BOM 12.11 横浜大さん橋ホール(レポ):吉成名高、空龍を5R完封し判定勝ち。奥脇竜哉が復帰戦KO勝ち。Road to ONEトーナメントは北野克樹×引藤伸哉、鈴木真治×KJヒロシ、羅向×レンタ、馬渡亮太×吉成士門で来春決勝
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Road to ONE Japan & Shimizu presents BOM 37
2022年12月11日(日)横浜大さん橋ホール
レポート:井原芳徳
BOM 37/吉成名高、空龍を5R完封し判定勝ち。奥脇竜哉が復帰戦KO勝ち
第8試合 メインイベント 51.1kg契約 3分5R
○名高・エイワスポーツジム[吉成名高](エイワスポーツジム/タイ国プロムエタイ協会・WPMF世界・BOMフライ級王者、WBCムエタイ・ナイカノムトム・スーパーバンタム級王者、元ルンピニー&ラジャダムナン認定ミニフライ級王者、元WBC・IBF・WMCムエタイ世界同級王者)
×空龍[くうりゅう](空修会館/RISEフライ級(51.5kg)2位)
判定3-0 (50-46/50-46/50-46)
吉成名高は21歳。日本人で初めてムエタイのルンピニー&ラジャダムナンの2冠を達成。所属先のエイワスポーツジムが主催するBOMには7月大会以来の登場で、前回はタイのプロムエタイ協会フライ級王者のペットニポンに左肘でTKO勝ちした。2年前からRIZINにも並行参戦し、9月の超RIZINでもタイのローカル王者を1R右ボディでKO。11月20日のジャパンキックでもタイのローカル王者を2R左膝蹴りでKOし、18年6月から21連勝中だ。
対する空龍は広島出身の高校3年生。WBCジュニアムエタイ40kg全国王者等の実績があり、昨年9月のKNOCK OUTでは肘無しルールで花岡竜に判定負け。1月のRISEでは数島大陸に判定勝ち。3月のDEEP☆KICKでは塚本望夢に判定負け。4月のRISEの田丸辰戦は無効試合に終わっており、試合はそれ以来8か月ぶりとなる。10月のRISEでの空龍[あろん]とのカードが、名前の漢字が同じことから話題を呼んだが、あろんの負傷により中止となっていた。
名高はタイ人との試合が中心だが、20年のコロナ禍以降は日本人との試合が増え、これまで優心、阿部秀虎、IBUKI BRAVERY、誓、佐藤仁志、石川直樹、白幡裕星をいずれもKOで下している。肘有りルールで戦えるフライ級の日本人の中で名高は何馬身も先を走っている感があり、同体格の実力者の大半はRISEやK-1での肘無しルールで戦っている状況だ。昨年末に浮上した那須川天心戦も、体重とルールの違いで破談となっていた。
今回のBOMでは名高の対戦相手選びが難航していることから、100万円の賞金を用意しての公募が行われたが、それでも決まらず、BOM側からRISEが主戦場の空龍にオファーし試合が決まった。公募の際は52kg契約だったが、空龍の希望により51.1kg契約となった。空龍に合わせ、組んでからのブレイクは早く、つかんでからの攻撃は2回までの特別ルールとなっている。100万円の賞金も無い。
1R、両者ともサウスポーで構え、しばらく見合う状態が続いた後、名高がスピードのある左ロー、ミドルを少しずつ当てるように。空龍は離れた距離から細かく出入りし、右の前手前足を出すが、その先は持ち込めず、早くもローをもらった右の太腿が赤くなる。ムエタイ流儀で名高もまだ攻撃は少ないため、記者採点はイーブン。
2R、名高は変わらず攻撃は少ないものの、しっかりプレッシャーをかけ続けながら自分の蹴りを当て続け、空龍の蹴り足をつかみながら左ストレートも振うように。空龍は軽くローを当てる場面もあるが、ほとんど攻撃を返せない。終盤には名高の左ストレートも空龍の顔面をかすめる。最後は左フックを当て、空龍の蹴り足をすくって倒して終了する。記者採点は名高。
3R、空龍も名高の左のローをすくって倒そうとするが、名高は倒れず、離れて下がるとすぐ右ストレートを当てる。ちょっとしたシーンだが、攻撃と防御の両方で技術、バランス・反応の良さを印象付ける。空龍は胴回し回転蹴りやバックスピンキックといった空手系の大技を狙うが、名高はかわす。中盤、空龍が圧を強めてくれば、首相撲で寸断。終盤には空龍の右ストレートをギリギリでかわし、右の前蹴りとジャブで距離を作りつつ、左ローをヒット。空龍の動きが一瞬止まるとパンチをまとめる。さらに組まない状態からでも左肘を当てるようになり、少しずつ引き出しを広げる。記者採点は名高。
4R、序盤こそ名高は蹴り足を空龍にすくわれて倒されたものの、打撃の有効打は許さない。中盤、名高は左テンカオをヒット。終盤も空龍のパンチを軽々とかわし続け、右ジャブ、左ミドル、膝を的確に当て続け、年下の空龍を翻弄する。記者採点は名高。
5Rも名高はジャブ、前蹴りで距離をキープし、蹴り足をすくって倒しつつ、空龍のパンチをかわし、自分の左ミドル、ロー、肘を随所で的確にヒットし、主導権を維持する。終盤、ムエタイ式に「流し」には入らず、ワンツーでの左ストレートもヒット。空龍の後ろ上段回し蹴りもかわし、最後は名高が左膝を入れて終える。記者採点は名高。合計50-46で名高。ジャッジ3者も同じ採点で、名高が完勝した。
名高は今年に入ってからの連続KOは3で止まったものの、終始空龍の攻めを封じ、自分の攻撃を的確に当て続け、攻防両方のレベルの高さをたっぷりと見せつけた。顔面にほとんど攻撃をもらわず、体のダメージも無く、息も切れておらず、次の日も5R戦っていそうな雰囲気だった。
第7試合 セミファイナル 51kg契約 3分5R
○竜哉・エイワスポーツジム[奥脇竜哉](エイワスポーツジム/WPMF世界・IBFムエタイ世界・ムエサイアムイサーン・ミニフライ王者、元ラジャダムナン同級王者、元WMC世界ピン級王者)
×ネーウィン・コファイタイラン[Newang Kofightthailan](タイ)
1R 0’42” KO (右ローキック)
元ラジャダムナン王者の竜哉は昨年12月のRISE以来約1年ぶりの試合。1R、ネーウィンがサウスポーで構え、パンチを振いながら前に詰めつつ左ミドルを当てるが、竜哉は蹴り足をつかんでから組みつき、落ち着いて対処する。ブレイク後、ネーウィンが左インローを放ってきたが、すぐに竜哉は左ローを返すと、ネーウィンは早くも足が流れ、続けて右ローを当てると、ネーウィンの動きが止まって顔を歪め、竜哉がさらに右ローを連打するとネーウィンはダウンする。ネーウィンが立ち上がれず、竜哉があっさりとKO勝ちした。
第6試合 喜多村引退試合 ミドル級 3分5R
×喜多村誠(ホライズンキックボクシング/元BOM&新日本ミドル級王者)
○松島勲也(MSJキックボクシングジム/KOSスーパーウェルター級王者、元J-NETWORK ミドル級王者)
4R 1’03” TKO (ドクターストップ:肘打ちによるカット)
42歳のベテラン・喜多村は3年前のKNOCK OUTで判定負けした相手で、同じ福岡県太宰府市出身の松島勲也を相手に引退試合を行った。
1R、離れた距離から蹴りを打ち合い、終盤になると詰まってパンチと首相撲が増えるが、まだ均衡状態だ。
2R、喜多村は自分で蹴りを放った際のバランスを崩したり、松島に推したされたりするように。左足首からスネにかけて白いテーピングが見え、踏ん張りも弱く見える。すると終盤、松島が組み際に左の縦肘をヒット。喜多村は眉から出血しドクターチェックを受ける。
3R、松島が序盤から首相撲で崩しを決め、前進する喜多村の攻撃をかわしつつ、自分の左ジャブ、ローを的確に当て続ける。終盤には膝や左肘をヒット。喜多村は額にも傷を負う。喜多村も左ミドルやパンチを当てるが、ヒット数での差は埋まりきらない。
4R、しばらく攻防が進んだ後、40秒過ぎにドクターチェックが入る。眉と額の3か所を大きく切られているのがわかる。再開すると喜多村は逆転を狙って前に出て左ミドルを当てるが、松島も左ミドルを返し、右ストレートを当ててのけぞらせたところで、ソンマイ・レフェリーが再びドクターチェックを要請したところでストップがかかった。喜多村は続けられると抗議したが、しばらくして松島と抱き合い、松島は涙を流しながら喜多村の手を上げ称えた。
試合後の引退式で喜多村は「今日は福岡からも(現在住む)新潟からもいっぱい応援に来てくれて戦えてうれしいです。一番感謝しているのは家族。妻が支えてくれたから42まで続けることができました。BOMという舞台、ONE Championship、日本で一番凄い興行だと思っています。若い選手は目標を持って頑張ってください。今日はありがとうございました」等と話し、10カウントゴングを聞くと、最後は家族と記念撮影した。
第5試合 WMC日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R
○優吾・フライスカイジム(FLYSKY GYM/王者)
×パルコ・レンジャージム(レンジャージム/2位)
判定2-1 (49-48/47-49/49-48)
※優吾が防衛
第4試合 WMC日本フェザー級タイトルマッチ 3分5R
○大翔(ウィラサクレック・フェアテックス荒川/王者)
×しょーい(湘南格闘クラブ/4位)
判定2-0 (49-48/48-48/49-48)
※大翔が防衛
第3試合 WMC日本バンタム級王者決定戦 3分5R
○佐藤九里虎(FAITH/WMC日本スーパーフライ級王者)
×佐野佑馬(創心會/WMC日本バンタム級6位、WKBA日本同級王者)
判定2-0 (49-47/48-47/48-48)
※佐藤が王者に
第2試合 58.5kg契約 3分3R
○亀本勇翔(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Bigbangスーパーバンタム級王者)
×拳太(MSJキックボクシングジム)
判定3-0 (28-27/28-27/29-27)
第1試合 63kg契約 3分3R
○宇宙[そら]・FLYSKYGYM(FLYSKY GYM)
×Yuki Shobukai(尚武会)
判定3-0 (30-26/30-26/30-26)
Road to ONE Japanムエタイトーナメント開幕。馬渡亮太、士門、北野克樹が順当に初戦突破
大会前半の「ROAD TO ONE Japanトーナメント」はオープンフィンガーグローブ着用のONEムエタイルールのトーナメント。4階級で各階級に4選手が出場。今回は一回戦を実施し、決勝は来年春を予定している。階級区分は通常のキック・ムエタイと同じ。水抜き減量を規制するための尿比重検査は無い。試合場はリング。
優勝者は即ONE本戦出場契約とはならないが、来年1月からタイのルンピニースタジアムで毎週開催される「ONEルンピニー」や、各国で行われているROAD TO ONEへの出場可能性が高まり、ONE本戦との契約に一歩近づく。年々層の厚くなるONE本戦で日本勢がMMA含め苦戦する現状、単にこのトーナメントを勝ち進むだけでなく、ONE本戦で戦える素質を示すことも重要だ。
出場メンバーはBOMを主戦場とする選手や、複数のタイトル獲得経験者が主体だが、「下剋上枠」として各階級1枠が設けられ、実績で劣っていても一発のパンチが強かったり試合が面白いと評価された選手が抜擢されている。
第8試合 ROAD TO ONE JAPANウェルター級ムエタイ日本トーナメント1回戦 3分3R
○引藤伸哉(ONE’S GOAL/ムエサイアムイサーン・ウェルター級王者、元WMC日本&WPMF日本同級王者)
×高橋幸光(TSK japan/元BOMウェルター級王者、元WMC日本スーパーライト級王者、元MA日本&J-NETWORKライト級王者)
判定3-0 (29-28/29-28/30-28)
ウェルター級は優勝候補・北野克樹が、磐石の強さを見せつけ決勝へ。34歳の引藤も高橋とのベテラン対決を制し決勝に進んだ。
1R、両者サウスポーで構え、引藤が中央に立つ時間が長く、右ミドル、左ローを積極的に出す。引藤のクリーンヒットや連打はまだ少ないが、高橋は攻撃自体が少なく印象が悪い。記者採点は引藤。
だが終了間際、引藤の突き出した手の指先が高橋の右目に入り、高橋は一瞬背を向けて痛そうにするが、大成敦レフェリーは続行する。高橋は集中力を切らさず、その先の攻めは許さず十数秒後に終了のゴングが鳴ったものの、インターバル中は右目を痛そうにしている。残り時間が少なかったとはいえ、OFGだと目に指が入りやすいため、レフェリーが続行させたことには疑問が残った。MMAも裁いているレフェリーなら、このシーンでの判断は違っていたかもしれない。
2R、引藤が右フックを序盤から当てるが、中盤、高橋も右のボディストレート、前蹴りを立て続けに当て、右のバックスピンキック、ミドルの連打にもつなげ、少し流れを引き寄せる。右目のダメージも収まってきた様子だ。終盤も高橋が左右のボディストレート、左ストレートを的確に当て続け、優位を維持して終える。記者採点は高橋。
3R、挽回を狙う引藤は、序盤から前に出て、左膝を当てるが、高橋も得意の二段式の左ミドルや左ストレートを返し一歩も引かない。中盤、高橋が左ストレートを当て、引藤の蹴り足持つかみつつ崩しも決める。さらに詰めると顔面とボディにパンチを連打するが、引藤も左フック、左肘をお返し。終盤はお互い疲れが溜まった様子で、クリンチが増え、最後は高橋が崩して試合を終える。記者採点は高橋。合計28-29で高橋。接戦だったせいもあってか、ジャッジは3者とも引藤を支持し、引藤の判定勝ちとなったが、高橋もONEムエタイルールへの適性の高さを印象付ける試合内容だった。
第7試合 ROAD TO ONE JAPANウェルター級ムエタイ日本トーナメント1回戦 3分3R
○北野克樹(誠至会/WPMFインターコンチネンタル・WBCムエタイ日本・チャクリキインターコンチネンタル・スーパーライト級王者、元NJKF同級王者)
×与儀竜也(BOM SPORTS GYM 沖縄/WMC日本ウェルター級王者/下剋上枠)
判定3-0 (30-26/30-26/30-27)
1R、北野がプレッシャーをかけ、左ミドル、右ローを随所でヒット。左ハイはブロックされ続けるが、与儀の手首あたりに当てる。グローブが小さい分、ダメージの負い方も少し違う可能性もあるだろう。記者採点は北野。
2R、北野は蹴りを当てつつ、首相撲で崩しも決めるように。すると中盤、首相撲で左膝を当てた直後、左肘打ちにつなげると、不意を打たれた与儀は腰から崩れ落ちダウンする。与儀はダメージは小さい様子だが、北野は自信を得た様子で、組んでの膝、崩し、左ミドルの積極性をさらに増し、主導権を維持する。記者採点は10-8で北野。
3R、北野は開始すぐから右テンカオを当て、組んでの膝、崩しも決める。中盤には左膝の連打から右肘につなげ、またも与儀をフラつかせる。終盤も顔面狙いの左前蹴りも当て、蹴り技で与儀の前進を封じ終了する。記者採点は北野。合計30-26で北野。北野が完勝で決勝に進んだ。
第6試合 ROAD TO ONE JAPANスーパーライト級ムエタイ日本トーナメント1回戦 3分3R
×クボマサヤ(PHONIX/WMCインターコンチネンタル・スーパーライト級王者)
○KJヒロシ(Y’ZDジム沖縄/WMC日本スーパーライト級2位、RKA・DBSスーパーライト級王者、RKA・西日本統一ライト級王者)
3R 2’36” KO (右フック)
スーパーライト級はKJヒロシと鈴木真治が、フィジカルの強さを存分に印象付け決勝に進んだ。
1R、サウスポーのクボに対し、オーソドックスのKJが序盤から詰め、パンチの連打をまとめる。中盤には右ハイもヒット。組めば右肘も当てる。終盤には首相撲から右膝を連打。コーナーに下がらせ左右のストレートも当て、トータルで差をつける。記者採点はKJ。
2R、クボも接近戦で左ストレートを当てるようになり、KJは鼻血を出すが、圧力は落ちず、前に出てパンチを当て、組めば膝を当て、手数では上回る。クボは左ハイを度々出すがブロックされるようになり、攻撃が減ってしまう。記者採点はKJ。
3RもKJが前に出て、組んで膝を連打し、崩しも度々決めるように。クボはイケイケのKJの勢いの飲まれている感がある。すると中盤、KJが右テンカオを当ててから、右フックにつなげてクボを倒し、ダウンを奪う。クボは立ち上がるが、気持ちは折れかかっている様子で、KJが左フックを当ててひるませると、右膝、右フックを立て続けにヒット。クボは立ち上がったがひるみ、レフェリーがストップ。KJがKO勝ちした。終了と同時にKJは号泣。しっかり倒しきれたことは、決勝に向けて自信となるだろう。
第5試合 ROAD TO ONE JAPANスーパーライト級ムエタイ日本トーナメント1回戦 3分3R
○鈴木真治(フジマキックムエタイジム/スック・ワンキントーン・スーパーライト級王者、元J-NETWORK同級王者)
×八尋開人(RAOU GYM/KPKB(九州プロキックボクシング)スーパーライト級王者)
2R 1’15” KO (左肘打ち)
1R、鈴木がプレッシャーをかけ続け、八尋が回る構図が続く。鈴木はなかなか八尋を捕まえられないものの、右ローを随所でしっかり当て続ける。記者採点は鈴木。
2Rになると、1Rのローが効いてきたか?八尋はステップが少しぎこちなくなる。鈴木は変わらずプレッシャーをかけ続けると、右フックをヒット。八尋が少しひるむと、鈴木はその隙を逃さず、パンチラッシュから組んで右肘を当てつつ押し倒す。さらに組んで右膝を当ててから、右肘を連打し、さらに左の縦肘を連打すると、八尋はダウン。八尋はコーナーを背にグッタリとしており、大成レフェリーがストップ。ベテラン鈴木の完勝だった。
第4試合 ROAD TO ONE JAPANライト級ムエタイ日本トーナメント1回戦 3分3R
○羅向[らむ](ZERO/WMC日本ライト級王者)
×虎二郎・FLYSKY GYM(FLYSKY GYM/WMC日本スーパーフェザー級1位/下剋上枠)
1R 1’11” KO (左ストレート)
ライト級は羅向がインパクトを残し、テクニシャンのレンタとの決勝に進んだ。
1R、羅向がサウスポーで構え、じわじわプレッシャーをかけて虎二郎をコーナーに詰める。羅向が左ローを当てると、虎二郎は右ローを返すが、羅向はすぐに左ストレートを返し、アゴにクリーンヒット。虎二郎はうつぶせでダウンする。虎二郎は立ち上がったがダメージが大きく、羅向がパンチラッシュから左ストレートを再びクリーンヒットし2度目のダウンを奪ったところで岡林レフェリーがストップした。
第3試合 ROAD TO ONE JAPANライト級ムエタイ日本トーナメント1回戦 3分3R
○レンタ・ウォーワンチャイ[松井蓮汰](ウォーワンチャイプロモーション/WMCインターコンチネンタル&WPMFインターナショナル・ライト級王者)
×梅沢武彦(東京町田金子ジム/WMCインターコンチネンタル・スーパーフェザー級王者、NJKF同級1位・元王者)
判定2-0 (大成29-28/ソンマイ29-29/岡林29-28)
1R、均衡状態が続くが、終盤にレンタが左肘、右ストレートを立て続けに当て、蹴り足をすくって倒し、若干だが優位で終える。記者採点はレンタ。
2R、序盤からレンタが肘を度々当て、組んで崩しを決め引き続き優勢。梅沢は右まぶたを切られ出血する。記者採点はレンタ。
3R、レンタは意外にもパンチ主体に切り替えると、逆に被弾し少し苦しそう。だが中盤以降はパンチを返し、右ミドルも随所で当て盛り返して終了する、記者採点は梅沢。合計29-28でレンタ。ジャッジ1者はイーブンとしたが、2者はレンタを支持し、レンタが判定勝ちした。
第2試合 ROAD TO ONE JAPANフェザー級ムエタイ日本トーナメント1回戦 3分3R
○馬渡亮太(治政館/WMOインターナショナル・スーパーバンタム級王者、元ジャパンキック&タイ・チェンマイスタジアム・バンタム級王者)
×Gang-G[ギャンジー](ゴリラジム/WMC日本スーパーバンタム級2位、大和キック-55kg王者/下剋上枠)
判定3-0 (30-27/30-27/30-26)
フェザー級は本命・馬渡、対抗・士門が順当に圧勝で初戦を突破した。
1R、Gang-Gが開始すぐからパンチを振りながら詰めてきたが、馬渡は落ち着いて首相撲で捕まえてから突き放し、左ハイ、右ローを的確に当てる。それでもGang-Gは前に出るが、馬渡は右ロー、左ジャブ、首相撲での膝連打、崩しで圧倒する。終了間際にはGang-Gが詰めてきたタイミングで左ジャブを合わせて倒し、ダウンを奪う。
2Rも同様に馬渡が膝、ミドル、ローを的確に当て続け主導権を維持。3Rはガムシャラに前に出るGang-Gの右フックを序盤にもらう場面もあるものの、以降は膝、肘を度々当て、肘でGang-Gの頭も切り裂き、反撃を封じ判定勝ちした。記者採点は30-26で馬渡。
第1試合 ROAD TO ONE JAPANフェザー級ムエタイ日本トーナメント1回戦 3分3R
○士門・PKセンチャイ[吉成士門](P.K.センチャイムエタイジム/WPMFインターナショナル・スーパーバンタム級王者、WMCインターコンチネンタル・バンタム級王者、元WMC日本フライ級王者)
×佐野貴信(創心会/元WMC日本フェザー級王者)
2R 2’27” KO (左フック)
士門は吉成名高の従弟で高校2年生。名高と同じエイワスポーツジムで練習している。
1R、リーチとスピードで勝る士門が、前蹴りとミドルを出して距離を取りつつ、左右のストレート、左ボディストレートを随所でヒットし好印象を残す。
2R、士門が距離を取って右ミドルを当て続けつつ、崩しも決める。終盤には左ストレートをヒット。佐野はバランスを崩す。すると士門は前に出て組み付き、左右の膝をボディに連打すると、佐野は倒れる。大成レフェリーはダウンとはみなさなかったが、ダメージを負っているのは明らか。士門が左のショートフックの2連打でしっかり倒し、今度はダウンが宣告される。佐野は立ちかけたがフラついており、すぐさまレフェリーがストップ。士門が完勝で初戦を突破した。