ONE 1.11 ルンピニー(レポ):和田竜光、ストロー級初戦はウズベキスタンの12戦無敗の新鋭・ザキロフの打撃に苦しみ判定負け。澤田千優、メン・ボーに判定負けしMMA 10戦目で初黒星
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ONE Fight Night 27: Tang vs. Abdullaev
2025年1月11日(土)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
レポート:井原芳徳 写真提供:(C) ONE Championship
和田竜光、ストロー級初戦はウズベキスタンの12戦無敗の新鋭・ザキロフの打撃に苦しみ判定負け
第4試合 MMA ストロー級 5分3R
×和田竜光(TEAM WADA/元DEEPフライ級王者)
○サンジャル・ザキロフ[Sanzhar Zakirov](ウズベキスタン)
判定0-3
和田は36歳。18年からONEに上がり11戦6勝5敗。近年では22年6月にフライ級2位で元王者のカイラット・アクメトフに判定負けし、23年3月にアーネスト・モンティーリャに1R裸絞めで一本勝ち。昨年7月にシェ・ウェイに判定勝ちすると、1階級下のストロー級に転向すると表明し、今回その初戦が組まれた。
ザキロフはMMA 12戦(5KO/4一本)全勝の21歳。ONEフライデーファイツのMMAの試合で3戦3勝している。昨年3月の3戦目では本田良介とテイクダウンと打撃で圧倒し2R TKO勝ちしている。和田も「ブルックスの次くらいに強い」と警戒する実力者だ。10月のファイトナイトで箕輪ひろばと戦う予定だったが、箕輪が計量クリア後の交通事故で軽度のむち打ち症を負い、試合中止となっていた。
1Rは一進一退の展開に。長身のザキロフが左ジャブを突いて距離を取りつつ、序盤かバックスピンキックをボディに当てる。和田も右ボディをお返しする。ザキロフは右ロー、ミドルを当ててから、タックルを仕掛け、一発でテイクダウンを奪うが、すぐ和田はスタンドに戻す。中盤、和田が右カーフを当てると、軸足刈り気味になり、ザキロフはスリップし、足を取りに行くが、和田は対処して突き放す。その後もザキロフは右カーフをもらってスリップし、サウスポーに構える場面も。終盤、ザキロフは左ミドル、右ストレートを手数多く当てて挽回する。和田は少し攻撃が減ってしまう。中盤と終盤、ザキロフの膝蹴りがローブローとなり2度中断する。
2R、ザキロフの前蹴りがローブローとなりまたも中断する。ハーブ・ディーン・レフェリーはイエローカードを出す。和田に2分以上回復時間が設けられたが、逆に若いザキロフも体力を回復することになってしまい、ザキロフはスピードのある左ジャブのヒットを増やし、右のバックスピンキックも当てる。和田は右まぶたからカットし鼻血を出す。終盤、ザキロフはタックルを仕掛け、背後に回ってオンブになりバックを取る。ザキロフは足4の字ロックでしっかり捕獲し、裸絞めを狙いながらパウンドを随所で当て、じっくりと追い詰める。
サンジャル・ザキロフ🇺🇿が和田竜光🇯🇵の
バックを奪いコントロールザキロフはストロー級初戦の和田竜光を
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— ONECHAMPJP (@ONECHAMPJP) January 11, 2025
3R、和田は前に出てパンチを狙い、時折当てるが、ザキロフは回って距離を取り、タックルやクリンチで寸断する。中盤、和田の圧力が落ちると、ザキロフは細かいパンチのヒットを増やし、やや優位に。終盤、ザキロフはタックル、クリンチから膝を当て、離れてステップで距離を取り、ジャブを当てる。残り30秒、ザキロフは胴回し回転蹴りを放ってスリップし、和田が押さえようとするが、ザキロフは脱出して終える。記者採点はザキロフ。打撃のヒット数とダメージで差をつけたを評価した。ジャッジ3者もザキロフを支持し、ザキロフが判定勝ちした。和田はストロー級初戦からつまづいてしまった。
澤田千優、メン・ボーに判定負けしMMA 10戦目で初黒星
第2試合 MMA 女子アトム級 5分3R
×澤田千優(team AKATSUKI/3位、元修斗女子アトム級世界王者)
○メン・ボー[Meng Bo](中国)
判定0-3
澤田は27歳。レスリングで18年全日本社会人選手権優勝等の実績があり、21年に修斗でMMAプロデビューし9戦8勝(3一本)1分。23年2月にONEに初出場し、サナーズ・ファイアズマネシュに2Rアームロックで一本勝ち。フロリダでの試合、修斗での防衛戦での勝利を経て、昨年3月のONEでジヒン・ラズワンに判定勝ち。5月のファイトナイトではノエル・グランジャンに判定勝ちし、ONE 3連勝中だ。現在、アトム級では王者・スタンプ、1位・ハム・ソヒ、2位・デニス・ザンボアンガに続く3位にいる。今大会では2位のザンボアンガと4位のアリヨナ・ラソヒナの間で暫定王者決定戦が行われる。三浦彩佳は5位だ。
メンは28歳。13歳からテコンドーを習い、打撃が強みで、19年からONEに上がりONE戦績8戦5勝(3KO)3敗。ジェネリン・オルシム。ダヤン・カルドーゾに連勝していたが、23年11月のファイトナイトでは三浦彩佳に1RVクロスアームロックで一本負けした。ストロー級での試合が続いたが、約1年ぶりの復帰戦ではアトム級に階級を落とす。
試合はメンがフィジカル差を活かしつつ組技スキルの進化を示す展開に。1R、澤田がサウスポーで構えつつ、タックルを繰り返すが、リーチで勝るメンを相手に十分入りきれず、タックルを切られ続ける。階級を下げたメンは腰が重い。澤田の入り際に右のフックを当てる場面もあり、細かく打撃を当て続けやや優位な状態で進める。
2R、澤田がロープ際でタックルを仕掛けた場面で、メンは体を起こそうと両手でロープをつかむ。ハーブ・ディーン・レフェリーはイエローカードを出す。その後も澤田はタックルを繰り返すが、メンは切り続け、離れ際にパンチやミドルを当てる。澤田も右フックを当てると、メンは左まぶたを腫らす。中盤にはメンがタックルを潰して上になると、そのままトップキープし、時折体を起こしてパウンドを当てる。残り20秒、ブレイクがかかり、澤田が倒して上になりかけるが、すぐにメンはスタンドに戻す。
3R、澤田がタックルを仕掛けるが、これもメンが潰して上になる。メンはサイド、ハーフと移りつつ、上で押さえ続け、時折パウンドを当て、澤田が防戦一方に。メンはグラップリング技術でも成長を印象付ける。終盤、猪木アリ状態となり、澤田が立つが、メンは立ち際に右ミドルを当てる。最後はスタンドの攻防が続き、そのまま終わる。記者採点はメン。ジャッジ3者もメンを支持し、メンが判定勝ちした。澤田はプロ10戦目で初黒星を喫した。
第9試合 メインイベント 156.75ポンド(71.10kg)契約 5分3R
×タン・カイ(ONE MMAフェザー級王者)
○アクバル・アブドゥラエフ(ONE MMAフェザー級 5位)
5R 1’21” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※アブドゥラエフが155ポンド(70.30kg)のリミットを1.75ポンド(0.79kg)オーバー。タンの王座2度目の防衛戦から通常ワンマッチに変更
第8試合 コーメインイベント ムエタイ 150.75ポンド(68.38kg)契約 3分3R
○クラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ
×ジョン・リネカー
判定3-0
※リネカーが150ポンド(68.04kg)のリミットを0.75ポンド(0.34kg)オーバー
第7試合 ONE MMA女子アトム級暫定王座決定戦 5分5R
○デニス・ザンボアンガ(2位)
×アリヨナ・ラソヒナ(4位)
2R 4’47” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※ザンボアンガが暫定王者に