UAEウォリアーズ 10.17 アブダビ(レポ):藤田大和、UAEウォリアーズ 2戦連続ギロチンで一本勝ち。吉野光、7戦全勝のダゲスタン新鋭に敗れ2連敗
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UAE Warriors 45
2023年10月17日(火/現地時間)アラブ首長国連邦アブダビ:アルジャジーラ・クラブ
レポート:井原芳徳 Photos (C) UAE Warriors
第6試合 フライ級 5分3R
×サンスハル・アディロフ[Sanzhar Adilov](カザフスタン)
○藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We/元DEEPフライ級暫定王者)
1R 4’43” フロントチョーク
UAEウォリアーズは中東のアブダビで2012年から開催されている中東最大のMMA大会。ロシアや旧ソビエト連邦構成国、ブラジル等、中東以外の選手が多数参戦し、UFCファイトパスでも世界に配信されている。
8月以来2度目の参戦となる藤田はMMA 14戦10勝4敗の31歳。父の道場で習った空手をベースとし、アマチュアボクシングでは日本5冠を果たす。17年10月のRIZINで那須川天心を相手にMMAデビューし敗れると、以降はDEEPを主戦場とする。19年12月以降は6連勝し、昨年2月にDEEPで暫定王者となり、9月に伊藤裕樹に判定勝ちし初防衛に成功する。5月のDEEPでの正規王者・神龍誠との統一戦では3Rギロチンチョークで一本負け。7月のRIZIN沖縄大会では曹竜也に判定勝ちした。UAEウォリアーズの8月26日(現地時間)の大会に初参戦すると、フカベク・ヨクボフ(ウズベキスタン)に2Rギロチンで一本勝ち。2大会連続でのUAEウォリアーズ参戦で、2戦目の相手、アディロフは13戦11勝1敗1分の実力者だったが、今回も藤田はギロチンで一本を取ることに成功する。
1R、サウスポーでリーチで勝るアディロフがプレッシャーをかけ、左ミドルを当て続けてから、タックルを仕掛ける。藤田は金網を背にしてタックルに対処しつつ、アディロフの首を抱えてギロチンを狙うが、アディロフは足を抱えて倒して上になる。中盤、藤田は金網を背に座った状態が続く。だがそれでもアディロフのパウンドを封じ対処を続けると、終盤、少しずつ体を動かして再びギロチンを狙う。これはアディロフに立たれて外されるが、アディロフが再び左ミドルを当ててからタックルに来ると、パターンを読んだ藤田はアディロフの首を抱え、引き込みながらギロチンを仕掛けると、これがガッチリと極まり、アディロフはタップした。
ケージサイド目線で見る藤田大和 @yamato0813 のギロチン#勝利おめでとうございます#UAEW45@UFCFightPass で見逃し配信中 pic.twitter.com/Z2Argb0hjg
— UFC Japan (@ufc_jp) October 17, 2023
第8試合 バンタム級 5分3R
○レナット・ハバロフ[Renat Khavalov](ロシア)
×吉野 光(ALMA FIGHT GYM LIFE)
2R 2’15” TKO
吉野はMMA 15戦12勝3敗の28歳。柔道で高校総体ベスト4入りした実績があり、MMA転向後はHEAT、GLADIATOR、PFCなどの地方大会を長年転戦した後、19年からONE Championshipのトライアウトに参戦し2勝1敗。その後、コロナ禍の影響で国内の試合が中心となり、21年7月、DEEPで原虎徹に判定勝ちし、昨年2月のRIZIN静岡大会では遠藤大翼に判定勝ち。昨年10月からUAEウォリアーズに上がり、初戦は10日前のオファーながらもジャマル・ラステム(トルコ)に判定勝ちしたが、今年3月の2戦目では、その後UFCと契約するヴィニシウス・オリヴェイラ(ブラジル)に1R TKO負けしている。3戦目の相手、ハバロフはダゲスタンの選手で、ハビブ・ヌルマゴメドフのチームに在籍する7戦全勝の新鋭だ。
1R、開始すぐ、右のテンカオを放つハバロフに対し、サウスポーの吉野が左フックを振りながら突っ込むと、その勢いでハバロフを倒して上になることに成功する。だがトップキープできず、パワーで勝るハバロフはすぐに立つ。吉野はハバロフを金網に押し込むが、ハバロフはテイクダウンをさせず膠着しブレイクがかかる。中盤、ハバロフもサウスポーに切り替え、吉野が左フックを放つと、ハバロフはタックルを合わせ、金網際で背後から吉野をコントロールする。ハバロフは抱え上げて倒す場面も。終盤に入ってもハバロフが背後から押さえ続け、吉野が立ちかけてもすぐグラウンドに引きずり戻し、時折パウンドも絡めて攻勢を印象付ける。残り40秒を切ると、吉野のセコンドの上久保周哉は「この時間体力温存していい」とアドバイスする。ポイントを捨てても守りに徹し2R目に備える戦略だったようだが、ハバロフはアグレッシブに動きパウンドも増やし、吉野に防御で体力を使わせる展開にして終える。
2R、吉野は開始すぐから左右のフックを振いながら突進するが、ハバロフは金網際に下がってから両足タックルを仕掛け、一発でテイクダウンに成功する。吉野は立とうとするが、ハバロフは逃がさず、1R同様に金網際でハーフバックでコントロールを続ける展開にする。ハバロフはその状態のままコツコツとパウンドをヒットし、少しずつ吉野にダメージを与える。ヌルマゴメドフの後輩らしくこの状態でのハバロフのコントロール能力は抜群で、吉野は防戦一方に。少しずつハバロフのパウンドのヒットが増え、右のパウンドを後ろから連打すると、吉野はまだ動ける余力はあったものの、マーク・ゴダード・レフェリーは勝負ありと判断しストップした。