修斗 1.31 ニューピアホール 第2部:SASUKE、一本勝ちで王座防衛「路上の伝説?K-1の申し子?全部眼中にねえよ。斎藤裕を最初から狙っていたのはこの俺だ」。祖根寿麻、UFC帰りの石原夜叉坊に判定勝ち|扇久保博正が王座返上
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PROFESSIONAL SHOOTO 2021 開幕戦 Supported by ONE Championship 第2部
2021年1月31日(日)東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
※チャンピオンシップ以外は当日計量
第5試合 メインイベント 修斗環太平洋フェザー級チャンピオンシップ 5分3R
○SASUKE(マスタージャパン/環太平洋王者、世界2位)
×内藤太尊(roots/環太平洋5位、世界8位)
2R 2’34” 裸絞め
※SASUKEが初防衛
SASUKEは昨年9月に仲山貴志に2R KO勝ちし環太平洋フェザー級王座を奪取し5連勝中で、9戦7勝(1一本/3KO)1敗1分。王座奪取後のマイクでは、1か月前にRIZIN初参戦で勝利した同級世界王者・斎藤裕の名前を挙げ「チャンピオン、テレビの前で、大きな舞台(=RIZIN)で売られた喧嘩があるでしょ?そちらを片付けてからでも構いません。僕とやりましょう」とアピールした。その2か月後の11月、斎藤は朝倉未来を下しRIZINの同級王座との2冠を達成し一気に株を上げており、SASUKEは打倒・斎藤に向けて防衛はもちろんインパクトを残したい一戦となる。
挑戦者の内藤は極真空手をベースとした打撃が持ち味。19年7月の青井人戦で2R KO勝ちしてから1年半のブランクが気になるところだ。
1R、SASUKEは右のカーフキック、内藤は左のミドルとハイ主体で蹴り合う展開。中盤、内藤がパンチの連打で詰めてくるが、SASUKEは組み付くと足を引っ掛けて倒して上になる。内藤はしばらくして立つが、SASUKEは押し込み続ける。離れると、内藤はパンチを振るうが、SASUKEは再びタックルで倒して上になって終える。記者採点はSASUKE。
2R、SASUKEは序盤から右フックを当て、テイクダウンを奪ってパウンドを当てる。内藤は立つが、鼻血を出して苦しそうだ。その後もSASUKEが右フックを主体に打撃で攻め続けると、組んでの右膝を当ててから内藤を倒す。内藤のバックを素早く奪い、パウンドで追い詰めてから、裸絞めを極めてタップを奪った。
完勝のSASUKEは金網によじ登ると「俺が修斗のチャンピオンだ。見たかこら!」と絶叫。ベルトを巻きマイクを持つと「怪我して修斗ができなかった期間、ずっと内藤選手の試合を見ていてファンでした。内藤選手大好きです」と内藤を称えた。
続けてSASUKEは「僕も(9月で)27歳になるので、世界で見据えて戦う時間は短いでしょう。令和の修斗伝承者は一人だけじゃないです。チャンピオンが降りてこないなら俺がそっちに行きます。路上の伝説?K-1の申し子?全部眼中にねえよ。斎藤裕を最初から狙っていたのはこの俺だ」と、朝倉未来や平本蓮を暗にけん制しつつRIZIN参戦をアピール。さらに「世界に行くには日本で一番強いフェザー級を倒せばいい。その腰に輝く金の(RIZINの)ベルトが世界への手土産に必要なんですよ。だから四角いリングで日本国民を巻き込んで修斗伝承マッチやりましょう。俺はそこまでいくんで待っててください」と修斗世界&RIZIN 2冠王の斎藤に呼びかけた。そして最後は今回も「日本のフェザー級、修斗のフェザー級、みんな俺には勝てないよ。なぜなら俺だって修斗を愛しているから」と、バンタム級世界王者の岡田遼の決め台詞を今回も拝借して大会を締めくくった。
バックステージでSASUKEは「今まで斎藤選手のことを知らなかった選手まで、斎藤裕と言っているけど、最初から言っているのは俺だから、格の違いを見せたかった」と今回の試合に向けての心境を語り、「この(コロナ禍の)状況下で海外を狙うのは難しいから、向こうが欲しがる選手にならないといけない。斎藤選手は実力的に世界に行けるものはあったけど、それでも(UFCは)取らなかった。斎藤選手ができなかったことをやれば世界は欲しがると思う。そのためには国内のフェザー級の団体の垣根を超えて強さ示さないといけない。それが集まるのは四角いリングです」と、試合後のマイクについて説明した。RIZINフェザー級でどういう相手との戦いを頭に入れているかを聞かれると「強い奴とだけ言っておきます。ジョーカーは引かないですよ。ジョーカーやっても余裕で勝てるけど意味がない。このベルトを持つ者は安い試合をしない」と答えた。
なお、メインの前に、RIZINに参戦中の扇久保博正(パラエストラ松戸)がケージに登場し、、修斗世界フライ級王座を返上した。扇久保は「修斗はこの階級で一番だと思っています それが証明できなかったので返上します。それを証明して修斗に戻ってきますので、その時まで期待してください」と話した。
第1試合 65.8kg契約 5分3R
×石原夜叉坊(KING OF FREE)※チーム・アルファメール・ジャパンから所属変更
○祖根寿麻(ZOOMER/元バンタム級環太平洋王者)
判定0-3 (福田28-29/小島28-29/豊永28-29)
第1試合から修斗育ち・UFC帰りの石原夜叉坊が登場。夜叉坊は19年2月のUFCのカン・ギョンホ戦で1Rで敗れて3連敗となってから2年ぶりの試合。岡田遼、大塚隆史、安藤達也ら実力派揃いの修斗バンタム級戦線で今後どう存在感を示すか?それともその先の野望を見据えての参戦か?
迎え撃つは元同級環太平洋王者の祖根寿麻(かずま)。祖根もここ5戦はRIZINで元谷友貴、スコッギンス、修斗で岡田、根津優太、昨年5月のRoad to ONEで後藤に敗れており、なんとか踏みとどまりたい一戦となる。
1R、夜叉坊がサウスポーに構え、左ロー、ミドルを当て続けて主導権。祖根がタックルで倒すが、すぐ立ち、金網に詰めて左肘を連打する。その後も夜叉坊が左フック、膝等を当て続け優位を維する。だが終了間際、祖根も右フックを当てて少し夜叉坊をひるませ、スリリングな展開を作る。記者採点は夜叉坊。
2R、夜叉坊が序盤からタックルで倒して上になるが、祖根はギロチンで迎撃する。夜叉坊は立ち上がり押し込むものの、祖根は突き放して右肘をヒット。ダウンした夜叉坊に、祖根はギロチンをまたも仕掛け追い詰めるが、夜叉坊は脱出する。スタンドに戻ると、お互い攻撃が少ないお見合い状態が続くが、随所で祖根が右ミドルを当て、やや好印象を残す。記者採点は祖根。
3Rもスタンドでお互い攻めあぐねる状況が続く。中盤、打開を図った夜叉坊がタックルを仕掛けるが、祖根は切って、そこから押し込むと、すぐさまバックを奪い、裸絞めを狙う。夜叉坊は脱出すると、圧力をかけてから左ミドルを放つが、突き出した左手が祖根の右目に入り一時中断する。再開後、夜叉坊は左ストレートを当てるが、祖根も右ストレートをお返し。逆転のチャンスを作らせない。記者採点は祖根。
記者採点もジャッジ3者も合計28-29で祖根で、祖根が注目選手の夜叉坊を判定で下した。マイクを持った祖根は「岡田、大塚、やったるわ」とアピールしつつも「でもジムが忙しいんでもうちょっと待ってて」と注釈を入れた。
第4試合 65.8kg契約 5分2R
○齋藤 翼(総合格闘技津田沼道場/FIGHT FARM)
×新井拓巳(ストライプル新百合ケ丘)
判定2-0 (豊永19-18/小島19-19/田澤19-18)
第3試合 61.2kg契約 5分2R
×鎌田悠介(ピロクテテス新潟)
○関口祐冬(修斗GYM東京)
判定0-2 (豊永18-20/小島19-19/福田18-20)
第2試合 61.2kg契約 5分2R
○佐々木駿友(T-GRIP TOKYO)
×寺島直人(SUBMIT MMA)
2R 4’23” KO (レフェリーストップ:右ストレート)
修斗 1.31 ニューピアホール 第1部:藤井伸樹、加藤ケンジに判定勝ち。山田崇太郎、秒殺一本勝ち。西川大和、マックス・ザ・ボディを粉砕。石井逸人、リーグ戦首位に