TTF CHALLENGE 6.27 PIA LIVE STREAM生中継:空道強豪・岩﨑大河、「格闘代理戦争」出身・スソン、MMAデビュー戦で勝利
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TRIBE TOKYO M.M.A「TTF CHALLENGE 08」
2020年6月27日(土) 会場非公開(無観客開催)
レポート&写真:井原芳徳
TTF CHALLENGEの開催は17年10月9日の練馬大会以来2年8か月ぶり。新型コロナウイルスの影響で多くの格闘技大会が中止となる中、大会を主催するTRIBE TOKYO M.M.Aの長南亮代表は「このような状況であっても、感染症対策をしっかり行い、無観客の有料配信でイベントを行うことで、新しいイベント形態を作っていく事が大会の趣旨です」と開催発表時にコメントしていた。
大会の模様はチケットぴあが5月にスタートした動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」で生配信された。同サービスでの格闘技中継はTTFが初だ。大会運営ではプロ修斗のサステインと、Fighting Nexusが協力し、まだキャリアの浅いMMA選手の育成を主軸としたマッチメイクとなった。また、減量による免疫力低下でコロナに感染するのを防ぐため、契約体重はONE Championshipのように通常よりも1階級分上となっている。(中継の解説者は仙三が務めた。大会終了後には青木真也、大沢ケンジ、水垣偉弥の3名のジャッジが中継向けに大会の感想を述べた。)
第8試合 メインイベント ミドル級(93kg) 5分2R(延長1R)
×リカルド・サープリス[Ricardo Surpris](米国/TRIBE TOKYO M.M.A)
○岩﨑大河(大道塾/パラエストラ東京/空道北斗旗全日本体力別選手権2017 2018優勝・無差別選手権2019準優勝)
判定0-3 (大沢18-20/青木18-20/水垣18-20)
今大会で最も注目されたのが岩﨑大河のプロデビュー戦だ。岩﨑は1997年7月7日生まれの22歳。大道塾が作り上げた着衣総合武道「空道(くうどう)」の全日本体力別選手権2017・2018 260超優勝、同無差別選手権2019準優勝の実績がある、空道のトップクラスの選手。身長は185cm。国内で選手層の薄いMMAウェルター~ミドル級のホープとなりそうな逸材だ。
岩﨑の憧れの存在は、空道2010・2012・2013全日本無差別優勝、全日本体力別5連覇の実績のある加藤久輝。岩﨑はBOUTREVIEWのインタビューで「何かで加藤選手を越えたいと思って、頑張って練習して、体力別、無差別で勝ち続けることはできるだろうなと思ったんですよ。でも何連覇しても、加藤選手のいない大会で優勝しただけになってしまう。ならば、加藤選手ができていない、MMAで海外の主要団体、ONEやベラトールやUFCでチャンピオンになれたら、越えられるかなと思って、MMAで頑張ろうと思いました」と転向理由を語っていた。MMAの練習は今年2月から本格スタートし、パラエストラ東京、TRIBE、パンクラスイズム横浜で主に練習。今回のセコンドは1名までで、パンクラスイズム横浜の北岡悟代表がつく。(下写真はケージチェック時の岩﨑と北岡)
対戦相手のリカルド・サープリスは米国の元軍人で、アフガニスタン紛争に参加経験もある33歳。MMAの試合は8年のブランクがあるが、日本人との結婚を機に日本に移住し、TRIBEに入会してトレーニングを積み再デビューする。
1R、スタンドの攻防が続き、岩﨑は右ミドルを当てるが、サープリスは蹴り足をつかんで倒しそうになる場面が2度ある。岩﨑は終盤、サープリスを金網に押し込んでから足をかけて倒し、コントロールを続ける。マウント、バックマウントを奪う場面もあるが、サープリスはキープさせない。
2Rは序盤から岩﨑が金網に押し込む展開。離れれば、サープリスが伸びのある左ジャブや右ストレートを当て、岩﨑は少し鼻血を出すように。岩﨑は蹴り足を捕まれないよう、ミドルキックの戻しのスピードを上げ対処。ハイキックや上段後ろ蹴りも織り交ぜるが、サープリスはブロックする。終盤は岩﨑が再三押し込み、時折倒す展開が繰り返される。時折パウンドも絡め好印象。サープリスは守勢に回る時間が続き、印象が悪い。
今大会は青木真也、大沢ケンジ、水垣偉弥の3名がジャッジを務め、3名とも順当に20-18を岩﨑につけ、岩﨑がMMAプロデビュー戦を白星で飾ったが、まだまだ課題の多い内容で、本人も満足はしていない様子だった。メインイベンターのためマイクを渡されたが、「もうちょっと自分的にはやれたと思いますけど、たぶんこれが今の実力です。もっと練習して、強い選手とやって勝っていきたいです」と、武道家らしく謙虚にアピールした。
第7試合 ライト級(77.1kg) 5分2R(延長1R)
○マックス・ザ・ボディ(BRAVE)
×村岡倫行(トライデントジム)
2R 0’14” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
1R、マックスが右フック、村岡が左ミドル主体の打撃戦が続く。終盤、マックスがタックルで倒し、終了間際にマウントを奪い、パウンドをまとめ追い詰める。すると2R、開始すぐにマックスが左フックでダウンを奪い、パウンドを連打したところでレフェリーがストップ。マックスが破壊力を印象付けた。
第6試合 バンタム級(65.8kg) 5分2R(延長1R)
○MG眞介(パラエストラ東大阪)
×前川大輔(総合格闘技道場コブラ会)
1R 1’49” TKO (レフェリーストップ:右フック)
1R、スタンドの打撃戦で、前川も右のスーパーマンパンチを放つ等、威勢よく攻めるが、MGが右ボディ、右フックを的確に当て、打ち合いで右フックを当ててマットに沈めた。
第5試合 バンタム級(65.8kg) 5分2R(延長1R)
×真人ガーZ(マシン会)※グレート真人ガーからリングネーム変更
○スソン(KRAZY BEE)
1R 0’28” TKO (レフェリーストップ:右フック)
ABEMA「格闘代理戦争2ndシーズン」(K-1ルール)に山本“KID”徳郁推薦で出場した、テコンドー出身のスソンが、MMAに転向。KIDの作ったKRAZY BEEに加入し、放送から約2年を経て待望のプロデビュー戦を迎えたが、あっけない決着に。
1R開始まもなく、グラップラーの真人ガーZが低空タックルを仕掛けてくるが、スソンは難なく切って潰して上から鉄槌を当てる。真人ガーZは脱出して立つが、スソンが右フックを当ててダウンさせると、上からパウンドを当てたところでレフェリーストップ。完勝だが、スソンもやや不完全燃焼といった様子だった。
第4試合 無差別級 5分2R(延長1R)
×関野大成(三河幕府)
○泰斗(真月流/高本道場)
2R 1’08” TKO (レフェリーストップ:マウントパンチ)
1R、スタンドの派手な打撃戦が続き、3分過ぎからお互いガス欠気味になるが、最後は泰斗がパンチをまとめやや優位に。2R、関野の投げを潰すと、泰斗がマウントを奪ってパウンドをまとめTKO勝ちした。
第3試合 フェザー級(70.3kg) 5分2R(延長1R)
×石井巧太郎(マルワジム)
○狩野 優(TRIBE TOKYO M.M.A)
2R 2’49” フロントチョーク
1R、石井が右ハイ、組んでの膝で先手を取るが、狩野が組み際に右フックを当て、中盤は倒してサイドで押さえ続ける。スタンドに戻り、終盤には狩野がサウスポーで圧をかけ続け、パンチを連打し攻勢に。
2Rも狩野が圧力をかけ続けると、石井がタックルから打開を図るが、狩野はギロチンで捕まえ、そのまま絞め落とし快勝した。
第2試合 フライ級(61.2kg) 5分2R(延長1R)
×大竹 陽(ハガネジム)
○川北昴生(TRIBE TOKYO M.M.A)
1R 2’49” 裸絞め
第1試合 フライ級(61.2kg) 5分2R(延長1R)
○御代川敏志(フリー)※パラエストラ八王子から所属変更
×谷村愛翔(P’s LAB札幌)
1R 3’56” 裸絞め