修斗 11.23 後楽園ホール:大塚隆史、修斗初戦で環太平洋王者の安藤達也を撃破「佐藤選手と岡田選手、できますか?」
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
リバーサルジム久喜WINGS
未経験者でも大丈夫!様々な年代の方がキック 柔術 MMA等を楽しくトレーニング!今なら入会金等無料!
プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2020 Vol.7 Supported by ONE Championship
2020年11月23日(月/祝)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第7試合 メインイベント フェザー級 5分3R
×安藤達也(フリー/修斗バンタム級環太平洋王者・世界1位)
○大塚隆史(T-GRIP TOKYO/元DEEPバンタム級&フェザー級王者、元WSOF-GCバンタム級王者)
1R 2’12” TKO (棄権:右足の負傷)
世界王者・佐藤将光、暫定世界王者・岡田遼、環太平洋王者・安藤達也を主軸に、田丸匠、倉本一真、藤井伸樹、魚井フルスイングら、個性的な実力者がひしめく修斗バンタム級。ここに元DEEPバンタム級&フェザー級王者にしてRIZINでも活躍した大塚隆史が参戦した。(下写真は開会式での挨拶での大塚)
大塚は修斗初参戦にあたり「修斗のバンタム級に喧嘩売りにきました元DEEP王者の大塚です。修斗のベルトをもらいにきました」との談話を発表。その喧嘩を早速買ったのが、8月に田丸を1Rで粉砕し環太平洋王者となったばかりの安藤だ。大塚が勝てば世界ランキングで1位となるのが確実で、一気に岡田、佐藤のベルトが射程圏に入る。安藤が実績で勝る大塚に勝てば、ランキングは変わらずとも岡田、佐藤との対戦機運がさらに高まることは確実。年内の修斗後楽園は今回が最終戦で、来年の修斗バンタム級を大きく左右する重要な一戦となる。
試合はワンサイドの短時間決着に。1R、大塚はサウスポーの安藤の前足となる右足に、スネ狙いのカーフキックを外側から1発、内側から1発ヒットする。大塚が右足に対する片足タックルも絡めると、安藤は下がって突き放して切る。だが、カーフのダメージの影響で足に力が入りきらずひねったのだろうか?離れた際に右足を気にするような素振りを見せる。さらに大塚がカーフを当てても、しばらく安藤は普通に動いていたが、大塚が右のインローを放とうとし、安藤は下がって打たせずにいると、右足を着地させた後、足取りがぎこちなくなり、金網際まで後ずさりする。大塚は一気に前に詰め、安藤はタックルでしのごうとするが、大塚は簡単に切ってギロチンを仕掛けつつ、潰して金網際で上になって押さえつける。すると大塚が攻め込む前に、安藤が右足を棒にして、片岡レフェリーに対して何かを話して痛みを訴え、すぐさまレフェリーがストップした。勝利が決まり立ち上がった大塚は、倒れたままの安藤を後目に、右ローを蹴るジェスチャーで勝ち誇った。安藤は担架で運ばれた。
無傷で快勝の大塚は「いやあ、疲れたよ」と余裕の第一声。続けて「修斗で戦えることをうれしく思います」と話したが、「前にも言ってるけど、修斗、修斗、うるせえし」と、修斗愛をアピールする生え抜き勢を批判。さらに「安藤選手、世界ランキング1位でしたっけ?環太平洋王者を倒したんですけど、環太平洋のベルトには別に興味ないです。上にいる佐藤選手と岡田選手、できますか?やれるんで、いつでも。ベルト賭けなくていいんで、ノンタイトルでもやりましょうよ」と、佐藤と岡田の両世界王者を挑発した。
◆大塚
(カーフキックが効いた?)そうですね。たぶんインローだと思うんですけどね。前足に右のインローを蹴ったらスネとスネが当たって。スネの硬さに自信あるんで。骨と骨がぶつかったなって。パチンって音じゃなくてゴツンみたいな音でぶつかり合って。それから靭帯が切れたのかわからないですけど。蹴ることが作戦でした。カウンターが上手い選手なので、じっくり行こうと思いました。
(レスリング対決と言われていましたが?)それは無いです。安藤選手はどちらかというと打撃が上手いというか。重心を落とした構えをしていたので、アウトローとインローを蹴るのが作戦でした。飛び込みを持っているんで、常に動いて的をずらして行こうというのは頭に入れていました。
(試合後は「ベルトは賭けなくていいんで」と話していましたが?)修斗のベルト取りに来た感じじゃないですね。怖かったら賭けなくていいよって。
(戦前は「DEEPの選手なんで」と話していました)僕はDEEPに育ててもらったんで。DEEPでしのぎを削ってきたんで、DEEPの選手という気持ちは滅茶苦茶あります。今でもDEEPの選手として上がっています。
(ベルトはいらないけど、修斗のチャンピオンクラスと戦いたい?)ただ新しい相手を求めて来たんで。もちろんその上を見ていますけど。
(新しい戦場は気合が入る?)気合が入りますね。乗り込んで来た感じがあるし、バンタム級みんな敵だと思うし。闘争心沸きますよね。
第6試合 セミファイナル バンタム級 5分3R
×清水清隆(TRIBE TOKYO M.M.A/フライ級世界1位)
○平良達郎(THEパラエストラ沖縄/フライ級世界3位)
判定0-3 (田澤27-30/長瀬28-29/豊永28-29)
打倒・扇久保博正を目指す清水清隆が、プロ6戦全勝の20歳・平良達郎と激突した。1R、お互い距離を取り、慎重にチャンスを伺う展開。長身の平良は伸びのある左右のロー、右ミドルをヒット。清水は攻撃数は少ないものの、中盤にノーモーションの右ストレートをクリーンヒットし、相打ちながら左フックも当て、パンチ主体で随所で良い印象を作る。記者採点は僅差だが清水。ジャッジは割れ2者が清水を支持する。
2R、平良は序盤から組み付き、倒しながらバックを奪い、裸絞めを狙い続ける。3分以上その状態を続け、ようやく清水が脱出するが、なかなか攻め込めず、平良が右ストレートを当ててから、組み付いて倒して終える。記者採点は平良。
3Rはスタンド勝負が続き、清水が左右のパンチを当てる場面もあるが、平良もパンチを返し、中盤以降は右テンカオ、左右のローも散らして、全体の手数を上げ優勢に。終盤、後の無い清水が、飛び込んでの右フックを放つも、空振りでスリップしてしまう。平良はすぐ上から押さえ込み、時折パウンドを落として、優位を印象付け終了。記者採点は平良。ジャッジ3者も平良を支持し、平良の判定勝ちとなった。
平良は「清水選手、僕の対戦を受けてくれてありがとうございます。1位の清水選手に勝てたのもチームのみんなのおかげです。3位の僕が1位の選手に勝ったということは、次のベルトを賭けた挑戦者の椅子、もらってもいいですか?修斗のチャンピオンになりたいです。暫定か正規かわからないですが、僕がタイトルマッチをしたいです。来週、沖縄で修斗の大会があって、チームメイトが試合をします。皆さん、ツイキャスで購入して観戦してください」とアピールした。試合後のインタビューでは「RIZIN、UFC、ONEで戦える選手になりたいです。一番はUFCでチャンピオンを目指したいです」と話した。
第5試合 フェザー級 5分3R
○石橋佳大(ZEEKジム/元バンタム級環太平洋王者)※DURO GYMから所属先の名称変更
×論田愛空隆(心技館)
判定3-0 (田澤30-27/横山30-27/長瀬30-26)
大塚が新たに参戦したバンタム級では、安藤と岡田に勝った実績があり、佐藤とも1敗1分の元環太平洋王者・石橋佳大が、1年半ぶりに戦列復帰した。
1R、石橋が序盤からタックルで倒し、マウント、バックと移行し、パウンドを連打しフィニッシュを狙う。だが論田は崩して上になると、パウンドを当てて反撃。終盤はバックを奪い返し、裸絞めを狙って攻勢を印象付ける。記者採点は論田。
2Rも石橋が序盤からタックルで倒し、バックを奪うと、裸絞めを狙い続ける。論田は4分近く防戦一方に。終了間際、ようやく脱出し、バックを取るが、パウンドなどには持ち込めずに終わる。記者採点は石橋。
3R、論田は序盤からテイクダウンを奪い、パスガードに成功すると、パウンドでしっかりダメージを与えることなく、腕十字を狙う。だが石橋は難なく防御し、脱出してテイクダウンを奪い返す。以降は石橋がマウント、バックと行き来して主導権を維持し、終盤はトップキープし終了。記者採点は石橋。合計29-28で石橋。ジャッジ3者も石橋を支持し石橋が判定勝ちした。
第4試合 フライ級 5分3R
○黒澤亮平(パラエストラ松戸/ストロー級世界6位・元世界王者)
×マッチョ ザ バタフライ(総合格闘技道場コブラ会)
判定3-0 (長瀬30-27/田澤30-27/豊永29-28)
黒澤は8月大会で木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅をわずか24秒、右ストレートでKOして以来の試合。
1R、序盤から黒澤が上になるが、すぐスタンドに戻り、パンチを積極的に振るう。だがマットは黒澤のパンチのタイミングでタックルを仕掛けてテイクダウンを奪い、トップをキープする。しかし黒澤もその先の攻めは許さず、スタンドに戻しテイクダウンを再び奪う。これもすぐマッチョが立って終了する。差の乏しいラウンドだが、記者採点は打撃で優位だった黒澤。
2Rも黒澤がパンチを当て、パンチのタイミングでマッチョが倒すが、黒澤は脱出して、バックを奪って裸絞めを狙う。マッチョは脱出し、終盤はトップキープするが、その先の攻めには持ち込めない。記者採点は黒澤。
3R、マッチョのタックルを黒澤は切り続けていると、マッチョがスタミナが切れた様子。黒澤が随所でパンチを当てて優位を維持する。記者採点は黒澤。合計30-27で黒澤。ジャッジ3者も黒澤を支持し、黒澤が判定勝ちした。
第3試合 女子51kg契約 5分3R
×杉本 恵(AACC/女子スーパーアトム級(50kg)世界3位)
○SARAMI(パンクラスイズム横浜)
1R 2’46” 腕ひしぎ十字固め
DEEP JEWELSで活躍したSARAMIが修斗初参戦。8月大会で初代女子スーパーアトム級王座を黒部三奈と争った杉本恵が迎え撃った。1R、スタンドの展開でSARAMIが右ロー、右ストレートを着実に当てると、金網に押し込んでから、離れ際に右肘を当て、早くも好印象。さらにタックルで倒すと、素早くバックに回り、パウンドを連打。相手を弱らせてから、腕十字を極め快勝した。
マイクを渡されたSARAMIは「このまま修斗に出て黒部さんのベルトを狙うのかな?って感じですけど、また修斗で試合がしたいと思います」と話した。試合後に話を聞くと、SARAMIは「日本人はもういいかなと思って、ONEを目指したけど、コロナでこういう状況なので」と話し、ONE本戦のチャンスが巡って来なければ、DEEPで既に戦っている黒部戦も受け入れる考えのようだ。
第2試合 インフィニティリーグ2020 フェザー級 5分2R
○よしずみ(HAGANE GYM/勝ち点3→4)
×一條貴洋(ブレイブハート/勝ち点0→1)
判定1-0 (豊永20-18/長瀬19-19/田澤19-19)
第1試合 フライ級 5分2R
○新井 丈(キングダム立川コロッセオ)
×津村有哉(リバーサルジム新宿Me,We)
判定3-0 (長瀬20-18/豊永20-17/田澤20-17)