ONE Championship 4.22 ABEMAで放送:若松佑弥、マクラーレン戦は「逃げ腰のタックルをディフェンスして、打撃で勝つ」
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
格闘技医学会
現場で役立つ格闘技医学を研究/公開/実践中!
ONE Championship「ONE ON TNT III」(4月22日(木) 午前9:30よりABEMA格闘チャンネルで放送/シンガポール・インドア・スタジアム)で対戦するMMAフライ級4位の若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A)と、同級5位のリース・マクラーレン(オーストラリア)のインタビューがONEから届いた。(写真:(C) ONE Championship)
今大会はONE Championshipが米国の大手ケーブルテレビ「TNT」を通じて4月の毎週水曜夜(現地時間)に4回に渡り放送する「ONE on TNT」シリーズの3週目。(デメトリアス・ジョンソン、エディ・アルバレスらの出場した1週目の記事はこちら、上久保周哉、中原由貴に出場した2週目の記事はこちら)
若松はパンクラスでの活躍を経て、18年9月にONE初参戦。ダニー・キンガド、デメトリアス・ジョンソンと強豪相手に連敗したが、19年8月のマニラ大会で元王者のジェヘ・ユスターキオを1R KO。その2か月後の両国国技館大会でキム・デファンに判定勝ちし、コロナ禍を経て約1年ぶりとなる昨年10月の試合ではキム・キュサンを1R右フック一撃でKOし、現在3連勝中だ。
若松はその試合後のインタビューで「リース・マクラーレン選手にKO勝ちして、タイトルマッチに挑みたい」と話し、10月初頭の大会で1R KO勝ちしたマクラーレンを具体的なターゲットに挙げ、両者の試合が半年を経て用意された。
マクラーレンは5年以上ONEに上がり、18年7月には和田竜光に判定勝ち。現在フライ級2位のキンガドや3位のカイラット・アクメトフには敗れているが、現在2連勝中で、若松が勝てば、王者・アドリアーノ・モラエス、1位のDJら上位勢との対戦に向け絶好のアピールとなる。
なお、今回の試合前には、朝倉兄弟ともトライフォース赤坂で練習。その映像がABEMAの公式YouTubeにアップされている。
また今回の放送には、MMAストロー級の澤田龍人(イヴォルブMMA)も登場し、昨年10月にグラウンドワークで圧倒し判定勝ちした相手、ミアオ・リータオ(中国)と再び対戦する。澤田はその次の2月のロビン・カタラン戦では1R裸絞めで一本勝ちしており、今回はしっかり極めきって差を示し、米国の視聴者に存在をアピールしておきたい。
メインイベントにはMMAバンタム級1位で元UFCのランカーでもあるジョン・リネカー(ブラジル)が登場し、ONE 3勝1敗のトロイ・ウォーゼン(米国)と対戦する。
若松佑弥
――コロナ禍でのシンガポール大会は2回目となりますね。ホテルでの生活、試合に向けての調子はいかがですか?
若松「いつもより直前までリラックス出来ている気がします。いつもだと殺気だって試合のことばかり考えてしまうのですが、普段よりそうでもなくて。怪我もないしコンディションはバッチリだと思います。」
――普段と違うとはどういうことですか?
若松「試合時間はたったの15分だけなので、それに全てを全力注げるために直前までリラックスしようという感じです。体力残しておこう、そういうイメージです。今までは直前まで試合の映像見たり、自分のモチベーションを上げる動画とかを観たりしていたんですが、普段と変わらず、面白いYouTube見たり、家族とテレビ電話したりしています。」
――多くの人が憧れるデメトリアス・ジョンソンと肌を合わせて戦ったことは、若松選手にとってアドバンテージに感じますか?
若松「もちろん、そこはアドバンテージになるとは思うんですが。彼(相手のマクラーレン)もONEで長く戦ってきているので大きく関係することはないと思います。」
――前回の試合後にリース・マクラーレンを指名してのこのマッチアップとなりました。気持ちはいかがでしょうか。
若松「まあ、望んでいた試合なので、そこはONEチャンピオンシップさんにお礼言いたいくらいですね。ずっと望んでいたので。」
――リース・マクラーレンを指名した理由はなんでしょうか?
若松「トップ戦線において倒さないといけない相手だし、すごい世界で見てもトップランクだと思うので指名しました。」
――相手の強み、弱みについてはどんな考えがありますか?
若松「強みは何でもできるっていうのと、一番強いのはグラップリング能力が高いということですよね。弱みは、(試合の中で)自分が調子良い時は強いんですが、(自分の思っている試合の)型にはめられなかった時が弱点だと思います。」
――リース・マクラーレンはブラジリアン柔術黒帯ということですが、寝技の強化など特にしてきたことはありますか?
若松「ベルトの色は自分にはあんまり関係ないですね。試合になれば裸だし、打撃もあるので。純粋に自信を持って、相手が寝技で勝負してきても関係ないって気持ちで練習に励んできました。」
――相手より自分が優れていると感じるのはどんな部分ですか?
若松「スピード、パワーです。あとは、反射神経とかですかね。」
――戦略には触れないとして、この試合はどんな展開になると思いますか?
若松「彼としては、僕の打撃をいかに一発でも多く貰わないようにするか。それで組みに来て、テイクダウンして、削って、そこで勝とうとしていると思うんです。なので、距離を置いて来ると思うんです。そこで距離を取らせずに、ガンガン、プレッシャーかけて、逃げ腰のタックルみたいなのを入らせたとこをディフェンスして、打撃で勝つ、そういう展開になると思います。」
――今回の大会は、アメリカ向けの大会でもあります。これまでよりも多くの人に観てもらえる機会が増したというのは嬉しいですか?
若松「今まででも一番見られるっていうのは、気合入っています。なのでこの機会をきっかけに有名になろうかなと思います。」
リース・マクラーレン
――2021年はどのように過ごしていますか?
マクラーレン「2021年かあ、どこから始めたらいいのか。子どもが生まれるんだ。練習もできていて、国(=オーストラリア)はノーマルに戻ってきているよ。」
――タイトルマッチ挑戦に近づいていると感じますか?
マクラーレン「もちろんだよ。今2連勝中で、この試合で勝てれば3連勝だ。タイトル挑戦に向かってプッシュしていくよ。」
――もうすぐ父親になるということで、何かファイターとして自分自身に何か変化を感じますか?
マクラーレン「元々自然からモチベーションが高い方だと思う。理由は色々ある。今回の準備期間では、普段よりもっとやった。ストレングスとコンディションのトレーナーにコーチングを受けているよ。今までより、もっとジムに行くようになったし、以前のキャンプもプロの練習だと思っていたけど。今の方が”プロ”の練習をするようになったと感じている。」
――ストレングス、コンディションのトレーナーを付けたことでどんな変化がありましたか?
マクラーレン「バンタム級からフライ級に落としてから、身体の動きが遅くなるのか、総合格闘技の練習で何か補わないといけないのか。そう感じていた。だから、スケジュールや練習内容のバランスがよく取れるトレーナーを探すのが重要でした。正しいトレーナーを見つけられたから、何も妨げられることなく、上手く準備して来れたよ。」
――若松選手のデメトリアス・ジョンソン戦を見て、どう思いましたか?
マクラーレン「ユウヤはゲームのできる選手だ。それにあの右を持っていて、どう使うべきかを自分でよく理解している。DJとの試合では1ラウンドで勝つと思ってたくらい、超危険な相手だと思うね。DJと僕で一つ違うところを挙げるなら、僕の方が少しDJより大きい。身長も体格も。それが違いになると思う。」
――若松選手をファイターとしてどう見ていますか?
マクラーレン「彼の強みはボクシングだよね、もちろん。柔術に関してはまだ欠けている部分があると思うけど。」
――この試合で自分のアドバンテージはどんな部分だと思いますか?
マクラーレン「身長じゃないかな。そのアドバンテージの使い方を知っていれば、有利だと思う。あと、特別な目標として来たのは、毎日成長し続けることだよね。昨日より1%成長している、そんな状態を目指しているよ。毎週、ストレングスとコンディションにおいて自分が強くなっているのか。自分の打撃は強くなっているのか。速くなっているのか。彼より身体が大きい、この体重でよりゴツくなっている。しかも体重には問題ない。直前に計った体重もピッタリだったし、いつも通りか、いつも以上に練習の強度が上がっている。結果が出るかどうか楽しみだ。」
――今回の試合で何か新しい技を見せる予定ですか?
マクラーレン「そうだね、”オーストラリアン手錠”って名付けている技だ。最近練習をしていて、みんなに見せたいね。次に対戦する相手を少し怖がらせたい。」
――バンタム級で戦うことは考えていますか?
マクラーレン「ビビアーノと決着が付いていない。彼も知っているはずだ。現時点ではこの体重で納得しているし一番居心地いい。キャリアずっとフライ級で戦うべきだったなと感じでいる。」
――デメトリアス・ジョンソンとの対戦には興味がありますか?
マクラーレン「もちろん。嫌と言ったらバカだね。彼は、理由があって史上最強と言われているんだ。彼と戦いたいさ。自分が憧れたヒーローたちが、自分のライバルになるまで頑張ってきたんだ。これは、とてもエキサイティングなことだよ。この階級が一番奥深い。世界で一番のフライ級選手はONEにいる、それも長年言って来たさ。その中でのランキングに入ることは誇りに思うよ。」
――もし今回の試合で若松選手を倒したら、次はタイトルマッチに挑戦に相応しいと思いますか?
マクラーレン「そうだね、ユウヤに勝てばタイトル戦が相応しいと思う。ランキング2位と3位達とでも、もちろん。」
――ファンにはどんなことを期待して欲しいと思いますか?
マクラーレン「早いペースの試合になると思う。花火のようにね。これはとても良いマッチアップだ。紙だけで見ると、ストライカー対グラップラー。でも後から考えてみると、彼はテイクダウンのディフェンスも良いし、キックも良い。ファンの皆んなにはこの試合を楽しみにしていて欲しいよ。」
対戦カード
第5試合 メインイベント MMA バンタム級 5分3R
ジョン・リネカー(1位)
トロイ・ウォーゼン
第4試合 コーメインイベント MMA フライ級 5分3R
リース・マクラーレン(5位)
若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A/4位)
第3試合 MMA ライト級 5分3R
マラット・ガフロフ(5位)
オク・レヨン
第2試合 MMA ストロー級 5分3R
澤田龍人(イヴォルブMMA)
ミアオ・リータオ
第1試合 ムエタイ 80.9kg契約 3分3R
ニキー・ホルツケン(キックボクシング・ライト級1位)
ジョン・ウェイン・パー(キックボクシング・ライト級4位)