修斗 11.17 後楽園ホール:佐藤将光、齊藤曜にリベンジし世界バンタム級王座防衛。岡田遼、パンクラス1位の藤井伸樹を退ける
サステイン主催 プロフェッショナル修斗公式戦
2018年11月17日(土)後楽園ホール
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム錦糸町
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レポート&写真:久保与志
第10試合 メインイベント 修斗世界バンタム級チャンピオンシップ 5分5R
○佐藤将光(坂口道場一族/王者/61.0kg)
×齊藤 曜(トイカツ道場/世界3位/61.0kg)
4R 3’26” KO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※佐藤が2度目の防衛に成功
1R、探り合いから佐藤がバックスピンキックを放っていくが、齊藤はこれをキャッチしてバックにつくとそのまま金網際に押し込む。がっちりと腰のあたりをクラッチした齊藤は、下になりながら足をかけてグラウンドに引きずり込む。向き直ってトップを取った佐藤だが、齊藤はギロチンをしかけるとタックルから立ち上がりスタンドでバックにつく。そこから齊藤はまだグラウンドに持ち込み、立ち上がられてもバックをキープし続ける。佐藤は何とか正対し、齊藤の脇腹にヒジを落とす。齊藤はシングルから腰周りにクラッチを組み直し、バックから揺さぶりつつ鉄槌を入れる。記者採点は9-10で齊藤。
2R、佐藤はガードを下げて齊藤の打撃を誘うようにしながら右ローを連打。そして再びバックスピンを狙うが、齊藤は隙を逃さずタックルで距離を潰して一気にケージ際まで押し込む。バックにつきかけた齊藤だが、佐藤が体を入れ替えるとシングルレッグからリフトアップしてテイクダウン。体を起こして強い右ヒジを入れる佐藤だが、齊藤がスイープして上になると、立ち上がろうとする佐藤のバックにつく。齊藤は片足タックルからヒールホールドをしかけてトップポジションをキープ。佐藤は頭を押してスペース作りながら下からヒジを入れる。三角絞めとヒジの連携に手を焼いてトップを奪いながらも攻撃を出せない齊藤だが、佐藤の顎にぴったりと頭をつけるようにしてスペースを潰して細かいパウンドを落としていく。記者採点は9-10で齊藤。
3R、低い体勢から片足タックルに入る齊藤。中々テイクダウンには至らず、足元に潜ってグラウンドに持ち込もうとするが、佐藤がこらえて上になる。シングルでしがみつく齊藤に佐藤は鉄槌を入れ、齊藤が立ってバックについても凌いで明確なテイクダウンを許さない。強引にグラウンドに持ち込もうとする齊藤のバックに佐藤がつきチョークを狙い、一旦は解除するも四の字ロックでしっかりと固めて鉄槌とパンチを入れて削りにかかる。記者採点は10-9で佐藤。
4R、チャンピオンシップラウンドに入り、齊藤は3Rのダメージもあるのか、簡単に距離を詰められて左ジャブを浴びてしまう。佐藤はそこから右ストレートもヒットし、齊藤が細かいパンチで詰めようとするとカウンターで右アッパーをかすめる。齊藤はタックルに行くも距離が遠く、佐藤ががぶって潰すと、スクートから強い右のパンチを振るってガードに飛び込む。佐藤はハーフから肩固めのプレッシャーをかけつつマウントを奪うと、強烈なパンチとヒジを連打。マウント、バックマウントから容赦なく連打を浴びせ続けると完全に齊藤の動きが止まり、レフェリーが試合をストップ。1月に敗れた齊藤にリベンジを果たした上で2度目の防衛に成功し、世界王者としての威厳を保った。
第9試合 セミファイナル フライ級 5分3R
―田丸 匠(NACSER DO SOL/世界3位)
―オニボウズ(総合格闘技ゴンズジム/世界6位)
中止 (田丸の体調不良)
第8試合 バンタム級 5分3R
○岡田 遼(パラエストラ千葉/世界8位、環太平洋4位)
×藤井伸樹(ALLIANCE/パンクラス1位)
判定3-0(29-28/29-28/30-27)
1R、右オーバーハンドを狙いながらじりじりとプレッシャーをかけていく藤井に対し、岡田は左ジャブ、右ローで牽制しつつ足を使って距離を保つ。右ストレートから詰めて藤井がケージレスリングに持ち込むが、岡田も体を入れ替えるなどしてテイクダウンは許さずブレイク。再開後も藤井が圧力をかけるが、岡田はタックルで目先を変えつつ、藤井が詰めてきたところでタックルに入りテイクダウンを奪う。岡田は立ち上がろうとした藤井のバックにつき、チョークが首元を捕らえると、そこからマウントに移行してパウンド、ヒジを落とす。記者採点は10-9で岡田。
2R、岡田が先手でタックルをしかけていくが、藤井はそれを跳ね返しつつ右ストレートをヒット。そこから片足タックルに入りテイクダウンを奪う。バックに回った藤井はチョークを狙っていくが、岡田は凌ぎきると逆にバックに回ってパンチを入れる。正対して足をかけてテイクダウンを狙う藤井だが、こらえた岡田が浴びせ押してトップをキープする。藤井もすぐに立ち上がってスタンドに戻り、岡田が左フックが右ローをヒット。藤井が岡田の右ローをキャッチしてシングルレッグをしかけるが、岡田はタックルを潰しつつ右ヒジを連打する。藤井はあえてバックを許すようにしてアームロックを狙うが、岡田がこれを解除して両足をフックし、1R終盤と同様にチョークに捕らえるが、藤井がここもこらえてラウンド終了。記者採点は10-9で岡田、ここまでのトータルスコアは20-18で岡田。
3R、藤井はさらに圧力を強めて右ボディストレート。岡田はプレッシャーに下がらされながらも、パンチのカウンターでタックルに入り、離れ際に左の三日月蹴りから右ヒジをヒット。前に出てきた藤井にタックルを決めてテイクダウンを奪う。藤井が立ち上がってスタンドに戻るが、共にかなりスタミナをロスしてきたか。消耗が激しいのは岡田の方で、タックルをしかけてもそこで動きが止まってしまう場面が目につく。藤井はボディも交えつつ、右フック、アッパーを振るって前進を続ける。岡田は後退しながらも右フックで応戦し、体を入れ替えてダブルレッグでテイクダウン。そこからバックについて三度目のチョークを狙っていくが、向き直ってトップを奪うと、今度は藤井がバックからパンチを連打する。明らかに動きの落ちた岡田はパンチをもらい続けるが、耐えきって試合終了のゴング。記者採点は9-10、トータルスコア29-28で岡田。
判定は3-0で岡田に軍配が上がり、激戦をものにした岡田は「藤井選手、流石パンクラス1位強かった。でも最後に勝てたのは、彼より俺の方が修斗を愛してるから」とマイクアピールした。
第7試合 ライト級 5分3R
○小谷直之(ロデオスタイル/世界4位、環太平洋3位)
×キャプテン☆アフリカ(総合格闘技道場コブラ会/環太平洋9位)
2R 0’51” 裸絞め
1R、パンチで詰めるアフリカに対し、小谷は左ミドル、ストレートを返していく。なおも詰めるアフリカが組みついて投げで鮮やかにテイクダウンを奪う。小谷のスイープ狙いも潰してハーフガードをキープするアフリカだが、小谷は足関節であおって立ち上がると、組み付きにきたアフリカを制してテイクダウンを奪い返す。体を起こして強い左ヒジを落とした小谷は、タックルでリバースしようとしたアフリカを腹固めに捕らえる。両者立ち上がり、離れ際に小谷が左ストレートをヒット。さらに追撃に行こうとするが、アフリカがカウンターで右ストレートをヒットすると、小谷は足元をフラつかせながら後退。組みついて凌ごうとする小谷にアフリカが鉄槌とヒジを浴びせ、次第に小谷の動きが止まり始めレフェリーストップ寸前の状態に陥るが、何とか耐えてラウンドを終える。記者採点は9-10でアフリカ。
2R、共に消耗の激しい両者だが、小谷が左ミドルから左ストレートをヒットし、組みついてテイクダウンを奪う。頭から突っ込むようにグラウンドに持ち込まれたアフリカはバックを許したままほとんど動くことができず。防戦一方の状態でパウンドを浴びると、最後は小谷がチョークを極めてタップを奪い、目まぐるしいシーソーゲームを制した。
第6試合 バンタム級 5分3R
○安藤達也(フリー/世界10位、環太平洋8位)
×南出 剛(創道塾/環太平洋10位)
1R 4’15” 裸絞め
1R、距離の探り合いから南出が左ローでバランスを崩しにかかるが、安藤も無理には追わず距離を保ち続ける。少しずつ距離が詰まり始め、安藤が飛び込んでの右フックをヒット。これで南出が下がると、さらに何度か右フックを当ててケージ際に詰める。安藤はそこからパンチとヒジのラッシュで南出を追い込むと、首相撲からヒザ蹴りをクリーンヒットしてダウンを奪う。安藤は亀になった南出にパウンドを浴びせ、残り1分を切ったところで時間を確認しながらチョークをしかける。これをしっかり極めきった安藤は本格復帰後3連勝。試合後のマイクではベルトを腰に巻くポーズを見せてタイトルマッチをアピールした。
第5試合 ストロー級 5分3R
○猿丸ジュンジ(修斗ジム東京/世界4位)
×本田良介(CAVE/世界6位、昨年同級新人王)
2R 0’17” 負傷判定3-0(20-19/20-19/20-19)
※本田の前蹴りが偶発性のローブローとなり、猿丸が試合続行不可能と判断されたため
1R、本田の右フックをダッキングでかわしてバックについた猿丸がテイクダウンを奪うが、本田がすぐに立ち上がる。本田は離れ際にケージに詰めて左ストレートをヒットするも、猿丸が再びテイクダウンを奪いパウンドを落としていく。両者グラウンドの状態で本だが蹴り上げを放ってしまい中断後、本田が立って左ストレートを中心に圧力をかけていくが、猿丸がダブルレッグでまたもテイクダウン。体を起こしながら強いパンチ、肘を落としてラウンドを終える。記者採点は10-9で猿丸。
2R、本田の入り際にヒザ蹴りを合わせた猿丸だが、足を払われてバランスを崩し、立ち上がろうとしたところに本田の右前蹴りが急所に直撃する。ケージを背にして立ち上がろうとしている状態でモロにもらってしまったため、猿丸のダメージは大きく、吐き気も催している様子でとても続行できる状態には見えない。結局このままストップとなり、偶発性のローブローとなり試合はここまでの負傷判定に。1Rを取っていた猿丸が判定3-0で勝利した。
第4試合 ストロー級 5分3R
○木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(和術慧舟會GODS/世界7位)
×安芸柊斗(MMA Zジム/世界8位)
1R 2’29” フロントチョーク
開始すぐにケージレスリングの攻防から安芸がテイクダウンを奪うも、すぐに立ってスタンドの展開に戻り、木内が右ストレートをヒット。これでフラッシュダウン気味に尻餅をついた安芸にフロントチョークを極めて木内が一本勝ちを収めた。
第3試合 ライト級 5分3R
○福本よう一(頂柔術・NATURAL 9/世界5位、環太平洋4位)
×エドモンド金子(BRAVE)
判定2-1(松村28-29/田澤29-28/片岡29-28)
第2試合 ライト級 5分3R
×星野大介(総合格闘技津田沼道場)
○キ・ウォンビン[Ki Won Bin](韓国/TEAM POSSE)
1R 2’50” 腕ひしぎ十字固め
第1試合 バンタム級 5分2R
○倉本一真(修斗ジム東京)
×岩鬼(フリー)
1R 1’44” KO(レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
オープニングファイト ジュニア修斗 41kg契約 4分1R
×藤田寛士(坂口道場)
○片岡大河(パラエストラ・チームリバーサル)
1R 2’48” アームロック