RISE 11.17 両国国技館:那須川天心、内藤大樹を1R KOで返り討ち「年末、メイウェザー選手を絶対倒す」
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Cygaems presents RISE 129
2018年11月17日(土) 両国国技館
レポート&写真:井原芳徳
第13試合 メインイベント RISE World Series 57kg契約 3分3R(延長1R)
○那須川天心(TARGET/Cygames/RISE世界フェザー級(57.15kg)王者、ISKAオリエンタルルール世界バンタム級(55kg)王者/56.95kg)
×内藤大樹(ストライキングジムAres/RISE DoA -57kgトーナメント2017優勝、元シュートボクシング日本スーパーバンタム級(55kg)王者/56.80kg)
1R 1’59” KO (3ダウン:左ストレート)
天心は6月の幕張大会でロッタン・ジットムアンノンとのRISE世界フェザー級王座決定戦で延長判定勝ちして以来のRISE参戦。9月30日のRIZINでは堀口恭司とキックルールで対戦し大きな話題を呼び、3Rに胴廻し回転蹴りからのラッシュで差をつけ判定勝ちした。
内藤は15年8月のBLADEの-55kgトーナメントで工藤政英、村越優汰を下し決勝に進んだが、天心にKO負けしている。以降はシュートボクシングで日本王座を2度防衛。昨年のDoAトーナメントでは原口健飛、工藤、MOMOTAROを下して優勝すると、天心との対戦を熱望した。DoA以降、内藤は試合が開いたが、8月のRIZIN名古屋大会では般若HASHIMOTOと対戦。1Rに右フックをもらってダウンを喫したが、2Rに右ローで3ダウンを奪いTKO勝ちしている。
今年3月の後楽園大会で、当時天心が持っていたRISEバンタム級王座に挑む形での再戦が計画されていたが、天心が2月のKNOCK OUTで負傷した影響で、発表前に流れ、ようやく対戦が実現する。
試合は前回同様、1Rで決着がつくことに。サウスポーに構える天心に対し、内藤がオーソドックスで構え右ミドルを当てるが、次第に天心は左ボディ、左ミドルを内藤の右ミドルの後に返すように。早くも効かせると、左ストレートも効かせ、ロープ際まで下がらせてから体重の乗った左ストレートでダウンを奪う。内藤は立つが、ダメージは大きく、引き続き天心が左ミドルと左ストレートの連打でダウンを奪う。最後は天心のパンチの連打で内藤がロープを背に防戦一方になったところで小川レフェリーがストップした。
初対決は1R1分41秒、左ストレートで3ダウン目を奪いKO勝ち。今回も同じように左ストレートで3ダウン目を奪い、1分59秒と少し前回より長くなったが、格の違いをまざまざと見せつける内容だった。天心はマイクを持つと「内藤選手にさっき話しかけたら『3年間ありがとう』と言われ、自分のことこんなに思ってくれたと思ってうれしくて、でも勝ててうれしかったです。3年僕を追い続けてくれてありがとうございました」と話し、涙を浮かべた。
続けて「この試合まで色々ありましたけど、クリアできたのみなさんのおかげです。皆さん知っていると思いますが、年末(RIZINでフロイド・)メイウェザー選手と戦います。明日からメイウェザー選手を倒すために、絶対倒すために、年末まで練習を頑張りたいです。絶対に倒します。そして、ロッタン選手との試合がいい内容じゃなかったので、来年ロッタン選手、またやりましょう。RISE最高」とアピールした。
第12試合 セミファイナル RISE World Series 59kg契約 3分3R(延長1R)
×裕樹(ANCHOR GYM/RISEスーパーフェザー級(60kg)2位、元同級・ライト級・スーパーライト級王者/58.75kg)
○ロッタン・ジットムアンノン(タイ/ルンピニー認定スーパーフェザー級1位、ラジャダムナン同級1位/58.3kg)
判定0-3 (小川26-30/大澤27-29/長瀬26-29)
1R、ロッタンが接近戦で左ボディを主体にしつつ、右ボディ、右フック、右ローも何発も当て続け優勢。裕樹は耐え、ローを時折り返すが、手数差が大きい。
2Rもロッタンが同じように攻撃を当て続け、膝蹴りと前蹴りも増やす。裕樹が左右のローを当てると、少しロッタンがぐらつくが、すぐ持ち直し攻撃を返す。
3R、ロッタンは前蹴りで突き放し、クリンチも絡め、うまく時間稼ぎをするように。終盤、裕樹が来いと挑発すると、ロッタンは前に出て、右ストレートの連打でダウンを奪う。パンチ連打でダウンを重ね、最後も右フックでのけぞらせ終了。最終的にロッタンが差を広げ完勝した。
第11試合 清水賢吾 Final Match ヘビー級 3分3R(延長1R)
×清水賢吾(極真会館/RISE&シュートボクシング日本ヘビー級王者/98.0kg)
○マイティ・モー(米国/エリートMMAアカデミー/ROAD FC無差別級王者、K-1 WORLD GP 2007 in HAWAII 優勝/133.0kg)
3R 0’55” TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)
1R、モーが圧力をかけて顔面とボディにパンチを当てるが、清水は耐えつつ。右ロー、左ミドル、左膝を返し続ける。2R、清水が左膝蹴りを当てると、ローブローとなり、モーが反則を訴えるが、和田レフェリーは認めず、ダウンを宣告する。その後もモーはパンチを当て続け、清水は耐えて蹴りを返し続ける。
3Rも清水はしばらく応戦していたが、モーが右フックをクリーンヒットすると、清水はぐらつき後退。モーはアッパー、フックといったパンチラッシュで清水をふらつかせ、和田レフェリーはダウンを宣告する。清水はファイティングポーズを取るが、足元がふらついており、レフェリーはストップした。
清水は「モー選手強かったです。最後は勝利で飾りたかったんですけど、パンチが効いてしまいました。カッコ良くリング上で挨拶したかったんですけど、恥ずかしい思いでいっぱいです」と話し、コーチ、関係者、ファンに感謝を述べ「これからは後進を指導し 第二の清水賢吾、第二のベイノアを育てます。RISE、那須川天心選手を筆頭に盛り上がっています。この火を消さないように、RISEがもっと続くよう応援してください。幸せな格闘技人生でした。ありがとうございました。押忍」と締めくくった。
第10試合 RISE World Series 57.5kg契約 3分3R(延長1R)
×工藤政英(新宿レフティージム/RISEフェザー級(57.5kg)王者/57.5kg)
○志朗(BeWELLキックボクシングジム/ISKAムエタイ世界バンタム級(55kg)王者/57.2kg)※KICK REVOLUTIONから所属表記変更
判定0-3 (和田29-30/秋谷29-30/小川29-30)
1R、体格で勝る工藤が左ボディ、右ローを効かせ優勢。志朗も右ローを当てるが、工藤はすぐ前に出て攻撃を返し続ける。2Rも工藤が執拗に左ボディを当てるが、志朗も右ストレート、右アッパーのヒットを増やし、打ち合いで応戦。消耗戦となる。
3Rも両者近づいて激しくパンチで打ち合う展開。工藤が志朗をロープに詰める時間が長いが、志朗もパンチを返し続け、右ローも当て、最後まで引かないまま終了する。
記者採点は30-30だったが、志朗が右のパンチで工藤をのけぞらせる場面を何度か作ったことが印象を良くしたか?ジャッジ3者とも志朗を支持し、志朗が初参戦でRISE王者から白星を奪うことに成功した。
第9試合 59kg契約 3分3R(延長1R)
×イ・ジェジン(韓国/ソンナムKHANジム/2018 IKMFジュニアフェザー級王者/58.3kg)
○篠塚辰樹(TEAM TEPPEN/RISEフェザー級(57.5kg)4位/58.95kg)
1R 1’34” KO (パンチ連打)
篠塚が序盤から左ジャブでジェジンをぐらつかせると、右と左のストレートの連打でダウンを奪う。ジェジンは立ち上がるがダメージが大きく、長瀬レフェリーがストップ。森本“狂犬”義久の代役をきっちり仕留めた。試合後のマイクでは狂犬に対し「いつでもやります」とアピールした。
第8試合 第7代RISEバンタム級(55kg)王座決定戦 3分5R(無制限延長R)
○鈴木真彦(山口道場/RISE 1位、WBCムエタイ日本バンタム級王者&ホーストカップ日本バンタム級(55kg)王者/54.6kg)
×結城将人(TEAM TEPPEN/RISE 3位/55.0kg)
3R 1’15” TKO (レフェリーストップ:左飛び膝蹴り→パンチ連打)
※鈴木が王者に
天心が返上した王座を争うトーナメントに8選手が参加し、9月大会まで準決勝が行われ、残ったのは鈴木と結城だ。1R、鈴木はロー主体にしつつもパンチも絡め、結城はコンビネーションで左ボディにつなぐパンチの連打主体で、まだ均衡状態だ。
だが2R、鈴木が左ボディ、左右のテンカオのヒットを増やして効かせ、結城の手数が落ちると、終盤、鈴木が結城をコーナーに詰め、右ストレートでダウンを奪取。結城のダメージが大きく、鈴木が顔面とボディへのパンチの連打で再びダウンを奪う。
3Rもその流れは変わらず、鈴木がパンチを当て続けると、コーナーに詰め、左の飛び膝でぐらつかせた後、最後はパンチの連打をまとめて結城を棒立ちにさせたところで、長瀬レフェリーがストップした。
鈴木は「めっちゃ結城選手の気持ちが伝わって来て、戦っていて楽しかったです。今、TEPPEN GYMが勢いがあって、素晴らしいジムですけど、大阪の山口道場も注目してください。キックボクシングは那須川天心だけやないぞ」と大阪弁でアピールした。
第7試合 第2代RISEウェルター級(67.5kg)王座決定戦 3分5R(無制限延長R)
○“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館/RISEウェルター級(67.5kg)2位、J-NETWORKウェルター級王者、極真会館2018全日本ウェイト制軽量級(70kg)優勝/67.2kg)
×渡部太基(TEAM TEPPEN/元WPMF日本ウェルター級&Krush -67kg王者/67.45kg)※ゴールデングローブから所属変更
判定3-0 (長瀬50-45/大澤50-44/小川50-44)
※ベイノアが王者に
1R、ベイノアが圧力をかけてパンチ、ミドルで積極的に攻めるが、中盤、渡部がサウスポーからの左の前蹴り、フックを効かせ反撃する。だがベイノアは耐えると、右ストレート主体のパンチと膝の連打で追い詰め、終盤にパンチと膝の連打でスタンディングダウンを奪う。
2Rは終始ベイノアペース。圧力をかけつつも、深追いはせず、右ストレート、右ミドルを着実に当て続け、渡部にダメージを蓄積させる。
3R、渡部は少しずつ左のインロー、ミドルを返すが、ベイノアが中盤過ぎにパンチの連打で追い詰める。だが最後は渡部が三日月蹴りを当ててベイノアを下がらせ挽回する。
4R、ベイノアが右ミドルを的確に当て続け主導権。終盤に右ミドルを効かせてから膝を連打してしまい、レフェリーから警告を受ける。RISEルールでは組んでからの膝蹴りは1回のみ認められる。
5R、渡部も左ミドルを時折返すが、ベイノアは耐え、度々コーナー、ロープに詰め、右ストレートや右膝をまとめて追い詰め終了。ベイノアが1Rにダウンを奪った点差を守りつち、5Rの消耗戦を制した。
ベイノアは「KOじゃなかったら(マイクアピールは)2秒でと言われていたんですが、喋っていいですか?」と前振りしつつ、およそ1R分の尺でマイクアピールを展開。「渡部選手、強かったです。前から大好きな選手でした」と話し、関係者に感謝の言葉を述べ、「強さなのか面白さなのか黒さなのかわかりませんがもっともっと高みを目指します」と宣言した後、最後は道場の先輩で引退する清水賢吾への応援を呼びかけた。
第6試合 RISE World Series フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×イグナシオ・カプロンチ(アルゼンチン/ドージョー・セルピエンテ/RISEフェザー級(57.5kg)2位、WKN世界57kg級王者/57.5kg)
○スアキム・PKセンチャイムエタイジム(タイ/PKセンチャイジム/プロムエタイ協会スーパーバンタム級王者、元ルンピニー&7ch王者/57.3kg)
判定0-3 (長瀬28-30/小川27-30/秋谷27-30)
1R、スアキムはムエタイの選手らしく慎重な出だしで、カプロンチが積極的にロー、前蹴り、ストレートを当てるが、まだ与えるダメージは乏しい。2R、カプロンチがプレッシャーをかけ前に出たところで、スアキムが左フックを合わせてダウンを奪取。カプロンチはダメージが小さく、和田レフェリーのダウン宣告に不満気だ。3R、カプロンチはテコンドー仕込みの回転技を多用して打開を図るが、スアキムは随所で右ミドルを返し続けて反撃を封じ判定勝ちした。
第5試合 RISE World Series 64kg契約 3分3R(延長1R)
○秀樹(新宿レフティージム/RISEライト級(63kg)2位、K-1 ULTIMATE VICTOR REVOLUTION FINAL -65kgトーナメント2017優勝/64.0kg)
×パン・ジャユン[Pan Jiayun](中国/星輝ファイトクラブ/63.8kg)
判定3-0 (小川30-28/和田30-29/秋谷30-28)
1R、秀樹がサウスポーに構えて回って距離を取りながら左ミドル、ロー、テンカオを着実に当てて主導権を維持する。2Rも左ボディ、左フックを効かせてから、右フックでダウン気味に倒す等、的確に攻撃を当て続ける。3Rは手数が落ちてしまったものの、反撃を許さず判定勝ちした。
第4試合 66.5kg契約 3分3R
○HIROYA(TRY HARD GYM/元Krushスーパー・ライト級(65kg)王者/66.5kg)
×内村洋次郎(イングラム/パンクラス・フェザー級(65.8kg)12位/66.6kg→66.5kg)
3R 0’12” KO (累計5ダウン:左フック)
1R、サウスポーに構え、トリッキーに動く内村に対し、HIROYAが中盤、コーナーに詰めると、右ハイと右フックの連打でダウンを奪取。終盤にも左フックでダウンを重ねる。2RもHIROYAが右フック、左フックで2ダウンを奪取。内村は既にダメージが大きく、3R開始すぐ、HIROYAが左フックでダウンを奪うと、RISEルールに基づき、累計5度のダウンで決着となった。
第3試合 ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
×北井智大(チームドラゴン/RISE 3位/62.7kg)
○白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISE 4位、元WPMF日本スーパーフェザー級王者/62.95kg)
判定0-3 (小川26-30/佐藤26-30/和田26-30)
1R、白鳥がサウスポーからの左ミドル、ハイ、フックを強打して北井を圧倒。だが北井も2Rは持ち直し、右ロー、左ボディを返し、じわじわ追い上げるが、白鳥が終了間際の打ち合いの展開で右ストレートを当ててダウンを奪う。3Rは接近戦で両者激しくパンチを打ち合い、一進一退の展開が続き、終盤は白鳥がやや優勢で終了。北井の粘りも光ったが、白鳥が素質の高さを印象付けて判定勝ちした。
第2試合 女子46kg契約 3分3R
○百花(魁塾/ミネルヴァ・アトム級王者/45.8kg)
×那須川梨々(TEAM TEPPEN/45.8kg)
判定2-0 (秋谷29-29/小川30-29/和田30-29)
天心の妹で高1の梨々がプロ2戦目。対する百花は30戦目と経験豊富だ。1R、両者ともスピードのあるパンチ、蹴りを当てるが、単発止まりで、まだ均衡は崩れず。2Rも梨々がバックスピンキック、百花が右ミドルを強打し、一瞬相手の動きを止めるものの、持ち直すのも早く、お互い一歩も引かない。3R、百花の右ミドルが効き目を発揮し、梨々は口が開いて苦しそうにして下がる時間が続く。百花はパンチ含め手数を落とさず終了。記者採点は3Rに百花につけ30-29で百花。ジャッジ2者も同様で、百花の勝利。梨々はプロ1勝1敗となった。
第1試合 女子47kg契約 3分3R
○平岡 琴(TRY HARD GYM/極真会館2014全日本女子選手権軽量級優勝/46.9kg)
×樋田智子(リアルディール/46.7kg)
判定3-0 (大澤30-28/秋谷30-28/小川29-28)
1R、前に出る長身の樋田に対し、平岡が回ってかわしながら左ミドル、右フックを的確に当て続けて優勢。2Rも同様で、3R中盤以降はようやく樋田も手数を上げて盛り返すが、平岡が耐えきり勝利した。
オープニングファイト スーパーライト級(65kg) 3分3R
○森香津眞(チームドラゴン/RISING ROOKIES CUP 2018スーパーライト級優勝、K-1カレッジ2016 65kg級優勝/64.9kg)
×TAIRA(智恵塾/TeamS.A.C/64.45kg)
1R 0’35” KO (左ボディフック)