KODO 11.27 別府ビーコンプラザ(レポ):MASA BRAVELY、難敵ブアカーオレックを2R右フックで粉砕。甲状腺がんで闘病中のNOBU BRAVELY、引退戦はスアレックに判定負け。大分出身のglobe KEIKOさんも観戦
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BRAVELY GYM主催「第9回 KODO -魂動-」
2022年11月27日(日)大分・別府ビーコンプラザ
レポート:井原芳徳 写真提供:BRAVELY GYM
大分発ムエタイ「KODO」が9回目。地元出身globe KEIKOさんが久々に公の場に
大分県別府市のBRAVELY GYMが主催するムエタイ大会「KODO(こどう)」。16年1月に旗揚げし、東京で活躍する選手や本格派のタイ人選手を招き、大分等九州勢が迎え撃つカードが並ぶ。立ち技大会が盛んな九州においてもじわじわと存在感を強めている。(過去のKOODの記事アーカイブはこちら)
KODOはウィラサクレック・フェアテックスジムのウィラサクレック・ウォンパサー会長(上写真右端)がアドバイザーを務める。タイ軍直轄のアユタヤファイトジムが主導するM-1国際ムエタイ連盟の日本支局長がウィラサクレック氏。もともとKODOではWPMFのタイトルマッチがよく組まれていたが、M-1 JAPAN始動後の去年8月大会からM-1のタイトルマッチが盛んに行われ、マハムード・サッタリ、リカルド・ブラボ、スアレック・ルークカムイ、ケイト・ウィラサクレックらがタイトルを獲得した。M-1の試合はタイのテレビマッチで近年増えている3R制なのが特徴だ。
大会の模様はteketを通じて生中継された(12/8(木) 0時までアーカイブ配信)。今回も熊本出身の宮田充KNOCK OUTプロデューサー、大分放送でラジオ番組「JOY TO THE OITA」を持つミュージシャンのマーク・パンサーさんの2人が放送席に座った。パンサーさんのDJタイムもKODO名物となりつつある(放送では著作権の都合で無音)。
今回はパンサーさんの所属するglobeのボーカル・KEIKOさんも観戦に訪れた。KEIKOさんは大分県臼杵市出身。11年10月にくも膜下出血で倒れて以降休養していたが、久々に公の場でパンサーさんとツーショットに収まり、自身のTwitterでも観戦を報告した。なお、翌日にはパンサーさんのラジオ番組に急きょ生出演し、来年1月より同番組にレギュラー出演することを発表している。(参照:OBSオンライン)
MASA BRAVELY、難敵ブアカーオレックを2R右フックで粉砕
第11試合 メインイベント 54kg契約 3分3R
○MASA BRAVELY(BRAVELY GYM/M-1世界バンタム級王者・元M-1 JAPAN同級王者、WPMFインターナショナル&スックワンキントーン・スーパーフライ級王者、元WMC日本同級王者)
×ブアカーオレック・シットオーブンチョープ(タイ)
2R 2’32” KO (右フック)
BRAVELY GYMの主力選手・MASAは29戦のキャリアのある31歳。前回7月大会でのM-1世界バンタム級王座決定戦でタイ人選手を左肘でKO。前回に続きメインイベンターを務める。KODOでは4試合連続でパンチでダウンを奪っており、安定した強さを印象付けている。
今回の相手、ブアカーオレックは、18年4月にラジャダムナンで福田海斗に判定勝ちしており、現在は21歳。子供の頃から数えると500戦近いキャリアがあるといい、褐色の肌と顔つきはややブアカーオを彷彿とさせる。早めに来日し、東京のウィラサクレックジムで対日本人の対策をしてきた。
メインイベント開始前にはワイクルー(タイのムエタイの試合前に繰り広げられる踊り)が披露され、ブアカーオレックはたっぷりと踊る。1R、両者サウスポーで構え、開始すぐ、ブアカーオレックは左前蹴りを放つ。MASAは前に出て左ミドルをお返し。MASAが左ローを当てれば、ブアカーオレックはニヤリと笑い、右ハイを放つ。それでもMASAは物怖じせずプレッシャーをかけ続け、左ローを当てていると、中盤にはブアカーオレックがローを嫌がってか、オーソドックスに切り替えるように。MASAは変わらず左のミドル、ローをヒット。終盤にはさらに積極性を増すと、左ボディストレート、顔面への左ストレートを当ててから、残り13秒に左ボディストレートを当ててダウンを奪う。最後は立ったブアカーオレックにMASAが左ミドルを当てて終える。
2R、ブアカーオレックは近づいいて首相撲に持ち込み、崩しを繰り返して流れを変えようとする。MASAは組まれる前に左のパンチ、肘を当てる。ブアカーオレックも攻撃を返し、肘、ミドルの応酬に。中盤、MASAがブアカーオレックをコーナーに詰めて左ボディストレートを当てるが、すぐにブアカーオレックは回転して右肘の奇襲を仕掛ける。MASAのアゴの下で空振りとなったが、スリリングな攻防を繰り広げ、場内をどよめかせる。終盤、ブアカーオレックはロープを背負いつつ、オーソドックスから右ミドルを強打するが、MASAは下がらず左ボディ、左フックを立て続けにヒット。嫌がったブアカーオレックに、MASAが右フックを当てると、ブアカーオレックはひるみ、さらに左右のパンチを連打するとダウンする。ブアカーオレックはなんとか立ち上がったが余力は無く、最後はMASAが左ボディと右フックを連打し、ブアカーオレックが腰から崩れ落ちたところで、ソンマイ・レフェリーがストップした。難敵ブアカーオレック相手に自分のスタイルを貫き見事KO勝ちしたMASAは、マイクを持つと、関係者や地元の佐伯市から来た応援団に感謝の言葉を述べた。
甲状腺がんで闘病中のNOBU BRAVELY、引退戦はスアレックに判定負け
第10試合 セミファイナル NOBU BRAVELY引退試合 ウェルター級 3分3R
×NOBU BRAVELY(BRAVELY GYM/BOM&KOSスーパーライト級王者、元WPMF世界暫定&元WPMF日本同級王者)
○スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/M-1世界スーパーライト級王者、元REBELSーRED同級王者、元KNOCK OUT-REDライト級王者、元ラジャダムナン認定フェザー級7位)
判定0-3 (28-30/27-30/28-29)
10月16日に40歳になったNOBUは今回が引退試合。元々ボクシングのプロライセンスを持っていてプロデビューはしなかったが、幼馴染の伴政和会長が09年にBRAVELY GYMを立ち上げた際に誘われ加入し、28歳の10年にキックボクサーとしてプロデビュー。一時は9連勝の快進撃を続けたが、16年1月の第1回KODOのメインイベントでWPMF日本スーパーライト級王者・不可思に挑戦するも5R TKO負けし連勝が止まった。17年11月には不可思の返上した同王座を獲得し、18年2月の第3回KODOではタイ人選手に勝利し同級のWPMF世界暫定王者となる。その後、甲状腺がんを患い、闘病を続けながらもリングに上がり続けた。一度手術し順調だったものの、今年3月に再びがんが見つかり、来年の再手術を前に引退を決意した。最後は倒されてもいいという思いで、昨年12月のKODOのM-1世界スーパーライト級初代王座決定戦で判定負けした相手・スアレック・ルークカムイとの再戦を志願した。NOBUはがんの薬の影響で減量も苦しくなっていることから、1階級上のウェルター級での争いとなる。
スアレックは4月のKNOCK OUTでNOBUの後輩・REITO BRAVELYに3Rの後の延長Rに左ストレートをもらってKO負けして以来の試合。BRAVELY勢に土をつけられたせいもあってか、BRAVELYのおひざ元に再び乗り込んでの今回、NOBU相手に容赦ない攻めを繰り広げる。
1R、両者距離を取り、スアレックが左右のミドル、右ローを的確にヒットし主導権。NOBUのパンチはしっかりブロックし続ける。終盤、NOBUは詰めて来るが、スアレックが左右のボディ連打、右ロー、ミドルを的確に当て寄せ付けず、崩しも絡めて翻弄する。記者採点はスアレック。
2R、スアレックのローが効いていたか?NOBUは左の前足の踏ん張りが弱まっており、ステップがぎこちなくなる。それでも踏み込んで距離を詰めパンチを振うが、力が入りきらない。スアレックが右ローを当てると、NOBUはスリップするように。その後もスアレックが右フック、ロー、左テンカオ等を的確に当て続け主導権を維持する。記者採点はスアレック。
3R、スアレックは序盤から右ボディ、ロー、フック等を的確にヒット。スアレックは1階級上の戦いで減量も楽だったか?最近の試合の中でも比較的動きが良い印象だ。それでもNOBUはひるまず前に出て、右肘の応酬を繰り広げ場内をどよめかせる。スアレックは距離を取りながら左ミドル等を的確に当てるが、中盤以降はNOBUがようやくパンチの連打をまとめる場面も。だが終盤になるとスアレックは再び攻撃を増やし、組んでの崩しも絡め、反撃を封じる。終了間際、NOBUはスアレックをロープに詰め、渾身の右の縦肘を放つ。スアレックにかわされたものの、最後まで勝利をあきらめないファイトを繰り広げ、ゴングが鳴ると場内は大きな拍手に包まれた。3Rの記者採点はスアレック。合計27-30でスアレック。ジャッジ3者も1~3点差でスアレックを支持し、スアレックが引退戦のNOBUを返り討ちにした。
試合後にはNOBUの引退式が行われた。マイクを持ったNOBUは「ムエタイを13年ぐらいやってきました。去年スアレック選手とやった時は、内容的には上手く逃げられて、攻めたのは僕だったと思うんですけど、今見てもらってもわかる通り、情けない試合するぐらいになっています。本当はもっとカッコ良く終わりたかったですけど、なかなか上手くいかないもんで、すみませんでした。最初の頃は応援に来てくれる人も1人とか2人でしたが、今日は200名近く応援に来てくれて、僕は幸せだと思います。本当にやって良かったです。まだまだ人生は長くて、これから勝負することは多いと思いますが、リングで経験した強い気持ちを持って、色んな困難に立ち向かって勝って行こうと思います。本当にありがとうございました」と話すと、観客は拍手を送った。
関係者からの花束贈呈の後には、不可思と那須川天心のビデオメッセージが上映された。第1回KODOでNOBUと戦った不可思は「引退したときは大分でおいしいお店に連れて行ってください」、天心は「福岡に行った時に練習したことを今でも覚えています。これからは第二の人生を楽しんでください」と話した。最後は10カウントゴングが鳴らされ、大量の花束を抱えて場内を去った。NOBUの通算戦績は39戦20勝17敗2分。
デンサヤーム、イオリ、IBUKI、上野賢志がM-1 JAPAN王座獲得
第9試合 M-1 JAPANスーパーウェルター級王座決定戦 3分3R(延長1R)
×ペットルン・ワイエスケームエタイ[Petrung](タイ/Ys.k KICKBOXING GYM/元ラジャダムナン王者、K-1イタリア70kg王者)
○デンサヤーム・アユタヤファイトジム(タイ/アユタヤファイトジム/元True4Uバンタム級王者)
判定0-3 (29-30/28-29/28-29)
※デンサヤームが王者に
タイ人同士による王座決定戦。ペットルンは10月のKROSS×OVERで森本一陽に判定勝ちしている34歳。山形県のYs.k KICKBOXING GYMでトレーナーを務める。デンサヤームはK-1で武居由樹と大沢文也に判定負けしている20歳で、日本でのムエタイは今回が初となる。今年から日本に移住し東京のウィラサクレックジムを練習拠点としている。8月の大沢戦は62.5kgだったが、今回はさらに上げて約70kgのスーパーウェルター級での試合となる。今回の前日計量での体重は69.04kgのため、これでもある程度絞ったようだ。
1R、ペットルンはオーソドックス、デンサヤームはサウスポーで構え、ミドルを蹴り合い、パンチの応酬の後、中盤には首相撲に。終盤は蹴りの応酬に戻る。デンサヤームの左ミドルがやや目立つが、まだはっきりした差はない。記者採点はデンサヤームとしたがイーブンでもいい程度の差だ。
2R、左ミドルと組んでの膝の応酬の回転が速くなり、大差はつかないが、ペットルンの膝がやや目立つように。デンサヤームは口が開き、少し息切れした感がある。これまでより重い階級で戦っている影響もあるだろう。記者採点はイーブンだがペットルンにつけようか迷った。
3R、首相撲の頻度が増える中で、ペットルンが離れて右ミドルを当て、組んでは押し込んだり、鋭い右膝を叩き込んだりし、若いデンサヤームを翻弄するように。終盤になるとお互い流しモードで見合う場面が増える中で、デンサヤームも左のテンカオを当て印象を残すが、反撃に持ち込めないまま終了する。記者採点はペットルン。合計29-29でイーブン。僅差のラウンドが続き、タイ人含めたジャッジは3者ともデンサヤームを支持したが、タイ人でも人によってはペットルンにつけてもおかしくないと思える接戦だった。
第8試合 M-1 JAPANフライ級王座決定戦 3分3R(延長1R)
○イオリ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション/M-1 JAPANフライ級4位、WMC日本ライトフライ級1位)
×ローズ達也(ワイルドシーサーコザ/元WPMF日本フライ級王者、元TENKAICHIバンタム級王者)
判定2-0 (29-29/30-28/29-28)
※イオリが王者に
イオリは22歳。対するローズは42歳で40戦以上のキャリアのあるベテラン。1R、サウスポーのローズに対し、イオリが右ミドル、インローを的確に当て、蹴りをつかんで倒し主導権。2R、ローズは左肘を当てる場面もあるが、イオリは右インローを当て続け、ボディストレート、フックも絡め、手数で差をつける。3Rもイオリは同様の攻めで主導権を維持し判定勝ちした。記者採点は30-27でイオリ。ジャッジ1者がドローとしたのは意外だった。
第7試合 M-1 JAPANバンタム級王座決定戦 3分3R(延長1R)
○IBUKI BRAVELY(BRAVELY GYM/M-1 JAPANバンタム級3位)
×No-Ri-(ワイルドシーサーコザ/元TENKAICHIバンタム級王者)
判定3-0 (30-27/29-28/30-27)
※IBUKIが王者に
1R、IBUKIが右ロー、ミドルを随所で的確に当て、組めば膝を当て肘を振るい、崩しも絡め主導権を握る。2R、No-Ri-は左足のダメージがあり、自らスリップする場面が目立つように。IBUKIが優勢だが、終盤は攻撃が減ってしまう。3R、IBUKIは組んで崩しを繰り返し、右ミドルでも吹き飛ばし、No-Ri-の反撃を封じ判定勝ちした。
第6試合 M-1 JAPANスーパーバンタム級王座決定戦 3分3R(延長1R)
×8 BRAVELY(BRAVELY GYM/LEGION☆KICKスーパーバンタム級王者、元新日本キックバンタム級1位)
○上野賢志(薩摩ジム/WMCインターコンチネンタル・KPKB・KOSスーパーバンタム級王者)
1R 2’44” TKO (ドクターストップ:左ハイキックによる右まぶたのカット)
※上野が王者に
8こと古岡大八は東京・目黒の藤本ジム閉鎖後、昨年9月に地元大分に戻り、今年1月にBRAVELY GYMに移籍。8月の鹿児島のLEGION☆JAPANでダイナマイト柿崎に判定勝ちしLEGION☆KICK王座を獲得した。上野は九州のKOSとKPKBでタイトルを獲得し、7月のBOMではTAKAYOSHIに判定勝ちしWMC日本王座を獲得している。
1R、両者サウスポーで構え距離を取るが、長身の上野が30秒過ぎに左ハイを当て、8をぐらつかせ先手を取る。左フックも勢いがあり、8はクリーンヒットをもらわなくてもそのまま押されるような形に。終盤、8も首相撲からの崩しを見せるが、上野はまたも左ハイを当てると、8は右まぶたを切られ出血する。ドクターチェックが入るとストップがかかり、上野がTKO勝ち。唐突な決着だったが、上野が蹴りの鋭さを印象付ける一戦だった。
第5試合 スーパーバンタム級 3分3R
○PRANDAM BRAVELY(タイ/BRAVELY GYM)
×ダイナマイト柿崎(DRAGON GYM/RKA&DBSスーパーバンタム級王者、元RKA&DBSフェザー級王者)
1R 2’21” KO (右膝蹴り)
プランダムは今年BRAVELY GYM入りし日本でも2戦している26歳。1R始まってすぐからじりじり距離を詰め、右ストレート、ハイを放ち、積極的な攻め。中盤には右ボディストレートを当て始める。柿崎も組み際に右フックを返したが、プランダムは突き放すと、右ハイをクリーンヒット。柿崎は前のめりでダウン。立ち上がったものの、プランダムはすぐさま飛んで、二段式の形で右のテンカオをボディにクリーンヒット。腹を押さえながら倒れた柿崎を見て、すぐさまレフェリーがストップした。プランダムの1Rからの積極的な攻めと決定力は日本向きな印象で、東京の55kg勢との試合が見たくなる。
第4試合 M-1 JAPANライト級次期挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
×ポパイ・ソムサッコンサーン(タイ/MAXムエタイ58kg王者)
○梅田光一郎(CLIMB GYM/M-1 JAPANライト級6位)
3R 1’41” KO (左肘打ち)
MAXムエタイ58kg王者のポパイは前日計量での体重は59.36kgで、ライト級リミットより約2kg軽かった。1R、体格で勝る梅田がプレッシャーをかけ、積極的にパンチと膝を出す。2R、ポパイも右ミドルを増やすが、変わらず梅田が前に出て、組めば膝を当て、終盤にはパンチの連打をまとめ好印象。3Rも梅田が同様に主導権を維持。中盤、組んで押し込んで膝を当てて削った後、ブレイク直後に近づいたタイミングで、両者の左の縦肘が相打ちとなるが、ダウンしたのはポパイ。ポパイは立ち上がれず、梅田が見事KO勝ちした。
第3試合 スーパーフェザー級(肘無し) 3分3R
○YUZUKI BRAVELY(BRAVELY GYM/KPKBスーパーフェザー級王者、M-1 JAPAN同級6位)
×河野萌希(CLIMB GYM)
3R 0’50” KO (右ストレート)
YUZUKIは戦績7戦2勝4敗1分と負け越しているが、9月にKPKBでタイトルを獲得し、じわじわと力をつけている。
1R、サウスポーの河野が左ハイ、ミドル、パンチの連打、右前蹴りで積極的に攻める。2Rも河野が細かい攻撃を出し続けるが、YUZUKIはリーチ差を活かし、随所で右膝を河野のボディに当てて河野の体力を削って、じわじわ押し気味に。
すると3R、前に出てきた河野をYUZUKIが組んで崩し先手。立った河野をコーナーに詰め、左フックを当ててダウンを奪う。河野はすぐ立つが、YUZUKIが右ストレートで再びダウンを奪ったところでレフェリーがストップ。YUZUKIが見事逆転KO勝ちした
第2試合 フェザー級 3分3R
×大雅(MSJキックボクシングジム)
○下地奏人(RIOT GYM)
判定0-2 (28-29/29-29/28-30)
下地は沖縄出身の18歳。去年デビューし1年で5試合とコンスタントに試合をこなし、いずれも勝利してきた。1R、前に出る大雅のパンチをかわしつつ、随所で鋭いミドル、肘をヒット。2Rには左フックで大雅をひるませるが、大雅も左フック、右肘をお返しする。3Rも大雅は積極的に前に出るが、終盤、少し疲れてきたところで、下地が右ストレート、組んでの膝を的確に当てて差をつけ判定勝ちした。両者の持ち味の活きる好勝負だった。
第1試合 53kg契約(肘無し) 3分3R
×YU-KI BRAVELY(BRAVELY GYM)
○前田翔太(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪)
判定0-3 (28-29/28-30/28-30)
東京から乗り込んだ前田が、距離を取りつつ右ミドルを当て、組めば膝を的確にヒット。崩しも度々決め、ムエタイ技術の差を印象付け判定勝ちした。