修斗 COLORS 12.15 新宿フェイス(レポ):女子アトム級リーグ最終戦、韓国のパク・ソヨンが1R32秒腕十字で一本勝ちし全勝優勝。元RISE王者erika、MMAプロデビュー戦は判定勝ち
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プロフェッショナル修斗公式戦 COLORS Produce by SHOOTO Vol.4 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024
2024年12月15日(日)新宿フェイス
レポート:井原芳徳
インフィニティリーグ女子アトム級最終戦、韓国のパク・ソヨンが1R32秒腕十字で一本勝ちし全勝優勝
第9試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 女子アトム級 5分2R
○パク・ソヨン[Park Seoyoung](韓国/ROAD GUNSANジム/世界5位/勝ち点4→8)
×檜山美樹子(NFC/勝ち点0)
1R 0’32” 腕ひしぎ十字固め
※パクが優勝
優勝賞金100万円のインフィニティリーグ女子アトム級は4選手が参加。8月の新宿フェイス大会で開幕し、パク・ソヨンが平田彩音に判定勝ちし、NOELが檜山美樹子に判定勝ちし、勝ち点2ずつを獲得した。9月の後楽園ホール大会ではソヨンがNOELに判定勝ちし勝ち点2を加算して4点とし、平田が檜山を1R33秒左フックでKOし勝ち点4を獲得しソヨンと同点での1位に並んだ。最終戦はこの2選手と2点のNOELの3名に優勝の可能性が残っている。ソヨンは檜山との最終戦で1ラウンドで倒した瞬間に優勝が決定する状況だったが、試合ではあっさりとそれを成し遂げる。
1R、ソヨンはサウスポーで構えてプレッシャーをかけ、左インローを当てると、檜山は蹴り足をつかもうとしたが、ソヨンは足を抜いてすぐに胴タックルを仕掛けて倒す。ソヨンはサイドに回り、完全に寝かせる前に片足を檜山の顔の上、もう片方の足を胸の上に乗せると、すぐさま腕十字を極め、最後はアームバーの形にしたところでタップを奪った。
優勝のソヨンは「修斗(大会主催者の)坂本様、I want アイラ・コガ選手、タイトルマッチお願いします」と、日本語と英語を絡めてアピールし、女子アトム級世界王者の古賀愛蘭への挑戦を希望した。
第10試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 女子アトム級 5分2R
×平田彩音(BURST/世界7位/勝ち点4)
○NOEL(AACC/世界6位/勝ち点2→6)
1R 4’55” 裸絞め
ソヨンの優勝が確定し、この試合は2位争いの構図に。1R、開始すぐに平田が右の前蹴りで突っ込む。NOELはかわすと、平田をコーナーに押し込むが倒せず、片岡レフェリーはブレイクをかける。今度は平田が押し込む側になるが、これも膠着しレフェリーがブレイクする。終盤、平田が右ミドルを当てるが、NOELは蹴り足をつかんで倒し、上になることに成功する。NOELがロープ際でサイドで押さえようとすると、平田はブリッジから返そうとしたが、背中を向けてしまう。それでも平田が立ったが、NOELはコーナー際で背後から裸絞めを仕掛け、そのまま倒して絞め落とし、見事一本勝ちを果たし、リーグ戦準優勝となった。
高本千代×杉本恵はドロー
第8試合 女子ストロー級 5分2R
△高本千代(高本道場/世界3位)
△杉本 恵(AACC/世界4位)
判定0-0 (片岡19-19/出合19-19/安芸19-19)
高本は20歳。パンクラスで重田ホノカ、KARENに判定負けし、修斗では古賀愛蘭に判定負けと、タイトル獲得経験者相手に結果を残せずにいるが、8月大会では宝珠山桃花と引き分けたことが評価されランキング入りしている。今回も王座戦経験のある34歳のベテラン・杉本との試合が組まれた。
1R、高本がサウスポーから時折左ミドル、ハイ、フックを随所で当て、打撃で優位に進める。スタンドで組んだ状態となるが、お互いテイクダウンを奪えず終わる。
2R、杉本は開始間もなくから右フックを振いつつ、詰めてすぐに胴タックルを仕掛けてテイクダウンに成功する。高本は下から腕をつかむが、杉本はセコンドで夫の阿部裕幸氏とRENAの声を聞きながら対処し、時折パウンドを当てる。高本は寝た状態が続き印象が悪いまま終わる。ジャッジは1R高本、2R杉本につけ、19-19のドローとなった。
元RISE王者・erika、MMAデビュー戦は判定勝ち
第7試合 女子ストロー級 5分2R
×吉成はるか(パラエストラ小岩)
○erika(THE BLACKBELT JAPAN/元RISE QUEENミニフライ級(49kg)王者、元ミネルヴァ・アトム級(46.26kg)王者)※erika♡ 改め。SHINE沖縄から所属変更
判定0-3 (片岡18-20/内田18-20/安芸18-20)
erikaは34歳。キックボクシングのミネルヴァとRISEで王座を獲得。キックのスパーリングで世話になっていた沖縄のTHE BLACKBELT JAPANで柔術やMMAを娘と共に練習するうちに、MMAにのめりこむ。5月にRISEにキック引退を報告すると、10月の全日本アマチュア修斗選手権の女子フライ級では3勝して優勝し、今回プロデビューした。吉成は柔道をベースとする38歳でプロ修斗5戦1勝4敗。
1R、両者サウスポーで構え、erikaが前に出て左ロー、ストレートを放つ。吉成が組んで投げを狙うが、erikaは対処し、離れ際に膝を当てる。中盤、erikaは距離を縮め、左ストレートのヒットを増やす。終盤、吉成は組んでテイクダウンを狙い続ける。最後、ようやく吉成が反り投げ気味に倒し、パウンドを連打したが、アキレス腱固めを狙ったところで終了のゴングが鳴る。
2R、erikaは前に出続け、左ロー、ストレートを随所でコツコツと当てる。吉成は回り続け、なかなか反撃できない。残り1分を切り、ようやく吉成がタックルを繰り返す。erikaは一瞬背中をつける場面もあったが、対処を続け、最後は立ち際にパンチも当て、主導権を維持したまま終える。記者採点もジャッジ3者も18-20で、erikaが判定勝ちでMMAプロデュー戦を白星で飾った。
マイクを持ったerikaは「修斗ファンの皆さん、はじめまして、erikaです。アマチュア修斗からひっそり始めたかったんですけど、RISEさんという名前が大きすぎて、みんなに期待されてしまって、凄い緊張した試合になりました。本当は打撃でバシッと倒してさすがと言わせたかったんですけど、打撃が光るよう、帰ってみんなにボコボコにされながら練習したいです。これからもerikaの応援よろしくお願いいたします」と話した。
第6試合 女子ストロー級 5分2R
△高田暖妃[あつひ](AACC)
△チョン・チャヒョン[Jung Chahyun](韓国・ユンジュチーム)
判定1-0 (片岡20-18/鍋久保19-19/安芸19-19)
高田は16歳。昨年の全日本アマ修斗女子ストロー級で優勝し、プロデビュー戦から高い素質を見せるが、チャヒョンの底力に手こずることに。
1R、開始すぐに高田が右ハイを当て、チャヒョンをダウンさせ先手を取る。チャヒョンはすぐ組んで倒すが、高田は下からアームロックを仕掛けながらリバースし、サイドポジションを奪う。終盤、チャヒョンが上になるが、最後は高田が三角絞めを狙って終える。記者採点は高田。
2R、チャヒョンは逆転を狙って開始すぐから左右のパンチを振って前進し、押し込んで倒して上になる。高田の下からのサブミッションにもチャヒョンは対処し、押さえながら時折パウンドをまとめ好印象を作る。残り30秒、高田が上を取り返し上になるが、パウンドは乏しく。最後はギロチンを狙って下になってしまい、チャヒョンは対処して立って終わる。記者採点はチャヒョン。合計19-19でイーブン。ジャッジ1者は高田につけたが、2者は順当にイーブンとしドローとなった。
藤野恵実×前澤智のグラップリング戦は一進一退の末に時間切れドロー
第5試合 グラップリング 54kg契約 8分1R
△藤野恵実(JAPAN TOP TEAM/修斗女子ストロー級世界王者、パンクラス同級3位・元王者)
△前澤 智(リバーサルジム東京スタンドアウト/元DEEP JEWELSアトム級王者)
時間切れ
現修斗王者・藤野と、元MMA選手で現在はグラップリングに専念し柔術黒帯を持つ前澤の、ベテラン同士によるグラップリングマッチ。
スタンドでの組んだ状態から、前澤がロープ際でオンブになって裸絞めを狙う。前澤は下に落ちると、腕十字を狙うが、藤野は対処して極めさせずスタンドの攻防に戻る。前澤がタックルを仕掛けるが、失敗すると、そのまま寝転び腕を取りに行く。藤野は対処して潰して上で押さえる。一旦スタンドに戻り、またも藤野はタックルを潰して再び上になる。藤野はパスガードして腕十字を狙ってから、バックマウントを奪うが、すぐに前澤は落として上になりハーフガードで押さえる。残り40秒を切り、前澤は足関節技を狙って倒れるが、藤野は対処して上になって終了する。一進一退の見ごたえある攻防となったが、規定により時間切れドローとなった。
第4試合 参考試合 女子63.4kg契約 5分2R
×愛日[まなか](パラエストラ小岩)
○中尾あづき(AACC)
1R 1’15″KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
両者プロデビュー戦。愛日は試合前日の公式計量で60kg契約を3.4kgオーバーした。プロ修斗ルールでは契約体重の試合の場合、3%以内の超過なら試合できる。1.8kg以上の体重差があったが、中尾が試合を希望したため、63.4kg契約に変更して試合が実施された。愛日はラウンド毎に1点減点というペナルティも科された。当日計量で66kg以下という規定も設けられ、愛日はクリアしたという。修斗ルールに規定の文言は無いが、試合は「参考試合」扱いとされ、中尾が勝った場合のみ公式記録となる
試合は1R、空手ベースの愛日は顔面狙いの左前蹴りを当てるが、柔道ベースの中尾が蹴り足をつかんでタックルを仕掛けて倒すと、あっさりとマウントポジションを奪い、パウンドを連打しKO勝ちした。
第3試合 グラップリング 58kg契約 8分1R
△植木くるみ(MMAZジム)
△植田 咲(AACC)
時間切れ
第2試合 キッズ&ジュニアグラップリング 48kg契約 4分1R
×小笠原颯希[さつき](X-TREME EBINA)
○遠藤ジュリアン桜(リバーサルジム立川ALPHA)
1R 3’40” 腕ひしぎ十字固め
第1試合 キッズ&ジュニアグラップリング 35kg契約 4分1R
○吉村柚咲[ゆずさ](X-TREME EBINA)
×笠井遥月[はずき](MMAZジム)
1R 0’19” 腕ひしぎ十字固め