ONE Championship 2.28 シンガポール:江藤公洋&秋山成勲、1Rで快勝。V.V Meiと三浦彩佳は連勝ストップ
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ONE Championship「ONE: KING OF THE JUNGLE」
2020年2月28日(金) シンガポール・インドアスタジアム
レポート:井原芳徳 Photos by ONE Championship 中継:AbemaTV
第9試合 MMA ライト級(77.1kg) 5分3R
×アミール・カーン(シンガポール)
○江藤公洋(和術慧舟會HEARTS)
1R 1’39” 裸絞め
今回のONEは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、会場には観客を入れない無観客試合となった。
江藤はDEEPで活躍後、ONEのトライアウトマッチ「ONE Warrior Series(OWS)」で3連勝し、昨年7月のマレーシア大会でONE本戦デビュー。OWS初戦でKO負けした因縁の相手・パク・デソンと再戦したが、2R TKO負けで返り討ちに遭った。
それから7か月ぶりの試合の相手は、ONEの常連・カーン。18年9月には元ONEフェザー級王者のホノリオ・バナリオに裸絞めで勝利している。以降はフォラヤン、アリエル・セクストン、サイード・フセイン・アサラナリエフと強豪相手に3連敗したが、昨年11月にはエブ・ティンに判定2-1で勝利している。
江藤はカーンの所属するシンガポールのイヴォルブMMAで20日ほど練習した過去があり「レスリングは僕が上回っている印象があります」と記者会見では話していた。試合ではその組みで圧倒することに成功する。
1R、江藤が序盤からタックルを仕掛け、金網に押し込む。脇を差しながら潰すと、マウント、バックとスムーズに移行する。金網際で裸絞めを極めると、カーンがタップ。江藤はうれし涙を浮かべた。
第8試合 MMA ウェルター級(83.9kg) 5分3R
○秋山成勲(チームクラウド)
×シェリフ・モハメド[Sherif Mohamed](エジプト)
1R 3’04” KO (グラウンドパンチ)
秋山は昨年6月の上海大会で、43歳にして3年半ぶりの試合に臨み、アギラン・ターニに判定負けしたが、打ち合いで最後まで引かない好勝負を繰り広げた。現在44歳。
ONE初勝利を目指す今回の相手、シェリフ・モハメドはエジプト出身で、ONEでは3戦3敗。17年8月の2戦目でターニに判定負けしており、昨年6月のONEでもロン・ファンに2R KO負けしている。
1R、モハメドが序盤から左右のパンチを連打して一気に詰める。秋山は金網際で一瞬スリップし、すぐに立つ。モハメドは動きは粗いが時折当てて先手を取る。しかしモハメドの勢いが落ちて来ると、中盤、秋山は右のカーフキックをヒット。モハメドは少しバランスを崩す。するとモハメドが詰めて来たところで、秋山が回ってかわしながら、右のフックをヒット。ダウンしたモハメドに上から右のパウンド一発を当てたところでレフェリーがストップした。
ONE初勝利をあげた秋山は勝利者インタビューでは韓国語で「私のMMAの旅の始まりです」と話し、最後は英語で「韓国でONEがあれば出たいです」とアピールした。
第7試合 MMA 女子ストロー級(56.7kg) 5分3R
○ティファニー・テオ[Tiffany Teo](シンガポール)
×三浦彩佳(TRIBE TOKYO M.M.A)
3R 4’45” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
柔道出身の三浦は1月10日のバンコク大会で、マイラ・マザールに得意の袈裟固めからのアームロックで一本勝ちし、ONE 3連勝としたが、早くも今年2戦目が組まれた。
対するテオはボクシングがベースで、ONE 5勝1敗。18年1月にション・ジンナンの王座に挑戦したが4R TKO負けに終わった。同年11月の試合で勝利した後、怪我の療養が続き、昨年11月のマイラ・マザール戦で復帰予定だったが中止となっていたため、15カ月ぶりの試合となる。
1R、開始20秒ほどで三浦がテオの腕をつかみ倒そうとする。テオは背後に回ろうとするが、三浦は腕を巻いて倒して袈裟固めに入る。テオは脱出して、またも背後を取ろうとするが、同じように三浦は倒して、サイドで押さえる。三浦はアームバーではなく肩固めを極める。テオはもがいて耐え、三浦は袈裟固めに戻り、最後は立って離れたところで終える。
2Rも三浦が腕をつかみ続けるが、1Rのようにテオは倒れない。三浦は腕をつかんだまま度々背中を向けてしまい、テオがパンチをまとめるように。三浦はスタミナの消耗が激しく、口が開き苦しそうだ。テオは右ロー、右ストレートでじわじわと追い詰める。終盤、三浦はタックルを仕掛けるが、力が入らず、テオはがぶりの状態から頭に膝を連打し追い詰める。
3R、スタンドの攻防が続き、三浦は組みには行かず、テオも攻めにくそうだが、着々とローを当て、三浦のタックルも切り続ける。三浦は攻め手を封じられ、かなり苦しそうだ。終盤、タックルに行くが、テオが潰し、上からボディにパウンドをまとめたところで、三浦のダメージの蓄積が大きいと判断したオリヴィエ・コスト・レフェリーがストップ。三浦のONEでの連勝が3でストップした。
第6試合 MMA 女子アトム級(52.2kg) 5分3R
×V.V Mei[山口芽生](RIKI GYM/和術慧舟會GODS/Hybrid Fighter/TEAM TEPPEN)
○デニス・ザンボアンガ[Denice Zamboanga](フィリピン)
判定0-3
Meiは18年5月のONEでのタイトルマッチでアンジェラ・リーに判定負け。以降は昨年10月の両国大会のジェニー・ファン戦まで4連勝中で、さらに勝利を重ねて王座挑戦に近づきたいところ。
ザンボアンガはMMA 6戦6勝の23歳。柔術をベースとし、タイのフェアテックスジムでスタンプ・フェアテックスとムエタイを練習しているという。昨年12月にONEに初参戦し、ジヒン・ラズワンに判定勝ちしている。
1R、リーチで勝るザンボアンガが圧力をかけ、Meiがタックルを仕掛けると、ザンボアンガが切って、金網に押し込む。2分過ぎに離れ、お見合いが続き、3分ごろにまたもMeiがタックルを仕掛けるが、ザンボアンガは切り続ける。終盤離れると、ザンボアンガが金網にMeiを詰め、左右の伸びのあるストレートを連続で当て、好印象を残す。
2R、スタンドのパンチの攻防が続き、Meiは被弾し、右まぶたを腫らす。中盤、Meiがザンボアンガのパンチに合わせてジャストタイミングでタックルを仕掛け、すぐテイクダウンに成功する。Meiがしばらくトップキープし、足関を狙うが、ザンボアンガは潰して上になり、パウンドを連打する。それでもMeiは足関を狙い続けるが、終了間際にもパウンドの連打をもらってしまう。
3RもMeiが序盤からタックルを仕掛けるが、これも切られる。序盤戦と異なり、ザンボアンガは距離を取り、逆転を狙うMeiをかわし続ける。中盤、Meiがタックルを仕掛けると、ザンボアンガは切って、逆に金網に押し込み続ける。レフェリーはブレイクせず、最後は両者が離れるが、Meiはパンチの空振りを続けて終える。ジャッジ3者は順当にザンボアンガを支持し、Meiの王座挑戦の道が阻まれた。
第10試合 コー・メインイベント ONEムエタイ・ストロー級(56.7kg)チャンピオンシップ 3分5R
○サムエー・ガイヤーンハーダオ(王者)
×ロッキー・オグデン[Rocky Ogden](挑戦者)
判定3-0
※サムエーが防衛
1R、サムエーがサウスポー、オグデンがオーソドックスに構え、ミドル、ロー主体の攻防。まだお互い慎重だ。
2R、サムエーは圧力を強め、左ミドル、ローのヒットをじわわじと増やす。終盤には左肘、左ハイを連続で当て、攻勢を印象付ける。
3Rもサムエーが左ミドルを当て続け、終盤に左ストレート、左肘を立て続けに当てて圧倒する。4Rは崩しも再三織り交ぜ、オグデンを翻弄する。5Rもサムエーがステップも織り交ぜながら、オグデンの反撃を封じ完勝した。
第11試合 メインイベント ONEキックボクシング女子アトム級(52.2kg)チャンピオンシップ 3分5R
×スタンプ・フェアテックス(王者、ムエタイ同級王者)
○ジャネット・トッド(挑戦者)
判定1-2
※トッドが王者に
第5試合 MMA バンタム級(65.8kg) 5分3R
○トロイ・ウォーゼン
×マーク・フェアテックス・アベラルド
判定3-0
第4試合 MMA フェザー級(70.3kg) 5分3R
×シャノン・ウィラチャイ
○ホノリオ・バナリオ
判定1-2
第3試合 MMA 女子アトム級(52.2kg) 5分3R
○リトゥ・フォガット
×ウー・チャオチェン
判定3-0
第2試合 MMA ウェルター級(83.9kg) 5分3R
○ムラド・ラマザノフ
×ペ・ミョンホ
1R 4’53” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第1試合 MMA バンタム級(65.8kg) 5分3R
×ラディーム・ラフマン
○ジェフ・チャン
2R 2’00” 裸絞め