修斗 5.16(夜)ニューピアホール(レポ):青井太一、石原夜叉坊を1R KO。シモンスズキ、堀内佑馬、erikaも勝利|正規王者認定の関口祐冬、RIZINフライ級参戦を熱望
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プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2025 Vol.4
2025年5月18日(日)東京・ニューピアホール
レポート:井原芳徳
青井太一、日本復帰2戦目の石原夜叉坊を1R KO
第6試合 メインイベント フェザー級 5分3R
○青井太一(心技舘/世界2位、環太平洋4位)
×石原夜叉坊(チーム・アルファメール・ジャパン/世界9位、環太平洋8位)
1R 2’07” KO (右フック)
石原は11年に修斗でデビューし、15年のRoad to UFCを経てUFCと契約し、16~19年にUFCに上がり、8戦3勝5敗、最後は3連敗で契約が終了する。21年1月に修斗ニューピア大会に出場し祖根寿麻に判定負けした後、居住する米国のローカル大会で8戦し3勝4敗1分。昨年12月の大阪大会で約4年ぶりに日本の大会に上がると、轟轟を50秒左フックでKOしている。
青井は昨年9月の新潟大会で澤江優侍をパンチと膝で56秒でKOし、12月の大阪大会では山本健斗デリカットを右フックで42秒KOしたが、3月の新宿フェイス大会で上原平の環太平洋王座に挑戦し判定負けしている。
試合は青井がパンチの破壊力の差を示す内容に。1R、オーソドックスの青井に、石原はサウスポーから左ミドルを強打する。さらに石原は左ストレートを当て、首相撲で捕まえて左膝蹴りを放つが、青井はローブローをアピールし、片岡レフェリーは一時中断する。再開後も石原が左ミドル、ボディストレートを当てる。青井は攻めにくそうな雰囲気もあったが、石原がプレッシャーをかけてきたところで、前手での左フックをヒット。石原は真後ろに倒れてダウンする。青井はパウンドを連打し追い詰める。石原は耐えてから立ったものの、青井は左手で石原を捕まえたまま、右フックをヒット。石原は大の字で倒れ、青井がパウンド数発を追撃したところで、片岡レフェリーがストップした。
マイクを持った青井は「色々今大会あったんですけど、いい感じで締めれたんじゃないでしょうか。夜叉坊選手を期待して見てくれた方もいたと思うんですけど、夜叉坊、夜叉坊、うるさいですよ。これからも頑張ります。来週の修斗もお楽しみください。大阪大会です」と話した。
フライ級9位のシモンスズキが1R勝利「タイトルやらせてください」
第5試合 57.3kg契約 5分3R
○シモンスズキ(和術慧舟會HEARTS/フライ級世界9位、2024年同級新人王)
×フィルダウス・フェイジエフ[Firdavs Fayziev](ウズベキスタン/マスタージャパン・ウズベキスタン)
1R 3’33” 裸絞め
※フェイジエフが計量でフライ級の56.7kgのリミットを0.6kgオーバーし毎ラウンド減点1
シモンは当初、杉本静弥と対戦を予定だったが、杉本が来週日曜の大阪大会にスライドし、修斗初戦のフェイジエフの相手を務めることになった。フェイジエフはMMA 5戦5勝(5KO)とのことだが、実力差が大きかった。
1R、開始すぐからシモンがサウスポーで構えて左ストレートを当てる。シモンは押し込んでパンチや膝を当て、押し込んで足を掛けて倒し、金網際で上から押さえ、パウンドを当てる。一旦立たれてもシモンが潰すと、バックマウントからパウンドを連打し、最後は裸絞めでタップを奪った。
シモンはイランの国旗を背負いつつマイクを持ち「セミでやらせてもらったんですけど、ちゃんとぶっ倒したんで、面白い試合したかと思います。タイトルやらせてください」とアピールした。
正規王者認定の関口祐冬、RIZINフライ級参戦を熱望
今大会のメインイベントでは、修斗世界フライ級王座統一戦・新井丈(正規王者)vs. 関口祐冬(暫定王者)が予定されていたが、新井が右ハムストリングス損傷、及び、右ハムストリングス内血腫のため欠場し、試合が中止となった。新井は王座を返上し、関口が第10代の正規王者に認定され、ケージの中でベルトが授与された。
肩にベルトをかけマイクを持った関口は「誰も望んでいない形でのチャンピオン誕生だと思うんですけど、ここから正規王者として強さを見せたいです。RIZINフライ級盛り上がっているんで、RIZINの方、オファーください。坂本(一弘・サステイン)代表、自分の背中を押してもらえたらありがたいです」とアピールした。
堀内佑馬、ヒット&アウェー徹底しライダーHIROに判定勝ち
第4試合 バンタム級 5分3R
○堀内佑馬(TANG TANG FIGHT CLUB/チーム・オーヤマ)
×ライダーHIRO(シューティング宇留野道場)
判定3-0 (渡辺30-27/豊島30-27/片岡30-27)
堀内は米国で練習と試合を続け、23年9月の修斗で7年ぶりの日本での試合が組まれたが、前日計量でフライ級のリミットを0.3kgオーバーし、対戦相手の石井逸人が試合を拒否し、後楽園大会のメインイベントが消滅していた。それから1年8カ月を経て、1階級上のバンタム級で再始動する。
ライダーは1月の後楽園大会前に体調不良で緊急搬送された同門の西尾真輔の代わりに急遽出場し、ライト級でエフェヴィガ雄志に敗れている。
堀内のセコンドにはリバーサルジム新宿Me,Weの山崎剛代表がつく。1R、ライダーがタックルを繰り返すが、堀内は難なく切り続け、右カーフキック、左ジャブを随所で的確に当てる。終盤、ライダーはステップがぎこちなくなり、パンチの被弾が増え、タックルを出せなくなる。ライダーも少しパンチを返すが、手数差は大きいまま終わる。記者採点は堀内。
2R、開始すぐ、ライダーの眉間のカットのドクターチェックが入るが再開する。ライダーはタックルを繰り返すが、簡単に切られ続ける。堀内は回って距離を取り、左ジャブを当て続け、じっくりと痛めつける。ライダーはタックルが出せなくなり、パンチをもらい続け、防戦一方に。堀内はスイッチを織り交ぜ、パンチを当て続けて終える。記者採点は10-8で堀内。
3R、またも開始すぐのタイミングで、ライダーの眉間のドクターチェックが入るが、試合は続行する。これまで同様に堀内が距離を取ってジャブを当て続け、ライダーのタックルを切り続ける。堀内はKOを狙う様子は無く、ヒット&アウェーを徹底して終了する。記者採点は10-8で堀内。合計30-25で堀内。ジャッジ3者とも30-27で堀内を支持し、堀内が判定勝ちした。
勝った堀内は息子を抱きながらマイクを持ち「1年半前に色々ミスっちゃって試合を飛ばして、その前も負けちゃって、ダメだったんですけど、周りの力とか、子供生まれて、7月に2人目が生まれて、身内には今回最後になるかもと伝えていたんですけど、勝つと最高で、嫁の機嫌取りながら、まだちょっと頑張ろうと思います」と話した。
erika、プロMMA 2戦目は村上彩の寝技しのぎ判定勝ち
第3試合 インフィニティリーグ2025女子スーパーアトム級(50kg) 5分2R
×村上 彩(修斗GYM東京/元DEEP JEWELSミクロ級(44kg)王者)※フリーから所属変更
○erika(THE BLACKBELT JAPAN/元RISE QUEENミニフライ級(49kg)王者、元ミネルヴァ・アトム級(46.26kg)王者)
判定0-2 (豊島17-20/片岡17-20/渡辺19-19)
インフィニティリーグ2025女子スーパーアトム級は5選手による総当たりリーグ戦で今大会から開幕する。村上はDEEP JEWELSのミクロ級の元王者で、最近では昨年9月のDEEP JEWELSでアトム級で桐生祐子に2R腕十字で一本勝ち。その後。修斗GYM東京に加入し、修斗に初参戦する。erikaはキックボクシングのRISEの元王者で、昨年12月の修斗でのMMAプロデビュー戦で吉成はるかに判定勝ちしている。
1R、村上はタックルを仕掛け、切られると足を取り、執拗に関節技を狙う展開を繰り返す。リーグ戦は短時間決着ほど高い勝ち点を獲得できるため、村上は積極的に一本を狙う。erikaは体格差も活かして潰し、パウンドを当て、足を引き抜き、対処を続ける。途中、erikaは金網をつかんで逃げる場面があり、レフェリーから警告を受ける。スタンドに戻れば、erikaがパンチや膝を当てるが単発止まりだ。最後、村上はタックルで倒し、腕十字を仕掛けてクラッチを切るが、erikaは体をひねって防御して終える。記者採点は村上。主導権を握る時間が長く、最後は一本に近づいたことと、erikaの金網つかみの反則も考慮した。ジャッジは割れ、2者は打撃を当てていたerikaにつける。
2R、erikaが組んで膝を当てるが、足を上げたところで村上が倒し、金網際でサイドで押さえ、パウンドを当てる。erikaは潰し、上からパウンドを当て返してから立ち、レフェリーはブレイクする。村上は鼻血を出し、1Rの攻め疲れも相まってしんどそうだ。erikaは村上のタックルを切り、腕十字や足関も防御を続ける。残り1分、フラフラでガードの上がらない村上に、erikaは左ストレートを度々ヒットし、最後はパウンドを当てて追い詰め終了する。記者採点は8-10でerika。合計18-19でerika。ジャッジは1者がイーブンとしたが、2者がerikaを支持し、erikaが判定0-2で勝利し、勝ち点2を獲得した。
erikaは地元沖縄と東京のファンに感謝の言葉を述べ「村上選手、寝技が強い選手で、気持ちも強くて、KOに至らず、でも勝ったので良かったです。娘も初めて東京の試合に連れてきて、いつも一緒に練習して、本人も総合を目指しています。リーグ戦あと3試合、後楽園で決まっているんですけど、相手を血まみれにして圧倒的に勝ったということで、できれば沖縄で秋の大会ぐらい、組み直していただければありがたいです。沖縄でRISEの時から試合できなかったんで、検討をお願いします」と話した。
第2試合 67kg契約 5分2R
○ヨシ・イノウエ(パラエストラTB)
×井上翔太(赤崎道場A-SPIRIT)
2R 1’10” スピニングチョーク
第1試合 フライ級 5分2R
×梅木勇徳(THE BLACKBELT JAPAN)
○大竹 塁(RISING SUN)
判定0-2 (片岡18-20/豊島18-20/鍋久保19-19)