修斗 3.25 後楽園ホール:松本光史、1R KO勝ちで世界ライト級王座初防衛。斎藤裕・川名雄生、アジア勢に完勝。新人王キャプテン☆アフリカ、元パンクラス王者・鈴木槙吾を1R葬
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サステイン主催 プロフェッショナル修斗公式戦
2018年3月25日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第9試合 メインイベント 修斗世界ライト級チャンピオンシップ 5分5R
○松本光史(フリー/王者)
×岡野裕城(マッハ道場/世界6位)
1R 3’07” KO (右フック→パンチ連打)
※松本が初防衛
松本は16年4月に川名雄生に勝利し世界王者となり、今回が初防衛戦。1月大会では星野大介に判定勝ちしている。
岡野は修斗を離れDEEPの王座戦線で活躍していたが、修斗にUターンし、昨年10月の舞浜大会では元パンクラス・ウェルター級王者・鈴木槙吾に判定勝ちし、王座挑戦につなげた。
試合は開始すぐから、松本が圧力をかけ、左右のローを岡野の前足の左足に当て主導権。岡野は左足を引きずるような動きで、逃げ足が少しぎこちない。そして中盤すぎ、松本が左ジャブのフェイントから右フックを振るとクリーンヒットし、岡野はダウン。松本は金網際で膝立ちの岡野にすかさずパンチラッシュを仕掛け、岡野が防戦一方になったところで豊永レフェリーがストップした。松本はガッツポーズで大喜び。岡野は手を広げストップに不満げだが、セコンドの桜井“マッハ”速人になだめられてリングを降りた。
松本は「修斗ファンの皆様、今日どうでしたか?今日偉大なチャンピオン一人が引退しました。田村(彰敏)選手お疲れ様でした。歴史あるベルトを巻いている一人として、僕は次のステップに進みたいです」とアピールし、他団体参戦を希望した。
第8試合 セミファイナル フェザー級(ノンタイトル戦) 5分3R
○斎藤 裕(パラエストラ小岩/世界王者)
×ドレックス・ザンボアンガ [Drex Zamboanga](フィリピン/タフガイズ・インターナショナル/URCC MMAフィリピン・バンタム級王者)
3R 4’58” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
ザンボアンガはフィリピンのURCC(Universal Reality Combat Championship)を主戦場とする28歳。MMA 8戦6勝(3一本/2KO)2敗。1R、斎藤が詰めると、ザンボアンガはバックスピンを当てるが、しつこく齋藤は詰め、タックルを仕掛け一発目でテイクダウンに成功する。立たれそうになる場面が2度あったが、どちらもすぐ倒しトップキープする。記者採点は10-9で斎藤。
2R、今度はザンボアンガがタックルを仕掛け、斎藤は倒される場面もあるが、切り続けて立ち上がると、2分に倒し返して、またも上に。終盤に進むに連れ、パウンドと肘のヒットを増やして追い詰める。記者採点は10-8で斎藤。
3Rも斎藤がテイクダウンを奪い、ザンボアンガの下からの三角狙いを防御しつつ、少しずつパウンドのヒットを増やす。そして終了間際、左の鉄槌を連打したところでレフェリーがストップした。
第7試合 ライト級 5分3R
○川名雄生(Y&K MMA ACADEMY/世界1位、環太平洋王者)
×ジン・テホ [Jin Tae ho](韓国/RONIN CREW)
判定3-0 (片岡30-27/美木30-27/松村29-28)
川名は10月の舞浜で先輩の小谷直之を下し3連勝中で、今回が初の国際戦。テホはROAD FCを主戦場とする28歳。MMA 8戦5勝3敗で、186cmと長身だ。
1R、テホが回ってジャブ、ミドルを当てるが、中盤、川名がタックルで押し込み、倒しかけるがしばらくして膠着しブレイクがかかる。川名は左のオーバーハンドフック、縦肘、右フックを当て、再びタックルを仕掛けるとテイクダウンに成功。トップキープして終える。セコンドのマモルの細かいアドバイスが効いている。
2R、川名が左ミドルを当てた後、パンチを振りながら組み付いて倒し、ハーフガードからじっくりとチャンスをうかがう。
3R、川名は左ミドル、右フックを当てた後、タックルから倒して上に。2R同様にハーフで押さえ、終盤には背後で押さえながらパウンドを連打し終了。記者採点は3Rとも10-9で川名。川名が文句無しの判定勝ちを果たした。
第6試合 ライト級 5分3R
×AB(和術慧舟會駿河道場/世界2位、環太平洋1位)
○大尊伸光(総合格闘技津田沼道場/世界5位、環太平洋3位)
判定0-3 (片岡27-30/横山27-30/新見26-30)
1R、終始スタンドの展開で、大尊が右フック、右ローを随所で着実に当てて主導権。ABも時折パンチを返すが、大尊の一発に警戒してか消極的だ。記者採点は9-10で大尊。2Rも同様の構図で、大尊も慎重だが着実に当てて主導権を維持する。記者採点は9-10で大尊。
3Rもお見合いが続くが、大尊が右フックをクリーンヒットすると、ABは左まぶたから出血しドクターチェックが入る。再開後、ABはタックルを仕掛け倒すが、その先は上をキープだけで終了。記者採点は9-10で大尊。合計27-30で大尊。大尊が文句無しの判定勝ちで上位再進出を確定させた。
第5試合 ライト級 5分3R
×鈴木槙吾(ALLIANCE/元パンクラス・ウェルター級王者)
○キャプテン☆アフリカ(総合格闘技道場コブラ会/2017年同級新人王&MVP)
1R 1’25” アームバー
キャプテンは柔術黒帯の出花崇太郎で、全日本柔道選抜体重別選手権’04 3位の実績もあり、昨年プロ修斗デビューすると、2試合とも1R腕十字で一本勝ちし新人王に。年齢は33歳で、プロ27戦のキャリアのある鈴木よりも2歳年上だ。
開始間もなく、キャプテンが組み付いて投げに成功すると、そこから袈裟固めでガッチリと押さえつつ、鈴木の左腕を両足で挟んで極めつつ、鉄槌を連打。鈴木は防戦一方になり、ダメージを負ったところで、キャプテンが両足で腕を搾り上げタップを奪った。
マイクを持ったキャプテンは「東京の皆さんこんばんわ。ただの日本人ですけどアフリカです。野性的な戦い見せれたと思うんで、チャンピオンとかと戦いたいです」とアピールした。
第4試合 バンタム級 5分3R
×土屋大喜(roots/世界9位、元環太平洋フェザー級王者)
○南出 剛(創道塾/元GLADIATORフライ級王者)
判定1-2 (横山30-28/松村28-29/豊永28-29)
南出は和歌山出身で、関西が拠点のGLADIATORを主戦場とする24歳。MMA 11戦7勝(5KO)3敗1分で、プロ修斗初参戦だ。
1R、南出がサウスポーからの左インローを度々ヒットし、左のフックも当てる。土屋はカットできずにいるが、右アッパーと右フックの連打や、押し込んでから突き放してのパンチ等、セコンドのマモルのような打撃を返す。土屋は右まぶたを少しカットし出血。記者採点は9-10で南出。松村慶・豊永稔サブレフェリーも南出につけ、横山忠志サブレフェリーのみ10-10だ。
2Rもスタンドの攻防が続くが、少しお見合いが増えて来た。中盤、打開を図りたい土屋が圧力を強め、タックルを仕掛け押し込む。膠着しブレイクがかかると、南出は左ハイ、左ミドルを当てて好印象を残す。記者採点は9-10で南出。横山サブレフェリーのみ10-9で土屋につける。
3R、挽回したい土屋が序盤からタックルを仕掛けるが、南出は金網を背にして防御。その後もスタンドのお見合い、土屋の押し込んでの膠着が繰り返される。終盤、土屋が詰めてパンチを当てるが、南出はステップで距離を取り、逃げ切る形で終了。記者採点は10-9で土屋。サブレフェリー3者とも土屋。記者合計は29-30で南出。サブレフェリー2者は順当に南出を支持し、南出の判定勝ちとなった。
第3試合 フェザー級 5分3R
×仲山貴志(総合格闘技津田沼道場/世界5位、環太平洋2位、インフィニティリーグ2017優勝)
○山本健斗デリカット(総合格闘技道場コブラ会/世界7位、環太平洋3位)
1R 2’06” フロントチョークスリーパー
仲山は昨年のインフィニティリーグで優勝したが、4月の舞浜大会で山本に判定1-2で惜敗し、唯一黒星をつけられており、再戦を志願した。セコンドにはこの日引退式を行った田村彰敏(元修斗世界ライト級(-65kg・現フェザー級)王者)がつく。
1R、山本はサウスポー、仲山はオーソドックスに構える打撃戦の後、仲山がテイクダウンを奪うが、山本は下からギロチンを極めてタップを奪取。見事、仲山キラーぶりを発揮した。
山本は「インフィニティリーグで優勝した選手がタイトル挑戦できると聞いていたんですけど、僕が今日勝ったんで、タイトル挑戦したいです」とアピールした。
第2試合 フライ級 5分3R
△井上 学(C.A.C.C.スネークピットジャパン/世界7位、元パンクラス・バンタム級王者)※U.W.F.スネークピットジャパンから所属表記変更
△内藤頌貴 [のぶたか](パラエストラ松戸/世界10位)
判定1-1 (豊永30-29/美木28-29/片岡29-29)
1R、両者サウスポーに構え、井上がロー主体の蹴り、内藤が右ボディストレート主体の攻防が続く。井上は2度タックルからテイクダウンを狙うが内藤は防御。終盤、打撃戦に戻ると、内藤が右ボディ、左フックを当てやや優勢。記者採点は10-10。修斗の場合は10-10もあるためだが、マスト判定なら9-10で内藤だ。
2R、開始すぐに井上の右まぶたのカットへのチェックが入るが、すぐ再開。井上は序盤からタックルを仕掛け、潰されれば下から足関を狙いつつグラウンドに引きずり込み、金網に内藤を寝かせながらハーフガードでパウンドをコツコツ当てる。内藤は立とうするが、井上は再び倒し、上をキープしながら終了する。記者採点は10-9で井上。
3R、開始すぐの内藤の右ジャブで井上は少しひるむが、タックルから押し込み挽回。内藤も差し返して離れるが、すぐ井上がタックルを仕掛けて倒し挽回。足にしがみつく井上に対し、内藤は金網を背にした状態で肘を横から連打する。記者採点は10-10だが、マストなら主導権を維持した10-9で井上。合計は30-29で井上。サブレフェリーの採点も判断で悩んだ跡が窺える内容となり、三者三様のドローとなった。
第1試合 MOBSTYLESpresentsインフィニティリーグ2018ストロー級 5分2R
○箕輪ひろば(総合格闘技道場STF/世界6位/初戦→勝ち点3)
×新井 丈(キングダム立川コロッセオ/初戦)
2R 0’45” チョークスリーパー
1R、箕輪がパンチから組み付いてコントロールするが、離れると新井の右フックが炸裂。一瞬ダウンした箕輪だが、ここから火が付き、パウンドで攻め込み、腕十字も最後は極めて追い詰める。記者採点は10-9で箕輪。2Rはもその流れが続き、序盤から箕輪がテイクダウンを奪いバックに回り、チョークを極めフィニッシュした。
オープニングファイト キッズ修斗 28kg契約 3分1R
○長谷川凌生(パラエストラ千葉/小学1年生)
×本郷竣士(心技館/小学2年生)
1R 0’28” 腕ひしぎ十字固め