RISE&K-1 2団体制覇の大雅、試合直後談話「武尊と一緒にフランスに行かせてもらった時に、やっぱり俺はここだなって気持ちが変わった」
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RISE 175 1月14日 後楽園ホール大会でチャンヒョン・リーに判定勝ちしRISEスーパーフェザー級(60kg)王者となった大雅が、試合直後にバックステージでマスコミのインタビューに応じた。
第11試合 メインイベント RISEスーパーフェザー級(60kg)タイトルマッチ 3分5R(無制限延長R)
×チャンヒョン・リー[イ・チャンヒョン](韓国/RAON GYM/王者)※3度目の防衛戦
○大雅(TRY HARD GYM/2位、元K-1同級王者、元Krushスーパー・バンタム級(55kg)王者)
判定0-3 (和田49-50/豊永48-50/長瀬47-50)
※大雅が王者に
大雅はK-1スーパーフェザー級王者だった17年末、RIZINでの那須川天心戦の交渉を独自に行ったことをきっかけに、K-1と関係が悪化し、K-1から王座をはく奪され、武尊との3度目の対戦も中止となった。武尊戦が予定されていた18年3月、大雅の兄のHIROYAが会見を行い、K-1離脱を正式表明したのがRISEの会見場で、これをきっかけに大雅はRISEおよびRIZINに上がるようになる。
それから約2年間、大雅は白鳥大珠に2敗、原口健飛に1敗1分、セクサン戦、タリソン戦でも敗れるなど、黒星が先行する。20年11月の山畑雄摩戦以降、対戦相手のレベルがこれまでよりも下がったこともあったが、コンディションも上向き、白星が先行し、最近は4連勝、6戦負け無しだった。
昨年3月の一馬戦の前日、減量苦の影響で肺の破ける縦隔気腫となり欠場する事態となったが、6月にはK-1時代のライバル・武尊の推薦で、武尊の出場したパリの大会に一緒に参戦し、ポール・カーポウィッツに判定勝ち。8月のRISEでは当時スーパーフェザー級2位の常陸飛雄馬と接戦の末に延長判定勝ちすると、「タイトルマッチやりたいです」とマイクアピールした。
そして1月14日の後楽園大会のメインイベントで組まれたスーパーフェザー級タイトルマッチで、挑戦者の大雅は1R目から王者・チャンヒョンを左フックでふらつかせて先手を取ると、2R以降はチャンヒョンの圧力をかわし、5R戦い抜き判定勝ちした。RISEとK-1の2団体制覇は過去に村越優汰が達成しており、大雅が2人目。村越はRISEバンタム級、K-1フェザー級の順に獲得した。K-1→RISEの順での王座獲得、また、同じ階級での獲得は大雅が初となる。
試合後のマイクアピールで大雅は「もう無理だよとか、引退しろとか凄い言われた時期あったんですけど、こうやって僕のこと信じてついてきてくれるみんなのおかげで、またこうやってチャンピオンに戻ってくることができました」「今日、試合前、武尊選手から『頑張れよ』って連絡いただいて、僕もしっかりチャンピオンになったんで、1月28日、スーパーレック、必ずKOしてONEのチャンピオンになってくれると思うので、皆さん応援してください。僕も応援しにいくんで、武尊選手、頑張ってください。僕も世界のデカい試合をやれるように頑張るんで、僕も早くそこに追いついていけるように頑張ります」等と話した。
バックステージでのインタビューで、大雅はこれまでの苦労、今回の試合運び、そして武尊から受けた刺激について語っている。
大雅「武尊と一緒にフランスに行かせてもらった時に、やっぱり俺はここだな、って気持ちが変わった
」
正月無くて、ここまで頑張ってきたので、とりあえずやっと年明けたなかって感じです。
(試合を振り返って)しぶとかったです。1R目で倒せるかなと思ったんですけど、3Rだったらあのまま倒しに行ったんですけど、5Rだったので、チャンヒョンも効いてから強いんで、無理に行って疲れてもってのがあったので、5Rのペース配分で試合を進めた感じですね。
(チャンヒョンがずっと攻めて来ていましたが、後半は苦くなかったですか?)スタミナは負けないってのがあったんで。チャンヒョンも出てくるしかないと思ってたんで、テクニックだったら僕の方があったんで、それで僕も下がってたら向こうペースになっちゃうんで。(ジムのトレーナーでRISEにも出場している)フランクがチャンヒョンに似てて、それで結構対策できたかなって感じです。
(フランクさんはどんな仮想チャンヒョンを演じた?)どんな仮想もできないですけど、下手糞だけど、とにかくずっと前に出てくるみたいな。そこでああいう奴には、逆に前に行った方が相手が疲れるなってのを覚えて、今回の試合も押し返してって感じにしました。
(チャンヒョンは「4R、5R、大雅選手はもっと疲れてくると思ったけど、そんなことは無かった」と話していました)あれは疲れているように見せないように、逆に押し返していました。僕も手を出したら疲れるなって思っていたんで。
(実際にはかなり疲れていた?)2R目が終わって、次4R目くらいかな、と思ったらまだ3R目で。まだ結構あんなって思ったのは覚えています(苦笑)。
(前半に点数を取って、中盤以降どう作用した?)最後まで自分の方が絶対強いと信じていたんで、周りのみんなの方が言うことを100%信じているんで、僕は今、チームが凄い強いところと思っています。
(今、腰にRISEのチャンピオンベルトがあります)どうですか?似合ってますか?僕がRISEのチャンピオンってなんか凄く新しいですけど(笑)。日本のデカい団体を2団体取れたんでうれしいです。RISEに出させてもらって6年ぐらいですかね。ようやくRISEのチャンピオンとしてここに座ることができたんで、復活できたのかなって思います。
(今日の試合のために年末年始は節制していたと思いますが、何を一番食べたい?)減量したくないんで太りたくないんですけど、家に出た時に70.6kgあったんですよ。ヤバいですよ。だからチャンヒョンが全然デカいと感じなかったです。60kgの選手はめっちゃ、ちっちゃく感じますね。
(リング上では「引退しろと言われた時期があった」と話していましたが、それをどう跳ね返してきたんですか?)そういう時、そういう人にうるせえよって言ってもしょうがないんで、結果で見せてやるから見とけよ、って。お前らが無理ってことやってやるからってのは自分の中でずっと思ってました。
(今日勝った瞬間、そういう気持ちってありましたか?)これを機に僕のことを応援して、自分もこれから無理だと思うことを頑張ってみようかなとか思ってくれる人がいればいいんじゃないですかね。
(武尊さんに激励されたっておっしゃってました)そうなんですよ。会場に向かっている時に、いきなりLINEが来て。「今日頑張ってね。絶対大丈夫だから気合入れよう」って感じで来て、武尊君に気合入れようって言われたら、さすがに恥ずかしい試合できないなって思ったので、それが結構僕の中であったというか。LINEで伝えさせてもらったんですけど、僕一緒にフランスに行かせてもらった時に、久しぶりに本物の選手と一緒に行って、見させてもらって、やっぱり俺はここだな、という風に、あの時、本当に気持ちが変わったんで、本当に本物を目指して、僕も世界で一番になりたいと思います。
(逆に今日の勝利は武尊選手にいいエールになったんじゃないですか?)どうですかね、そうなっていればうれしいですけど。本当に僕は感謝しているんで、こう僕が形を残すことで、ちょっと恩返しできたかなと思います。
(最後にファンの皆様にメッセージを)そうですね、K-1を抜けてからなかなか思い通りに行かず、長い時間がかかってしまったんですけど、ようやくもう一回スタートラインに立てたんで、ここからどこまで行くか分からないですけど、自分と周り信じて、ここからどこまで行ってやろうと思っているんで。とにかく僕が目指すところは世界で一番強い奴なんで、そこに行けるように頑張ります。これからも楽しみにしていてください。」