UFC 3.8 ラスベガス:「やっといいコーチに出会えた」UFC 2戦目の鶴屋怜、才賀紀左衛門との打撃練習で手応え|3/9(日)U-NEXTで生中継
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UFC 313: Pereira vs. Ankalaev(3月8日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス・T-モバイルアリーナ)で対戦する鶴屋怜とジョシュア・ヴァンのインタビューがU-NEXTから届いた。大会の模様はU-NEXTにて日本時間9日(日)午前8時30分より生放送される。鶴屋は第6試合で、午前11時頃登場の予定だ。(他の試合中止により変わる場合もあり)
フライ級 5分3R
ジョシュア・ヴァン[Joshua Van](米国)
鶴屋 怜(THE BLACKBELT JAPAN/元パンクラス同級王者)
鶴屋はMMA 10戦10勝(4KO/4一本)の22歳。松根良太、扇久保博正、内藤のび太、浅倉カンナらを育てた鶴屋浩・THE BLACKBELT JAPAN代表の次男。レスリングで高校時代にジュニアオリンピック2位、全国大会2位に入賞。長年MMAも並行し21年にプロデビュー。DEEPで3連勝した後、22年4月にパンクラスに初参戦し2連勝後、12月にフライ級王者・猿飛流[さとる]を下しベルトを巻いた。23年5月からのROAD TO UFCシーズン2フライ級に参戦すると、ロナル・シアハーンに2R Vクロスアームロックで一本勝ち、8月の準決勝でマーク・クリマコに判定勝ち、今年2月の決勝でジーニウシュイエに1RパウンドでTKO勝ちして優勝し、UFCとの契約を勝ち取った。昨年6月のUFC 303ラスベガス大会でUFCデビューし、カルロス・ヘルナンデスに判定勝ち。今年2月9日のオーストラリア大会で2戦目を予定していたが、対戦相手のスチュワート・ニコルの欠場により試合が中止になっていた。その1カ月後の今大会でヴァンが対戦予定だったフライ級13位のブルーノ・シウバが欠場し、鶴屋が代役として選ばれた。
ヴァンはMMA 14戦12勝(6KO/2一本)2敗の22歳。ミャンマー出身で子供の時に米国に移住し、19年からMMAを始め、テキサスでのフューリーFCのフライ級王者となる。23年6月にUFCに参戦後、ジャルガス・ジュマグロフ、ケビン・ボルハスに判定勝ちし、1月にフェリペ・ブネスに2R TKO勝ちし3連勝。6月に平良達郎戦が組まれていたが、平良の相手が変わり、ヴァンは7月に試合がスライドし、チャールス・ジョンソンに3R KO負け。その後は9月にエドガー・チャイレス、12月にコディ・ダーデンに判定勝ちしている。鶴屋戦発表時点ではUFCフライ級14位の朝倉海に続く15位にいたが、ランキングの更新により今は圏外に落ちている。
鶴屋怜
―― 現在の調子はいかがですか?
鶴屋:普通に、いい感じです。
―― いつも通りファイトウィークでも落ち着いている様子ですね。ただ、今回は緊急参戦で、試合まで3週間を切ってからのオファーと聞いています。ご自身の2月の対戦が流れてから、この話が来るまで「いつでも戦えるぞ」という心構えで作ってきていたのですか?
鶴屋:そうですね。試合がしたかったので体重的にもいつもより軽く、いつでも試合できるようにはしていました。デビュー戦からもう半年ぐらい空いてしまっているので、そろそろ「やりたいな」っていう気持ちでした。
―― とはいえご自身の動画で、試合が決まった段階で10キロ以上あると。それくらいは難なく落とせるということですか?
鶴屋:ちょっとキツかったですけど。ただまあ、いつもキツいので、何週間であっても、あんまり変わらないかなという感じです。
―― 前戦からはもちろんですが、決まっていた試合が流れたタイミングから見ても少し時間が経っていたなかで、どのようにモチベーションを保って練習してきたのですか?
鶴屋:いつでも戦える準備をしていたので、モチベーションというより、ただもう普通に「いつ試合でも大丈夫だよ」っていう感じではありました。本当は11月あたりにもちょっと話があって、そこで本当はやりたかったんです。でもそこからかなり飛んでしまった。
―― その間=対戦相手が決まっていないなかで、それでもいつ来てもいいように試合に備えて練習を続けるというのは、取り組みが難しい部分もあったでしょうか。全体的に取り組んできた課題などがあれば教えてください。
鶴屋:いえ、常にそれが仕事みたいなもので、練習はしないといけないものですからね。もちろん、モチベーションが崩れてはいかなかったというのもありますけど。少し期間が空いて、打撃や寝技であったり、全体的にレベルアップできたのかなと思います。
―― 才賀紀左衛門コーチのもとで打撃の練習に取り組んできたそうですが、先ほど仰った全体的なレベルアップのために、打撃面の強化は大きな部分を占めていたのですか?
鶴屋:全体的に見た時に、打撃が良くない点だというのは分かっていたので今までも打撃の強化したいなと色々な人に教わったりしていたのですが、そこまで、みっちり教えてくれる人いなかったのもあって、やっといいコーチに出会えたと感じています。
―― みっちりという言葉もありましたが、才賀コーチと出会えてよかったと特に思う部分はどういう点ですか?例えば、MMAにおいてご自身の強みである組み技を活かせる打撃が学べるとか?
鶴屋:これまでにボクシングを習っていた時もあったのですけど、ボクシングのコーチだとやはりボクシング選手としかやったことがなかったり、距離感的にもボクシングのそれなので、近くなっちゃったりというのがあって。MMAの中でなかなかものにしづらいところもりました。さらに、何人もいる生徒の中の一人になってしまうというのもあったので。紀左衛門さんは、しっかりと自分を見てくれて、マンツーマンぐらいの感覚で教えてくれていたのが、良かったです。
―― MMAのなかで、ということですが、レスリングが鶴屋選手の大きい強みとしてあるなかで最終的にそれを活かしたい打撃ということなのか、あるいは組みを混ぜつつもバチバチの打ち合いでKOできるような打撃を手に入れたいのかなど、どういった部分に重点を置いていましたか?
鶴屋:もちろん打ち合いでも行けるようにはいずれかはしたいですけど。最初はまずMMAとアジャストさせた打撃を覚えたい、しっかりやりたいなと思ってます。
―― そのうえで今回は打撃特化型のジョシュア・ヴァン選手とやることになったので、その練習を試す良い機会でもあると思いますが、ヴァン選手にはどのような印象を抱いていますか?
鶴屋:本当に打撃の選手だと思いますし、近距離戦が得意な印象ですね、むしろそっちの方が自分はテイクダウンしやすいし、組んでからのレベルが違うと思っています。
―― ヴァン選手の前戦ではレスラーであるコーディ・ダーデン戦で組みを切りきって勝つことができました。寝かされたらまずいだろうと思われてきたヴァン選手のグラウンド技術が向上してきているようには見えましたか?
鶴屋:うーん。ダーデン選手って、レスラーと言ってもまあ正直自分的にはそんなに強いと思ってなくて。ずっとランキング15位にいたのでやりたいなと思っていたらジョシュア・ヴァンが対戦して勝ちましたけど、それも判定でしたから。そう考えたら普通に行けるなって感じしますね、自分の中で。
―― 想定している、あるいはこうしたいと思っている展開は?
鶴屋:自分としては1ラウンドで効かせられれば2、3ラウンドを楽に運べるのかなと思いますが、嫌な展開としては、序盤に近距離で相手の打撃が当たっちゃったりというところですね。だからこそまずは1ラウンドで効かせられれば、という感じです。相手も多分、自分がテイクダウン狙って来るというのが分かっているから、そんなにがっつり前に出て打撃の打ち合いには来ないと思うんです。確実に寝かされてしまうから、あっちも多少は見てくると思っています。
―― そういう意味では、割とやりやすい相手だと考えているのですか?
鶴屋:そうですね。自分的には相性が結構良さそうだと思っています。
―― 才賀コーチがセコンドに着くことは、ヴァン選手と対戦するうえで心強いですか。
鶴屋:はい。最近はずっと紀左衛門さんに練習を見てもらっていて、そういうコーチが近くにいることは大事だと自分の中で思っているので、心強いです。
―― ランカーと対戦できる想定だったところ直前にヴァン選手が15位から外れてしまいました。ともあれ、ここからランキング入りも見据えて、このUFC2戦目、どんな勝ち方をしたいと考えていますか?
鶴屋:前回の試合が判定だったので、今回しっかり決着つけて終わらせたいというのもありますし、ヴァンにKOか一本で勝てば評価も上がると思うのでフィニッシュして勝ちたいなと思います。ここでしっかり勝つことで自分も次にランキングに入るか、ランキング戦はやれると想定してるんで、まずは星を落とさないということ。もちろんフィニッシュするつもりですが、まずは勝つってことが大事だと思っています。そして、日本だけではなく、世界のファンの皆さんにしっかりインパクトを与えるようにしたいです。
―― 最後に、U-NEXTで観戦、応援するファンの皆さんにメッセージをお願いします。
鶴屋:ジョシュア・ヴァン選手をしっかり倒すので、皆さんU-NEXTから応援よろしくお願いします!
ジョシュア・ヴァン
―― レスラーの鶴屋怜選手に対して、ヴァン選手は自分から圧力をかけるストライカーです。ヴァン選手のファイトスタイルだと鶴屋選手にテイクダウンされるリスクがあるかもしれませんが、対策していますか?
ジョシュア・ヴァン(以下ヴァン):いつだって、すべてに備えてるよ。怜はグラップリングスキルが高いと思うけど、俺の前回の試合もレスラー(コーディ・ダーデン)を相手に、自分は結果が出すことができた(3R判定勝利)。だから怜にも同じようにやってみて、どうなるか見ていてほしい。
―― では、テイクダウンされることもなく、自分の打撃で試合を終わらせる自信がありますか?
ヴァン:もちろん。いつだって自信を持って試合に臨んでいる。フィニッシュするつもりだよ。
―― 日本のファンにメッセージをお願いします。
ヴァン:日本のファンのみんな応援ありがとう。アジアのファイターたちを、応援してほしい。俺はその一員として戦っているつもりだし、みんなアジア人だから、これからもお互いを支え合おうね!