KNOCK OUT 11.2 TRANING CAMP 常葉(レポ):常設会場で初の大会。久井大夢、ロムイーサンの首相撲に手を焼き延長判定負け
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2024年11月2日(土) 福島・KNOCK OUT TRANING CAMP 常葉
レポート:井原芳徳
KNOCK OUTは福島県田村市常葉町にトレーニング場兼イベント会場となる新施設「KNOCK OUT TRAINING CAMP 常葉(ときわ)」をオープンし、配信特化型の大会を初開催した。
「KNOCK OUT TRAINING CAMP 常葉」は宿泊施設、サウナ付きの大浴場、食堂、調理施設、トレーニングルーム、グラウンド、300席以上の客席付きのイベント会場を含めた「総合トレーニング場」。某自治体が林間学校や合宿用に使っていた施設を老朽化したため手放し、KNOCK OUTがリフォームして再利用している。KNOCK OUTの山口元気プロデューサーは「施設は山の中にあるので、KNOCK OUTに出場するファイターが雑念を取り払って集中して練習に専念できる。これからどんどんここで強いファイターを育てていきたい」と10月の発表会見で話していた。
会場のこけら落としとなる今大会では、KNOCK OUTのテレビ番組「THE KNOCK OUT FIGHTER」(TOKYO MXで毎週金曜夜11:00~11:30放送)と連動し、鈴木千裕と渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)の「チームKNOCK OUT」と、大沢ケンジ・和術慧舟會HEARTS代表率いる「最強MMA連合軍」の対抗戦7試合が行われる。ルールはREDルール(肘有りキックルール)をベースに倒れた相手への打撃も認めるUNLIMITEDルールが採用される。対抗戦は後日、番組の中で放送され、当日には第1部に相当するキックルールの3試合が、Youtube U-NEXT格闘技チャンネル、KNOCK OUTチャンネルを通じて生配信された。
常葉会場の試合は八角形のリングが採用されている。
※BLACKルールは肘無し・ワンキャッチワンアタックのキックルール。REDルールは肘有りキックルール
第3試合 RED 60.5kg契約 3分3R(延長1R)
×久井大夢(TEAM TAIMU/KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級&ライト級王者)
○ロムイーサン・TIGER REON[Lomleesan](タイ/REON Fighting Sports Gym/元ラジャダムナン認定ミニフライ級2位、元BBTV同級1位)
4R 判定0-3 (少9-10/和田9-10/秋谷9-10)
3R 判定0-1 (少29-28/秋谷29-29/和田29-29)
久井は大阪出身の19歳。6月の代々木第二大会で18戦無敗の龍聖から1Rに2ダウンを奪って判定勝ち。8月の後楽園大会ではチョット・サレイヴァントンを1R終了1秒前、胴廻し回転蹴りでKOした。9月21日の福岡大会ではREDルールでタイ人のペップンソンと対戦し判定勝ちしたが、動きに精彩を欠いた。今回もREDルールでのタイ人との戦いに。対するロムイーサンは30歳の在日タイ人で多数の日本人との対戦経験があり、森井洋介や勝次にも判定勝ちしている。
1R、久井がサウスポーで構え、中央側で構え、左インロー、ミドルを当て、やや積極的に攻めるが、ロムイーサンは連打を許さず、右のミドル、インローを返す。逆に終盤にはロムイーサンが蹴りの連打を決めるように。8角形の試合場のため、ロムイーサンは回って距離を取りやすい様子だ。記者採点はイーブン。
2R、ロムイーサンが前に出るようになり、首相撲で捕まえ、左右の膝を当てて主導権を握る。ブレイクの後もロムイーサンが首相撲からの膝を当てる展開を繰り返し、中盤には崩しも絡めるように。終盤、久井はハイや胴廻し回転蹴りを放つが空振りが続き、逆にロムイーサンが右ミドルを的確に当て続け、久井を翻弄する。記者採点はロムイーサン。
3R、ロムイーサンは引き続き首相撲の展開を繰り返す。久井も膝を返し、崩しも決めるが、ロムイーサンも突き放し際に右膝を当てる。ロムイーサンは額を出血し、ドクターチェックが入る。40秒過ぎにバッティングにも見えるシーンがあったが、センチャイ・レフェリーは有効打と判断する。再開後、久井はプレッシャーをかけるが、パンチの空振りが続き、ロムイーサンは距離を取って右ミドルを当て、崩しを絡める。最後、久井が押し込んで膝を連続で放つが、当たりは軽いまま終わる。記者採点はイーブン。ジャッジは3者とも久井につける。合計29-30でロムイーサン。ジャッジ1者は1Rにも久井につけ、久井を支持したが、2者はイーブンとし延長へ。
延長R、ロムイーサンは引き続き首相撲を繰り返し、ねじ込むような膝蹴りを当て、好印象を作る。久井は引き続きプレッシャーをかけていると、中盤から右ボディ、左インロー、ストレートを繰り返しヒットする。ロムイーサンは口が開き疲れが目立つように。それでもロムイーサンは時折、組んで膝を当て、久井の猛攻を寸断し続け終える。延長はマスト判定で、記者採点は僅差だが久井。ジャッジ3者ともムエタイ式の戦いを貫いたロムイーサンを支持し、ロムイーサンが判定勝ちした。
マイクを持ったロムイーサンは日本語で「次はタイトルマッチやりたいですね」とアピールした。
第2試合 BLACK バンタム級(53.5kg) 3分3R(延長1R)
○川野龍輝(クロスポイント吉祥寺)
×林さん(GRABS kickboxing studio)
1R TKO (レフェリーストップ:左ストレートでダウン後)
第1試合 RED スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○木村亮彦(クロスポイント大泉)
×須田知希(Katana Gym)
2R TKO (レフェリーストップ:右アッパーでダウン後)