ONE 1.24 バンコク(レポ):野杁正明、ONE 3戦目で初勝利、3.23 さいたま出場志願。マルセロ・ガルシア、今成正和に一本勝ちし青木真也戦希望。タワンチャイ、スーパーボンを2R KO
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ONE 170
2025年1月24日(金)タイ・バンコク:インパクトアリーナ
レポート:井原芳徳 写真提供:(C) ONE Championship
野杁正明、イラクの選手を2R右カーフでKOしONE 3戦目で初勝利、3.23 さいたま出場志願
第3試合 キックボクシング フェザー級(70.3kg) 3分3R
×シャーキル・タクレティ[Shakir Al Tekreeti](イラク)
○野杁正明(team VASILEUS/元K-1ウェルター級(67.5kg)&スーパー・ライト級(65kg)王者、元Krushウェルター級(67kg)王者、元Nuit Des champions 66kg級王者、元WBCムエタイ日本スーパーライト級(63.5kg)王者、K-1甲子園2009 -62kg優勝)
2R 0’14” KO (右カーフキック)
野杁は31歳。新生K-1で17年にゲーオを破りスーパー・ライト級(65kg)王者となり、21年には安保瑠輝也らをKOしウェルター級(67.5kg)王座を獲得し2階級を制覇。22年6月のTHE MATCH 2022ではシュートボクシングの海人に延長判定負け。23年7月のK-1でのアマンシオ・パラスキフ戦での1R KO勝ちを最後にK-1を離れ、昨年4月にONEと独占複数試合契約を結ぶ。6月のONE 167インパクトアリーナ大会でのONEデビュー戦ではONEキック・フェザー級(70.3kg)3位のシッティチャイに判定負け。12月20日のONEフライデーファイツでのONE 2戦目ではリウ・メンヤンに1R開始早々右フックでダウンを奪われ、その後の反撃も封じられ判定負けし、ONEでまさかの2連敗を喫してしまう。それから約1か月間隔で、早くも再起戦が組まれた。
タクレティは28歳。ONE 2戦1勝1敗で、いずれもムエタイルールの試合で、23年10月の初戦ではフランスの選手と79.15kg契約で対戦し判定勝ち。24年1月の2戦目ではタイ人のルンラウィーとライト級(77.1kg)で対戦し、1Rに左ボディストレートをもらってダウンし、2Rに左肘をもらってTKO負けしている。身長186cmで野杁よりも11cm大きいが、野杁は問題にしなかった。
試合場はケージ。1R、野杁がプレッシャーをかけ、右ロー、カーフを当て、タクレティは回って距離を取り、左テンカオを当てる。すると中盤、野杁が右カーフを当てると、タクレティはスリップするように。終盤、タクレティはサウスポーに切り替えるが、野杁もサウスポーにスイッチして、左カーフを当てると、タクレティはオーソドックスに戻し、野杁も戻す。すると終了間際、野杁が右カーフを2連打し、タクレティが倒れたところで、レフェリーはダウンを宣告する。
His leg is DONE Masaaki Noiri chops down Shakir Al-Tekreeti for a second-round KO!#ONE170 | LIVE NOW
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2R、タクレティはサウスポーからスタートするが、野杁は右のインカーフキックを当てると、タクレティはダウンし、足を伸ばしたまま立てず、レフェリーはKOを宣告した。野杁は金網によじ登りガッツポーズで喜んだ。
勝利者インタビューで野杁は「12月に試合をさせてもらって負けたにも関わらず、またすぐに試合をさせて下さったチャトリCEOには感謝しかないです」と話した。アナウンサーから3月23日のONEさいたまスーパーアリーナ大会への出場意欲と戦いたい相手について聞かれた野杁は「日本大会あるんで、怪我もないですし、準備も万全にできているんで、出させてもらいたいです。ONEに参戦させていただいた時、目標はキックボクシング・フェザー級のベルトだったんで、1勝しかしていないんですけど、どんな相手でも挑戦したいんで、ベルトにつながる試合を組んでいただけたらうれしいです」と答えた。
バックステージでのインタビューで野杁は「ONE 2戦は皆さんの期待に応えられなかったですけど、やっと日本の怪物が復活したのを見せられたと思うので素直にうれしいです。身長が大きい選手なので、体を小さくさせるために足で削る作戦だったんですけど、一発目に蹴った時に嫌がったのがわかったんで、足で倒せるなと思って、蹴り壊そうと思って蹴っていました」を試合を振り返った。続けて次戦について野杁は「勝ってやっと発言権が得られたと思うんで、日本でやるんなら出たいです。(埼玉大会のメインイベントでロッタンと戦う)武尊君につなげるために。同じチームでやらせてもらっていますし、武尊君と一緒にONEベルトを取ることが目標なんで、一緒に出て一緒に勝ちたいので、ぜひ出場したいです」と語り、最後に「ここからONEで勝ち続けて必ずベルトを取るんで、これからの野杁正明に期待してください」とファンに呼びかけた。
マルセロ・ガルシア、今成正和に一本勝ちし青木真也戦を希望
第4試合 サブミッション・グラップリング 無差別級 10分1R
○マルセロ・ガルシア[ガッシア]
×今成正和
4’49” ノースサウスチョーク
ガルシアは42歳。ADCCサブミッション・ファイティング世界選手権で03年から11年に4度優勝したことのあるブラジリアン柔術の強豪。23年には胃がんが発覚し手術。11年のADCC優勝以降、指導に専念し試合をしていなかったが、昨年11月にONEと契約し、今回本格復帰した。今成は22年4月のONEでマイキー・ムスメシとグラップリング戦を行い1R一本負けして以来のONE出場となる。
試合は無差別級で、ガルシアは78.70kg(173.5ポンド)、今成は72.01kg(158.75ポンド)と、7kg近い差がある。試合は体格差も活きたとはいえ、それ以上にガルシアの衰え知らずの高い技術が光る展開に。
ガルシアは開始すぐから前に詰め、今成は金網を背にする。ガルシアは今成の手をつかんで中のほうに動かすと、片足タックルを仕掛けて倒して上になる。ガルシアはハーフガードで押さえ、今成は防御を続けるが、2分半ごろ、ガルシアが体を横に寝かして足を抜く。ここでガルシアはサイドが取れなかったが、一旦ハーフに戻すと、今成に再び足を絡まれる前にパスガードして、サイドで押さえることに成功する。ガルシアはニーオンザベリー、サイド、上四方、ニーオンザベリーと動いてコントロールした後、3分半過ぎにはマウントポジションを奪う。ガルシアはそのまま肩固めを仕掛ける。ガルシアは極まらないと判断するや解除してサイドに移りつつ、ノースサウスチョークを仕掛ける。ガルシアはそのまま上四方に移ったところでガッチリと極まる。今成はブリッジして返そうとしたが逃げられず、最後はタップした。
HE'S BACK Fresh off of beating cancer, Marcelo Garcia submits fellow grappling legend Masakazu Imanari via north-south choke! #ONE170 | LIVE NOW
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勝利者インタビューでガルシアは涙を見せつつ、練習仲間や関係者に感謝の言葉を述べ、今後について聞かれると、青木真也との対戦を希望した。ガルシアは20年前となる05年5月のADCC世界大会の男子77kg未満級 2回戦で対戦し裸絞めで一本勝ちした過去がある。
タワンチャイ、スーパーボンを2R KOしムエタイ・フェザー級王座4度目の防衛
第12試合 メインイベント ONE ムエタイ フェザー級チャンピオンシップ 3分5R
○タワンチャイ・PKセンチャイ(王者)
×スーパーボン(1位、キック王者)
2R 1’10” TKO (3ダウン:左フック)
※タワンチャイが4度目の防衛
1R、タワンチャイがサウスポー、スーパーボンがオーソドックスで構える。まだお互い攻撃は少ないが、タワンチャイは左インロー、ミドル主体で攻め、スーパーボンはカウンターで右フックや肘を合わせようとする試合運びに。スーパーボンも右ミドル、ローといった蹴りを返す。記者採点は僅差だがタワンチャイ。タワンチャイがヒット数で上回り、試合を流れを作っている印象を持った。
UNDISPUTED Tawanchai leaves no doubt in his rematch with Superbon, finishing the kickboxing king to retain the ONE Featherweight Muay Thai World Title!
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すると2R、一気に試合が動く。タワンチャイが左ミドルを当てると、すぐにスーパーボンが右ミドルを返したが、タワンチャイは右手ですくう。スーパーボンは右フックを放ってきたが、タワンチャイはカウンターの右フックと左フックを連続でを当てて、スーパーボンをひるませると、下がったスーパーボンに再び右と左のフックを連打しダウンを奪う。スーパーボンは立ったが効いており、タワンチャイが右フックで再びダウンを奪う。最後はタワンチャイがパンチラッシュで左フックを当てて3度目のダウンを奪いTKO勝ちした。
第11試合 コーメインイベント ONE MMA バンタム級チャンピオンシップ 5分5R
○ファブリシオ・アンドラージ(王者)
×クォン・ウォンイル(3位)
1R 0’42” TKO (レフェリーストップ:左ボディフック→グラウンドパンチ)
※アンドラージが初防衛
AND STILL Fabricio Andrade folds Kwon Won Il just 42 SECONDS into their rematch to retain the ONE Bantamweight MMA World Title!#ONE170 | LIVE NOW
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第10試合 ONE ムエタイ バンタム級暫定王者決定戦 3分5R
×ニコ・カリロ(2位)
○ナビル・アナン(5位)
1R 2’35” TKO (3ダウン:右ストレート)
※アナンが暫定王者に。3月23日の埼玉大会で正規王者のスーパーレックと王座統一戦
AND NEW Nabil Anane conquers Nico Carrillo in the opening frame to win the ONE Interim Bantamweight Muay Thai World Championship!#ONE170 | LIVE NOW
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第9試合 ムエタイ 142.5ポンド(64.64kg) 3分3R
○セクサン・オー・クワンムアン
×ソー・リン・ウー
判定3-0
※ソーが140ポンドのリミットを2.5ポンドーバー。ファイトマネーの20%を対戦相手に譲渡
第8試合 ムエタイ フェザー級 3分3R
×ジョー・ナタウット(2位)
○バムパラ・クヤテ(4位)
1R 2’34” TKO (3ダウン:左ストレート)
第7試合 ムエタイ ライト級 3分3R
○シンサムット・クリンミー
×ナウゼット・トルヒーリョ
1R 2’34” TKO
第6試合 ムエタイ フライ級 3分3R
×ジョハン・ガザリ
○ジョハン・エストゥピニャン
判定0-3
第5試合 MMA 176ポンド(79.83kg)契約 5分3R
○モーリス・アベビ
×サマット・マメドフ
1R 2’46” TKO
※ライト級170ポンドのリミットをアベビが4.25ポンド、マメドフが6ポンドオーバー
第2試合 ムエタイ 137.25ポンド(62.26kg)契約 3分3R
○スリヤンレック・ポー・イェンイン
×タン・ジン
2R 2’09” TKO (3ダウン:右ストレート)
※スリヤンレックが134ポンドのリミットを3.25ポンドオーバー。ファイトマネーの20%を対戦相手に譲渡
第1試合 ムエタイ フライ級 3分3R
×フレディー・ハガティー
○ジョーダン・エストゥピニャン
判定0-3