新日本キック 7.8 後楽園ホール:江幡睦、タフな元ルンピニーランカーに判定勝ち。勝次、再起戦は判定勝ち。重森陽太、ヨーペットを左ミドルでKO
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新日本キック 伊原道場主催「MAGNUM 47」
2018年7月8日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第12試合 54kg契約 3分5R
○江幡 睦 (伊原道場本部/WKBA世界バンタム級王者)
×ペットヤソー・ダープランサーラカム[Phetyaso Dabransarakham] (タイ/元ルンピニー認定フライ級9位、MAXムエタイ55kg級王者)
判定3-0 (宮沢50-45/和田50-46/椎名50-47)
双子の江幡兄弟の兄・睦は3月大会に続く出場。5月31日にはラジャダムナンスタジアムでサントスという選手と戦い引き分け、連勝が10でストップした。弟・塁が6月8日のKNOCK OUTで小笠原瑛作にKO勝ちしたことについて「凄くいい試合で僕自身にも刺激になりました」と話している。今回戦うペットヤソーは15年9月にタイで福田海斗に判定負けしている選手。戦績69戦54勝(8KO)14敗1分の23歳。最近では1月、4月、5月に試合をして判定勝ちしている。
1R、開始すぐから睦は右ロー、左インローを連打し、ロープに詰めての左の奥足狙いのロー、ミドルも当ててペットヤソーを苦しめる。ペットヤソーは組んで肘を狙うが、睦は難なく防御する。
2Rも睦が右ロー、左ミドル、右フック等を何発も当てるが、ペットヤソーはひるまず前に出続け、右膝、右肘をお返し。さすが元ランカーというタフさだ。
3Rも睦が左ボディの連打、右ローの連打でペットヤソーを追い詰めるが、ペットヤソーは前に出て、右膝、右ミドル、右肘を当てる展開を繰り返す。睦の左腕と脇も赤くなり、少し攻め疲れを起こすほどだ。
4R、ペットヤソーは首相撲勝負に持ち込み膝、肘を当てるが、睦は振りほどいてパンチ、ミドルをお返し。だが精度とパワーが落ちており、ペットヤソーはしつこく前に出て、組み付いて肘、膝、右ストレートも当て挽回する。
5Rも睦が攻撃を当て続けるが、ペットヤソーは驚異的な打たれ強さで耐え終了。場内からはペットヤソーに拍手が起こるほどだった。記者採点は4R以外が睦で50-46で睦。完勝とはいえ、倒せなかった睦に笑顔は無く、大会の締めのマイクも無かった。
第11試合 62kg契約 3分3R
○勝次 (藤本ジム/日本ライト級王者)
×ペットシラー・ポー・パタラ[Phetsilara Por.Phathara] (タイ/MAXムエタイ60kg王者)
判定3-0 (30-28/29-27/30-28)
勝次は昨年12月のKNOCK OUTのライト級王座決定トーナメントで森井洋介にKO負け。「クールかつクレバーに闘えていなかった」と反省し、タイでの練習を経て、7か月ぶりにリングに戻る。対するペットシラーは大会パンフレットによると戦績75戦55勝(5KO)18敗2分の29歳。
1R、勝次はパンチから右ローにつなぐ場面はあるが、距離がまだ遠く、ペットシラーも慎重。終盤、勝次がパンチで詰めようとすれば、左右の前蹴りで巧く前進を止める。
2R、ペットシラーがサウスポーから左ミドルを当てて来るが、勝次は右ストレート、右ボディの強打すると、ペットシラーは少しぐらつく。中盤過ぎ、ロープを背にしたペットシラーが左肘を放ってくるが、勝次は左ストレートをカウンターで返し、ダウンを奪うことに成功する。
3Rも勝次が詰めて右ストレートを随所でヒットし続け主導権を維持。だがペットシラーも左ミドルを返し、回ってうまく逃げてしのぎ切る。勝次は倒せなかったが復帰戦を白星で飾った。
勝次は笑顔でマイクを持ち「無事MAXムエタイ王者に勝てました。自分はまだまだ強くなれるし上に行けます。そろそろ僕も世界のタイトルマッチ、挑戦してもいいんじゃないでしょうか」とアピールした。
第10試合 73.5kg契約 3分3R
○斗吾 (伊原道場本部/日本ミドル級王者)
×Tomo (天下一道場/TENKAICHIミドル級王者)
1R 3’19” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる右眉のカット)
Tomoは4月大会で日本ミドル級2位の本田聖典と3Rドローで、今度は王者との試合に。1R、開始すぐからTomoがパンチラッシュを仕掛ける。斗吾は詰められる状況が続くが、左ボディ、右肘を少しずつ返してTomoを下がらせ、左の縦肘をクリーンヒット。右眉あたりを切られたTomoはひるみ、斗吾はパンチと肘のラッシュでダウンを奪う。ゴング直前に和田レフェリーがドクターチェックを要請し、ストップがかかった。
マイクを持った斗吾は「僕は日本ミドル級で一番強いと、これから見せていきます。今、70kgが盛り上がっていますけど、73kgを盛り上げてください」と、ミドル級活性化を熱望した。
第9試合 62kg契約 3分5R
○重森陽太 (伊原道場稲城支部/前日本フェザー級王者)
×ヨーペットJSK (タイ/元BBTVトーナメント王者)
3R 1’16” KO (左ミドルキック)
重森と戦うヨーペットは14年8月に蘇我英樹を下し、16年6月のNO KICK, NO LIFE(現在のKNOCK OUT)で梅野源治と引き分け、16年12月のKNOCK OUT旗揚げ大会で森井洋介に肘でKO負け。昨年11月にNJKFライト級王者のNAOKI、今年1月に日本ライト級1位の永澤サムエル聖光に3R判定勝ちしている。重森は梅野・森井との試合を希望しており、力量を示すには絶好の相手だ。
1R、両者ミドルを当てるが、まだ様子見。2R、お互い蹴り数を少し増やし、重森は左の前蹴りでヨーペットを吹き飛ばす場面も。ヨーペットも重森の蹴り足をつかんでから右ミドルを強打し、まだ重森に主導権を握らせない。
3R、両者とも序盤から蹴り数を上げ、ヨーペットは左ミドルをもらった後、蹴り足をつかんで左ミドルを返すが、顔をしかめており、重森のセコンドから「嫌がったぞ」という声が飛ぶ。すると両者ともミドルとローの応酬となるが、重森が再び左ミドルをヨーペットの脇腹に強打すると、ヨーペットは崩れ落ちて立ち上がれなくなった。
タイ人相手に蹴りで打ち勝った重森は「今回は正念場になってくると思っていました。伊原会長、蘇我選手にWKBAのタイトルマッチで勝った選手に勝ちました。ぜひ僕にもチャンスを下さい」とアピールした。
第8試合 70kg契約 3分3R
○喜多村誠 (伊原道場新潟支部/前日本ミドル級王者)
×RYU謙 (拳狼会/MA日本スーパーウェルター級10位)
1R 2’45” KO (左ローキック)
喜多村を前蹴りで吹き飛ばす場面もあったRYU謙だが、喜多村が左のボディ、左の奥足狙いのローを効かせると顔をしかめるようになり、喜多村が左ローで2ダウンを奪ったところで宮沢レフェリーがストップした。
第8試合の後、5月大会で日本ウェルター級王者となったリカルド・ブラボ(アルゼンチン/伊原道場アルゼンチン支部)のミット打ちが行われた。元々、6月27日にラジャダムナンスタジアムでスーパーウェルター級王座に挑戦し判定負けを喫した緑川創とのエキシビションマッチが予定されていたが、中止となった。ミットは師匠である伊原信一・新日本キック代表が持った。
第7試合 55kg契約 3分3R
○瀧澤博人 (ビクトリージム/元日本バンタム級王者)
×國本真義 (MEIBUKAI/元S-BATTLEバンタム級王者)
判定3-0 (和田30-29/桜井30-28/宮川30-27)
1R、瀧澤が左ミドルを当て続け主導権。終盤になると國本が瀧澤をコーナーに詰め続け、右ローを随所で当てて挽回する。2Rになるとお互いの蹴り数がほぼ互角に。瀧澤はローをもらうとバランスを崩すが、國本はなかなかローを集中できない。3R、國本が右ロー、左ボディを効かせるが、瀧澤も耐えて左ミドルを随所で当て続け終了。記者採点は30-30。ジャッジ3者とも瀧澤を支持し勝利となった。
第6試合 52kg契約 3分3R
×泰史 (伊原道場本部/元日本フライ級王者)
○ローズ達也 (ワイルドシーザー沖縄/WPMF日本フライ級王者)
2R 1’33” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる右まぶたのカット)
1R、サウスポーのローズに対し、泰史が右ボディストレート、右ストレートの連打を数度決め好印象。ローズも時折左ミドルとインローを返す。2R、ローズが左の奥足狙いのローを連打し、下に意識を向けさせた後、左の縦肘をヒット。泰史は右まぶたをカットし、ドクターストップがかかった。
第5試合 ライト級 3分3R
○高橋亨汰 (伊原道場本部/日本フェザー級1位)
×棚橋賢二郎 (拳心館/NKBライト級1位)
1R 2’18” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる額のカット)
伊原道場が新日本キック創設前に加盟していた日本キックボクシング連盟(NKB)との交流戦が今大会からスタート。1R、体格で勝る棚橋が、高橋に蹴りを打たせないよう、開始すぐから前に詰めてパンチを振るう。時折もらう高橋だが、ひるむことなく鋭い左ミドルをボディと腕に返し続け、棚橋の前進に合わせて左の縦肘を合わせるようになり、棚橋が額をカット。1回目のドクターチェックでストップとなった。
第4試合 ライト級 3分3R
○瀬戸口勝也 (横須賀太賀ジム/日本フェザー級2位)
×ジョニー・オリベイラ (ブラジル/トーエルジム/日本ライト級5位)
判定3-0 (30-27/29-27/30-27)
第3試合 62kg契約 3分3R
△渡邉涼介 (伊原道場新潟支部/日本ライト級7位)
△林 瑞紀 (治政館ジム)
判定1-0 (29-29/29-29/30-29)
第2試合 フェザー級 3分3R
○金子大樹 (ビクトリージム/日本8位)
×小田武司(拳之会/NJKF 7位)
判定2-0 (29-28/29-28/29-29)
第1試合 フェザー級 3分2R
×平塚一郎 (トーエルジム)
○瀬川 琉 (伊原道場稲城支部)
判定1-2 (19-20/18-20/20-19)