ONE Championship 5.12 ジャカルタ:内藤のび太、アレックス・シウバとの寝技合戦制し判定勝ち。ストロー級王座奪還
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ONE Championship : GRIT AND GLORY
2018年5月12日(土/現地時間) インドネシア・ジャカルタ・コンベンションセンター
レポート:井原芳徳 photos by ONE Championship
[主な結果]
第7試合 メインイベント ONE世界ストロー級(56.7kg)チャンピオンシップ 5分5R
×アレックス・シウバ(ブラジル/EVOLVE MMA/王者)
○内藤のび太(パラエストラ松戸/挑戦者、元王者)
判定1-2
※内藤が新王者に
両者は昨年12月のバンコク大会のタイトルマッチで対戦。アレックスが5R判定3-0で勝利し、のび太の2度目の防衛を阻止した。ダイレクトリマッチはのび太の持ち前の粘っこいレスリングスキルが活きる展開に。
1R、のび太が40秒ほどでタックルを仕掛けて、金網に押し込むが、アレックスは30秒ほどで突き放す。それでものび太はプレッシャーをかけ続け、2分過ぎにタックルを仕掛け、脇を差してテイクダウンに成功。両足でアレックスの片足を挟み、金網に押し付けつつパウンドを当てる。アレックスも下から足を使って脱出を図るが、のび太はトップキープ。残り40秒、アレックスは下からアームロックを仕掛ける。のび太はしばらく捕まってしまい印象が悪い。
2Rも内藤がプレッシャーをかけ続けるが、1分過ぎ、アレックスのほうからタックルを仕掛ける。内藤は金網を背にし、膝立ちの状態になっても起き上がり、テイクダウンをしのぎ続けると、逆に内藤が足を掛けて上に。アレックスも一回転してから膝十字を狙う。ここから両者とも度々上下が入れ替わり、場内は沸くが、終盤は内藤が上をキープし、若干優位な状態で終える。
3R、アレックスの左ハイをつかみながら内藤が倒そうとすると、アレックスも反応して上になるが、のび太は脱出して上に。じわじわとバックに回り込む。アレックスは度々膝十字を狙うが、のび太は対処し、トップやハーフでコントロール。アレックスに主導権を譲らない。
4Rものび太が序盤から上になり、金網際でしがみつき続ける。アレックスが再三立とうとするがグラウンドに引きずり戻す。残り1分、アレックスが回ってヒールホールドを狙うが、のび太はこれも防御し、上からしがみついた状態を維持する。
Yoshitaka Naito avenges his only loss with a close split decision victory, reclaiming the ONE Strawweight World Championship! #GritAndGlory #Jakarta #MartialArts pic.twitter.com/fZ1CXIjRQd
— ONE Championship (@ONEChampionship) 2018年5月12日
5Rものび太が上になるが、アレックスはアームロックを狙い、必死に逆転を狙う。1分半でアレックスはスタンドに戻すが、またものび太がタックルを仕掛け、押し込んでしがみつき続ける。残り1分のアナウンスがあると、インドネシア人の観客からも「のび太」コールが起こる。のび太は最後までしがみつき、バックを取りかけた状態で終了。記者のジャッジはのび太。判定は割れたが、2者が寝技で長時間コントロールしたのび太を支持し、のび太が王座返り咲きを果たした。
勝利者インタビューで、のび太が「ジャカルタの皆さん名前を知ってもらえたら(うれしいです)。危ない場面あったけど、ちょっとでもグラップリングの良さが出たらと思います」と話すと、場内からは拍手や歓声が起こり、多くの観客がのび太のファイトに満足していた様子だった。(下写真は16年10月の初防衛戦での勝利後の様子。)
第4試合 キックボクシング 95kg契約 3分3R
○セルゲイ・マスロボイェフ [Sergej Maslobojev](リトアニア)
×アントニオ・プラチバット(クロアチア/元K-1 WORLD GPヘビー級王者)
判定3-0
3月にK-1のベルトを失ったプラチバットが、ONEが前回大会からスタートしたキック部門に登場。対するマスロボイェフはプロのキックだけでも50戦近いキャリアがあり、MMA、プロボクシングもそれぞれ10戦以上しており、キック16戦のプラチバットよりもずっと経験豊富だ。
1R、両者とも高めに構え、マスロボイェフが右ローを着実に当てるが、少しずつプラチバットも手数を上げると、右ローを返すように。記者採点は10-10
2R、プラチバットが首相撲からの右膝蹴りの直後に左飛び膝を顔面に当て、その後もしばらく積極的に攻める状況が続く。だが残り1分、マスロボイェフが一発右ローを当てると、これまでのダメージの蓄積の影響もあってか、プラチバットは一瞬動きが止まり、マスロボイェフがプラチバットを金網に詰めてパンチと膝を立て続けに当て、攻勢を印象付ける。記者採点は10-9でマスロボイェフ。
3R、プラチバットが右ボディブローを放つが、ローブローとなってしまい一時中断。再開後も2Rに引き続き若干マスロボイェフの手数が多い状況が続く。残り1分、マスロボイェフがボディへの左膝蹴りを効かせてから、左アッパーを連打。プラチバットは後退し、マスロボイェフがパンチラッシュで追い詰める。記者採点は10-9でマスロボイェフ。合計30-28でマスロボイェフ。ジャッジ3者もマスロボイェフを支持し、マスロボイェフが判定勝ちした。
第1試合 72kg契約 5分3R
×エリック・ケリー(フィリピン)
○山田哲也(タイガームエタイ/Y&K MMAアカデミー)
1R 3’00” チョークスリーパー
プーケットのタイガームエタイを練習拠点とする山田。1R、サウスポーからの左ミドルを強打する場面もあるが、慎重に距離を取ってチャンスをうかがう試合運び。中盤、ケリーが右ミドルを放つと、山田は蹴り足をつかんで倒し、すぐさまバックマウントへ。ケリーは全く寝技に対応できず、山田がチョークを極めてタップアウト勝ちした。