GLADIATOR 5.5 大阪 176BOX(レポ):竹本啓哉、タイ人選手に1R一本勝ち、RIZIN・海外で「GLADIATOR王者は強いんだとアピールしたい」。10年ぶり復帰戦の山上幹臣、今井健斗にTKO負け|松嶋こよみ、7.12配信大会に参戦
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2024年5月5日(日)大阪・176BOX
レポート:井原芳徳 写真提供:GLADIATOR事務局
バンタム級王者・竹本啓哉、タイ人選手に1R一本勝ち、RIZIN・海外で「GLADIATORは強いと証明したい」
第11試合 バンタム級(ノンタイトル戦) 5分3R
○竹本啓哉(ALIVE/王者)
×デッチプール[Detchadin “Detchpool” Srosirisuphathin](タイ/バンコク・ファイトラボ)
1R 4’20” アームロック
竹本は33歳。19年からGLADIATORにレギュラー参戦しバンタム級王座戦線で活躍。昨年9月、GLADIATORバンタム級王者・テムーレン・アルギルマー(モンゴル)に挑戦し判定1-2で勝利し、かつて君臨していた同王座に返り咲いた。昨年6月にはフィリピンの選手に勝利し、今回はタイ人と、3戦連続での国際戦となる。
デッチプールはGLADIATORからの情報によるとムエタイ30戦27勝3敗、アマMMA5戦4勝1敗、プロMMA18戦12勝6敗。20年8月のONEではドレックス・ザンボアンガに2R一本負け。MMAには慣れていそうなレコードだが、竹本は問題にしなかった。
1R、体格で勝る竹本がサウスポーで構えてプレッシャーをかける。デッチプールが左ローを当てるが、竹本は蹴り足をつかみながら倒す。デッチプールはすぐ立つが、竹本はそのまま背後から組み付き続け、抱え上げながら倒して、中央付近でバックマウントを奪う。竹本は足4の字ロックで捕獲し、パウンドを当て続け、最後は横三角絞めの対戦からアームロックを極めてタップを奪った。
ベルトを肩にかけマイクを持った竹本は「国際戦をGLADIATORで4試合やっています。沢山いい経験を積ませていただいて感謝しています。GLADIATORをもっと多くの人に知って欲しいです。他の団体にもベルトを持って挑戦して、勝って、GLADIATORのチャンピオンは強いんだとアピールしたいです。機会がありましたらRIZIN等、海外の団体等、より多くの人が見るところで試合ができるとうれしいです。誰が相手でも全力で戦います。GLADIATOR、今後も応援してください。GLADIATOR大好きです」とアピールした。なお、竹本はボーナス10万円を獲得している。
10年ぶり復帰戦の山上幹臣、今井健斗にTKO負け
第10試合 フライ級 5分3R
×山上幹臣(STF/元修斗ストロー級世界王者)
○今井健斗(マーシャルアーツクラブ中津川)
3R 0’53” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
修斗の元ストロー級王者・山上が14年12月のRoad FCでのユ・ジェナム戦から約10年ぶりに復帰した。現在36歳。対する今井は9戦6勝3敗の24歳。21年にDEEPでデビューし3戦後、22年からパンクラスに上がり、2月のパンクラス・ネオブラッドトーナメント・フライ級一回戦で岸田宙大に1R一本負けしている。
山上のセコンドにはSTFの後輩の箕輪ひろばが付く。1R、序盤から繰り返し今井にテイクダウンを奪われた山上だが、脱出して鉄槌を当て、中盤にはバックマウントを奪う。山上は最後までバックをキープし、和田竜光が得意とするオタツロックも駆使して脱出を許さず、執拗に裸絞めを狙い続ける。記者採点は山上。
2R、スタンドの打撃戦で、長身のサウスポーの山上に対し、今井がオーソドックスで構えプレッシャーをかけ、お互いストレート主体のパンチを当てる。今井はパンチをもらうと腕を広げて挑発し、強気な姿勢を示すと、中盤、タックルのフェイントで距離を詰めつつ、左右のストレートを連打し、山上を下がらせる。山上はダウンは免れるが、口から出血してしんどそうだ。終盤、今井はタックルで倒してトップキープし、金網際で押さえてパウンドを随所で当てる。山上は防戦のまま終わる。記者採点は今井。
すると3R、今井は序盤から前に詰め、左右のストレートを的確に当てて山上をダウンさせると、サイドバックで押さえて鉄槌を連打する。鶴和レフェリーはダメージが大きいと判断しストップした。
河名マストRTU参戦中のフェザー級戦線は中川晧貴とチハヤフル・ヅッキーニョスが白星
第9試合 フェザー級 5分3R
○中川晧貴(Reliable)
×水野 翔(STYLE)
判定2-1 (田中28-29/加納29-28/島村29-28)
中川選手は昨年1月、第4代GLADIATORフェザー級王座決定戦でチョ・ソンビンに敗れ、12月の再起戦でモンゴルのバットオチルに判定負け。今回は昨年6月のプロデビュー以来9カ月で4連勝の新鋭・水野の相手を務めた。
水野のセコンドには手塚基伸がつく。1R、中川がパンチを振うと、水野はタックルで倒して金網際で上になり、得意のアームロックを仕掛ける。1分経過前にこの体勢となり、そのままラウンド終了までアームロックでの一本を狙い続ける。記者採点は水野。
2Rは一転して中川のターンに。またも水野がタックルを仕掛けるが、金網際で耐えた中川は、ギロチンチョークで迎撃し、そのままラウンド終了間際までこの体勢で狙い続ける。記者採点は中川。
五分で迎えた3R、水野のタックルを中川が切り、金網際で背後からしがみつく。水野はアームロックを狙うが中川は極めの形にはさせず、中盤過ぎには抱え上げて倒して、バックマウントで捕獲し、裸絞めを狙う。終盤、バックキープする中川の腕を水野は取ろうとするが、中川は対処して外し、水野をうつぶせにさせてから、右のパウンドを連打し、好印象を作る。残り1分を切り、水野は脱出し、立った中川を金網に押し込み、ようやく主導権を握るが、中川は耐えて終える。記者採点は中川。合計29-28で中川。ジャッジは割れたが、2者が中川を支持し、中川が判定勝ちした。
なんとか勝利をものにした中川は、直前の試合で一本勝ちしたチハヤフル・ヅッキーニョスに対戦を要求し「ジムの先輩2人がやられているので敵を取りたいです」「GLADIATORを盛り上げるのは俺なんで」と話した。中川はボーナス20万円を獲得している。
第8試合 68.5kg契約 5分3R
○チハヤフル・ヅッキーニョス(MIBURO)
×パク・サンヒョン(韓国/MMAストーリー)
1R 4’53” 腕ひしぎ十字固め
当初、チハヤフルはアドニス・セビジェーノ(フィリピン/チーム・ラカイ)と戦う予定だったが、来日不可となり、セビジェーノの欠場の場合に備えスタンバイしていたサンヒョンがチハヤフルと対戦した。契約体重もフェザー級から68.5kgに変更となった。サンヒョンはMMA 16戦8勝(5KO/1一本)5敗1分2無効試合。
1R、チハヤフルはサウスポーで構え、サンヒョンはオーソドックスで構え、スタンドで探り合う状態が続く。中盤、チハヤフルはタックルからテイクダウンを奪うと、バックマウントをキープし、終了間際の立たれても大丈夫なタイミングで腕十字を極めてタップを奪った。
マイクを持ったチハヤフルは「河名マスト(フェザー級)チャンピオンがRoad To UFCで絶対に優勝してUFCに行ってくれると思うんで、その後のGLADIATORは俺に任せろって感じですね。松嶋こよみ選手も来るってことで、どんどん盛り上がってきているんで。もちろん次のチャンピオンは僕です」とアピールした。なお、チハヤフルは今大会のボーナスの最多額の70万円を獲得している。
松嶋こよみ、7.12配信大会に参戦
なお、大会の本戦パート(第8試合以降)に入る前、7月12日の配信限定大会「GLADIATORチャレンジャーシリーズ2」に松嶋こよみが参戦することが発表された。松嶋のビデオメッセージが放送され「ここからLFA、最後にはUFCを目指して闘っていきたいと思います」と話した。
GLADIATORは今年に入ってから、UFCに多数の選手を送り込んでいる米国のLFAとの協力関係を強め、LFAのエド・ソアレス代表はGLADIATORを通じ「LFAでは今春よりGLADIATORで活躍したファイターをMMA界のNCAAである我々のプロモーションで戦う機会を与えることが可能となり、心より嬉しく思っています」との談話を発表していた。松嶋の相手は未定だが、LFA出場に向けてアピールする要素の強い試合となりそうだ。
松嶋は20年までONEに上がり、22年にはRoad to UFCに参戦したが準決勝で敗退。昨年7月のDEEPでは劉獅に1R TKO勝ちしたが、今年1月の堀口恭司主催のTOP BRIGHTSではカルシャガ・ダウトベックに1R TKO負けし、UFCへの道が遠ざかった。4月いっぱいでパンクラスイズム横浜を離れ、浅草に新しくオープンするジム・imaginaryに移籍しての初戦となる。
第7試合 PROGRESフォークスタイルグラップリング 64.4kg契約 5分2R
○上田祐起(Reliable)
×江木伸成(LEOS/パラエストラ広島)
ポイント4-2
第6試合 フェザー級 5分2R
○木村柊也(BRAVE)
×塩津良介(ゼロ戦クラブ)
1R 1’05” TKO
第5試合 バンタム級 5分2R
○南友之輔(BRAVE)
×秋田良隆(KING GYM KOBE)
1R 4’59” TKO
第4試合 フライ級 5分2R
○古賀珠楠(STYLE)
×田中義基(皇子山MMA)
判定2-0
第3試合 ライト級 5分2R
○磯嶋祥蔵(N★TRUST)
×都市弦介(TKエスペランサ)
判定3-0
第2試合 バンタム級 5分2R
×大月宣樹(コブラ会)
○カーヴィ(BURST)
2R 4’45” 裸絞め
※新地魁夢(コブラ会)が前日計量で67.35kgと大幅超過し失格。大月が代役出場
第1試合 バンタム級 5分2R
○ルキヤ(正道会館大河道場)
×小見山瞬(BRUST)
1R 1’05” 裸絞め
オープニングファイト フライ級 5分1R
○伊藤琥大郎(Reliable)
×塩谷尚也(N★TRUST)
1R 1’16” TKO