KNOCK OUT 10.4 後楽園ホール:鈴木千裕、橋本悟を45秒KO。安本晴翔&仲山大雅もベテラン勢を圧倒
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KNOCK OUT×REBELS
2019年10月4日(金) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 メインイベント REBELSルール(肘無し・首相撲制限あり) 64kg契約 3分3R(延長1R)
×橋本 悟(橋本道場/INNOVATIONスーパーライト級王者/63.7kg)
○鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺/パンクラス・ネオブラッド・トーナメント2018フライ級(56.7kg)優勝/63.8kg)
1R 0’45” KO (パンチ連打)
REBELS -60kg級王者・鈴木宙樹の弟・千裕は、MMAのパンクラスのネオブラッド(新人王)トーナメントで昨年優勝後、今年からキックに転向し、シュートボクシングとREBELSで2戦2勝(1KO)している20歳。対する橋本は今回40戦目の33歳。山口元気プロデューサーによると、橋本道場の橋本敏彦会長から「悟には逃げる選手じゃなく、真っ向勝負してくれる選手がいい」と言われ、まだキャリアの浅い千裕を用意。山口氏は「勝つとは思わなかった」とのことだが、千裕が真っ向勝負で橋本をあっさりと粉砕することに。
1R、右ローの応酬の後、千裕が右ハイを放つと、橋本はブロックするが、千裕はすぐ距離を詰めてパンチラッシュ。重みのあるパンチを的確に当て、橋本を後退させる。千裕はノンストップで当て続け、コーナーに詰めても当て続けて、わずか45秒で橋本をマットに沈めた。
完勝の千裕は、兄の宙樹に肩車され「これがメインだ」と叫ぶと、マイクを持ち「ある方に挑戦状をぶつけたいです。丹羽圭介選手、チャンピオンになりたいんでお願いします」と、REBELS -63kg級王者の丹羽に対戦要求した。
山口元気プロデューサーは千裕の王座挑戦について「丹羽君のスケジュールが埋まっているので来年ぐらいかなと。インパクトがあるので面白いと思う」と話した。「期待の新人が出てきた」と千裕を評価しつつも「負けたとは言え、僕は橋本悟ファンなので、最後の死に場所にこのリングを選んでもらいたい」と、キャリア終盤に差し掛かったベテランの橋本にも敬意を表した。
第7試合 セミメイン 57kg契約 3分5R
○安本晴翔(橋本道場/REBELS-MUAYTHAIフェザー級王者/57.0kg)
×新人(E.S.G/WBCムエタイ日本統一フェザー級王者/56.85kg)
1R 2’01” TKO (3ダウン:右ストレート)
安本は8月の大田区総合体育館大会で駿太をKOし、大会のMVPを獲得した19歳・17戦14勝(5KO)1敗2分の新鋭。今回も31歳・41戦目のベテラン相手に圧巻の強さを見せつける。
開始すぐ、サウスポーからの左ハイを当て、その後も自在に左のミドル、三日月蹴りを当て続けると、左フックを効かせ下がらせてから、左右のパンチの連打でダウンを奪う。新人のダメージが大きく、その後も安本がパンチの連打で2ダウンを重ね完勝した。
安本は「2回連続でKOできてスッキリしています。これからも僕のことを注目してくれれば最高ですね。最高!」と話したが、たどたどしい口調のため、場内からは笑いが起きた。
第6試合 52kg契約 3分5R
×石川直樹(治政館ジム/ジャパンキック・フライ級王者、スックワンキントーン・スーパーフライ級王者/51.95kg)
○仲山大雅(RIOT GYM/WBCムエタイ日本統一&RKAフライ級王者/52.0kg)
3R 0’56” TKO (ドクターストップ:右まぶたのカット)
仲山は今日が21歳の誕生日。石川は33歳で、メインとセミ同様、いわゆる天心世代が30代を圧倒する試合に。1R、仲山がサウスポーに構え、オーソドックスの石川にじわじわ圧をかけ、左ミドルを当てる。お互い慎重で、石川が得意な首相撲も度々あるが、ほぼ互角だ。記者採点イーブン。2者が仲山につける。
2Rも仲山が圧力をかけて左ローを当てた後、コーナーに詰め、左ハイをクリーンヒットでダウンを奪う。その後も左ロー、ハイ、膝等で石川を追い詰める。途中、バッティングで石川が右まぶたをカットする。
3R、仲山が肘とパンチを当てるなどして攻め続けていると、石川の傷口が広がり、1回目のドクターチェックでストップがかかった。やや不運な結末だったが、アクシデントが無かったとしても、仲山の優位が揺るぐ可能性は低い試合内容だった。
仲山は「12月22日にK-SPIRITという沖縄で一番大きな大会のメインで、KNOCK OUTにも出たことのあるタネ♡ヨシキ選手と戦います。沖縄まで見に来てください。東京でいつも応援してくれる皆さんの声援が力になります」と話した。
第5試合 52.5kg契約 3分3R
○大﨑孔稀(OISHI GYM/WMC日本&J-NETWORKスーパーフライ級王者/52.45kg)
×濱田 巧(team AKATSUKI/52.45kg)
判定3-0 (和田30-28/センチャイ30-28/少30-27)
1R、ローの打ち合いが続く中で、濱田はセコンドの良太郎の指示通り、カーフキック(スネを狙うロー)も多用する。孔稀はローだけでなく、ミドル、ハイも巧みに打ち分け、膝や肘も駆使。濱田も終盤にはバック肘を出す。
2Rも同様な構図が続き、濱田のカーフで少し孔稀がひるんだが、孔稀が左ボディ、左テンカオを効かせると、次第に攻撃が増え、パンチと肘のヒットも増やし、濱田を追い詰める。終盤には右フックでスリップさせる。3Rも孔稀が左の膝蹴り主体で主導権を維持。濱田はバック肘を多用するが動きを読まれ続け、最終的には孔稀が格の違いを見せつけた。
大会後の総括で山口プロデューサーは、仲山、孔稀の勝利について「スーパーフライ級のトーナメントが十分考えられる」と発言した。
第4試合 REBELSルール(肘無し・首相撲制限あり) 女子46kg契約 3分3R(延長1R)
×MIREY(HIDE GYM/J-GIRLSピン級王者/45.70kg)
○ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/45.95kg)
判定0-3 (山根29-30/センチャイ27-30/和田27-30)
MIREYはKNOCK OUT初参戦の23歳で、キック戦績7戦4勝2敗1分。1R、MIREYがパンチで前に詰め、長身のぱんちゃんが距離を取って左右のミドル、前蹴り主体の攻め。まだどちらも互角だだが、ぱんちゃんは少し鼻血を出す。
2Rも同様の構図の中で、ぱんちゃんはクリンチになれば膝を連打するように。終盤には叫びながら飛び蹴り、飛び膝も出し、積極的に攻める。だがまだMIREYも崩れない。
3R、開始すぐにぱんちゃんは顔面狙いの前蹴りをクリーンヒットし、その後も蹴りとパンチを立て続けに当て優位に。MIREYは鼻血を出し、ドクターチェックを受ける。再開後、MIREYは勢いよく前に出続けパンチを振るうが、ぱんちゃんもパンチと膝を返し、終盤にも顔面への前蹴りを当て、優位を維持し、判定勝ちした。記者採点は3Rだけぱんちゃんにつけ29-30。
第3試合 70kg契約 3分3R(延長1R)
×喜多村誠(伊原道場新潟支部/元新日本キック・ミドル級王者/69.75kg)
○松島勲也(MSJキックボクシングジム/J-NETWORKミドル級王者、KOSスーパーウェルター級王者/69.70kg)
判定0-3 (山根28-30/秋谷28-30/和田28-30)
両者ともKNOCK OUT初参戦。松島は福岡のKOSを主戦場としキック19戦18勝1敗。1R、喜多村はローキック主体、松島は左ボディ主体の攻め。喜多村は右肘、松島はバックハンドブローも織り交ぜる。
2R、松島はスイッチしつつ左ミドルを多用し、左ボディも織り交ぜる。喜多村は左ロー、組んでの膝主体。若干喜多村が削られてきている印象か。
3Rも松島が左ミドルを軸にしつつ、左ボディ、右フック、右肘などを積極的に当て続け、最後まで疲れを見せず主導権。喜多村は時折スリップし、攻撃が減ってしまう。結局2Rと3Rのポイントを松島が取り判定勝ちした。
第2試合 REBELSルール(肘無し・首相撲制限あり) 60kg契約 3分3R
×古谷野一樹(クロスポイント古河/元REBELS 57.5kg級王者/59.8kg)
○恭介(インスパイヤードモーション/59.85kg)
判定0-3 (和田28-30/秋谷28-30/少28-30)
1R、恭介がスイッチをしつつ、右ローを効かせ、膝、ミドルも当て主導権。2Rもしばらく恭介が優位だったが、次第に古谷野が接近戦でパンチを当てる場面が増える。3Rも古谷野がパンチを振るうが、恭介が膝蹴り、胴廻し回転蹴り等を随所で巧く当てて好印象を残し判定勝ちした。
第1試合 52kg契約 3分3R
△空龍[あろん](伊原道場新潟支部/新日本フライ級2位/51.75kg)
△心直[しんた](REON Fighting Sports Gym/51.9kg)
判定0-1 (秋谷29-30/センチャイ29-29/少29-29)
18歳同士(空龍は早生まれ)の第1試合。1R、空龍が積極的に蹴りを出し続けるが、終盤、心直がサウスポーからの蹴りをまとめ持ち直す。2Rもその流れで、心直がやや蹴り数多く攻め優位に。3R、空龍が右フックで心直をひるませ、その後もパンチで追い詰める。結局これで追いつく形となりドローに終わった。
オープニングマッチ2 REBELSルール 80kg契約 3分3R
×マニー・センチャイジム(センチャイムエタイジム/79.55kg)
○豊 圭一(FIGHT CLUB 428/79.6kg)
2R 1’18” TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)
オープニングマッチ1 K.Oトライアウト特別育成枠選考試合 REBELSルール 90kg契約 3分2R
×えっちゃん(リバーサルジム東京スタンドアウト/88.2kg)
○門馬祐輔(秀晃道場/83.30kg)
判定0-3 (センチャイ19-20/少19-20/山根19-20)