修斗 5.6 後楽園ホール(第1部):松本光史、小谷直之に4R KO勝ちしライト級王座2度目の防衛。ラカイとの対抗戦は修斗勢が全勝
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サステイン主催「プロフェッショナル修斗公式戦 SHOOTO 30th ANNIVERSARY TOUR 30周年記念大会 Supported by ONE Championship 第1部」
2019年5月6日(月/祝)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第9試合 メインイベント 修斗世界ライト級チャンピオンシップ 5分5R
○松本光史(フリー/王者/70.1kg)
×小谷直之(ロデオスタイル/世界3位、環太平洋2位、元ZST王者/70.1kg)
4R 0’57” KO (右フック→グラウンドパンチ)
※松本が2度目の防衛
プロ修斗30周年を記念した今大会は後楽園ホールの昼夜興行となり、この試合は昼の第1部のメインイベント。松本は昨年3月に岡野裕城に1R KO勝ちして以来2度目の防衛戦。昨年5月のRIZIN福岡大会でダロン・クルックシャンクに敗れて以来の試合となる。
小谷は昨年11月大会でキャプテン☆アフリカに2R裸絞めで一本勝ちし、王座挑戦につなげた。小谷は前日計量で「高校の時に総合格闘技を始めた場所がシューティングジム(八景)でした。それから20年、色んな団体で戦って来ましたけど、始めた時の修斗に最後に出られて、相手もチャンピオンなので、自分の集大成を出して勝ちたいです」と、今回への熱い思いを話していた。
1R、終始スタンドの展開で、小谷がサウスポー、松本がオーソドックスに構える。小谷が序盤に左フックの連打で少し松本をひるませ、中盤に松本も右フックを返す。終盤、小谷のインローで少し松本がバランスを崩し、小谷が押し込む展開を繰り返す。大差は無いが、記者採点は小谷。マスト判定ではない修斗ならイーブンでも不思議ではないが、サブレフェリー3者(福田・片岡・田澤)も小谷につける。
2Rは序盤から小谷がタックルでテイクダウンに成功し、マウントを奪う。鉄槌を少し当ててから、早くも腕十字に行くが、ダメージの無い松本は防御して外して上になる。松本はハーフをキープして時折パウンドを当てる。終盤に差し掛かりヒットを増やし、立たれた後もすぐグラウンドに戻してパウンドを当てる。記者採点は松本。レフェリー3名も同じだ。
3R、小谷が左のパンチを当てて先手を取り、左ミドルを効かせ、左フックで松本をひるませる。松本が組んで防御しようとし、小谷はギロチンで迎撃するが、松本はそのまま倒して簡単に外し、打撃戦を避けることに成功する。松本はハーフガードをキープするが、その先の攻めは乏しく、スタンドに戻されてしまう。記者採点は小谷。サブレフェリー2名は後半優位だった松本につけ、1名はイーブンとする。
4R、小谷が左ミドルを強打し先手を取るが、左フックを振るっていると、松本が右のフックをカウンターで合わせて、小谷をひるませてパンチラッシュ。小谷を金網に詰めて倒して上になり、パウンドを連打したところで豊永レフェリーがストップした。
再びベルトを巻くと共にONE出場権獲得のパネルも受け取った松本。マイクを持つと「去年から1年ぶりにMMAに戻って来ました。支えてくれた方ありがとうございます。修斗30周年おめでとうございます。修斗ファンとして誇らしく思います。30年続いた団体の一番の価値は、見続けていただいた修斗ファンの皆様だと思います。そのファンの皆様に今日の内容だったら期待されないかもしれないですけど 期待してもらえるような試合を続けていきますのでどうか見てください」とアピールし、「みんな腹減っていると思うので(第2部の)6時ぐらいからまた集まってください」と、正午から3時20分まで続いた大会を見守った観客を気遣った。
第8試合 修斗 vs チーム・ラカイ 3×3交流戦 バンタム級 5分3R
○岡田 遼(パラエストラ松戸/環太平洋王者、世界1位/61.1kg)
×ジアン・クラウド・サクレッグ[Jean Claudo Saclag](フィリピン/チーム・ラカイ/60.9kg)
判定3-0 (横山30-28/福田29-28/豊永30-27)
修斗がONE Championshipと1月にパートナーシップ契約を結び、今大会にはONEを主戦場とするフィリピンの名門・ラカイから3選手が参戦した。
サクレッグはいかにもラカイ勢らしい中国散打ベースの打撃を駆使。1R、深く切り込むような右ローをはじめ、サイドキック、バックスピンキックも絡める。岡田は中盤、タックルでテイクダウンに成功し、金網際でハーフガードを維持する。終盤、岡田がギロチンを仕掛けて極めるが、サクレッグは外す。記者採点は岡田。
2Rも岡田が1分足らずでタックルでテイクダウンに成功し、金網際でハーフをキープする。鉄槌を当て、サイドに移ると、サクレッグは金網を蹴って脱出しようとするが、岡田はハーフに戻す。右肘を当てていると、サクレッグは左まぶたから出血し、終了間際にドクターチェックを受ける。記者採点は岡田。
3Rも岡田が1分過ぎに上になり、金網際でハーフに。肘を時折連打し追い詰める。終盤、ギロチン狙いは失敗し、一瞬下になるが、最後はまたハーフになって終了。記者採点は岡田で30-27で岡田。圧倒するもフィニッシュできなかった岡田は、マイクを受け取ると「ラカイも強いチームでした。出直してきます」と反省した。
第7試合 修斗 vs チーム・ラカイ 3×3交流戦 フライ級 5分3R
○箕輪ひろば(総合格闘技道場STF/ストロー級世界1位/56.5kg)
×ジャレッド・ライアン・アルマザン[Jared Ryan Almazan](フィリピン/チーム・ラカイ/56.9kg→56.7kg)
3R 2’22” 裸絞め
1R、アルマザンはフェイントを絡めながら左右のローを箕輪の前足に集中してぐらつかせ、ボディから顔面につなぐパンチも決め、中盤にはタックルからテイクダウンに成功する。アルマザンはバックマウントを奪って追い詰める。終盤、箕輪がマウントを奪ってパウンドを少し落とすが、そこまでの劣勢を跳ね返すほどのインパクトには乏しい。記者採点はアルマザン。
とはいえ2Rも箕輪の優勢が続き、序盤からタックルで倒し、バックマウントを奪い、裸絞めを狙いながらパウンドを当てる。中盤、アルマザンは体をひねって脱出するが、終盤にも箕輪がバックを取って追い詰める。裸絞めを極めて2秒後にゴングが鳴る。記者採点は箕輪。
3Rも序盤から箕輪がマウントを奪うが、アルマザンはブリッジで返して上になる。だがアルマザンはその先の技術が無く、箕輪が脱出してバックを奪うと、今度は早い時間から裸絞めを極めタップを奪った。今回1階級上で勝った箕輪は、試合後のマイクで2階級制覇に意欲を示した。
第6試合 修斗 vs チーム・ラカイ 3×3交流戦 ストロー級 5分3R
○黒澤亮平(パラエストラ松戸/世界10位・元世界王者/52.0kg)
×ジェロム・ワナワン[Jerome Wanawan](フィリピン/チーム・ラカイ/52.0kg)
1R 2’17” KO (右フック)
1R、ワナナンが圧力をかけ、右のフックを振ってくるが、モーションが大きく、黒澤は難なくかわす。黒澤のフェイントにもワナナンは簡単に反応し、スピードにも対応しきれていない様子で、中盤、黒澤が右フック一発で見事マットに沈めた。
ラカイとの対抗戦は3試合とも修斗の完勝に終わったが、サグレッグ、アルマザンに関しては光る技術はあり、ONEと修斗の交流の中で、再び名前を聞く機会があっても不思議ではなさそうだ。
第5試合 バンタム級 5分3R
×石橋佳大(Duroジム/世界6位・環太平洋8位、元環太平洋王者/61.2kg)
○藤井伸樹(ALIANCE/パンクラス4位/60.9kg)
3R 4’50” KO (右フック)
1R、石橋が左ストレートを連打し、グラウンドでバックを取り、腕十字を狙ってチャンスを作るが、終了間際、藤井の右ストレートで石橋がダウン。藤井が鉄槌を連打し、レフェリーストップ寸前まで追い詰める。記者採点は9-10で藤井。福田・田澤サブレフェリーも同じで、長瀬サブレフェリーは8-10とつける。
2Rも石橋のダメージが残り、藤井のパンチで石橋は苦しみ、パウンドを連打すると豊永レフェリーがストップしようか一瞬躊躇するような場面も。だが石橋は間一髪で逃れると、グラウンドで度々バックマウントを奪い、裸絞めで追い詰める。修斗ルールではダメージが最も重視されるため記者採点は9-10で藤井。福田・田澤サブレフェリーも同じで、長瀬サブレフェリーのみ10-9で石橋につける。
3Rも藤井の右ストレートで石橋はダウンする場面もあるが、すぐ立ち上がると、タックルで倒し、またもバックマウントをキープして裸絞めを狙って反撃する。だが藤井は防御すると、立ち上がって石橋とパンチを打ち合う。両者体力の消耗が激しく、ノーガードでパンチを振り回す展開が続くが、パワーが残っていたのは藤井で、残り10秒、右フックで石井を真後ろにぶっ倒すと、豊永レフェリーがついにストップした。
プロ修斗30周年にふわさしい死闘を制した藤井は「2年ぶりの勝利で、ようやくこの修斗というリングに参戦して(3戦目で)勝つことができました。石橋選手とだからこういう試合ができたと思います。ありがとうございます」と話した。
第4試合 バンタム級 5分3R
○齋藤 翼(総合格闘技津田沼道場・FIGHT FARM/61.1kg)
×イム・ジョンミン(韓国/MMA STORY/60.4kg)
1R 3’04” KO (右フック)
長身で蹴りの伸びのあるジョンミンに対し、齋藤がフェイントやボディ打ちや右ローも絡めながら、随所で突進して右フックを放ち、中盤過ぎ、右のオーバーハンド一発でKO。マイクを持つと「KOできなくて悩んだんですけど、やっぱ僕、パンチあるんだと思いました」と話してはにかんだ。
第3試合 77kg契約 5分2R
×ジョナタン・バイエス(米国/Theパラエストラ沖縄/76.6kg)
○キ・ウォンビン(韓国/TEAM POSSE/75.7kg)
1R 3’53” KO (右フック)
第2試合 女子バンタム級 5分2R
×セラ(ニュージーランド/PUREBRED/62.85kg→62.3kg)
○チェ・ウンジ(韓国/MAX FC 4 Fearless GYM/60.8kg)
判定1-2 (豊永18-17/長瀬16-19/田澤17-18)
※セラが計量1.1kgオーバー。2Rとも減点1からスタート。チェが入場時に整髪料をつけていたため減点1
第1試合 Women’s SHOOTO -50kgインフィニティリーグ2019 女子50kg契約 5分2R
×廣瀬里美(パラエストラ松戸/48.7kg/リーグ初戦→勝ち点0)
○北野きゅう(高田馬場道場/49.0kg/リーグ初戦→勝ち点2)
判定0-3 (18-20/18-20/18-20)
修斗 5.6 後楽園ホール(第2部):扇久保博正、清水清隆下し防衛「RIZINで元谷選手とやらせてください」。宇野薫、プロ修斗30周年大会出場も判定負け