ILFJラウェイ 6.29 後楽園ホール:渡慶次幸平&金子大輝、ミャンマー人選手にKO勝ち
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ILFJ「Lethwei in Japan 8 ~SAMURAI~」
2018年6月29日(金) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
◆ラウェイルール概要(一般的なキックボクシングルールと異なる点)
・グローブは装着せず、バンデージのみで試合を行う
・頭突き、投げ技、手の平以外による首絞めも認められる。
・故意ではなく流れの中で蹴りが金的に当たった場合、有効打となり試合は続行される。
・1Rで3回ダウン、または、試合を通し合計4回のダウンでTKO負け。
・ダウンカウントは1カウント2秒で計測
・判定決着無し。時間切れの場合は引き分け。ダウン数やダメージは無関係。
・インターバルは2分
・試合中に1度だけ、選手又はセコンドがレフェリーに「タイム」を要請すれば、2分間の休息が許される。最終Rはタイムを行使できない。タイムは1ダウンとカウントされる。
第6試合 73kg契約 3分5R
×ソー・ゴー・ムドー [Saw Gaw Mudo](ミャンマー/71.90kg)
○渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺/72.90kg)
4R 2’24” KO (パンチ連打)
前回2月大会でラウェイ5戦目にして念願の初白星をもぎ取った渡慶次幸平が連続参戦。今回は初メインだ。今回の相手、ソー・ゴー・ムドーはZONEでのラウェイマッチで2度来日し、いずれもタイ人を1R KO勝ちしている。戦績72戦33勝6敗33分の26歳。
1R、渡慶次はサウスポーに構え、ソーがオーソドックスに構え、ソーが中央に立つ構図。両者ミドルとローを当て、ソーは右ミドルから右フックや頭突きにつなごうとするが、渡慶次は見えており、かわせてている。
2Rも基本的に同じ構図だが、渡慶次は時折パンチラッシュ、タックルで倒す動きも絡める。左ミドル、ローを少しずつ効かせていくと、終盤、試合が動く。渡慶次が胴タックルから足をかけて倒した際、ソーは後頭部をマットに打ち、しばらく立ち上がれなくなり、ソー陣営がタイムを要請する。残り13秒だが、ソーはパンチラッシュを仕掛け、渡慶次は耐えてインターバルへ。
3R、ソーはダメージが抜けきっていない様子で、渡慶次が圧力をかける側になり、執拗に左ミドル、左ローをヒットし、手数で上回る。ソーも時折右ミドルを強打するが、渡慶次は耐える。
4Rも渡慶次が圧力をかけ押し気味の展開を続け、じわじわダメージを与える。ソーのお株を奪うような飛び込んでの頭突きも出し、イケイケムードだ。すると終盤、三日月蹴りを効かせて、ソーを後退させると、パンチの連打でソーを倒す。ソーは立ち上がるが、ダメージは大きく、渡慶次がロープに詰めて再びパンチを連打すると、ソーはダウン。ソーは10カウントになっても倒れたままで、渡慶次が見事KO勝ちを果たした。
渡慶次はコーナーに登って大喜びし「次回、9月13日の日本(後楽園)大会、僕がいないと始まらないでしょ。僕は出ますんで、会場に見に来てください」とアピールした。この試合はミャンマーの地上波でも7月に放送されるため、ミャンマーでも話題となることだろう。
第5試合 75kg契約 3分5R
○アウン・パイン [Aung Paing](ミャンマー/72.70kg)
×奥田啓介(フリー/74.25kg)
1R 2’30” KO (右フック)
MMA経験のあるプロレスラーの奥田が、昨年2月大会でドクターストップ負けして以来となるラウェイ再挑戦。対するアウンは5戦3勝2分。
1R、開始すぐから奥田が頭突き、パンチのラッシュを仕掛け、タックルも絡めて攻め込む。右フック、左ボディを効かせていたが、アウンが右フックを奥田のアゴに叩き込みダウンを奪取。奥田陣営がタイムを宣告する。
再開後、奥田は相打ち覚悟でパンチラッシュを仕掛け、左ストレートを当てていたが、アウンは耐えると、右ボディを当て続けて下に意識を向けさせた後、右フックを再びアゴにクリーンヒット。ダウンした奥田は10カウントまでに立ち上がれず、アウンのKO勝ちとなった。グローブではなくバンテージのみの状態で、的確に相手の急所を撃ち抜く、アウンのスキルの高さが印象に残った。
第4試合 67kg契約 3分5R
×ジェ・ジン・ピョー [Kyal Zin Phyo](ミャンマー/66.65kg)
○金子大輝(Thut Tiラウェイクラブ/66.65kg)
2R 1’05” TKO (累計4ダウン:右フック)
金子はMMAでGRANDSLAM、VTJ、プロ修斗に出場し、16年1月に中国でのキックの試合で判定負けした後、自分の殻を破りたいという思いから、同年2月にミャンマーでラウェイの試合を経験しKO負け。その後も16年5月と17年5月のZONEでのラウェイの試合では敗れたものの、ミャンマーで4勝し、8戦4勝4敗という好成績を残している。今回、日本のラウェイ認定組織ILFJの大会に、待望の初参戦を果たす。
金子と対戦するジェ・ジン・ピョーは、前回2月大会で蓮實光に4R TKO勝ちしている選手。左右の構えを使いこなし、パンチ、ミドル、ハイは左の攻撃を得意とする。
1R、金子はサウスポーに構えながら圧力をかけ主導権。ジェが右ミドル、右テンカオを連打するが、金子は右フックを当てて倒す。その後も金子は右フック等で倒し続ける。ジェがすぐ立つためダウンとはならないが、終了間際、ボディへの右の前蹴りで倒すと、ジェはすぐ立てなくなり、ダウンを宣告される。
2Rも金子が右のボディ狙いの前蹴りでダウンを奪取。ジェはタイムを要請する。金子は右のボディフックを効かせつつ、右フックで2ダウンを重ね、累計4度のダウンを奪いTKO勝ちした。
金子はビルマ語でアピールした後、日本語で「ジェ・ジン・ピョー選手はミャンマーではチャンピオンなので、ミャンマーでやったら結果が違ったかもしれません。たくさんの人の応援のおかげで勝つことができました。日本でこの戦いが見せられたのも師匠のおかげです。恩返しはここからです」と、謙虚に話した。
第3試合 64kg契約 3分5R
○トゥン・ルイン・モー [Tun Lwin Moe](ミャンマー/63.50kg)
×ファン・チャンファン(韓国/ROAD FC チームフィニッシュ/63.55kg)
1R 終了時 TKO (タオル投入)
2月大会で勝利したファンが連続参戦。前回清水俊一と引き分けるも圧倒した29戦無敗の強豪・トゥン・ルイン・モーと対戦した。
1R、序盤からファンは右フック、右ロー、二段蹴り等を積極的に放つが、トゥンは防御を続けた後、少しずつ右ストレート、右ロー、頭突き等を返し挽回する。試合はこれからといった雰囲気だったが、インターバル中にファンが右拳の不調を訴え、ドクターチェックで骨折の疑いがあると判断され、ファン陣営がタオルを投入した。
第2試合 97kg契約 3分4R
×ウー・ドンシン(台湾/93.75kg)
○クリス・ヴァイス(オーストラリア/ZERO1/95.30kg)
1R 2’07” TKO (ドクターストップ:パンチによる右目の負傷)
※1R右ストレートでヴァイスに1ダウン
第1試合 61kg契約 3分4R
×般若HASHIMOTO(クロスポイント吉祥寺/60.95kg)※志村道場から所属変更
○一休そうじゅん(ゴリラジム/60.85kg)
1R 0’21” TKO (ドクターストップ:額のカット)
両者ともラウェイルール初挑戦。開始すぐから一休が飛びついて右フックを当て、頭突き、パンチ、肘のラッシュを仕掛けると、般若は額が陥没したような状態となり、大量に出血し、すぐさまドクターストップがかかった。