Krush 2.24 後楽園ホール:佐々木大蔵、鈴木勇人を返り討ちしKrush 2階級制覇。軍司泰斗、スリヤンレックからダウン奪い判定勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム中野
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Krush.111
2020年2月24日(月/祝) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 メインイベント Krushスーパー・ライト級(65kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/王者)※2度目の防衛戦
○佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/挑戦者、元ライト級(62.5kg)王者)
判定0-3 (豊永26-30/西村26-30/岡田26-30)
※佐々木が王者に
両者は11月のK-1横浜大会で対戦。序盤こそ鈴木が蹴り数で勝ったが、次第にキャリアの勝る佐々木が主導権を握り判定勝ちした。3カ月という比較的短い間隔で、今度はKrushに舞台を変え、鈴木がベルトを賭けて再戦に臨んだ。
1R、鈴木がサウスポーからの左ミドルを序盤から当て続け、コーナーに詰めて左ストレートでのけぞらせる。だが佐々木は中盤以降は持ち直し、右の奥ロー、テンカオを返し、良い印象を残す。記者採点は10-10のイーブン。
すると2R、佐々木は右の奥ロー、ミドル、テンカオのヒットを増やし優勢に。数は多くはないが、一発一発の重みと的確性が高い。すると終盤、パンチの連打から右ストレートを当て、ダウンを奪うことに成功。最後にも右ストレートでダウンを重ねる。記者採点は7-10で佐々木。
3R、負けられない鈴木は序盤から圧力を強め、左ミドルを当てつつ、左ストレートを度々当てて佐々木を苦しめる。だが佐々木は耐えると、終盤には右ハイ、左前蹴り、右テンカオなど立て続けに当てて巻き返す。さらにはセンチャイ式の側転蹴りも出し、観客を驚かせ、鈴木の反撃を封じ試合終了。再戦も佐々木が完勝で終えた。記者採点は9-10で佐々木で合計26-30で佐々木。
Krush 2階級制覇を達成した佐々木は「祝日にも関わらず、また、世間では警戒されるコロナウイルスもあり、来ることに躊躇する方もいたと思いますが、来てくださってありがとうございます。Krushの65kgのベルト、第8代というのは結構数を重ねていて、難しい階級だと思うんですけど、このベルトも一つの場所にいたいと思うので、しっかり守ります。次(3月の)K-1で、不可思選手と安保瑠輝也選手がタイトルマッチをやりますけど、佐々木大蔵ならやってもいいかなと思ってもらえる選手になっていきます」とアピール。最後は息子をリングに上げ、一緒に勝利を喜んだ。
バックステージで佐々木は「あの盛り上がりは後楽園ホールでしか味わえないですね。昔なら3分3Rが早く終われという感じでしたけど、今日は濃く感じて楽しかったです」「鈴木選手の意気込みを凄く感じました」「(再戦だったが)リセットしてますね。いい意味でバカというか、勝っても負けてもステップアップしているので。だから勝ったけど満足もしていないですね」「(センチャイキックについては)センチャイが大好きで、去年も練習できるかと思ってタイに行って、ルンピニーに遭っただけでした。僕はあんまり人に興味が無いですけど、センチャイさんにはジーンと来たというか。試合じゃなくても練習でいいので、いつか相対したいです」「総合とかに興味が無くて、キックボクシングが大好きで、極めたいです」と、終始嬉しそうにコメントした。
敗れた鈴木は「完敗です。こうすれば行けるかなってのがあったんですけど、ハマらなかった感じです。ちょっとの差かもしれないけど大きかったです。またゼロからやっていきます」と話した。
第7試合 セミファイナル スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/元バンタム級(53kg)王者)
×スリヤンレック・オーボートーガムピー(タイ/オーボートーガムピージム/ラジャダムナン認定フェザー級5位、ワンソンチャイ同級王者、元ルンピニー認定スーパーバンタム級4位)
判定3-0 (岡田30-27/三浦30-27/山根30-28)
軍司は昨年10月のKrushで玖村修平に判定勝ちして以来の試合。今回戦う予定だった林勇汰が網膜剥離により欠場。代わって12月のK-1名古屋大会でK-1スーパー・バンタム級王者・武居由樹に判定負けしたスリンヤンレックが軍司と戦う。スリンヤンレックは武居戦で1Rに2度、2Rに1度ダウンしたものの、最終3Rは武居を追い詰め、インパクトを残していた。
1R、軍司が圧力をかけ、お互い右ロー主体の攻防が続く。軍司がパンチも膝も絡め、ややヒット数で上回り、終盤、ボディ打ちから顔面にパンチにつなげるが、スリヤンレックもカウンターで右フックを返し、差をつけさせない。記者採点はイーブン。
2R、軍司がロー、ボディ主体で攻め、顔面にもパンチやハイをつなげ、ヒット数で上回る。スリヤンレックはパンチの空振りが多いが、左インローを終盤にかけてヒットを増やして巻き返す。記者採点はイーブンとしたが、軍司についても不思議ではない。
3R、スリヤンレックは武居戦同様、この最終ラウンドで力を発揮し、序盤からパンチラッシュを仕掛け、軍司を追い詰める。軍司は時折スリップしてしまうが、耐え続けると、中盤、左ボディフックをクリーンヒット。スリヤンレックはこれ一発でうずくまり、軍司がパンチの連打で下がらせてから、右の飛び膝を当ててダウンを奪う。結局これが決め手となり、軍司が判定勝ちした。
第6試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○横山朋哉(リーブルロア)
×中島千博(POWER OF DREAM/極真会館2017年全日本軽重量級優勝)
判定3-0 (太田30-29/梅木30-28/豊永30-28)
横山は昨年8月、朝久泰央に判定負けして以来の試合。中島は昨年キックプロデビューし、5月に安田学登、8月に佐野純平をKOし、3戦目でKrushの休憩明けのポジションまで浮上してきた。
1R、横山がサウスポーに構え、中島の圧をかわしつつ、左ロー、左ストレートを多く当てる。終盤にかけ、中島もローを増やすが、ヒット数の差を埋めるほどにはならない。記者採点は横山。
2Rも横山が左ロー、左フック、ストレートなどを随所で当て主導権を維持する。だが終盤、中島も右フック、バックハンドブローを当て、盛り返す。1Rよりは差は縮まったか。記者採点イーブン。
すると3R、中島は左ボディ、右インローを効かせ、若干優位に。しかし横山もパンチと蹴りを返し続けて抵抗を続けると、終了間際の打ち合いで左フックをクリーンヒットする。中島はマットに手をついたが、西村レフェリーはダウンと認めず。とはいえこれが決定打に。記者採点は横山で合計30-28で横山。ジャッジ3者も横山を支持し、中島にプロ初黒星をつけた。
第5試合 女子アトム級(45kg) 3分3R(延長1R)
○パヤーフォン・アユタヤファイトジム(タイ/アユタヤファイトジム/元WPMF世界女子ピン級(45.36kg)王者)
×MOE(若獅子会館)
判定3-0 (梅田30-26/西村30-26/豊永30-27)
両者とも17歳とフレッシュな顔合わせ。パヤーフォンは昨年10月のKrushで高梨knuckle美穂の持つ女子アトム級王座に挑戦し。延長戦の末に判定負けしたが、高い技術で印象を残した。MOEは11月の山田真子戦で延長判定1-2で惜敗している。
1R、パヤーフォンが左右のミドルを何発も当て、右ストレートも絡め、MOEを追い詰め、終盤には左右のミドルの連打からの右ストレートのコンビネーションでダウンを奪う。
2Rもパヤーフォンがミドル、膝を何発も当て、パンチも当てて圧倒する。3Rは攻撃が減ったが、前蹴り、ミドルでMOEに入らせず完勝した。
第4試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○友尊(TEAM K/BLUE DOG GYM/元NJKFスーパーフェザー級王者)
×久保一馬(FIGHT CLUB 428)
2R 0’36” KO (パンチ連打)
1R、友尊がサウスポーからの左ミドル、ローを効かせ、終了間際にパンチの連打で倒すが、久保はゴングに救われる。だがダメージは大きく、2R開始すぐに友尊がパンチで2ダウンを重ねたところで梅木レフェリーがストップした。
マイクを持った友尊は「あんまダメージ無いんで、3月22日(K-1さいたまスーパーアリーナ大会で)皇治選手、俺とやってください」とアピールした。
第3試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○林 京平(湘南格闘クラブ/Bigbangライト級王者)
×スーパーアンジ(KUNISNIPE旭)
1R 1’50” KO (3ダウン:左フック)
第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×倉崎昌史(GET OVER)
○岡嶋形徒(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
※1R右ストレートで岡崎に1ダウン
第1試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○FUMIYA(ポゴナ・クラブジム)
×清水卓馬(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)
1R 1’04” KO (左フック)
プレリミナリーファイト第3試合 バンタム級(53kg) 3分3R
△橋本裕也(K-1ジム五反田チームキングス)
△高橋享祐(戦-IKUSA-GYM)
判定0-0 (30-30/29-29/29-29)
プレリミナリーファイト第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
×八木正樹(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪)
○石田龍大(拳心會館/K-1甲子園2019 -60kg優勝)
判定0-3 (28-30/28-29/26-30)
※2R左ストレートで八木に1ダウン
プレリミナリーファイト第1試合 バンタム級(53kg) 3分3R
○倉田永輝(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
×大空[つばさ](KINGCRAFT)
1R 1’13” KO (右ストレート)