ムエタイ 2.22 ルンピニー:石井寿来は判定負け
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スック・ムエタイ・ギャットペット・スーパーファイト
2020年2月22日(土)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
記事提供:早田寛(Photo & Text by Hiroshi Soda)
第5試合 100ポンド契約
○ペットソンセン・ペットジャルンウィット
×ジュライ・エクシンディコンジム[石井寿来]
判定
ウォーワンチャイプロモーション所属の石井寿来(エクシンディコンジムJAPAN:福岡市立吉塚中学2年)がタイ、ルンピニースタジアム、「スックギャットペット」に参戦した。石井は、昨年12月31日にリッティデート・ムーピンアロイジュンベイにTKO勝ちをおさめ、上り調子といえる。
今回の対戦相手、ペットソンセン・ペットジャルンウィットは、マハーサラカム県出身15歳現在50戦40勝の戦績がある。以前(19年10月)に同ウォーワンチャイプロモーション所属の渡邊愼一と対戦したこともあるが、その時は渡邊が2RTKO勝利をおさめている。石井陣営としては、石井の素早い打撃の連打で難なく勝利できると見込んでいたが…。
試合は初回、石井はローを当ててゆく。ローがかなりの頻度でヒットし、石井は蹴った後に返しのパンチまで繰り出す。石井のサウスポーからの左ストレートがペットソンセンの顔面を捉える。ペットソンセンは石井のローをカットできないため、この上下に揺さぶった攻撃が有効だった。
2ラウンドに入ってからも、石井の上下に散らした攻撃は有効だったが、ペットソンセンも石井の動きを読んできたのか、石井のパンチに合わせ、ペットソンセンもストレートパンチを合わせてきた。石井がパンチっを繰り出すタイミングが、ほとんどペットソンセンとの相打ち状態となる。このラウンド中盤から、ペットソンセン陣営は「組みに行け!」と接近戦移行を指示した。
3ラウンド、距離が詰まり組んでの膝合戦が多くなる、石井は組むまでの一瞬に、得意のカウンターの膝蹴りをペットソンセンの腹に刺すも、ペットソンセンの前進は止まない。
4ラウンド、石井はミドルを多発し、ヒット数を稼ぐも、ペットソンセンはひたすら組んできた。この組の状態での膝数は互角だったもの、体勢捌きなどで若干ペットソンセン優勢だったかもしれない。
最終ラウンド、石井陣営は「パンチで倒しに行け」と指示を出した。これまでの経過として、若干ではあるがペットソンセンが優勢であり、石井としては判定になった場合は不利なため、勝つためにはパンチで相手をKOするほかなかった。ここで石井の蹴りやパンチは多数ヒットするも、ペットソンセンは怯む事なくしっかりと構え、自身の優勢をアピールする。終了ゴングが鳴りペットソンセンが判定勝利する。
石井としては、初回から2ラウンドの間にキレの良いパンチが多数ヒットするも、ここから、パンチをヒットさせることに重点を置き、蹴り数が少なくなってしまったのかもしれない。ペットソンセンは、ひょっとしたら、そんな石井の動きを読んでいたのかもしれない。結果論ではあるが、石井があのままローキックを当て続け、後半までペットソンセンの足を痛めつけていれば、違った結果になったかもしれない。ペットソンセンの闘いぶりは以前(19年10月)に渡邊愼一にKO負けした時と比べ、目に見えてテクニシャンファイターへと変わっていた。ムエタイは侮れないな、と思わせる場面であった。