KNOCK OUT 9.16 後楽園ホール:大谷翔司「鈴木千裕選手や小笠原瑛作選手のような存在に僕もなりたい」×久井大夢「いい勝ち方をしてもっと上がっていく」|良太郎「打ち合うかは気分次第」×バズーカ巧樹「首相撲でも勝てるけど、それじゃお客さんがつまらない」
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KNOCK OUT 2023 vol.4(9月16日(土) 後楽園ホール)で行われるKNOCK OUT-BLACKライト級王座決定戦、KNOCK OUT-REDスーパーライト級王座決定戦の2試合4選手のインタビューが主催者から届いた。
KNOCK OUT-BLACKライト級(62.5kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
大谷翔司(スクランブル渋谷/元INNOVATIONライト級王者)
久井大夢[たいむ](TEAM TAIMU/元KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級(60kg)王者)
バズーカ巧樹が階級アップのために返上したBLACKライト級王座を懸けた一戦。大谷は昨年7月のKNOCK OUTでは梅野源治の肘有りルールの相手を務め肘で切られTKO負け。12月には庄司啓馬を、4月は力斗を右ストレートでKOし、6月のKrushに乗り込むと、児玉兼慎から右ストレートでダウンを奪って判定勝ちし、肘無しルールでは連勝している。今回の試合が決まってから、INNOVATIONライト級王座を返上した。
久井は6戦5勝(3KO)1敗の新鋭。9月23日で18歳になる。デビュー時からKNOCK OUTで頭角を現し、7月17日のK-1に参戦し、59kg契約で龍斗(Bigbangフェザー級王者)と対戦し判定勝ちしている。
KNOCK OUT-REDスーパーライト級(65kg)王座決定戦 3分5R(延長1R)
良太郎(池袋BLUE DOG GYM/team AKATSUKI/元KNOCK OUT-BLACKウェルター級王者、元REBELS-REDライト級王者)
バズーカ巧樹(菅原道場/元KNOCK OUT-BLACKライト級王者)
良太郎は昨年7月と9月の渡部太基との2連戦でBLACKルールで判定勝ちして以来の試合。バズーカは3月の代々木大会でK-1の不可思に3R KO負けして以来半年ぶりとなるKNOCK OUT出場。6月の千葉での所属ジムの主催興行では畑中健太を1R KOしている。良太郎は階級を下げ、バズーカは階級を上げての戦いとなる。
大谷翔司「自分の進んでいく道を考えて決めました。ライト級のトップを獲ります!」
9・16『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.4』の「KNOCK OUT-BLACKライト級王座決定戦/3分3R・延長1R」で久井大夢と対戦する大谷翔司。6月にはKrushのリングで勝利するなど好調な中で、かつて王座を争ったバズーカ巧樹の返上に伴い空位となった同王座へのチャンスが巡ってきた大谷の口からは、自信漲る言葉が次々に出てきた。果たしてその言葉通り、タイトル獲得なるのか?
――当初はトーナメントの予定が王座決定戦となり、久井選手とカード発表会見で同席しました。その席上、久井選手からは自信満々な言葉が飛び出していましたが、それを聞いてどう思いましたか?
大谷 あれは自信ある感じだったんですかね? 自分の中では、自信があるのかないのか分からないなというイメージだったんですよ。ライト級に上げてくる不安もあるし、そもそもいい選手なのは間違いないので、そこに対する自信はあるとは思うんですけど、それが両方入り混じってる感じなのかなと思いました。
――なるほど。逆に大谷選手の方は、揺るぎない自信がある?
大谷 そうですね。今、KNOCK OUTのライト級では僕が一番強いと思っていますし、そこに対して自信はあります。
――次が30戦目になりますが、久井選手は次が7戦目です。これだけキャリア差のある相手と王座を争うとは思っていなかったのでは?
大谷 まあでも、前回Krushで戦った児玉兼慎選手も7戦目で、その前にKNOCK OUTで対戦した力斗選手も9戦目だったんですよ。それぞれ、ホープとしてこれからKNOCK OUTやKrushを背負っていくだろうという選手たちだったので、気持ち的にはそこと一緒です。タイトルが懸かっているという違いはありますけど、そんなに特別な感じはないですね。
――それだけ、下から有望株が上がってきているということでもありますよね。それを次々に迎え撃っているというのはどういう気持ちですか?
大谷 力斗選手も児玉選手も、次にやる久井選手も、必ずこれからもっと上がってくる選手だと思ってるんですけど、自分が現役中の間は、もちろん自分がずっと上に立っているつもりです。リスペクトというか、今後上がってきてほしいという気持ちはあるんですが、同時に「絶対負けねえぞ」という気持ちも強いです。
――その中で今回の久井戦では、どんな試合をしたいですか?
大谷 別に特別な気持ちはないんですよね。梅野源治選手に負けて以降、自分のスタイルも確立できているし、自分自身の技術とか強さに対して自信を持ってきているので、そんなに特別な感情は出さずに、これまで通り頑張ろうかなという感じです。
――このところの充実を考えると、その通りにやれればという感じですか?
大谷 そうですね。テクニック勝負もしつつ、階級の壁も見せてやりたいですし、最終的にはKOで倒してやろうと思っています。
――ところで先日、他団体の王座を返上されましたよね。
大谷 防衛戦の日程の関係で、今回の試合とどちらか選ばないといけない状況になったんですよね。その中で自分の方針とか、どのルールで戦っていくのかというようなことをジムの増田博正会長と話し合って、返上を決めました。思い入れのある団体だったので、防衛したいという気持ちもあったんですが、守るというよりもこれから勝負に出るということを優先した感じです。年齢的にも、あとどれだけできるか分からない中で、一戦一戦いろいろチャレンジしていきたいなと思って、その決断に至りました。
――では、その思いも持って王座を獲りに行くということなんですね。
大谷 そうですね。そういう状況を作り出したというか、獲らないと何もないことになっちゃうよということで、自分を奮い立たせています。
――ということは、この先はBLACK、ヒジなしルールに専念ということですか?
大谷 基本的にはそのつもりです。両方やってみて、確実にBLACKが自分の土俵だと思っているので。得意なルールで確実にトップを目指したいと思います。ただ、もしヒジありルールでいいオファーが来たら飛び込んでいきたいですし、絶対やらないというわけではないです。そこではトップを目指すわけではないというだけで。
――しかし基本BLACKに専念となると、余計にここでタイトルを獲ることが大事になってきますね。
大谷 はい、年齢的にもかなり……ラストチャンスとまでは言わないですけど、ここで勝ってもまだ先があると思っているので。ここを落としちゃうと、トップを獲るのは難しくなってくるかなと思うので。今32歳で、たぶん40歳になるまではやらないと思うので、トップになるまでの数年間、頑張っていきたいと思ってます。
――この決断をするまでには、RIZINやKrushで勝利したことも大きいですか。
大谷 やっぱり階級のトップを獲るには、KNOCK OUTでトップになって、他団体や世界との戦いに出ていくというのが一番近道でもあるし、それが一番認められる方法だと思うんですよね。ただ、前回のKrushの試合は、僕自身は「Krushに乗り込んでの試合」というよりは、この王座決定戦への査定試合という感じで考えてたんですよね。
――ほう。
大谷 あそこで負けていたら、今回の王座決定戦のオファーもなかったと思うんですよ。だから対抗戦でもあり、王座決定戦への査定試合でもあるという感じで臨んでいたので。
――そこを乗り越えてきただけに、タイトルへの思いは強いと。
大谷 他のKNOCK OUTのチャンピオンを見ても、RIZINだったりONEだったりといろんな道が開けているじゃないですか。今で言ったら鈴木千裕選手とか小笠原瑛作選手がそうですよね。そこに追い着け追い越せで、彼らのような存在に僕もなっていきたいと思っています。
――では最近の一連の試合で、目標がより明確になった感じですね。
大谷 そうですね。どのルールで戦うかとか、自分のキック人生どこを目指してやっていくかというのがハッキリ見えてきた感じなので、それがいい方向につながってくれればいいなと思っています。今は「負けたら終わり」という危機感があるんですよ。今勝てているのも、それがいい方向に作用してるんじゃないかと思っています。
――また今回の試合は、TOKYO MXで生中継されます。そこについては?
大谷 たぶん、普段見てくれている人とは違う層の人たちが見てくれると思うんですよね。たまたま見るという人たちも含めて。そういう人たちに「こんなヤツもいるんだ」と思ってもらえればいいなと思いますし、そこでアピールできるような試合をしたいと思っています。
――では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
大谷 これからKNOCK OUTを背負って戦っていくわけなんですけど、それにふさわしいかどうかを皆さんに査定していただければと思います。そこにふさわしい戦いをしていくつもりなので。
――分かりました。ありがとうございました!
久井大夢「負ける要素は何もないです。いつも通りやって久々のKO勝ちを」
9・16『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.4』の「KNOCK OUT-BLACKライト級王座決定戦/3分3R・延長1R」で大谷翔司と対戦する久井大夢。昨年末にプロ3戦目でBLACKスーパーフェザー級王座を獲得した後、中国での試合でプロ初黒星、K-1両国大会での対抗戦に勝利と、短いキャリアの中でも重要な試合が続いた久井が、このタイミングで2階級制覇に挑む。“超新星”の17歳は、今何を思うのか?
――今回、スーパーフェザー級のタイトルを返上してライト級の王座を狙うことになりました。階級アップの理由は?
久井 減量とかは全然大丈夫なんですけど、KNOCK OUT側から「ライト級に階級を上げて王座決定トーナメントに出てみないか」というお話をもらって、決めました。KNOCK OUTではスーパーフェザー級に相手があんまりおらへんかなと思ってましたし。スーパーフェザー級でやるんやったら、他団体とか外国人とかかなとも思ってます。
――では、完全にライト級転向というわけでもない?
久井 そうですね。スーパーフェザー級でいいオファーがあったらそっちでも出ますし、どっちでもいけるなという感じです。
――今回対戦する大谷翔司選手は、以前からライト級で戦っている選手です。フィジカルやパワーの面での不安はないですか?
久井 別に自分としてはスピードとかパワーで負けてると思ってないし、何も心配はないですね。
――その大谷選手ですが、改めて印象は?
久井 一発のパワーというか、倒す力はあるかなと思います。スピードとかも速いと思わんし、パンチ一発の力があるなという感じですね。
――大谷選手はこれまで、フィジカルの強さを武器に勝ってきたところがあります。それも問題ない?
久井 特には。フィジカルが強くても、当たらんかったら意味ないと思ってるし。
――では、どういう試合をしてどう勝ちたいと思ってますか?
久井 最近、倒せてないんで、倒すことを意識して戦いたいですね。7月にはK-1の両国大会に出たんですけど、あれも倒せてないし、ここ3試合、ずっと倒せた試合がないので、やっぱ倒すことをしっかり意識せんといかんなと思ってます。
――その理由はどう分析しているんですか?
久井 倒すということより、相手に当てるということを優先してしまっていたんだと思います。そこが、倒せてない原因なのかなと。今はそこを意識して練習しています。パンチの握る感覚とかをミットで確認したりしてます。
――そもそも大谷選手って、KO負けはほとんどない選手ですが。
久井 そうですね。でもバズーカ選手との試合とか見てもダウンはしてて、もらうところはあるのかなと思うので、倒せるとは思ってます。
――倒せていない3試合の中には、中国でのプロ初黒星もありました。そこはどうとらえていますか?
久井 勝ちたかったですね。試合を通して、自分が下がっていく展開が多かったので、そこが負けにつながったと思います。相手の圧力がありました。
――そこは、日本人選手との違いを感じましたか?
久井 うーん……中国の選手だからというよりは、あの選手が圧力が強かったということだと思います。
――初黒星については?
久井 メッチャ悔しかったですけど、負けたのは事実なので、切り替えたというか……。今は、この負けを意味のある負けにしていかなイカンなと思ってます。
――その初黒星の後の試合が、K-1両国大会での龍斗戦でした。敵地のビッグマッチで対抗戦という形でしたが。
久井 正直、他の試合と変わらなかったですね。KNOCK OUTでやる試合と変わらなかったし、めっちゃアウェイとも感じなかったので。気合いは入りますけど、毎回、集中してやってるんで、仕上げ方は同じなんですよね。ただ、倒せなかったのは悔しかったです。
――今回、勝てば2階級制覇ということになりますが。
久井 ライト級一発目で王座決定戦を組んでもらって、ホンマよくしてもらってるなと思いますし、ここは絶対に獲りたいですね。
――ベルトは獲れるだけ獲りたい?
久井 いや、そこまでこだわりみたいなものはないですね。タイトルマッチが組んでもらえるなら、獲れるに越したことはないと思いますけど、ベルトを集めることにこだわるつもりはないです。それよりは、意味ある試合、強いヤツと戦うという方が大事です。
――では試合にあたっても、「王座決定戦だから特別」ということもない?
久井 そうですね、気合いは入れてますけど、「いつも通り」という感じでやっていってます。
――これまでアマチュア時代も含めて、「いつも通り」じゃなかったことってあるんですか?
久井 いや……試合前のアップで「動きが悪いな」と思ったことはありますけど、それぐらいですね。毎回、「いつも通り」の感じでやっていってます。
――勝って2階級制覇となれば、注目度もさらに上がりそうですが。
久井 ここで獲ると獲らんのとでは全然違うし、絶対に獲りたいなと思いますね。注目度は……試合が終わって声をかけてもらうこととかも増えてきたんで、そういうところで感じたりはしますけど……最近、試合で自分の力を見せられてないので、そういう意味では「まだこんなもんじゃないぞ」というのはありますね。今回、いい勝ち方をしてもっと上がっていけばと思います。
――今回はTOKYO MXで生中継もありますし、他の階級の王座決定戦をはじめ、注目カードが並んでいます。そういう部分での意識は?
久井 興行全体が盛り上がって、KNOCK OUTがもっと注目されればいいなとは思います。その中でインパクトのある倒し方をして、「アイツ、強いな」と思われるような試合にしたいです。
――では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
久井 このところずっと判定が続いてたから今回は倒すつもりなので、倒し方に注目してほしいですね。作戦はいろいろ用意しているので。
――分かりました。ありがとうございました!
良太郎「打ち合うかどうかは試合中の気分次第(笑)。打ち合いを始める兆候は……」
9・16『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.4』の「KNOCK OUT-REDスーパーライト級王座決定戦/3分5R・延長1R」でバズーカ巧樹と対戦する良太郎。過去2戦はBLACKウェルター級で試合をし、連勝して同級王座まで獲得した良太郎にとって、今回は久々に「自分の土俵」の一戦。その中で、彼がモチベーションを見出している要素とは?
――今回、BLACKウェルター級を返上してREDスーパーライト級の王座決定戦というのは、団体側からのオファーということですよね?
良太郎 そうですね。僕からは特に何もアクションはしてないです。オファーが来た時は「ああ、次は65kgでREDなんだ」と思いましたけど(笑)。「次はこの階級なのか」みたいな。
――階級については、無理がなければオファーが来たところで、ということなんですか?
良太郎 そうですねえ。僕は「この階級でやりたい」と言って通ったことはあまりないというか(笑)。67.5kg(ウェルター級)を獲るまでは、ライト級でかなり減量が厳しかったんですよね。で、REBELS王座がKNOCK OUT王座に統合されて、62.5kgの上が65.0kgになったじゃないですか。そうなった時に「じゃあ65.0kgかなあ」と思って、それこそずーっと言ってたんですけどね、「65.0kgでやりたい」って。そしたら64.0kgの試合が続いて、そうかと思ったら67.5kgの試合が来て(笑)。まあ減量も問題ないので、「65.0kgがちょうどいいのではないでしょうか」という感じなんですけど(笑)。
――そういう点では、選手として珍しいタイプですよね(笑)。
良太郎 今日も練習を終えて、普通にあと2~3日ちゃんと気合いを入れれば、65kgまで落とすのは大丈夫だなという感じですからね。もし「明日やれ」って言われたら、危ない水抜きをすれば落ちますけど。年が年だから、水抜きはできればやりたくないですけどね。ただ、こんなこと言ってても結局最後はつらいんですよ。絶対そうなんですよ。
――最後のひと絞りというヤツですね。試合前の選手からはよく聞きます。
良太郎 けっこう“あるある”なんですよ。上の階級に上げても、何だかんだ最後はキツいかな、みたいな。ただ今回は、65kgなんて久しぶりに落とすので、ちょっと早めに食事コントロールと、練習量と生活のバランスを調整し始めたので、落ちは全然いいですね。調子もいいですし。
――久々となったREDルールも、望むところですよね?
良太郎 というか、REDしかやってこなかったですからね。僕からしたらBLACKの方がめちゃくちゃイレギュラーですから。ヒジ、打てるかなあ? 忘れてないかなあ?
――そんな(笑)。というところでバズーカ巧樹という対戦相手は、改めていかがですか?
良太郎 それこそREBELSの時からずーっと見てますしね、同じ大会にも出てましたし。いい選手ですよね、色気があるというか、菅原道場イズムで。
――バズーカ選手は打ち合ってきてほしいと。ただ渡部太基選手も同じことを願っていたわけでしたが。
良太郎 「オ~ッス」って感じですよね(笑)。まあ、試合は水物ですから。気分ですねえ。
――気分(笑)。逆に言うと、バズーカ選手は良太郎選手を「打ち合いの気分」にさせればいいということですか?
良太郎 でも僕、基本ずっと打ち合ってるんですよ(笑)。渡部戦がイレギュラーなんですよね。橋本悟戦でもボカスカやったし、ハチマキ戦でもボカスカだったし。だから、気分ですね。ふとそうなっちゃう時があるので、そうなっちゃったらしょうがないかな、と。自分で自分は止められないので。
――「気分」というのは、攻防の中での気分、ということ?
良太郎 そうですねえ。僕は基本、会場の雰囲気とかは気にしないので。この前の、2回目の渡部戦を見れば分かると思いますけど。だからやっぱり、やってる中で決めようかなという感じですかね。
――王座決定戦という側面については?
良太郎 こういう大舞台で使ってくれるというのはうれしいので、そこはしっかりと仕事したいなあという感じですよね。そこはガツンといきたいです。
――KNOCK OUT新体制になってからは2本目のベルトということになりますね。
良太郎 2本目! 3階級目! BLACKからのRED! 文字にするとすごいですね(笑)。まあでも、REBELS時代から他の団体に出ずに、一本でやってきたのは僕ぐらいですよね。そこはプライドがあります。こういう立場だから他からのオファーもいただくんですよ。僕も仕事上、いろんな団体の会場には行くので。言っちゃえば、チケットも売るしキャラもあるし、使いやすいとは思うんですよ。でも僕は他に出ずに、REBELSから新生KNOCK OUT、そして今の体制のKNOCK OUTまでずーっとやり通してきた自負はあるので、その誇りはありますね。
――そして今回の試合はTOKYO MXで生中継もあります。
良太郎 だけど、生中継があるから頑張るというわけでもないし、もし生中継がなくても僕のテンションは変わらないし。誰かに見てもらわないとやる気が出ないなんてヤツは、やる必要ないと思ってるんで。僕は僕のことをやるだけで、そこに結果がついてきてくれれば一番いいので。
――なるほど。では良太郎選手にとって、この試合の一番のテーマとは?
良太郎 それはやっぱり、REBELSから続いたこのKNOCK OUTで3階級目、そして黒に続いて赤のベルトも獲るということですよ。そこはかなりテンション上がりますから。
――それを、倒して成し遂げたいという気持ちは?
良太郎 ……別に。
――あ、やはり(笑)。
良太郎 いやまあ、倒せればいいですよね。盛り上がるし。でも……どうですかねえ。倒そう、倒そうと思って空回りして後悔するのもイヤだし。勝手にスイッチ入っちゃって、皆様が望むようなバッチバチになっちゃうかもしれないし。それは試合のテンションによって決まりますからね。そこも水物な中で、自分の方に傾いてくれば、それを信じるだけです。
――なるほど。しかし選手だけでなくジム代表もマネージャー役もトレーナーもこなしながら、よくやってますよね。
良太郎 そこの自負もあるんですよ。これをずっと、全部やってるのは僕だけだと思うし、前代未聞だと思いますよ。言っちゃえば、狂ってるんですよ。昔は「選手だけやりなよ」とか言われてましたけど、僕はこの道しか知らないし、この道しか通らないから、それ故に僕の道がここまで辿り着いたということでもありますから。自分で言うのも何ですけど、僕は日本でもトップどころのトレーナーだという自負もあるんですよ。それこそ全技術習得のためにボクシング、キック、MMA、ムエタイと全部ひと通り修得して、バンテージの巻き方から栄養学まで全部自分なりにやり切って、ここまで片手間でやってるわけじゃないんで。その上でREBELS、KNOCK OUTのベルトも獲ったんですけど、まだ満足はしていないからこそ3階級目のベルト、赤と黒両方のベルトがほしいわけですよ。この道の行く末がどうなるのか、自分自身も見てみたいので。
――そう聞くと本当にすごいですね。では最後に、当日の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
良太郎 それこそみんなが僕の打ち合いを見たいのであれば、試合の中で僕のスイッチが入るかどうか、そこに注目したら面白いと思います。スイッチが入ったら100%打ち合いになるので。
――その兆候みたいなものはあるんですか?
良太郎 僕を10年以上応援してくれている人たちからすると、僕がガードを下げ始めたら「やりやがった!」って思うらしいんですよ。「始まったよ……」と。僕自身は、そうならないように頑張りたいんですけどねえ……。
――期待しています(笑)。ありがとうございました!
バズーカ巧樹「良太郎選手も分かってるだろうから、お客さんが楽しめる試合をしてくれますよね?」
9・16『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.4』の「KNOCK OUT-REDスーパーライト級王座決定戦/3分5R・延長1R」で良太郎と対戦するバズーカ巧樹。保持していたREDライト級王座を返上して良太郎との王座決定戦に臨むバズーカは、約1ヵ月のタイ修行をこなしていた。その目的と成果、そしてこの王座決定戦に臨む意気込みとは?
――今、タイに行かれているそうですね。
バズーカ そうですね。8月8日からいて、9月頭に帰国予定です。
――ではほぼ1ヵ月ですね。タイは何回目ですか?
バズーカ 4~5回は来てますね。行く時はだいたい1ヵ月近く滞在して練習します。
――今回は何かテーマがあってという感じですか?
バズーカ テーマというか……今回は3分5Rでヒジもあるし、まあヒマだしちょうどいいかという感じで。特に理由はないです。まあ、今はPKセンチャイムエタイジムにいるんですが、世界のトップクラスの選手たちと対人練習がたくさんできるので、それが目的というところはあります。
――タイの練習はハードだと聞きますが?
バズーカ まあハードなのは確かですけど、慣れますね。菅原道場の練習もハードですけど、また違ったキツさがありますし。
――良太郎選手への対策という意識もありますか?
バズーカ 別に自分は首相撲も全然苦手じゃないし、基本負けないので、そこは別に。単純に、世界の強いヤツとやり合いたくて来たという感じですね。
――この約1ヵ月の練習で、一番手応えがあった点は?
バズーカ 望んでいた通り、対人練習がたくさんできたところですかね。タイ人だけじゃなくて世界各国の選手たちとやれたので、そこが一番よかったかなと思います。
――さて、改めて良太郎選手との王座決定戦についてですが、今回スーパーライト級に階級を上げたのは?
バズーカ 別に体重が落ちないとかじゃないんですけど、世界で戦っていくには、65kgとかの方が強い相手がいるかなと。それに、自分は減量しないで戦いたいというか、戦うにあたって体重に縛られたくないという気持ちがあって。まあでも、一番大きいのは「強いヤツと戦いたい」という気持ちですけどね。
――階級を上げて、身体作りという点では問題ないですか?
バズーカ 全く問題ないです。そもそも上の階級の選手に体で負けたこともないし、そこでは絶対負けないので、何も問題はないです。
――現時点で、良太郎選手について警戒すべきと思っている点は?
バズーカ 警戒? いやぁ……自分が下回ってるところがないので、警戒すべきところは何もないですね。
――では、どういう試合をしてどう勝ちたいですか?
バズーカ 彼は前回の試合で、首相撲だけで戦ってましたよね。自分はそれでも勝てるので、別にいいんですけど、ただそんな試合は周りが見てても面白くないので。だからまあ、お客さんが楽しめる試合を向こうがしてくれればいいんじゃないですかね。タイトルマッチだし。彼も男だと思うので、そういうところはしっかり分かってくれてるとは思いますけど。
――ただ、渡部選手も同じように打ち合いを望んでいたわけですが……。
バズーカ そういうことか……。首相撲に応じても全然勝てるんですけど、それじゃお客さんがつまらないじゃないですか。しかもTOKYO MXでの生中継もあるんですよね? なら、それなりの戦いをしてほしいですね。
――勝てば2階級制覇、BLACKとREDをまたいでの王座獲得になりますが。
バズーカ まあでも、それを意識して望んでたわけじゃなくて、たまたまこういうことになっただけで。勝ち進んで、自然と結果がついてきてるだけですからね。ただ、3月の代々木でも負けたりして、全勝しているわけでもないので。それが自分のダメなところというか、まだまだ改善しないといけないところでもあるし、誰が来ても勝てるチャンピオンになることが目標ですね。
――またKNOCK OUTもまたいろいろと状況が変わってきていますよね。その中で意識するところはどんな部分ですか?
バズーカ いや、自分は周りがどう変わろうと、自分自身が負けずに勝ち続けていれば自然と結果も出るし、強いヤツと戦っていけるだろうと思うので、周りのことは意識してないです。
――「強いヤツ」という点では、ここで勝てば最初に言われていた世界の強豪、また国内他団体の強豪とも戦いやすくなると思います。
バズーカ それはありますね。日本、世界問わず、一番強いと思われているヤツと戦って勝ちたいんで。それも、今回の試合も含めて勝ち進んでいけば、自然と実現するようになると思いますし。ただ勝つってだけですね。タイトルどうこうというより、自分は勝ち続ければいいと思ってるので。今回はたまたまタイトルマッチですけど、どんな試合だろうが負けてたら意味ないですからね。
――今回は最終的にどう勝ちたいですか?
バズーカ 普通に、倒して勝ちます。それだけです。
――では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
バズーカ 倒し方ですね。武器は何でもあるので。蹴りでもパンチでもどっちでも倒せるので、その時倒したくなった技で倒します。
――分かりました。ありがとうございました!
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無し・ワンキャッチワンアタックのキックルール
KNOCK OUT-BLACKライト級(62.5kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
大谷翔司(スクランブル渋谷/元INNOVATIONライト級王者)
久井大夢[たいむ](TEAM TAIMU/元KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級(60kg)王者)
KNOCK OUT-REDスーパーライト級(65kg)王座決定戦 3分5R(延長1R)
良太郎(池袋BLUE DOG GYM/team AKATSUKI/元KNOCK OUT-BLACKウェルター級王者、元REBELS-REDライト級王者)
バズーカ巧樹(菅原道場/元KNOCK OUT-BLACKライト級王者)
ISKAオリエンタルルール・インターコンチネンタル・ウェルター級(67kg)暫定王座決定戦 3分5R
ジャマル・ワヒィム[Jamal Wahim](フランス/FC Creusotion/元ISKAオリエンタルルール世界同級王者、元ストライカーズリーグ&IPCC欧州同級王者)
宇佐美秀メイソン(Battle Box)
BLACK 女子49kg契約 3分3R(延長1R)
ぱんちゃん璃奈(フリー/元KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級(47.5kg)&アトム級(46kg)王者)
チャッキー[Chucky](台湾/パワーパンチ/台湾ボクシング全国総統杯48kg級金メダル、WOTDキックボクシング女子51kg級優勝)
BLACK 56kg契約 3分3R(延長1R)
古木誠也(G-1 TEAM TAKAGI/KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級(55kg)王者)
森岡悠樹(北流会君津ジム/スック・ワンキントーン・スーパーバンタム級王者)
BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/元大和フェザー級王者)
玖村修平(K-1ジム五反田チームキング/元Krushフェザー級王者、元NJKFバンタム級王者)
BLACK ライト級(62.5kg) 3分3R
庄司啓馬(TEAM TEPPEN)
力斗(TEAM PREPARED)
BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R
YUYA(クロスポイント吉祥寺)
鈴木“シャオリン”孝司(K-1ジム五反田チームキングス)
BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R
酒井柚樹(TEAM TEPPEN)
柿﨑 瑠(クロスポイント大泉)
概要
大会名 MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.4
日時 2023年9月16日(土) 開場・17:30 開始・18:00 ※本戦開始前にプレリミナリーファイト数試合予定
会場 後楽園ホール
中継 TOKYO MX(19:00~21:30に生中継)
チケット料金 SRS席 20,000円(完売) RS席 10,000円(完売) S席 8,000円 A席 6,000円 小中学生 1,000円(当日のみ) ※当日券500円アップ ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料 ※小中学生券の詳細はKNOCK OUT公式HP参照
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ イープラス チケットぴあ ローソンチケット 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/