K-1 4.3 代々木第一体育館(レポ/ワンマッチ):大和哲也、山崎秀晃を50秒KOし王座奪取。完勝の野杁正明、再戦要求の安保瑠輝也に「勘違いしてんじゃねえ」
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K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~K’FESTA.5~
2022年4月3日(日)国立代々木競技場第一体育館
レポート&写真:井原芳徳 (無差別級トーナメントは別記事でお伝えします)
旧K-1・日本トーナメント優勝から12年。大和哲也、悲願のK-1世界王座奪取
第19試合 K-1 WORLD GPスーパー・ライト級(65kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/王者、元Krush同級&ライト級王者)※初防衛戦
○大和哲也(大和ジム/挑戦者、WMCインターコンチネンタル・ライト級王者、元WBCムエタイ世界&Lion Fight世界スーパーライト級王者、元WBCムエタイ日本&NJKFライト級王者、K-1 WORLD MAX -63kg日本トーナメント2010優勝)
1R 0’50” KO (左フック)
※大和が王者に
山崎は20年9月の大阪大会で安保瑠輝也をKOし王座を奪取して以来となる初防衛戦。試合は昨年3月に不可思にKO勝ちして以来1年ぶりとなる。大和哲也は19年12月以降は年1試合ペースで、不可思と佐々木大蔵に敗れているが、昨年12月に大野祐志郎にKO勝ちしている。今大会の会場はかつてK-1 WORLD MAX -63kg日本トーナメントを制した会場。そういった話題性も好材料となってか、今回の抜擢を受けたが、見事そのチャンスをつかむことに。
1R、山崎が開始すぐからバックスピンキック、掛け蹴りを積極的に出し、先手を取ろうとする。さらに右フックを2連続で振るって哲也をコーナーに詰めるが、山崎が続けて左フックを放ちかけたタイミングで、哲也がカウンターの左フックを素早く放ちクリーンヒット。ガードがガラ空きだった山﨑はまともに被弾し、真後ろに倒れ、すぐさま梅木レフェリーがストップした。
まるで山崎が安保に挑戦した試合を再現するかのように、今度は山崎がKOされる形に。下馬評を覆し王者となった哲也は「12年前にこの会場で日本一になったんですが、K-1が消滅し、一度は世界一の夢をあきらめました。でも新生K-1がスタートし、もう一度夢を目指しました。コロナだったり戦争も起こって大変な時期ですが、大先輩の須藤元気さんが言ってた通り、We are all one, Fight for peace です。中学3年で魔裟斗さんに憧れてキックを始め、夢がかないました。これからもFight for peaceを体現します。K-1最高。格闘技最高。格闘技ファン愛しています」と饒舌にアピールした。
なお、昨日同じ代々木第一で行われたRISEで勝利した原口健飛、鈴木真彦、YA-MAN、中村寛がこの日のK-1に来場し、リングサイドで試合を見守った。原口は勝利後のマイクで、昔から尊敬しているという山崎との、「那須川天心×武尊」6.19 東京ドーム大会での対戦を熱望していたが、山崎が敗れる波乱を目の当たりにした。
ウェルター級は野杁が快勝。6月は「誰でも受けて立つ」。安保には「勘違いしてんじゃねえぞ」
第18試合 ウェルター級(67.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1王者、元同スーパー・ライト級王者、元Krushウェルター級王者)
×加藤虎於奈[こおな](TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO/元Krush王者)
2R 1’47” TKO (コーナーストップ:左アッパーでダウン後)
野杁は昨年9月のウェルター級王座決定トーナメントで、安保瑠輝也らを3連続KOし王者に。K-1 AWARDS 2021 MVPにも選ばれた。加藤は同トーナメント一回戦で野杁と対戦する予定だったが欠場していた。
1R、野杁が胸を付けた状態から膝を当て効かせると、ロープに詰めパンチをまとめ、序盤から圧倒。虎於奈のパンチやハイをかわし、野杁は右ロー、カーフ、ジャブ等を当て続け、終盤に左右のストレートの連打でダウンを奪う。その直後、虎於奈も右ハイを当てるが、野杁はフラつかない。
2R、野杁が変わらず虎於奈を圧倒。頭を付けた状態でパンチを当て続ける。途中からは頭を付けたまま攻めず、あえて虎於奈に打たせる隙を与えたり、ノーガードで挑発する余裕も。最後はダメージの溜まった虎於奈に、左ボディフックを効かせてから、虎於奈の右フックのカウンターで左アッパーをクリーンヒット。虎於奈がダウンしたところで、セコンドのレオナ・ペタスからタオルが投入された。
マイクを持った野杁は「皆さんが聞きたいのは6月(=天心×武尊の大会での試合)のことだと思います。SBの海人選手がずっと僕の名前を言ってくれるんですけど、誰でも受けて立つんで、決まったら見に来てください。あと、僕の一個前に(安保が)言ってましたけど、僕に無様に負けてて、僕の日本人最後の相手と言ってて、勘違いしてんじゃねえぞって。僕はこんなところで止まっている必要無いんで、世界で戦いたいんで、日本人、どうでもいいです」とコメント。多くの観客が拍手を送っていた。
第17試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
○安保瑠輝也(CLUB es/team ALL-WIN/元K-1スーパー・ライト級(65kg)王者)
×プライチュンポン・ソーシーソムポン(タイ/GTジム/IMCインターコンチネンタル・スーパーウェルター級王者)
1R 2’17” KO (左ボディフック)
安保は昨年9月のウェルター級王座決定トーナメント決勝で野杁正明にKO負けし、12月の大阪大会で海斗に1R KO勝ち。プライチュンポンはタイでは3R制のMAXムエタイで活躍。19年に来日し、昨年3月にK-1に初参戦すると野杁に判定負け。最近では1月のNO KICK NO LIFEで70kg契約で緑川創に判定負けしている。
1R、サウスポーのプライチュンポンに対し、体格で勝る安保は開始すぐから圧をかけ、パンチと蹴りを積極的に出す。プライチュンポンは度々蹴り足をつかむ反則をし、安保の攻撃が寸断されたが、安保が左ボディを効かせて動きを止めると、右フックでダウンを奪取。プライチュンポンは立ち上がるがダメージが大きく、安保が再び左ボディを当てて2ダウン目を奪ったところでレフェリーがストップした。
マイクを持った安保は「6月も楽しそうなことがありますけど、野杁君へのリベンジしか考えていないです。チャンピオンが判定で勝った相手にKOで勝ったんで、挑戦者、俺しかおらんでしょ。今年、チャンピオンの首を狩ります」とアピールした。
スーパー・フェザー級は朝久裕貴が村越優汰を1R KO。大岩龍矢、階級アップの江川優生を撃破
第16試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×村越優汰(湘南格闘クラブ/元K-1フェザー級(57.5kg)王者、元RISEバンタム級(55kg)王者)
○朝久裕貴(朝久道場/武林風WLF -60kg級王者)
1R 1’42” KO (右飛び膝蹴り)
村越は武尊とレオナ・ペタスに敗れたが現在3連勝中。朝久兄弟の兄・裕貴は昨年9月の横浜大会ではMOMOTAROをKOした。
1R、朝久は村越同じくサウスポーに構え、序盤からプレッシャーをかけると、左右に体を振ってフェイントをかけてから飛び込んで左ハイを当て、早くもダウンを奪う。村越は効いている様子。朝久は再び村越をコーナーにつめ、パンチ、左右のハイで脅かすと、最後は右の飛び膝蹴りをクリーンヒット。村越がロープの外に出るようにダウンすると、梅木レフェリーがストップした。
完勝の朝久は「村越選手という第一線で戦ってきた相手だからこそ、僕自身も強くなれました。60kg最強は僕です。押忍」とマイクアピールした。
第15試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×江川優生(POWER OF DREAM/元K-1&Krushフェザー級(57.5kg)王者)
○大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangライト級王者)
判定0-3 (西村29-30/豊永29-30/水谷28-30)
江川優生が昨年3月以来、階級を上げての試合。大岩とは昨年7月の福岡大会で戦う予定だったが、江川が欠場していた。
1R、体格で勝る大岩が圧をかけ、江川が時折左ボディを当てるが、大岩は前に出続ける。終盤、次第にお互いのパンチが増える。最後、江川がコーナーを背にしながら左フックを当てるが、大岩が右ストレートを返すと、江川は少しひるみ、ゴングに救われる形に。記者採点は大岩。
2Rも同じ構図で、江川がパンチを当てても大岩は変わらず圧をかけ続ける。1Rから当てていた右のカーフキックも増やすと、江川は足が少し流れ出す。終盤は大岩がロープに詰め、パンチの連打をまとめ、江川はブロックで耐える場面が見られるように。記者採点は大岩。
3Rも江川のパンチをもらっても大岩が前に出続け、時折連打をまとめ印象を作る構図。とはいえ江川も負けじと最後までパンチを返し続ける。記者採点はやや大岩優勢だがイーブン。合計28-30で大岩。ジャッジも3者とも1~2点差で大岩を支持し、大岩の勝利となった。江川はスーパー・フェザー級で戦うにはパワー不足な感が否めず、階級を戻すか、よりパワーをつけるか、スタイルチェンジするかが必要かと感じた。
フェザー級王者・軍司泰斗、斗麗に苦戦延長判定勝ち「僕は負けだと思っている」
第14試合 フェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/K-1王者、元Krushバンタム級王者)
×斗麗[とうま](WIZARDキックボクシングジム)
4R 判定3-0 (山根10-9/豊永10-9/西村10-9)
3R 判定0-1 (山根29-30/豊永30-30/西村29-29)
軍司は12月の大阪大会で椿原龍矢に勝利しフェザー級王者になって以来の試合。2月27日の東京体育館大会では武尊との王者同士のエキシビションマッチを経験した。斗麗は昨年2月に新美貴士のKrushフェザー級王座に挑戦したが判定負け。以降はK-1に3連続出場し、亀本勇翔、佑典、森坂陸を下している。なお、この試合のリングアナウンサーはタレントのビビる大木さんが務めた。
1R、斗麗が最初はオーソドックス、しばらくしてサウスポーに切り替え、積極的にミドル等の蹴りを放ち先手を取りに行く。だが終盤、軍司も圧を強め、ロープに詰めて左ボディを連打し挽回する。記者採点はイーブン。
2R、斗麗がサウスポーからの左ミドル主体で攻めつつ、前蹴りでも吹き飛ばし、やや好印象。軍司はこのラウンドも残り1分を切ってから手数を上げ、右ボディ、右フック等を当てるが、1Rほど攻撃数が伸びずやや印象が悪い。記者採点は僅差だが斗麗。
3R、斗麗はローブロー、バッティング、ホールディングと反則が多く、度々警告を受ける。その中でパンチやテンカオを当てるが、軍司もパンチとテンカオを当て、終盤は若干優位で終える。記者採点はイーブン。斗麗の反則も考慮し軍司につけるか迷った。合計29-30で斗麗。ジャッジは1者のみ斗麗を支持し、2者はイーブンで延長へ。
4R、負けられない王者・軍司は、序盤から積極的に攻め、ボディにパンチを効かせると、斗麗はさすがに疲れも相まって下がり気味に。軍司が動きを切らさず前に出てパンチを随所で当て、押し切る形で終了する。記者採点は軍司。ジャッジ3者も同じで、軍司が辛くも勝利したが、斗麗も本戦で王者を追い詰め印象を残す一戦だった。
軍司は「狙いすぎてダメダメな試合で、斗麗選手強かったです。僕は負けだと思っているんで、しっかり修正してどんどん強くなります。もっと強くなって帰ってきます」とアピールした。
第13試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○椿原龍矢(月心会チーム侍/元K-1王者)
×新美貴士(名古屋JKファクトリー/Krush王者)
判定3-0 (水谷30-29/梅木30-28/箱崎30-29)
椿原は12月の大阪大会で軍司泰斗に延長判定負けしK-1フェザー級のベルトを失って以来の試合。新美は9月に軍司に判定負けしたが、12月のKrushで篠塚辰樹をKOし、Krushフェザー級王座3度目の防衛を果たし、K-1 AWARDS 2021のKrush MVPにも選ばれた。
1R、新美はサウスポーで圧をかけ続けて左のインロー、ミドルを当て、椿原は回って距離を取り、右ミドル、ロー、テンカオ、アッパー等を返す。どちらも一歩も譲らぬ展開に。記者採点はイーブン。
2Rも基本的に同じ構図。どちらのラウンドも椿原のヒット数がやや上ではあるが、新美の圧力もなかなか落ちず、攻撃を返し続ける。記者採点はイーブン。
3Rも変わらず、前に出る新美に、椿原が攻撃を当て続け、攻撃が多い状態で終了。逆に新美は攻撃が減る。記者採点は椿原。ジャッジも1~2点差で椿原を支持し、椿原の勝利となった。
ゴンナパー快勝。松倉信太郎、K-1復帰戦は判定勝ち。“狂拳”竹内裕二、現役復帰戦はKO勝ち
第10試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/元K-1&Krush王者、元WPMF世界スーパーライト級王者)
×鈴木翔也(OGUNI-GYM/NJKFライト級王者、元同スーパーフェザー級王者)
1R 2’13” KO (左膝蹴り)
ゴンナパーは昨年7月に朝久泰央に延長判定負けしK-1ライト級王座から陥落し、12月の大阪大会では西京佑馬に勝利している。鈴木は長年、ゴンナパー同じく肘有りのムエタイ系ルールで戦ってきたが、2月に約8年ぶりにKrushに登場すると、弘輝に1R・2R合わせて3度ダウンを奪われたが逆転KO勝ちした。
試合はゴンナパーがレベルの差を見せつける内容に。1R、ゴンナパーがサウスポーで構え、序盤から左ミドル、ストレートを当て続け、ロープに詰めての左ストレートを当ててダウンを奪う。その後もハイ、ミドル、ストレート等を当て一方的に攻め続け、最後はロープに詰め、左の膝蹴りをアゴに当てて再びダウンを奪ったところでレフェリーがストップした。
第9試合 75kg契約 3分3R(延長1R)
○松倉信太郎(team VASILEUS/WPMF世界スーパーミドル級王者、元KNOCK OUT-BLACK同級王者)※TRY HARD GYMから所属変更
×ジュリオ・セザール・モリ(ブラジル/ブラジリアン・タイ/FIGHT DRAGON -80kg王者、S-BATLLEヘビー級王者)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
松倉はK-1甲子園2009で優勝、Krush YOUTH GP 2012で優勝し、14年11月の新生K-1旗揚げ大会にも出場したが、17年2月のTRY HARD GYMの大雅とK-1の契約トラブルをきっかけにK-1を離れ、RIZIN、RISE等に出場。近年はKNOCK OUTを主戦場とし、昨年は75kgのKNOCK OUTのタイトルを獲得している。K-1復帰にあたり2月26日にTRY HARD GYMを離れ、KNOCK OUTのベルトも返上し、27日のK-1に来場。神保克哉の試合をリングサイドで観戦していた。モリは昨年3月のK-1で神保に敗れたが、11月のKrushではブハリ亜輝留をKOした。
松倉のセコンドには友人の武尊、TRY HARDのノッパデッソーン・トレーナーがつき、VIP席では秋山成勲が声援を送る。1R、松倉は右ロー主体で削ろうとするが、モリは左ジャブ、右ボディ、右アッパーを的確に当て続け、手数でやや上回る。
2R、モリのパンチと膝をもらい、松倉は少し苦しそうな場面もあったが、終盤、右のカーフキックとテンカオを効かせてから、パンチラッシュで追い詰める場面を2度作り好印象を残す。
3R、松倉が右のカーフの連打でダウンを奪取。モリはサウスポーに切り替え、松倉はカーフを打てなくなったが、その後も右テンカオ、顔面へのパンチを当て続け、モリを苦しめ判定勝ちした。
マイクを持った松倉は「僕がK-1でスーパー・ミドル級を作ってチャンピオンになります」とアピールした。
第8試合 61kg契約 3分3R(延長1R)
○“狂拳”竹内裕二(菅原道場/元WMAF世界&MA日本スーパーフェザー級王者)
×SATORU成合(K-1ジム総本部チームペガサス)
2R 2’29” KO (右ストレート)
竹内は38歳で約6年ぶりの復帰戦。Krush草創期の60kg戦線で活躍し、山本真弘や野杁正明にもKO勝ちしている。16年9月のK-1を最後にリングから離れていた。成合は竹内のかつてのライバル・梶原龍児氏の弟子。19年には竹内の後輩・島野浩太朗との死闘で話題を呼んだが、昨年は西元也史、山本直樹、中島千博に敗れている。
1R、竹内が序盤から積極的に攻めるが、中盤から成合がボディにパンチとミドルを効かせると、竹内の動きが落ち、成合が終盤はパンチを多く当てやや優位に。記者採点はまだイーブン。竹内は昔のルールに慣れているせいもあってか、蹴り足を再三つかみ、レフェリーから注意される。
2R、成合が右ストレートを効かせると、竹内は後退するが、成合が右ストレートで突っ込んできたところに右フックを合わせてダウンを奪う。成合もボディへのパンチで竹内を削ろうとするが、竹内も左ジャブなどのパンチを当てて成合を苦しめる。さらに成合の左ミドルのタイミングで右フックをヒットし再びダウンを奪う。成合は立ち上がるがフラついたためレフェリーがストップし、竹内のKO勝ちとなった。
復帰戦をKO勝ちで飾った竹内は「会長が出ろというから、6月も出させてください。俺どっちでもいいです」とマイクで話した。
第7試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
×林 健太(FLYSKY GYM/元K-1ライト級(62.5kg)王者、元Bigbangスーパーライト級王者)
○鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/元Krushスーパー・ライト級王者)
3R 0’19” KO (パンチ連打)
1R、鈴木はサウスポーで構え左ミドルを当て続け、時折パンチもヒット。林は左ジャブを突きつつ、右ストレート、右膝を効かせ、右のインローで時折鈴木をふらつかせる。攻撃数では林が上回る。記者採点は林だが被弾しているためイーブンもありうる。
2R、鈴木が最初から圧をかけ、左ストレートを効かせ先手を取る。林は右のインロー、奥ローを効かせ、顔面へのパンチにつなげ、少しずつ攻勢に。だが終盤のパンチの打ち合いで、林の連打の後、鈴木が右フックを当て、ダウンを奪い点差をつける。鈴木がニュートラルコーナーに立たなかったため、途中でカウントが止まったが、止まらなければ林は10カウントに間に合わなかったぐらい、立ち上がるのが遅く、ダメージが大きい。記者採点は8-10で鈴木。
3R、鈴木は開始すぐからラッシュを仕掛け、林をコーナーに詰めパンチを連打。林が亀になって防戦一方となったところでレフェリーがストップした。
第6試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○不可思(クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT・WPMF日本・REBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者、元RISE・Bigbangライト級王者)
×小嶋瑠久[るーく](PURGE TOKYO)
3R 2’15” TKO (コーナーストップ:パンチ連打)
1R、不可思が右ローを絡めつつ、左右のフックを積極的にヒットし主導権。時折小嶋の右フックをもらってひるんでも攻め手を緩めない。記者採点は不可思。2Rも同様で、不可思は手数で上回る。不可思のセコンドの渡辺理想氏からは「泥仕合でいいよ。泥仕合得意でしょ」という声も。
3Rも不可思がパンチを当て続けると、右のオーバーハンドフックでダウンを奪取。小嶋のダメージは大きく、不可思がパンチを何発も当ててフラフラになっても、梅木レフェリーはなかなか止めなかったが、最後は小嶋陣営がタオルを投入し、不可思の勝利となった。
不可思は「こっから俺、這い上がって、K-1のベルト絶対取るんで見ててください」とアピール。試合後はこの日の「スペシャルラウンドセレブ」を務めたデヴィ夫人と記念撮影を行った。
プレリミナリーファイト 無差別級 3分3R
×RUI(K-1ジム福岡チームbeginning)
○星龍之介(POWER OF DREAM/極真会館全世界空手道選手権2019 6位)
1R 2’50” KO (パンチ)
1R、RUIは左ミドルを強打するが、星は空手仕込みの右ローを強打し、時折左ストレートをヒット。すると終盤、星がRUIをロープ際まで下がらせ、左右のストレートを効かせると、RUIはワンテンポ遅れてダウンし、そのまま立ち上がれず。星がキック初戦をKO勝ちで飾った。
K-1 4.3 代々木第一体育館(レポ/無差別トーナメント):最軽量のサッタリがK-Jee、京太郎、谷川聖哉を撃破し優勝