ONE 4.29 有明:武尊が引退会見「苦しかった日々すらも愛おしく、感謝したい」「天心選手とは喋らなくても通じ合っている」「判定でポイントを取るのも大事ですが、格闘技の本質はそこではない」

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ONE SAMURAI 1 4月29日 有明アリーナ大会でのロッタン・ジットムアンノン戦でのKO勝ちをもって引退した武尊が、試合2日後の5月1日、東京都内での記者会見で、改めて試合を振り返ると共に、これまでのキャリアや今後についても語った。
◆武尊
今日はお集まりいただき、ありがとうございます。4月29日の試合をもちまして、現役を引退することを決定しました。
(試合から2日、どのように過ごしてきましたか)全く寝てなくて(笑)。いつも試合後は寝れないんですけど、今回はアドレナリンの出る量が過去一だったんじゃないかな。5Rで、相手がロッタン選手で、そしてああいう内容だったんで、未だに収まらず寝れてないですね。昨日はジムでみんなに挨拶したり、夜は奥さんと2人で久しぶりにご飯を食べに行きました。
(周囲とはどのような会話をされましたか)みんなに「最高だったよ」と言ってもらって。全部が理想通りというか、こうなればいいなと思ってやってきたことが、ほぼその通りになって、できすぎた夢を見ているような。毎日試合の夢を見てうなされていたんで。ちょっとウトウトして起きたら、「まだ試合前なんじゃないか」って感覚になって、まだ実感がそこまで湧いていないです。
(KOした瞬間、どんな感情が湧き上がりましたか)本当に必死すぎました。1Rから、前回すぐ倒された恐怖心もあって、何度も失神させられる夢、大けがさせられる夢を見ていました。その恐怖を克服するために毎日頑張れたからこそ、過去最高のパフォーマンスと集中力が出せたんだと思います。倒した瞬間も必死すぎて「終わった?勝ったの?」と自問自答するような、プチパニック状態でしたね。
(試合映像は見返しましたか)見ました。
(どのあたりが良かった?)ものすごい恐怖感を持っていたことですね。前回の試合はロッタン選手が強いのをわかっていたんですけど、ここまでの恐怖を持ってリングに上がっていなかったので。僕は緊張や恐怖は自分を守り、パフォーマンスを上げるための集中力に変わると思っているので。今回はその集中力と恐怖が過去一で、それが良い動きにつながったのかなと思っています。
(まだ完全に解放された感じではないのでしょうか)そうなんです。この試合が決まってから毎日恐怖と戦ってきた期間が長すぎて、体に染み付いちゃってて。1、2時間寝て起きたら「今の勝ち、夢じゃないか。まだ試合前なんじゃないか」と心臓がバクバクして、携帯見て、結果を確認するのを何回もやってます。
(試合後に奥様と抱擁するシーンが感動的でした。どんな会話を?)その時は覚えてないですけど、一番最初は、奥さんが毎回言ってくれる「本当に生きて帰ってきてくれてありがとう」という言葉でしたね。
(キャリアを振り返って、引退試合のあの日が一番最強だったという感覚はありますか)プロ51戦の中で、一番の恐怖心を持って臨めました。コンディションや練習量で勝る時はあったかもしれないけど、過去最強で最高の自分を、最後の試合で出せたかなと思ってます。
(現役生活で一番辛かったこと、それをどう乗り越えましたか)辛いことはたくさんありましたが、最後にこういう形で終われて全部チャラになったというか、「このためにあったんだな」と。辛いことがあったからこそ、勝ったときの喜びがこれほど大きい。苦しかった日々すらも愛おしく、感謝したいですね。(感極まって涙ぐむ)
(報われましたか)本当に、報われすぎなんじゃないかと思うぐらい、今日までやってきてよかったです。
(今聞くのも変な話かもしれませんが、ロッタン選手の契約問題による、試合が無くなる不安はありましたか?)はい。関係者からもそういう話が来ました。でも僕は4月29日に引退すると決めて、そこに照準を絞っていたので、日程変更という選択肢はなかったです。もしロッタン選手ができなくても、他の選手でもその日にやろうと話していました。(ONEキック・フライ級正規王者の)スーパーレック選手と階級を上げてでも最後やろう、という話までしていました。
(敗れたロッタン選手が泣いている映像はご覧になりましたか?)見ました。
(ロッタンにかける言葉は)感謝しかないです。契約のことで大変な中、一回勝っている相手と戦うメリットはないはずなのに、最後の相手を引き受けてくれた。本当に「ありがとう」という言葉しかないですね。
(色んな人からの祝福の中で特に心にきた言葉は?)会う人、会う人に言われるたびに泣いちゃうぐらい、全部が嬉しいですね。
(ONEのチャトリCEOからのボーナス1500万円の使い道は?)ずっと「試合ごとに(ベトナムやラオスで)学校を1個建てる」というのを目標にやっているので。最後はそのお金で、でっかい学校を作りたいなと思ってます。
(2R、練習してきた右ストレートからの返しの左フックのパターンでダウンさせたことについて)体にも染み付いている攻撃です。デビューから何回も使ってきた攻撃で最後倒せたのはうれしかったです。前回倒された左フックでやり返せたのは、次は無いですけど、すごい自信になりました。
(実感が無いとのことですが、ONE公式サイトに自分が王者として載っているのは見ましたか?)まだ見てないですね。それを見れば、また実感がわくかもしれないです。
(ベルトはどうされましたか?)会場では、応援してくれた人たちの前に置いておきたかったのでリングに残しました。その後届けてもらって。ONEと契約した後、マイホームを建てて、ベルトを飾る7段の棚を作って、ずっと7段目だけ空けておいたんです。2~3年空いていたので、やっとそこに入れられました。奥さんのインスタに載っていると思います。
(現役時代は酒を飲まないとのことでしたが、勝利の美酒は飲みましたか?)まだ頭のダメージがあるんで。ずっと「引退した後の一杯目は自分と」と言ってくれてる人がいるんで、その人と飲もうかなと思ってます。
(赤髪にした意図を教えてください)引退を決めた時ですかね。ずっと「いつか赤髪を見たい」と言ってくれるファンの人たちがいたので。僕にとってもKrushやK-1で初めてベルトを獲った時の特別な色。今年35になるんで恥ずかしいんですけど、最後は赤入れようと決めてました。
(ONE OK ROCKのTakaさんが試合当日のライブで熱いメッセージを送っていましたが、連絡は?)試合後すぐ電話しました。Takaさんは「ライブ中でも電話出るから」と言ってくれてて。僕の試合を見るためにライブのスタートを遅らせてくれたみたいで、僕が勝った瞬間にステージまで走っていったと聞きました。最近体調が良くなかったと聞いていて、僕からパワーを送れたのなら、すごく嬉しいですね。
(現役を支えた奥様へ、今かけるならどんな言葉を?)付き合ってた時から何もしてあげられなかったし、結婚しても新婚旅行も行っていない。彼女が一番仕事をしたい時期に、僕の試合のためにセーブして支えてくれた。減量中は5時にご飯を食べるんですけど、その時に作れるよう、買い物に行って料理を作るのを毎日してくれました。本当に感謝しています。「これからは何でもわがまま言ってね」「幸せにするよ」と言いました。
(ロッタン選手のパンチをもらって笑っていた写真がバズっていますが、どんな気持ちでしたか?)流れた写真を見て、ちょっと気持ち悪かったですけど(笑)、すごい楽しかった。最後は判定でも何でも勝ちたかったけど、それ以上に「もう殴り合いはいい」と思えるぐらいやりきりたかった。僕がガードを固めると向こうが打ってこないので、多少もらってでも、殴り合ってくれという気持ちであの顔をしてましたね。
(5R通して一番苦しかった場面は?)1Rから5Rまでずっと必死で、ずっと苦しかったけど、ずっと楽しかったなっていう感覚です。
(4Rのロッタン選手の前蹴りについては?)効いてはいなかったですが、戦いづらかった。僕は最後、足止めてでも殴り合いたかったので、そういう意味で嫌でした。
(勝利後のムーンサルト、心配はなかったですか?)4Rぐらいから酸欠で、ロープに登った瞬間に景色が歪んでバランスを崩しそうになって。ちょっと怖かったですけど、ちゃんと飛べてよかったです。
(今後食べてみたいものは?)ラーメンとか食べたいですね。マックも子供の頃から食べてなかったので、食べてみたいです。子供のころ豚骨ラーメンが好きだったので食べたいですね。
(これからの不節制できる生活についてはホッとしてますか?)節制もそんなに苦ではなかったんで。もうちょっと緩くなるとは思うんですけど、引退して「太ったな」とか「おっさんになったな」と言われたくないので。運動もするし、食事もある程度は節制を続けようかなと思ってます。
(7本のベルトの中で、特に思い入れがあるのは?)全部思い入れがあるんですけど、(渡辺)雅和さんと一緒にベルトを獲れたのが一番うれしくて。心の支えになってくれて、命を削って練習してくれて。(2016年に)KRESTに変わった時、(KREST勢の)負けが続いて、雅和さんがトレーナーとして叩かれるのが悔しかった。K-1のフェザー級のトーナメントで絶対優勝して、雅和さんがやってきてくれたことは間違いじゃ無かったと証明すると言っていました。その時に雅和さんと一番絆ができました。トレーナが悪い、チーム変えろというコメントに一番腹立ちました。だから雅和さんのためにも「世界最強のONEのベルトを、この人のやり方で獲るんだ」と。それを証明できたことがすごくうれしいです。
(明日ボクシングの試合をする武居由樹選手が、武尊選手の試合を見て「勇気とパワーをもらった」とコメントしていました)キックボクサーの強さ、K-1ファイターの強さをボクシングでも見せつけてほしいです。パワーをもらったと言ってくれたのならうれしいです。絶対勝ってください、と言いたいですね。
(ロッタン戦を通じて学んだ「強さ」とは?)難しいですね。30年格闘技をやってきて、この試合で終わるんだと思ったら、毎日必死でした。引退を決めた理由も、前回のロッタンとの試合の後に首のヘルニアになって。もしかしたらあれ(=KO負け)でなったのかな。しびれが出たり、筋力も片方だけなったりして。前まで人間は簡単に壊れないと思ってたのが、そうじゃない自分を知った。それが弱さに変わるんじゃなく、自分の弱さを知ったことが強さに変わったのかな。だからこそ今回勝てたのかなと思います。東京に来て最初の師匠の前田(憲作)先生にも「必死な奴には必死にならないと勝てない」とずっと言われていて、今回の試合の前日か当日に連絡をいただいて、全く同じことを言われました。必死にやることが強さなのかなと思います。
(格闘技界を盛り上げたいというメッセージを試合後発していましたが、改めて選手やファンへ伝えたいことは?)試合の後、K-1、RIZIN、RISE、KNOCK OUT、色んな団体の選手が僕のことを褒めてくれて、凄くうれしくてありがたいことですけど、僕よりいい選手はたくさんいると思います。僕は100点の選手ではないけど、みんながついてきてくれたおかげで格闘技界を盛り上げられました。人間誰でも辛いときや苦しい時があって、格闘技は直接的な痛みや苦しさを見せて、その上で勝って、勇気を与えられるスポーツだと思っています。こんなに素晴らしいスポーツを無くしちゃいけない。野球やサッカーやバスケットボールに負けないパワーがある。この熱をなくしてほしくない。僕は裏方でも何でも、格闘技が一つになるなら何でもやる。これからも一緒に盛り上げましょうと言いたいです。
(首のヘルニアについて、奥様から止められませんでしたか?)「子供と遊べる体は残して辞めてほしい」とは言われました(苦笑)。あんまり良くない表現かもしれないですけど「もし試合で体が動かなくなっても、私が工事現場で働いてでも稼ぐから、最後まで悔いなくやり切って」と言ってくれて、本当に嬉しかったし、この人と結婚して良かったなと思いました。(武尊は涙を流しながら話した)
(引退したので、那須川天心選手と今会ってみたい気持ちはありますか?)別に会っても喋ることはないと言うとアレですけど、喋らなくても通じ合ってるって言ったら気持ち悪いですけど(笑)。人間的にタイプは違って、分かり合えないと言ったら悪く聞こえるかもしれないですけど、それをお互い分かってるだろうなという感覚がある。あえて今、会って喋りたいとかはないです。天心選手はまだ厳しい舞台で戦っているので、僕と会って変に緩くなることもしなくていいと思うし、僕は先に引退したんで、遠くから戦友として応援しています。
(天心選手とはそれぞれのやり方で格闘技を盛り上げる?)競技は違っても、格闘技界を盛り上げたい気持ちは同じなので、できることがあれば協力したいです。
会見は2部構成で、2部の「今後の活動について」というテーマで行われた。まず、「キックボクシングフェス.2 GOAT」(5月28日(木)後楽園ホール)にて、武尊の引退セレモニーが行われることが発表された。大会当日、会場にて、今大会のチケット購入者限定で非売品の「武尊引退記念ピンバッジ」が配布される。これは武尊の現役引退・プロ格闘家からの「卒業」にちなんで、学生服の第二ボタンをイメージしたピンバッジで、オリジナルデザインの台紙に取り付けた記念品となる。また、武尊はGOATを主催する(株)マーシャルアーツテクノロジーズの取締役に就任すること、「7代目タイガーマスクプロジェクト」「DREAM UP! PROJECT.」等の慈善活動をより充実させること等も発表されている。
(引退セレモニーについて)10カウントゴングという儀式は日本の文化なのか、ONEには無いと聞きました。引退の時は10カウントをやりたいというのがありました。東京でデビューした場所が後楽園ホールなので、後楽園でやりたいのがあって、GOATを主催している方が昔から仲良くしてもらっている方で、そこの舞台で10カウントをやることを選ばせてもらいました。
(マーシャルアーツテクノロジーズの取締役就任について)今、色んな団体があって、僕はずっと格闘技界を1つにしたいと言っていました。GOATは団体ではなく、キックボクシングのフェスという形でやっています。色んな団体の選手が戦うための舞台だと思っているので、取締役をやってほしいと言われて、断る理由は無いと思いました。でも僕はGOATだけの人間になるつもりはなくて、他の団体を盛り上げることも、やって欲しいという声があれば協力します。強い選手同士が戦って、この業界が盛り上がればうれしいことで、僕ができることをやるために、GOATの取締役に就任しました。
(「7代目タイガーマスクプロジェクト」について)現役中は練習もあって年に数回しか行けなかったのですが、これからはもっと時間ができる。今まで以上に日本の児童養護施設や、最近増えている子ども食堂の支援など、子どもたちへのサポートを大事にしたいです。これからの日本や格闘技界を作っていくのは子どもたちなので、いい環境を提供したい。日本だけでなく、世界中には貧困や病気で若くして亡くなってしまう子もたくさんいます。そういう子を一人でも救って、夢を持って進んでもらえるよう、引退後も僕にできることをやっていくつもりです。
(先日の試合には初代タイガーマスク・佐山聡さんも来場されていました)佐山さんは僕の憧れであり、今の格闘技を作った方です。その人にタイガーマスクを継承させていただいて、試合内容も褒めていただけました。以前、佐山さんから「初代タイガーマスクは現役中無敗だったから」と、絶対に負けないタイガーマスクのお守りをいただいたんです。今回、入場の時も首からかけていました。勝った後に佐山さんにお会いして、「これのおかげで勝てました」と報告できました。
(「ドリームアッププロジェクト」の活動について)タイガーマスクプロジェクトは国内の児童養護施設の支援を僕個人でやるのが目的です。ドリームアッププロジェクトは、引退してファイトマネーがなくなっても学校建設を続けていくためのものです。僕一人の力では救える数に限りがありますが、現役中の活動を通じて知り合ったアスリートや著名人、経営者の方々から「自分もやりたい」と声をかけていただくことが増えました。その気持ちを無駄にしたくない。夢を叶えた人たちが集まることで、もっと大きな力が生まれる。1回のイベントで学校が1棟建つぐらいの支援が集まれば、もっとたくさんの学校を建てられる。そういう思いで始めたのが、ドリームアッププロジェクトです。
(引退後、その他にチャレンジしたいことはありますか)僕、昔からブルース・リーやジャッキー・チェンが大好きでアクションが好きなんです。現役中にも映画でアクションをやらせていただいたことがあって、その時に格闘技と同じぐらいの楽しさを感じました。引退したらチャレンジしてみたいなとずっと思っていたので、オファーをお待ちしています。
(これからの肩書はVASILEUSのオーナーですか、それとも俳優ですか)肩書きですか。俳優でもないし、難しいですね。無職でいいですよ(笑)。何でも大丈夫です。
(指導者として、自分を超える最強の選手を育てたい夢はありますか)ジムもやっているのでそう言われるんですけど、本当に僕は指導者に向いていなくて。作戦を立てたり研究したりするのは好きなんですけど、人に厳しく言うのが苦手というか嫌なんですよ。やれと言われてやるより、自分がやりたくてやっている時の方が強くなると思う。そこ(指導者)はやらないかなと思っています。気が変わるかもしれないですけど。
(ジムでのアドバイスなどはしていきますか)それはいくらでもやりたいですね。聞かれたら何でも教えたいです。僕のファイトスタイルは本当に100点ではないし、体も壊れる。正解ではないと思うので、そうじゃない部分で選手のプラスになるアドバイスはやりたいなと思っています。
(ONE SAMURAIに今後どのように関わっていきますか)もちろん、僕の最後の戦いの舞台として選んだ場所だし、世界最強のファイターが集まっている団体なので、格闘技界をもっと盛り上げる起爆剤になってほしいです。さっきも言いましたけど、この団体だけに協力するというこだわりはない。K-1から協力してほしいと言われたら全力でやるし、最後、最高の舞台を用意してくれたONEにも、僕ができることで盛り上がるなら何でもやりたいと思っています。
(数々の夢を叶えてきましたが、やり残したことや後輩に託したいことはありますか)本当に周りの人に恵まれて、感謝しかありません。やり残したことがパッと出てこないぐらい、今はやりきったと思えています。後輩たち、特にteam VASILEUSの選手たちには、僕と同じように満足して引退できるよう、悔いの残らない現役生活を送ってほしい。怪我などいろいろあるでしょうが、これだけ苦しいことをやっているんだから、最後は満足して辞めてほしい。それが願っていることですね。
(今後、VASILEUSの選手のセコンドにつくことはありますか)はい。僕はオーナーでもあるので、選手に「ついてほしい」と言われたらついていこうと思います。
(ファンが武尊選手の姿を見たいと思ったら、VASILEUSの選手の試合を見に来ればいいでしょうか)選手を見てほしいので。僕がセコンドについた時に、お客さんが戦っている選手じゃなく僕の名前を呼ぶことがある。あれだけはやめてほしいんです(笑)。僕を見に来るのはいいんですけど、戦う選手を一番に応援してほしいなと思います。
(「7代目タイガーマスク」の活動も含め、プロレスのリングに上がる可能性はありますか)僕が最初に強さへの憧れを持ったのは、両親の影響で見たプロレスラーでした。やってみたい気持ちはもちろんあるんですけど、本当に体との相談、そして奥さんとの相談ですね。
(格闘技の素晴らしさを伝えるために、子供に習わせることを躊躇する親御さんへアドバイスはありますか)僕は小さい頃から空手をやっていました。武道は「礼に始まり礼に終わる」という、人として大切な作法や礼儀を教えてもらえる場所だと思っています。子供の頃は、まだ脳の耐久力も備わっていないと思うので、顔面へのパンチがないルールから始めれば安全だと思います。格闘技をやることで心身が強くなるし、痛みを知ることで人に優しくなれる。痛みを知らないといじめに繋がることもあると思うので、人の痛みを知れるという部分で、格闘技は素晴らしいと思っています。
(ご自身にお子さんができたら、何をさせたいですか)実は、格闘技はやらせたくないなと思っていて(笑)。自分の子供が殴られるのを見たくないというだけなんですけど、人として強くなるし、大切な人を守れるようになるので、子供のためにはすごく良いと思います。最低限の防衛術だけは教えます。プロになりたいと言ったら、ちょっと反対しちゃうかもしれないです。
(ONE SAMURAIを成功させるために、何が必要だと考えますか)選手一人一人の意識だと思います。僕がデビューした頃は、テレビ放送もない格闘技の氷河期でした。Krushの時、選手みんなが「もう一度大舞台に持っていこう」という気持ちで、勝つだけでなくどれだけ客を熱狂させるかを考えて戦っていた。判定でポイントを取るのも大事ですが、格闘技の本質はそこではない。表現がちょっと良くないですけど、もともと格闘技の元って(古代ギリシャの)パンクラチオンで、人と人の殺し合いから始まって、負ける選手は本当に殺されちゃうから、殺されないように相手を殺さないといけないという戦いから始まっていると思うので、そこの本質を忘れてほしくないなって。本当に殺すわけじゃないし、そういうふうなことをしてほしいわけじゃないんですけど、それぐらいの気持ちでやっぱり試合に挑んでほしいっていう。それがお客さんに伝わると思うし、必死で戦い、命のやり取りをする姿こそが感動を生む。僕が今回命がけで戦った姿勢がみんなに伝わったのだとしたら、そういう選手たちの思いが次の盛り上げにも繋がるはずです。
(多くの格闘家がSNSで反応していましたが、格闘界が一つになれる手応えはありますか)面識のない選手や、むしろ僕のことを嫌いだったんじゃないかという選手もコメントをくれた。それだけで一つになれるとは思いませんが、きっかけになれたら嬉しい。僕が動くことで業界が一つになるなら、また命を削って戦うことはできないけれど、何でもやるつもりです。選手たちも一緒に、そういう思いで盛り上げてくれたらいいなと思います。
















