級王者)
△NOBU BRAVELY(BRAVELY GYM/BOM&KOSスーパーライト級王者、元WPMF世界暫定&WPMF日本同級王者)
判定0-1 (椎名29-29/仲29-30/櫻井29-29)
NOBUは7月のBOMで健太に5R判定勝ちしBOMの王座を獲得した選手で、今回もベテラン相手に強さを示す内容に。
1R、NOBUはプレッシャーをかけ続け、時折右ミドルを強打する。ヒットはまだ少ないが、一発一発は重みがある。勝次も回って距離を取りつつ、時折左ボディ、右ローを返すが、NOBUの勢いは落ちない。
2R、NOBUは変わらず前に出続え、右ミドル、ロー、右フック、右肘を随所でヒット。勝次も左ボディ、右フック、右ローを返すが、当たりは軽く、NOBUは前に出続ける。
3RもNOBUが前に出続け、勝次もパンチを返すが、NOBUは前進が止まらない。残り1分にNOBUはさらに勢いを増すと、右肘、右フックの連打でひるませ、最後も右フックで押し倒し終了。ジャッジは1者がNOBUを支持し、2者はイーブンでドローとなったが、ネームバリューで勝る勝次をダウン寸前まで追い詰め、NOBUが存在感を示す試合となった。
第10試合 74kg契約 3分3R
△斗吾(伊原道場本部/新日本ミドル級王者)
△佐野克海(拳之会/NJKFスーパーウェルター級2位)
判定0-1 (仲29-29/少29-30/椎名29-29)
斗吾は左膝にテーピングをしており、やや踏ん張りが弱い様子。1R、パンチの打ち合いで、サウスポーの佐野が左フックで斗吾を時折ひるませ、腰の落ちる場面も作り優位に試合を運ぶ。
2R、お互いローも織り交ぜるが、基本的にパンチ主体の構図は変わらず。どちらもパンチでひるませる一進一退の展開に。
3R、佐野は左テンカオも絡めるが、斗吾もひるまずパンチの打ち合いで返し、どちらも引かない攻防のまま終了。ジャッジは1者が佐野を支持したが、2者がイーブンでドローとなった。
第9試合 70kg契約 3分3R
○リカルド・ブラボ(ブラジル/伊原道場アルゼンチン支部/新日本ウェルター級王者)
×チャンスック・バーテックス(タイ/VERTEX/元ラジャダムナン認定ライトフライ級3位、元ラットTV認定ライト級王者)
3R 2’11” TKO (右膝蹴り)
ブラボは9月のシュートボクシングで海人に判定負けしたタイ人のチャンスックと対戦した。
1R、チャンスックはサウスポー主体で時折スイッチしつつ、詰めてくるブラボを右の前蹴りで突き放し、蹴り足をすくって攻撃を狙い、右ミドルも随所で当てる。ブラボは右のロー、カーフ主体で攻略を狙う。
2R、ブラボが右ローだけでなく左のインローも増やすと、少しずつ効き目を発揮。チャンスックは強引に詰めたり蹴り足をすくって倒したりするが、ブラボはペースを崩さずローを当て続ける。このラウンドはブラボがポイントを取ったか?
3R、ブラボは引き続きローを当てていると、チャンスックは足を引きずり苦しそう。中盤、ブラボの膝蹴りがローブローとなり一時中断。再開後、チャンスックもパンチと肘で反撃を狙うも、ブラボが左ボディフックを効かせ、チャンスックの動きを止めると、ロープに詰めてのパンチラッシュからボディへの右膝を当ててダウンを奪う。チャンスックは立ち上がれず、レフェリーがストップした。
海人をもってしても倒せなかったチャンスックを倒したことで、破壊力のアップを改めて印象付けたブラボ。マイクを持つと「今年4試合全部KOで勝ちました」とアピールし、誕生日が近いアルゼンチンの母に祝福のメッセージを送った。
第8試合 63.5kg契約 3分3R
○髙橋亨汰(伊原道場本部/新日本ライト級王者)
×剣夜(SHINE沖縄/TENKAICHIスーパーライト級王者)
2R 1’20” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる左頬のカット)
1R、髙橋がサウスポーからの左ミドル、三日月蹴りを序盤から当てて主導権を握ると、蹴りも再三当てつづ、度々コーナーに詰め、パンチと肘も当てて剣夜を追い詰める。2Rも髙橋がパンチと肘を当てて圧倒すると、左目の下のドクターチェックでストップがかかった。
第7試合 WKBA日本バンタム級王者決定戦 3分5R
×泰史(伊原道場本部/新日本バンタム級1位)
○佐野佑馬(創心會/WMC日本バンタム級6位)
判定0-3 (47-48/47-49/47-49)
※佐野が王者に
第6試合 肘無し・膝無し 56kg契約 3分2R
×中村哲生(伊原道場本部)
○ケント(ツルザップ)
1R TKO
第5試合 フェザー級 3分3R
○瀬川 琉(伊原道場稲城支部)
×松永尚恭(東京町田金子ジム/NJKFフェザー級5位)
2R 反則 (ブレイク後の松永の肘打ちにより瀬川が続行不可能に)
第4試合 59kg契約 3分3R
△ジョニー・オリベイラ(ブラジル/トーエルジム)
△祐輝[よしき](OU-BU GYM)
判定0-1 (29-30/29-29/29-29)
第3試合 64kg契約 3分3R
×甲斐康介(伊原道場本部)
○星 裕久(ワイルドシーサー高崎)
不戦勝
第2試合 肘無し・顔面膝無し 女子49.5kg契約 2分3R
×オンドラム(モンゴル/伊原道場本部)
○Yuka☆(SHINE沖縄)
判定0-2 (29-29/28-30/28-30)
第1試合 ウェルター級 3分2R
×大場一翔(伊原道場本部)
○悠YAMATO(大和ジム)
2R TKO