GRACHAN 12.4 幕張メッセ(レポ):上田幹雄、MMA 2戦目は12秒左ハイKO勝ち。川中孝浩、渡辺良知に膝十字でリベンジ。伊藤空也、韓国の選手に判定勝ち
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GRACHAN 58
2022年12月4日(日)千葉・幕張メッセ 国際展示10ホール
レポート&写真:井原芳徳
上田幹雄、MMA 2戦目は12秒KO勝ち
第8試合 無差別級 5分2R
○上田幹雄(BRAVE/極真会館全世界空手道選手権2019優勝)
×ソン・ムジェ(韓国/チーム・ホン)
1R 0’12” TKO (レフェリーストップ:左ハイキック)
上田は極真会館(松井章奎館長)の19年の世界大会で優勝し、日本人として16年ぶりに世界王者になる快挙を成し遂げた。昨年9月のGRACHANの大会の中でMMA転向を表明。今年4月のRIZINでのMMAデビュー戦では髙阪剛を蹴りで追い詰めるも、右のクロスカウンターをもらい逆転KO負けした。2戦目の相手・ソンは韓国のセミプロの試合で6戦6勝し今回がプロデビュー戦となる。
試合は大方予想された通り、上田の完勝に。1R、開始すぐから上田が左のローを当てると、ソンは突っ込んできたが、上田はかわすと左ハイをクリーンヒット。ソンはダウンし、上田が上からパウンドをまとめようとしたところでレフェリーがストップした。
マイクを持った上田は「4月のデビュー戦で皆さんの期待を裏切り、一から作り直しました。空手の強さを証明するため、必ず総合世界一のチャンピオンになります」とアピールした。
川中孝浩、渡辺良知に膝十字固めでリベンジ
第16試合 メインイベント ウェルター級(ノンタイトル戦) 5分2R
○川中孝浩(BRAVE/GRANDウェルター王者)
×渡辺良知(SILVER BACK HOUSE)
2R 1’30” 膝十字固め
川中は長年DEEPとGRACHANに並行参戦。昨年11月のRIZIN TRIGGERではストラッサー起一に1R肩固めで一本負けしたが、5月のGRACHAN品川大会では長岡弘樹に判定勝ちしGRANDウェルター級王座を奪取した。
渡辺は現在37歳。DEEPを長年主戦場とし、GRACHANに初登場。川中には19年9月のDEEPで判定勝ちしているが、2R制でジャッジ3者とも19-19とつけ、マスト判定で川中につける、僅差の勝利だった。その4か月後、渡辺は住村竜市朗に一本負けし、それから2年半ぶりの今年5月の復帰戦では1Rにコマネチゆうたの目に渡辺の指が入ってしまいノーコンテストとなり、勝ち星から遠ざかっていた。
1R、開始すぐから川中が渡辺をタックルで押し込むが、渡辺が足を掛けて倒すと金網際で押さえサイドを取る。川中が脱出し、パンチが交錯すると、川中はスリップ。渡辺が上になると、川中は足をつかんで関節技を狙うが、渡辺は防御する。川中が足をつかんだ手を離せば、渡辺はすぐにハーフバックで押さえる。川中はスタンドに戻すが、すぐ渡辺が押し込み、足を掛けて倒し、またもハーフで押さえる。終盤、川中は脱出すると、金網際で押さえながら右のパウンドを連打し反撃する。渡辺優位が続いたが最後は川中が好印象を残して終える。
2R、序盤にパンチが交錯するとバッティングとなり、渡辺の回復のために一時中断する。すると再開後、渡辺の右ストレートがさく裂し、川中はダウンする。渡辺はパウンドを連打するが、ハーフガードになりかけた場面で、川中はまたも足をつかんで関節技を狙う。すると膝十字固めがガッチリを極まる。渡辺は耐え続けたものの、川中は極め続け、最後は渡辺がタップ。川中がピンチを乗り越え逆転勝ちすると、ケージサイドに集まった川中の応援団は大喜びした。
マイクを持った川中は「再戦は絶対勝ってやるという気持ちが強くて、危ない場面もあったんですけど、練習した技が決まってうれしいです。まだまだ練習が足りないので、次は強い僕を見せます」とアピールした。
伊藤空也、韓国の選手に判定勝ち
第15試合 セミファイナル バンタム級 5分2R
○伊藤空也[くうや](BRAVE/元GRACHANバンタム級王者)
×イ・ハンヒョン(韓国/AWE/Crazy Gwang Gym)
判定3-0 (山崎=伊藤/太田=伊藤/出口=伊藤)
伊藤は昨年12月のGRACHANで手塚基伸に1R腕十字で一本負けし、GRACHANバンタム王座から陥落して以来となるGRACHAN出場。3月のRIZIN LANDMARKで魚井フルスイングに判定勝ちして以来8カ月ぶりの試合となる。ハンヒョンは1990年1月18日生まれの22歳。ムエタイがベースで構えはサウスポーで、MMA戦績は不明という情報がGRACHAN事務局から入っていたが、試合では打撃よりもグラップリングスキルの高さを発揮する。
1R、伊藤が序盤から引き込んでギロチンを狙うが、ハンヒョンは対処する。スタンドに戻り、伊藤がタックルで倒し、金網際で押さえると、パウンドと肘を度々当て、ハンヒョンは右まぶたから出血する。ハンヒョンは下から三角絞めや腕十字を狙うが、伊藤も腕十字を狙いハンヒョンを追い詰める。
2Rも伊藤がテイクダウンを奪うと、マウントに近い状態でハーフで押さえる。中盤には足を抜いてマウントを奪い、肘とパウンドを連打する。終盤、ハンヒョンがTKシザースで脱出を狙うと、伊藤はトップポジションに戻り、そのまま押さえ続け終了する。ジャッジは3者とも両ラウンド主導権を握り続けた伊藤を支持し、伊藤の判定勝ちとなった。
マイクを渡された伊藤は「来年につなげ、RIZINに出て、ベルトも奪い返して、一個一個片づけたいです」と話し、巻き返しを誓った。
ロクク・ダリは判定勝ち
第14試合 ライト級 5分2R
○ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国/TRI.H Studio/元GRANDウェルター王者)
×林RICE陽太(パラエストラ森ノ宮)
判定3-0 (出口=ダリ/山崎=ダリ/梅木=ダリ)
1R、両者サウスポーで構え、見合う状態が続き、林が左ミドルを当てるが、ダリは蹴り足をつかんでか左フックを当て、さらに倒して上からパウンドを狙う。林はスタンドに戻すが、押し込んで膠着し先に持ち込めない。
2R開始すぐ、ダリがまたも林の蹴り足をすくって倒して上になり、そのまま押さえる。その先は持ち込めずスタンドに戻る。お互い押し込む場面を作り、攻めあぐねるが、最後はダリが林を突き倒しつつパンチを当てて終了。打撃とテイクダウンで上回ったダリが判定勝ちした。
無差別級王座決定Tは荒東 怪獣キラー 英貴とブランドン・ハシモトが決勝進出
第13試合 GRACHAN無差別級王座決定トーナメント準決勝 5分2R(延長1R)
×桜井隆多(R-BLOOD/元GRANDウェルター級王者、元DEEPミドル級王者/92.45㎏)
○荒東 怪獣キラー 英貴(パラエストラ大阪/128.05㎏)
2R 4’48” テクニカル判定0-3 (梅木=荒東/出口=荒東/太田=荒東)
GRACHANではこの夏から無差別級とフェザー級の2階級で王者を決める、各8選手参加のトーナメントを実施している。8月7日の大阪大会、8月28日の札幌大会、9月4日の千葉・幕張大会の3大会で一回戦が行われ、今大会では準決勝各2試合を行われた。組み合わせは前日計量後の抽選会で決定した。
桜井は51歳のベテラン。9月のトーナメント一回戦ではラデック・ヘルボーイに2R TKO勝ちした。荒東はバンコクに7年住み、日本企業の居酒屋のマネージャーをしていたが、19年に現地でMMAデビューして2勝し、コロナ禍の影響で2年前に帰国。GRACHANで誠悟、瓜田幸造ら相手に5連勝・3KO勝ちしている。
試合はローブロー等の反則が多い荒れた展開に。1R、小柄な桜井がスピード差を活かし、パンチをコンビネーションで連打するが、体格で勝る荒東が右フックを当てると、桜井は後退。荒東は組んでの膝蹴りも効かせる。中盤、荒東が押し込んだ際、膝蹴りがローブローとなり一時中断する。ブレイクして再開し、桜井がパンチを連打するが、荒東が金網に押し込み、細かく膝やパンチを当てて削る。終盤、バッティングとなり、荒東の回復のため一時中断する。今度は押し込んだ状態で再開し、荒東がパンチと膝をまとめて終える。
2R、荒東は1R同様、桜井を押し込み、時折パンチと膝を当て主導権。桜井もタックルを仕掛ける場面もあるが、荒東は切り、パンチ、膝を当て、離れれば左ミドルも当てる。終盤には押し込む展開で、桜井の膝がローブローとなり、荒東の回復のため一時中断する。再開後、パンチの打ち合いとなるが、今度は荒東の膝がローブローとなり、桜井は倒れ、うめき声をあげる。残り12秒だが、ここでドクターストップとなり、ここまでの内容で判定が行われ、荒東の判定勝ちとなった。
第12試合 GRACHAN無差別級王座決定トーナメント準決勝 5分2R(延長1R)
×瓜田幸造(掣圏会瓜田道場/95.30㎏)
○ブランドン・ハシモト(ブラジル/JAWS WEST/104.30㎏)
判定0-3 (梅木=ハシモト/山崎=ハシモト/出口=ハシモト)
1R、ハシモトがサウスポー、瓜田がオーソドックスで構え、お互いローも当てつつ、パンチを狙い合う攻防が続く。どちらもフェイントをかけ続けるが、カウンター警戒してか、なかなか攻撃が出せない。瓜田の左右のフック、右ローが少し目立つが、ハシモトも近い数で返している。
2R、瓜田が左右のローをコツコツ当てるが、ハシモトが距離を取りつつパンチを当て続けると、瓜田の鼻血が激しくなり、終盤にはマウスピースを吐き出すように。残り30秒しかないが、ドクターチェックが入り続行。その後も瓜田は流れを変えられず終了し、ハシモトの判定勝ちとなった。
フェザー級王座決定Tは小島勝志が決勝へ。準決勝もう1試合は無効試合で来年に持ち越し
第11試合 GRACHANフェザー級王座決定トーナメント準決勝 5分2R(延長1R)
○小島勝志(STYLE PLUS GYM)
×鍵山雄介(コブラ会)
2R 3’08” TKO (レフェリーストップ:右フック)
小島は9月の幕張大会での一回戦で和田健太郎に1R TKO勝ち。鍵山は20年12月のフェザー級王座決定戦で山本琢也に2R TKO負けして以降、ブランクが続いたが、8月の大阪でのトーナメント一回戦で新鋭・大搗汰晟に3R TKO勝ちし復活を果たした。
1R、サウスポーの鍵山が左ミドル、ローを当てるが、小島の右ストレートが随所でクリーンヒットし、終盤の右ストレートで鍵山はダウンする。小島は上になるが、鍵山が下から腕十字を狙うため、スタンドに戻す。
2R、小島が序盤から上になると、肩固めで鍵山を追い詰める。鍵山は間一髪のところで防御し、スタンドに戻すことに成功する。鍵山は左ミドルを当てるが、小島も右ボディフックをお返し。お互い苦しそうだが、小島が右フックを当て、鍵山がまたもダウンすると、梅木レフェリーがすぐさまストップ。小島が2試合連続KO勝ちで決勝に駒を進めた。
第10試合 GRACHANフェザー級王座決定トーナメント準決勝 5分2R(延長1R)
―高橋孝徳(リバーサルジム新宿Me,We)
―崎山 勲(マッハ道場)
1R 1’42” 無効試合
1R、序盤の打撃戦でバッティングとなり、高橋が額から出血しドクターチェックが入る。止血後再開したが、崎山が突進してパンチを振るうと、またもバッティングに。再びドクターによる止血が行われるが、最後はストップがかかり、無効試合となった。
その後、GRACHANの岩﨑ヒロユキ代表がケージに入り「トーナメントの試合なので、来年2月か3月に再戦します」と発表した。
第9試合 ライト級 5分2R
○岸本篤史(BRAVE)
×渡辺和幸(マッハ道場)
1R 1’18” TKO
第7試合 SJJJF(スポーツ柔術日本連盟)提供試合 ブラジリアン柔術 5分1R
○村田良蔵(Yawara Jiu-Jitsu Academy代表/黒帯)
×田中義篤(CARPE DIEM 十勝 代表/黒帯)
4-2
第6試合 フェザー級 5分2R
×萩原一貴(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
○黒井海成(BRAVE)
1R 4’20” TKO (レフェリーストップ:右ストレート→グラウンドパンチ)
第5試合 無差別級 5分2R
○石川 廉(BRAVE)
×田馬場貴裕(IMPACT)
1R 0’22” TKO (レフェリーストップ:右ストレート)
第4試合 バンタム級 5分2R
×YO-HEI(Brightness 門馬道場)
○ロバ・モー(AACC)
判定0-3
第3試合 バンタム級 5分2R
×松本大輔(IMNグラップリング/X-TREME EBINA)
○安部路人(フリー)
判定0-2
第2試合 バンタム級 5分2R
○松本尚大(拳心會)
×佐々木歩夢(AACC)
1R 3’05” 裸絞め
第1試合 フライ級 5分2R
×水谷健人(リバーサルジム新宿Me,We)
○金井一将(BRAVE)
1R 4’06” フロントチョーク