RISE 7.30 後楽園ホール(レポ):聖愛、村上悠佳にリベンジしQUEENバンタム級初代王者に。松本天志&長谷川海翔、58秒KO勝ちの競演。松本は数島大陸戦、長谷川は風音戦を熱望
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム中野
本場のムエタイ、教えます。初心者、ダイエット目的の方も大歓迎!まずは見学・体験を!
RISE 170
2023年7月30日(日)後楽園ホール
レポート:井原芳徳
第11試合 メインイベント RISE QUEENバンタム級(55kg)王座決定トーナメント決勝戦 3分5R(無制限延長R)
×村上悠佳(TEAM TEPPEN)
○聖愛[せいな](魁塾/RISE QUEENフライ級6位、WMC女子日本スーパーフライ級王者、元ミネルヴァ同級王者)
判定0−3(和田46-50/朝武46-50/北尻46-50)
※聖愛が王者に
村上は極真空手がベースでプロキック戦績12戦9勝(1KO)3敗。那須川天心、寺山日葵を輩出したTEPPENに所属する。デビュー時から57kg付近で戦っていたが、昨年10月よりバンタム級(55kg)に下げ、昨年10月のワンマッチではパワー差を活かしつつ、聖愛に判定勝ち。5月大会でのQUEENバンタム級王座決定トーナメント準決勝ではKOKOZに判定勝ちした。
聖愛は18戦11勝5敗2分(2KO)。RISEではYAYAウィラサクレック、KOKOZ、村上に敗れたが、他団体では1階級下のスーパーフライ級でミネルヴァ、WMCの王座を獲得。5月のQUEENバンタム級王座決定トーナメント準決勝では神谷優良に判定勝ちしている。
1R、村上が中央付近に立ち、聖愛が回り、お互い離れてローや前蹴りを出すが、まだ慎重な攻防が続く。終盤は聖愛が中央側に立つようになるが、まだ静かな攻防のままだ。記者採点もオープンスコアのジャッジもイーブン。
2Rも同様の出だしでローを蹴り合う状態から始まるが、聖愛が中央から詰めて右ストレートを当てると、村上はコーナーまで下がり、聖愛はチャンスを逃さずパンチの連打で倒しにかかる。中盤にも聖愛が詰めてパンチを連打。終盤は村上が持ち直し距離を取って右ローを当てるが、中盤までの悪印象を変えるほどにはならない。記者採点もジャッジ3者も聖愛。
3R、流れをつかんだ聖愛は離れた状態から右ローを的確に当てつつ、時折詰めてパンチをまとめ主導権を維持する。村上も時折ローを返すが攻撃をまとめることができない。
4Rも聖愛が右ロー、詰めてのパンチ連打で攻め続け、左ミドル、ローも絡め追い詰める。5Rも聖愛がパンチ、ローを当て続け主導権を維持する。村上は大崩れはしないが防戦から抜け出せず、最後は右ミドルをもらってスリップして終了する。3R以降、記者採点・ジャッジ3者ともに聖愛。記者採点合計46-50で聖愛。ジャッジ3者も同じ採点で、聖愛が完勝でリベンジを果たすと共に、悲願のRISE王座奪取を果たした。
ベルトを巻いた聖愛は応援してくれた人たちに感謝の言葉を述べた後、「一度負けた相手というのもありましたけど、準決勝の後のコメントとかで『こんなんでタイトルマッチできるんか』とか書かれたのが悔しくて、厳しい練習して、その前に大学の教育実習に行ったり、ハードな毎日を送っていました。でも魁塾のみんなが支えてくれたのでベルトが取れたと思います。もっと強くなるので、バンタム級チャンピオンになりました魁塾の聖愛をよろしくお願いします」と、時折涙声になりながらもアピールした。
第10試合 セミファイナル フライ級(51.5kg) 3分3R(延長1R)
○松本天志(HAWK GYM/2位、RISE NEW WARRIORSフライ級トーナメント2023優勝)
×弾丸風太(TEAM KAZE)
1R 0’58” KO (左ストレート)
松本は年2月に行われたRISE NEW WARRIORS フライ級トーナメントに出場。高校生の4選手による争いの中で、初戦は空龍に判定勝ちし、決勝では塚本望夢を3R左アッパーでKOして優勝し、賞金100万円を獲得した。この春高校を卒業し、半年ぶりの試合となる。
弾丸は福岡出身でRISE WESTを主戦場にしてきた20歳。8戦5勝(2KO)2敗1無効試合。
試合は順当に松本がレベルの差を見せつける内容に。1R、弾丸が前に出て来るが、サウスポーの松本は左回りでステップして距離を取り、左ストレート、ミドル、テンカオを的確に当てる。さらに左ボディストレートもヒット。それでも弾丸が詰めて来るが、松本は右に回ってから、パンチのコンビネーションの中で左ストレートを弾丸のアゴにクリーンヒットしダウンを奪う。弾丸は立とうとしたが腰から崩れ落ち、松本のKO勝ちとなった。
松本は主催者や弾丸に感謝の言葉を述べ「2月のトーナメントからやっと試合できたんですけど、怪我も無いんで、田丸(辰)選手も試合決まってますんで、1位の数島大陸選手とやりたいんでよろしくお願いします」とアピールした。
第9試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
×翼(TARGET/2位、元ジャパンキック・バンタム級王者)
○長谷川海翔[かいと](誠剛館/8位、DEEP☆KICK -53kg王者)
1R 0’58” KO (左ストレート)
翼はジャパンキックで王者となり、昨年TARGETに移籍しRISEに戦場を移す。昨年10月、花岡竜から番狂わせの白星を奪ったが、12月に佐藤執斗にKO負けを喫し、7カ月ぶりの試合となる。
長谷川は2005年7月2日生まれの18歳ながら、10戦9勝(8KO)1無効試合の快進撃を続ける新鋭。昨年10月のRISE初戦では翼の兄・金子梓と対戦し、1Rからダウンを奪い圧倒したが、偶発的なバッティングにより金子が試合続行不可能となり無効試合となった因縁がある。その後、今年2月のRISEで黒田直也を、6月のDEEP☆KICKで上村雄音をKO。今回は上位ランカーの翼戦が用意され、しっか結果を残す。
1R、両者サウスポーで構え、長谷川が右の前手を突きつつプレッシャーをかけ、序盤から左ストレートを当てる。長谷川がさらにプレッシャーをかけると、翼は左カーフキックを立て続けに蹴ってから左フックを放つ。すると長谷川はカウンターで左フックをヒット。少しひるんだ翼にさらに左フックを当ててダウンを奪う。翼はすぐに立ったがダメージが大きく、再び長谷川が軽く左ストレートを当てると翼は再び倒れ、すぐさまレフェリーがストップした。
完勝の長谷川は「僕が8位で翼選手が2位で、リスクしかない試合を受けて下さった翼選手ありがとうございました」等と感謝を述べつつ「これで2位になったので、あとは3連敗中の1位の風音(かざね)選手と、大﨑(一貴)チャンピオンになったので、次は1位の選手を倒して、その次はチャンピオンになろうと思うので、試合組んでください」と風音を挑発した。
第8試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
×實方[さねかた]拓海(TSK Japan/1位、元WMC日本スーパーライト級王者)
○稲井良弥(TARGET/3位、DEEP☆KICK -70kg王者)
4R 判定0−3(9-10/9-10/9-10)
3R 判定1−0(29-28/29-29/29-29)
第7試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○北井智大(チームドラゴン/ライト級3位)
×北濱精悦(Kickboxing Academy Sapporo/極真連合杯世界空手道選手権2008軽量級優勝)
3R 1’24” TKO (コーナーストップ:右ストレートでダウン後)
第6試合 ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
×宮城寛克(赤雲會/12位、元TENKAICHIウェルター級&ミドル級王者)
○サーシャ・タダヨニ(イラン/TEAM OTA)
1R 2’53” KO (右ハイキック)
第5試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
×中島将志(新潟誠道館/2位、ミドル級10位)
○石川泰市(Ten Clover Gym/5位、Stand Up King of Rookie 2022 -67.5kg優勝)
1R 2’24” KO (右フック)
第4試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○彪司[ひゅうが](TEAM TEPPEN/11位、King of Rookie 2021 -53kg級優勝)
×小只直弥(TBF/ 9+ nine plus lab./AJKNスーパーバンタム級王者)
不戦勝 (小只が前日計量前に救急搬送され欠場。彪司は計量クリア)
第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
×指田 烈(TEAM TEPPEN)
○牧野騎士[ないと](FASCINATE FIGHT TEAM)
判定0-3(28-30/27-30/27-30)
第2試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
○東 蒼馬(MONSTAR GYM)
×内本 築[きずき](team Bonds)
1R 3’00” KO (3ダウン:左ハイキック)
第1試合 オープンフィンガーグローブマッチ 51.5kg契約 3分3R
○Novo(TARGET SHIBUYA)
×ブラックシーサー颯太朗(TEAM TEPPEN)※柿颯太郎 改め
判定3−0(29-28/29-28/30-28)