THE MATCH 6.19 東京ドーム:大会名、那須川天心×武尊のラウンド制発表。フジ・ABEMAで中継。異例の対抗戦へK-1中村P「やるならやるよ」×RISE伊藤代表「うちもやる気満々」
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RISE世界フェザー級王者・那須川天心とK-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者・武尊が対戦する6月19日(日)東京ドームでの大会の名称が「THE MATCH 2022」に決まった。4月7日の東京での記者会見で発表された。メインイベントの天心×武尊は、当日夜のフジテレビ系列の2時間枠の中で生中継される。ABEMAでは14時の試合開始から全試合がPPV形式で生中継される(料金は未発表)。
大会は全6~8時間で、立ち技ルールのみで全10~15試合を予定。天心×武尊以外のカードは後日発表されるが、K-1の中村拓己プロデューサーは「K-1的には選手しっかり準備できているんで、やるならやるよ、いつでも、やるならやるって気持ちで、この大会に臨みたいと思います」、RISEの伊藤隆代表は「うちもほぼ決まっています。うちも全然やる気満々です」と話し、総力戦を示唆している。
天心×武尊の試合時間は3分3R+延長1Rマスト判定
天心と武尊の一戦は、昨年12月24日の記者会見にて発表され、開催日と会場は未発表だった。新型コロナウイルスまん延防止措置が3月21日で終わりイベントの人数制限が緩和され、4月1日には戦いの舞台が6月19日の東京ドームになることが発表された。4月2日のRISEでは那須川天心が風音とのRISEラストマッチで判定勝ちし、その4日後の7日、天心と武尊が揃っての会見が改めて開かれた。
今回新たに発表されたのは、上記の大会名、放送およびチケット概要、天心×武尊のルールのラウンド数等追加事項。
チケット料金は最も高い最前列席で300万円と破格の値付けがされ、約50席が用意される予定。最も安いA席は15,000円。5万人収容が計画されている。
天心×武尊のルールは12月の時点で、契約体重は前日計量58kg、翌日4kg戻りまでで当日計量62kg、ルールはワンキャッチ・ワンアタック(=つかんでからの攻撃は1回)・肘無しのキックボクシングルールとまで発表されていた。
今回新たに、当日計量62kgは試合の3時間前と発表された。ラウンド数は3分3R(延長1R)に決定。延長Rはマスト判定でどちらかに必ず優劣をつける。この点はK-1ルールと同じになった(RISEルールの延長Rは10-10もあり)。ジャッジの基準やレフェリー等の詳細は協議中だ。
天心「この試合で歴史の教科書に載りたい」×武尊「テレビで初めて見る人にも格闘技最高だと思ってくれる試合をして必ず勝ちます」
今回4月7日の記者会見で、天心は「ここまで来て言うことも特にないです。絶対に勝ちます。必ず勝ちます。キックの最後の試合で、僕の人生の中でも一番大きいことだと思います。何がなんでも勝ちます。それだけです」と、12月の饒舌だった会見に比べ、シンプルな意気込み表明に。4日前の風音戦が接戦となり、次の武尊戦に向け危機感を強めているようにも見えた。なお、武尊の2月のK-1での軍司泰斗とのエキシビションマッチの感想を聞かれると「公式な試合ではなかったので、あの試合があったから何がというのは変わっていないです」と答えた。
武尊は「応援してくれる人達の盛り上がりをパワーに変えて練習を頑張っています。6月、最高の勝ち方をします」と改めて抱負。4月2日の天心の風音戦の感想を聞かれると「まだ見れてないんで。いつも対策やる前に自分の能力を上げる練習をするんで。これから試合見て研究していきたいです」と答えた。今後のトレーニングについては「ボクシングの練習を取り入れているんですけど、いつも試合2カ月前までは新しいことを取り入れ、ラスト2カ月はいつもと同じ練習をやるのがルーティンなので、そういうスケジュールでやりたいです」と話した。希望した無制限延長Rとはならなかったが、武尊は「決まったルールに合わせるだけです。僕の言っていた完全決着ルールでできることがうれしいです。天心選手も前回言っていましたけど、延長に行く必要の無い試合にすればいいだけなんで、3分3Rの中でKOで倒します」とコメント。地上波での中継決定について「地上波で試合をしたいというのはK-1に出た時からずっと言っていることで、K-1はずっと地上波が無かったのでうれしいです。テレビで初めて見る人にも格闘技最高だと思ってくれる試合をして必ず勝ちます」と話した。
最高300万円のチケット価格について、武尊は「高いなって思いましたけど、この試合をそういう価値として付けてくれたのはうれしいですし、それに見合う最高の試合をして勝つことを決めました。知り合いとか友達とかは前の方に呼べないのは悲しいと思いましたけど」、天心は「子供にやさしくないなってのは思いましたね。小さい子に来てほしいってのはあったんですけど、この試合はこういう価値があるんだぞと知ってもらえばうれしいですし、最終的にはこの試合で歴史の教科書に載りたいと思いました」とコメントした。
なお、今大会での天心と武尊の表記順は、「天心が先、天心 vs. 武尊で統一します」と大会実行委員の榊原信行RIZIN CEOがコメント。ただしどちらが赤コーナーになるかは「これから調整していきます」「どちらが赤とか青とか、通常の概念を外したところから作りたいと思っています」とし、独自のアイデアがあることを示唆した。
K-1中村P、異例の他団体との対抗戦へ「やるならやるよ」
大会の主催者名は「THE MATCH 2022製作実行委員会」となり、実行委員をRIZINの榊原信行CEO、RISEクリエーションの伊藤隆代表、K-1 JAPAN GROUPの中村拓己プロデューサーの3名が務める。今回の会見でも12月の最初の会見同様、榊原氏が中央に座り、大会の概要を説明した。前回と違い今回は、天心の隣に伊藤氏、武尊の隣に中村氏が座る座組に。3首脳が公の場で揃うのは今回が初だ。
メインイベント以外のカードは、武尊と天心の試合同様、K-1とRISE等非K-1系大会の対抗戦が主体となる模様。K-1の中村氏は「普段組めない試合を組んでいきたいです。K-1的には選手しっかり準備できているんで、やるならやるよ、いつでも、やるならやるって気持ちで、この大会に臨みたいと思います」、RISEの伊藤氏は「うちもほぼ決まっています。早急に詰めて決まっていくと思います。中村プロデューサーが、やるならやるよ(と言うなら)うちも全然やる気満々です」と話し、揃ってトップ勢を並べる総力戦となることを示唆した。武尊は「K-1のチャンピオンは全員一緒に戦いたいです」、天心は「同じくチャンピオン全員出て欲しいと思います」と話した。
興行自体への意気込みについて聞かれると、伊藤氏は「6月19日やってみてどうなるかわからないですけど、1年に一度とか、2年に一度とか、3年に一度でもいいですけど、集大成として盛り上げていければ、日本の格闘技の再熱のスタートになると思います」と話し、早くもTHE MATCHの継続開催に意欲を示した。だが中村氏は「期間や期限を考えてやるイベントじゃ無いのかなって思っています。武尊選手と那須川選手のカードを実現させたいという、このカードがあるからTHE MATCH 2022という舞台ができたと思っています。ファンや選手がこのカードをどうしても見たいという熱を持ってもらえるようなカードが出て来たタイミングで、こういうイベントをやるのが意味があると思っているので。ビッグイベントありきでカードを組んで、2回目、3回目がどんどんしぼんで行っちゃうというのは、過去の格闘技ブームが去って行った反省点だと思っています。もしかしたら2か月後、3か月後にやるかもしれないし、1年後になるかもしれないし、10年後になるかもしれないし、わからないです。次にTHE MATCHという夢の舞台を作る時は、武尊選手、那須川選手を超える選手、カードが生まれた時にやるべきなんじゃないかと思います」と話し、伊藤氏とのスタンスの違いを強調した。
THE MATCHについて、伊藤氏は格闘技業界に熱をもたらす手段と捉えているのに対し、中村氏は業界に熱が生まれた成果や帰結として捉えている様子だった。14年5月に立ち上がった新生K-1は「100年続くK-1」をスローガンに、K-1アマチュア、Krush、K-1 WORLD GPに連なるK-1 JAPAN GROUP内で全て収まる世界観の構築を続けてきたため、THE MATCHにエースの武尊らを送り込むのは異例のことで、コアなK-1ファンからの拒否反応も少なくない。しかし中村氏の「期間や期限を考えてやるイベントじゃ無い」「K-1的には選手しっかり準備できているんで、やるならやる」等の言葉を総合して勝手に深読みすると、総力戦で非K-1勢相手に勝ち越すことで、立ち技国内団体ナンバー1の地位を確固なものにし、他団体の王座の権威を弱め、定期開催待望論を打消し、6月20日以降はこれまでのK-1オンリーの世界観に戻り、格闘技ブームではなくK-1の安定・発展につなげる狙いがあるようにも思えた。THE MATCHというイベントは、選手対選手だけではなく、団体同士にとってもTHE MATCHとなる。だが“パンドラの箱”を開けた状態にもなりかねず、日本人トップ対決・東京ドームという大舞台・地上波放送の“蜜の味”を一度知ったK-1の選手たちは、元のK-1という箱の中の世界にすんなりと戻れるだろうか。ファンの声や大会収益が選手・団体関係者に及ぼす影響も少なくないと考えられる。いずれにせよ、THE MATCHは約60年のキックボクシングの歴史において、大きな節目となる興行であることは間違いない。
対戦カード
メインイベント キックルール(肘無し・つかんでからの攻撃は1回) 58kg契約(試合3時間前62kg) 3分3R(延長1R)
那須川天心(TARGET/Cygames/RISE世界フェザー級(57.15kg)王者、ISKAフリースタイル世界フェザー級(57kg)王者、ISKAオリエンタル世界バンタム級(55kg)王者、元RISE同級王者)
武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級(60kg)王者、元同フェザー級(57.5kg)&スーパー・バンタム級(55kg)王者、元Krushフェザー級(58kg)王者)
※立ち技ルールのみで全10~15試合を予定
概要
大会名 THE MATCH 2022
日時 2022年6月19日(日)開場・12:00(予定) 開始・14:00(予定)
会場 東京ドーム
中継 フジテレビ系(当日夜2時間枠。天心×武尊は生中継)、ABEMA PPV ONLINE LIVE(全試合生中継/料金未発表)
チケット料金 VVIP1列目3,000,000円 VVIP2列目2,000,000円 VVIP3列目1,000,000円 VIP席300,000円 SRS席100,000円 RS席50,000円 SS席30,000円 S席25,000円 A席15,000円 ※VVIPはイープラスのみ販売
チケット販売 イープラス、チケットぴあ、ローソンチケット、K-1.SHOP、RISEオフィシャルショップ ※イープラスで先行抽選受付(4/9 12:00~4/16 18:00)。一般発売5/1 10:00~
お問い合わせ K-1公式サイト RISE公式サイト RIZIN公式サイト