極真会館 4.17 東京体育館:体重無差別の全日本大会、満を持して開催。西村界人「海外勢に日本勢が脅威だと思われる試合をしたい」|6月の全日本体重別は真正会と共催。他流派とも「話し合いたい(松井館長)」
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極真会館(館長・松井章奎)「第53回オープントーナメント全日本空手道選手権大会」「2021全日本女子空手道選手権大会」(4月17日(日)東京体育館)の記者会見が5日、極真会館総本部代官山道場にて行われた。
コロナ禍で延期された体重無差別の全日本大会、満を持して開催
極真会館の体重無差別の全日本大会(うち4年に1回は全世界大会)は例年、秋に開催されているが、昨年秋の大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で今年春に延期された。そのため女子大会の名称は2021のままだ。
男子は52名、女子は19名が1DAYトーナメントで王座を争う。男子は前回20年11月の第52回大会の優勝者・コンスタンティン・コバレンコや準優勝の西村界人をはじめ、ベスト8入賞者が全員出場し、この2人が優勝候補となる。女子は前回優勝者の佐藤七海らが出場する。来年秋に開催予定の第13回全世界大会の前哨戦にもなってくる時期のため、参加選手たちがどういう戦いを繰り広げるか、より注目されるだろう。(トーナメント表は極真会館公式サイトに掲載:男子トーナメント、女子トーナメント)
大会は午前10:30から開会式で、11:20から試合開始。コロナ対策で無観客開催となり、KYOKUSHIN ONLINEにて配信される。開会式から女子2回戦終了までは登録会員限定で、試割り以降は月額550円の有料登録会員限定となっている。
コバレンコ(ロシア/総本部道場)は26歳。2017年と18年のヨーロッパウェイト制重量級で優勝し、19年の世界大会でも5位に入賞。総本部道場の内弟子となり、前回20年の全日本では加賀健弘、石﨑恋之介、西村界人らを下し優勝。現在も日本に住み、12月に総本部道場で行われた「全国強化選手錬成試合」でも優勝し健在ぶりを示した。会見では日本語で「強い選手、多いですけど、もう一回優勝します」「最後の全日本では、足掛け下段突きをいっぱい見せましたけど、今回はハイキックとか他のテクニックの動きも見せたいです」と意気込みを語った。
打倒コバレンコ目指す西村界人「海外勢に日本勢が脅威だと思われる試合をしたい」
コバレンコの対抗馬と目されるのは27歳の西村界人(東京城北支部)。2019世界大会では優勝候補の一人だったゴデルジ・カパナーゼを破りベスト16入り。20年の全日本では準々決勝、準決勝と同門対決となりつつも決勝に上がり、コバレンコに延長の末に判定で敗れた。(上写真左がコバレンコ、右が西村)
今回の西村はゼッケン1番をつけ、最終番号の52番のコバレンコとは、勝ち上がれば決勝で当たる組合せに。西村は「前回は心・技・体の全て、コバレンコ選手が上回っていました。ここぞという場面の精神力やテクニックをはじめ、挙げればきりがないですが、一つ一つ埋めるべくしてやってきました。もし決勝で当たるなら、どんなにダメージがあっても、練習してきたことをやるだけです」と話した。具体的には「おろそかにしていた基本稽古を徹底しました」とのことで、「1年じゃ足りなかったと思います」とも話し、約半年の大会延期も好材料となっている模様。「KYOKUSHIN ONLINEを通じて世界でも見られるので、来年の世界大会に向け、海外勢に日本勢が脅威だと思われる試合をしたい」「今年秋の全日本と2連覇し、来年の世界大会優勝につなげたい」とも話し、対世界も強く意識していた。
◆石﨑恋之介(東京城西支部/2020全日本4位)
勝ち上がればコバレンコ選手とは準決勝で当たります。1回目に戦った全日本と比べ、2回目に戦った12月の錬成試合の方が追いついた実感がありますが、詰め切れない部分や弱い部分が出てしまいました。もし今回戦うことになれば、相手のいい部分出させず勝ち、優勝を取りに行きたいです。
◆山川竜馬(東京城北支部/2020全日本5位)
前回大会は納得できる結果と内容ではなく、悔しい思いをし、反省点を課題を修正するよう努力してきました。一戦一戦、意味のある試合をして優勝します。
◆加賀健弘(東京城西支部/2020全日本6位)
中量級でも見ている人がワクワクするような組手をしつつ、無差別でも優勝できるというのを見せたいです。前回コバレンコ選手と戦った時は、コバレンコ選手の得意な足掛け下段突きに囚われ過ぎて、自分らしさを出せませんでした。今回もし決勝で当たるなら、そこに囚われ過ぎず、全力で戦ってリベンジしたいです。
◆奥寺勇輝(東京城西支部/2020全日本7位)
見ている人を魅了するよな華麗な組手で戦います。
◆小林健人(東京城西支部/2020全日本8位)
効かせて勝つ組手を目標に、一つでもいい順位が取れるよう頑張ります。
※清水祐貴(東京城北支部/2020全日本3位)は欠席
◆佐藤七海(東京城西国分寺支部/2020全日本女子優勝、2019世界女子準優勝)
毎日コツコツ積み重ねた稽古の結果を出し、連覇を目指します。今までは突きに頼って来たので、今回は強い蹴り技w出して勝つことがテーマです。
6月の全日本体重別は真正会と共催。他流派とも「話し合いたい(松井館長)」
また、極真会館と真正会との共同主催で行われる「2022オープントーナメント全日本体重別空手道選手権大会」(6月4日(土)5日(日)エディオンアリーナ大阪)についても松井館長から説明があった。極真会館が毎年6月に開催している「全日本ウェイト制空手道選手権大会」の第37回として実施し、極真会館のルールが採用される。男子では-60kgの軽軽量級が新設される。
松井館長は「極真会館、真正会以外にも、多くの流派から参加者を募りたい」「延長線上には団体協力会を組織し大きな取り組みにしたい」とアピール。極真会館から離れて生まれた流派や、新極真会などJFKO(全日本フルコンタクト空手道連盟)に加盟している団体も参加できるのかという問いには「どの流派に参加していても、受け入れる前提です。ただし、それぞれの団体が尊重できる関係でないといけません。規約に違反したとか、債務が残っているとか、軋轢を埋めないといけないこともあるでしょうが、どの組織とも、話し合いのテーブルには前向きにつきたいと思っています。決裂することもあるかもしれませんが、話し合わなければわからないので、前向きに第一歩を踏み出しませんかという呼びかけはしたいです」と答えた。
会見中、松井館長は、1969年の第1回全日本大会にあたって大山倍達総裁(当時)の記した大会趣意書の全文を朗読した。当時はベトナム戦争の最中で、この文の冒頭には「空手は本来武器なきものの武術である。すなわち武器をとらぬ者の、平和の武術である」と記され、現在の世界情勢ともリンクするような内容も残されている。大山氏の文では空手大会のオープン化の意義も記されており、松井館長は「大山総裁の志を再認識した。大山門下であることに改めて誇りを持った。趣意に沿った大会を開催したい」と話している。