RIZIN 6.2 神戸ワールド記念ホール:那須川天心、2R KO勝ち。浜崎朱加防衛。山本美憂、浅倉カンナに判定勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
葛西 キックボクシング ストライブジム
最安4,378円~!通い放題でも7,700円!選手志願者兼インストラクターも募集中!
RIZIN.16
2019年6月2日(日)神戸ワールド記念ホール
レポート:井原芳徳 試合写真:(C)RIZIN FF
第14試合 ISKAフリースタイルルール世界フェザー級(57kg)王座決定戦(※ABCキックボクシング・ユニファイドルールを採用。肘無し) 3分5R
×マーティン・ブランコ[Martin Blanco](アルゼンチン/LA PALESTRA KBOX/ISKAフリースタイルルール世界(55kg)バンタム級王者/56.3kg)
○那須川天心(TARGET/Cygames/挑戦者、ISKAオリエンタルルール世界バンタム級(55kg)王者、RIZIN KICKワンナイトトーナメント(57kg)2017優勝、RISE世界フェザー級(57.15kg)王者/56.9kg)
2R 2’19” KO (左膝蹴り)
天心は大晦日のフロイド・メイウェザーとのボクシング・エキシビションマッチでKOされた後、3月10日のRISEでの-58kgトーナメント一回戦でフェデリコ・ローマに3R KO勝ちし、続く4月21日のRIZIN横浜大会でマニー・パッキャオ推薦のWBCムエタイ・フィリピン王者・フリッツ・ビアグタンに3R KO勝ちした。RISE 7月21日 エディオンアリーナ大阪大会でのスアキムとのトーナメント準決勝を控え、約6週間間隔での試合が続く。今回の試合の前後の5月18日と6月22日には、非公式戦ではあるが、AbemaTVの番組企画でボクシングの試合にも出場し、20日後には亀田興毅とも肌を合わせる。
天心は現在、ISKAオリエンタルルール世界バンタム級(55kg)王座を持っているが、今回は1階級上のフェザー級(57kg)でのISKAタイトルマッチとなる。ISKA(International Sport Karate Association)は85年に米国で設立され、日本の数多くのキック大会でもタイトルマッチが組まれ、佐竹雅昭、魔裟斗、卜部兄弟ら主にK-1系のファイターが肘無しルールでのベルトを巻いてきた。ISKAは多様な立ち技ルールでの王座を認定しており、今大会にも出る国崇はISKAムエタイ世界フェザー級王座を過去に獲得している。
今回、ISKAフリースタイルルール世界フェザー級王者のアメッド・フェラージ(フランス)に天心が挑戦する予定だったが、フェラージが試合を辞退し、ベルトがはく奪され、王座決定戦に変わった。大会6日前の5月27日になってようやく代わりの相手が発表されていた。マーティン・ブランコはISKAフリースタイルルール世界(55kg)バンタム級王者。1989年3月10日生まれの30歳。17歳からキックを始め、南米の大会を主戦場にしてきた。
ルールは米国・カナダの各州のボクシング・MMAコミッションの統括組織「ボクシング・コミッション協会(ABC)」が制定した「ABCキックボクシングユニファイドルール」が採用される。ABCの公式サイトのルールのページを見ると、肘無しで、あとは一般的なキックルールと大きく変わらない。今回ISKAは初めてこのルールを採用してタイトル戦を行う。
試合は順当に天心圧勝の内容に。1R、天心がサウスポーに構え、随所で左ロー、ミドル、フックをヒットするが、まだ慎重で、あまり詰めない。ブランコは右ミドルを1発当てるが、目立った攻撃は無い。
2Rも慎重だが、天心が左フックを当てていると、ブランコが右まぶたを切り、ドクターチェックが入る。再開後、天心は片手でつかんで左膝をボディに当てると、一発でブランコは顔をしかめ、天心が左ミドルを当ててダウンを奪う。天心はドロップキックのような蹴りを出して観客を驚かせた後、ボディへの左膝蹴りで再びダウンを奪う。さらに左テンカオで3度目のダウンを奪うと、フリーノックダウン制ではあるが、ブランコのダメージが大きいと判断した様子の和田レフェリーはKOを宣告した。
天心は「ベルトは取れたんですけど、こんなので満足できないので、次に進みたいです。まだ高みに挑戦したいです。格闘技が滅茶苦茶盛り上がっているので、もっと盛り上げたいです。日本に留まりたくない気持ちが正直あるので、もうそろそろ世界に飛び立って挑戦したいです」と話し、最後は7月21日のRISEについて言及し、「関西でまた那須川天心が見られるので、ぜひ応援に来てください」とアピールした。
第13試合 RIZIN女子スーパーアトム級(49kg)タイトルマッチ(肘有り) 5分3R
○浜崎朱加(AACC/王者、元INVICTA世界アトム級(47.6kg)王者、元JEWELSライト級(52kg)王者/48.9kg)
×ジン・ユ・フレイ[Jinh Yu Frey](米国/モーラーMMA/挑戦者、INVICTAアトム級世界王者/49.0kg)
判定3-0 (横山=浜崎/大藪=浜崎/松宮=浜崎)
※浜崎が初防衛
浜崎は大晦日の浅倉カンナとの王座決定戦で勝利し、今回が初防衛戦。挑戦者のジン・ユ・フレイはMMA 8勝3敗の33歳。16年9月の米国でのINVICTA(インヴィクタ)で浜崎と対戦し、浜崎が2RカットによるドクターストップでTKO勝ちしている。その後、浜崎が返上したINVICTAの王座をジンが昨年7月に獲得しており、両団体の王者対決となる。浜崎は「前回はジン選手に勝ちましたけど、1Rに危ない場面があって、力が均衡していたので、次は差を見せて、きっちり一本かKOで勝ちたいです」と意気込みを語っていた。
1R、両者サウスポーに構え、浜崎が右のショートフックを先に当てるが、その後はお見合いが続く。浜崎は時折スイッチするが、ジンは落ち着いて構え、少しずつ左右の伸びのあるストレート、ローを当てるようになる。まだ差はほとんど無い。
2Rも均衡状態が続く。細かくフェイントを掛け合い、プレッシャーをかけるのも一進一退で、パンチはお互い振るうものの、なかなかクリーンヒットにはつながらない。終盤、ジンの左ローをもらうと、少し浜崎の足が流れるように。
3R、浜崎はようやくスタンドへの固執を捨てたか?序盤から組み付き、テイクダウンを奪い、主導権を奪うことに成功する。ハーフガードで押さえ、1分ほどでサイドポジションを奪い、両足でジンの左腕を挟んで固定しながら鉄槌、肘を落とし続ける。
記者採点は3Rにフィニッシュに近づいた浜崎。ジャッジ3者も同様で、浜崎が初防衛を果たした。
第12試合 女子スーパーアトム級(49kg) 5分3R
×浅倉カンナ(パラエストラ松戸/RIZIN女子スーパーアトム級(49kg)トーナメント2017優勝)
○山本美憂(KRAZY BEE/SPIKE 22)
判定0-3 (大藪=山本/横山=山本/松宮=山本)
浅倉は大晦日に浜崎に敗れ、3月のDEEP JEWLSではDEEP JEWELSアトム級王者の前澤智に判定勝ち。対する美憂は大晦日の長野美香戦まで3連勝と好調だ。
1R、両者サウスポーに構え、美憂が右ストレートを振ってから片足タックルで組み付き、コーナーに押し込むが、膠着ブレイクが入る。スタンドでお見合いが続き、美憂が左フックを空振りすると、浅倉はタックルを仕掛けて倒しにかかる。両者腕を絡め、美憂が一回転して脱出を図るが、浅倉は動きを読んで上になる。しかし美憂はすぐ脱出する。
2Rも浅倉が果敢にタックルを仕掛けるが、美憂は切って突き放す。浅倉は時折スイッチしつつ、回って距離を取り、フェイントを織り交ぜながら右インロー、右フックをうまく当てる。中盤、浅倉がタックルに行くが、パワーで勝る美憂が潰してコーナー付近で上になる。美憂は細かくパンチ、膝を当てる。浅倉は立つが、背中を向けた状態で美憂にコーナーに押し込まれ、背後から美憂の右のパンチを連打でもらってしまう。浅倉は脱出すると、首投げで倒し、アームロックを仕掛けるが時間切れとなる。
3Rも浅倉が序盤からタックルを仕掛けるが、美憂は首を抱えて上になる。美憂は上から鉄槌を落とす。浅倉は脱出すると、再びタックルに行くが、これも美憂が切る。美憂が上になると、浅倉は三角絞めを仕掛けようとするが、美憂は外し、背後からコントロールしてパウンドを当てる。浅倉はアームロックを仕掛けるが、これも美憂は対処して上になり、随所でパウンドを落として終える。
記者採点は美憂。ジャッジ3者も同様で、美憂が判定勝ちした。美憂は「レスリングは(私が)上といっても、総合を含めればカンナちゃんが上なので、今までで一番緊張した試合でした。やっと(アーセンと)親子で勝つことができました」と笑顔で語った。
第11試合 120kg契約(ヘビー級相当)(肘有り) 5分3R
×ロッキー・マルティネス(米国/SPIKE 22/114.05kg)
○ジェイク・ヒューン(米国/Unit 27/108.9kg)
判定1-2 (大藪=マルティネス/横山=ヒューン/田澤=ヒューン)
1R、マルティネスが圧力をかけてパンチを振るうが、ヒューンはうまくかわし、サウスポーにも切り替えつつ、左ミドル、ジャブ、肘を当てる。終盤、ヒューンは右アッパーを当て、一瞬マルティネスをひるませる。序盤のバッティングでマルティネスは右まぶた、ヒューンは前頭部から出血している。
2Rもしばらく同じ構図だったが、マルティネスが圧力を強め、細かくパンチを当て、押し込みを繰り返していると、ヒューンは疲れが見えてくる。終盤、マルティネスが右まぶたの出血でドクターチェックが入る。再開後、ヒューンは息を吹き返し、マルティネスを倒して上になると、いったん立ってサッカーボールキックでマルティネスを脅かす。
3Rもマルティネスが前に出続け、中盤にはタックルから豪快に抱え上げてテイクダウンを狙う。ヒューンはヒールホールドを仕掛けるが、力が入りきらず、マルティネスは外して押さえ込む。マルティネスは上からパウンド、肘を当てて追い詰める。
ジャッジの難しい試合となったが、記者採点は2Rの中盤までと3Rに追い詰める場面を作ったマルティネス。判定は割れ、ヒューンが2者から支持され勝利した。
第10試合 59kg契約(肘有り) 5分3R
○中村優作(チーム・アルファメール・ジャパン/WSOF-GCフライ級王者)
×トップノイ・タイガームエタイ(タイ/タイガームエタイ)
判定3-0
大阪出身の中村が昨年9月のマネル・ケイプ戦で敗れて以来9カ月ぶりにRIZINに参戦。同じく9月大会で朝倉海に敗れて以来の参戦となるトップノイとの日本拳法vsムエタイのストライカー対決に臨む。
1R、サウスポーのトップノイに対し、中村がガードを下げてじわじわプレッシャーをかけ、右フック、ストレートを振るう。中盤、中村が組んで倒そうとするが、トップノイはロープをつかんで防御し、松宮レフェリーから注意される。トップノイは少しずつ左ミドルを当てるようになるが、まだその先にはつなげられない。
2R、中村がタックルから倒そうとするが、トップノイは耐えて首相撲で体を入れ替えて突き放す。お互いローブロー、アイポークの反則が多く、試合の寸断される場面が多い。残り1分、中村がタックルで倒すが、その先の攻めは無い。
3Rもトップノイのパンチに合わせて中村がタックルで倒すが、トップノイはすぐに立つ。トップノイが左ミドルを当てていると、中村は少し疲れが見えるように。トップノイが前に詰めて、左ミドル、組んでの膝を当て続け優位を印象づける。終盤にトップノイが左の縦肘を当てると、中村は前歯が折れてしまう。
記者採点はトップノイ。中村はテイクダウンを繰り返したが、その先のフィニッシュに近づく攻撃が少なく、3Rのトップノイの打撃が有効と判断した。ジャッジは3者とも中村を支持し中村の判定勝ちに。だが苦戦となってしまったため中村は「すべっちゃいました。すみません」と謝る。「しかもね、前歯折られました」と話すとマウスピースを外して口の中を見せて場内をどよめかせ「トップノイ選手のおかげでスベらすマイクができました」と話して観客を笑わせた。
第9試合 71kg契約(ライト級相当)(肘有り) 5分3R
×ダロン・クルックシャンク(米国/ミシガン・トップチーム)
○トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン/オリオン・ファイト・クラブ)
判定0-3
RIZIN常連のクルックシャンクは、昨年大晦日に初来日し大尊伸光をKOしたトフィック・ムサエフと対戦した。
1R、ムサエフは時折スイッチしながら圧力をかけ、左ミドルと右ローを時折ヒット。クルックシャンクは体を細かく動かして防御し、飛び蹴り等を絡めて打開を図ろうとする。
2Rもムサエフが圧力をかけ主導権を維持する。だがお互い慎重で攻撃が出せず、中盤には福田レフェリーが両者に攻撃を促す。クルックシャンクは前に出て来るが、ムサエフは下がりながらも左ジャブを当てると、クルックシャンクは一瞬腰が落ちる。クルックシャンクはローをもらい続けたダメージも影響していたか?ムサエフが組み付いて倒すと、上からパウンドを時折落として攻勢を印象づける。
3Rもお見合いとなるが、随所でムサエフがミドル、ローを当てて主導権を維持する。中盤、ムサエフがタックルから抱え上げてテイクダウンに成功する。クルックシャンクは下からアームロック、三角絞めを仕掛けて打開を図るが、ムサエフは対処する。記者採点はムサエフで、ジャッジ3者も同様で、ムサエフがRIZIN 2連勝とした。
第8試合 61kg契約(バンタム級相当)(肘有り) 5分3R
○魚井フルスイング(和術慧舟會HEARTS/修斗バンタム級世界3位)
×カナ・ハヤット[ハイアット/Kana Hyatt](米国/ボディショップ・フィットネス・チーム)
3R 4’32” TKO (レフェリーストップ:サッカーボールキック)
兵庫出身の魚井がRIZINに初参戦。VTJで扇久保博正・中村優作・松根良太に敗れているハヤットと対戦した。
1R、サウスポーの魚井が圧力をかけ、いつも通りフックを振り回す。中盤、魚井がハイキックを出すと、ハヤットが蹴り足をすくって倒して上になる。膠着ブレイク後も魚井が圧力をかけるが、なかなかヒットにはつながらない。
2Rも魚井がパンチを振るが、ハヤットが組んで倒して上になる。スタンドに戻り、魚井が前に出続けるが、動きのパターンを読むようになったハヤットにかわされ、魚井はなかなかパンチが出せなくなる。
3R、魚井は単発ではなく、3発のコンビネーションの中で左ストレートを当てると、ハヤットはひるみ、魚井が左ハイ、左ボディ等も当てて優勢に。中盤、ハヤットがタックルで倒して上になるが、その先の攻めは乏しい。魚井が足関を狙ってスタンドに戻すと、余力を全て出すようにラッシュし、左右のフックをヒット。ハヤットがダウンすると、魚井がサッカーボールキックを連打したところで松宮レフェリーがストップした。
第7試合 キックルール 59kg契約 3分3R
×国崇(拳之会/WKAムエタイ世界フェザー級王者、元ISKAムエタイ世界同級王座)
○堀尾竜司(TRY HARD GYM/元K-1 KRUSH FIGHTスーパー・バンタム級(55kg)王者)
判定0-3 (28-30/29-30/29-30)
両者RIZINは初登場。才賀紀左衛門の欠場で、堀尾の代役出場が発表されたのは大会3日前。いつもは55kgで戦っているが、今回は1階級上の戦いとなる。那須川戦以外のRIZINのキックルールの試合は肘無し・つかみ攻撃1回で争われる。
1R、前に詰めようとする国崇に対し、堀尾が時折飛び膝を織り交ぜて詰めつつ、パンチとローを返す。終盤、国崇が得意の左ボディをヒットするようになり、堀尾は少し表情が歪む。肘の危険性が無い分、国崇は左ボディを当てやすい状況だ。記者採点はイーブン。
2Rも国崇が左ボディ主体で攻める。中盤には国崇が連打をまとめるように。終盤、国崇は右ロー、右ストレートもうまく当てる。堀尾もパンチ、飛び膝を随所で出すが、クリーンヒット数では劣る。記者採点は国崇。
3R、堀尾は直前のオファーながらも動きは落ちず、挽回を狙って積極的にパンチとミドルと飛び膝を出す。逆に国崇は疲れが見え、手数が落ちてしまい印象を悪くする。記者採点は堀尾。合計29-29でドロー。2Rも堀尾が手数を出していため、ジャッジは国崇にはつけず、3者とも堀尾を支持し、堀尾の勝利となった。
第6試合 61kg契約(バンタム級相当)(肘有り) 5分3R
○山本アーセン(KRAZY BEE)
×ティム・エスクトゥルース[Tim Eschtruth](米国/スコーピン・ファイティング・システム)
1R 2’04” KO (右肘打ち)
アーセンは大晦日のRIZINで宮田和幸の引退戦の相手を務め一本負けして以来の試合。今回の相手・エスクトゥルースはMMA 4勝2敗の37歳。柔術茶帯で、16年にMMAプロデビューし米国のローカル大会で戦って来た。
1R、スタンドでお見合いが続いた後、エスクトゥルースが右のテンカオを当てると、両者が組み付いて、リング中央で膝を当て合う。アーセンは左脇を差したまま右膝をボディに当ててから、右肘を顔面にクリーンヒットし、エクストゥルースを一撃KOした。
第5試合 キックルール 63kg契約 3分3R
×山口裕人(山口道場/WPMF世界スーパーライト級暫定王者)
○白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISEライト級(63kg)王者)
判定0-3 (28-30/28-29/28-30)
山口兄弟の兄・裕人は16年4月のRIZIN.1で大和哲也にKO負けして以来のRIZIN参戦。以降はKNOCK OUT等で活躍していた。白鳥は昨年の大晦日のRIZINでウザ強ヨシヤにKO勝ちして以来のRIZINで、2月にはRISEライト級王座を獲得。RISE WORLD SERIESトーナメントの-61kg級で3月の一回戦を突破し、天心同様に7月21日のRISE大阪大会での準決勝を控えている。
1R、長身の白鳥がサウスポーからの右ジャブで距離を取りながら、左のミドル、ローを当て続ける。山口はなかなか詰められずパンチを当てられない。記者採点は白鳥。
2Rも白鳥ペースが続き、パンチも増やし、胴廻し回転蹴りも織り交ぜる。山口は右ハイを当てる場面もあるが、その先が続かない。記者採点は白鳥。
3R、挽回を狙う山口は必死に前に出てパンチを振るう。白鳥の攻撃を減らすことには成功し、手数では勝るが、決定打は出せないまま終える。記者採点は山口。合計28-29で白鳥。ジャッジ3者も白鳥を支持し、白鳥の判定勝ちとなった。
第4試合 59kg契約(肘有り) 5分3R
○征矢 貴[そや・たかき](パラエストラ松戸/13年修斗新人王MVP)
×川原波輝(総合格闘技スタジオSTYLE)
1R 4’05” KO (右フック)
修斗の元ランカー・征矢が、病気の療養を経て、RIZINの舞台で2年ぶりにMMAに復帰。大阪出身でDEEPの1.5階級下のストロー級タイトル戦線で活躍する川原波輝と対戦した。
1R、30秒過ぎに征矢が川原に左フックを当てて川原をダウンさせ、パウンドラッシュで追い詰める。川原はスタンドに戻すが、征矢が中盤にタックルで倒して上になる。またもスタンドに戻ると、川原は前に詰めてきたが、征矢がカウンターので右フックをクリーンヒット。腰から崩れてダウンした川原の胸元に、征矢がサッカーボールキックを当てたところですぐさま高本レフェリーがストップした。
征矢は「朝倉海選手、トップノイ選手、中村優作選手、RIZINには強い選手がたくさんいるので、その人達と喧嘩したいです」とアピール。征矢は妻を白血病で亡くしており「骨髄バンクに協力してくださった方ありがとうございます」とも話した。
第3試合 キックルール 60kg契約 3分3R
×一刀(モンスタージャパン/ホーストカップ日本フェザー級王者)
○中村 寛(BKジム/DEEP☆KICK 60kg級王者)
2R 0’18” KO (左ハイキック)
中村は4月7日にDEEP☆KICK王座を獲得したばかりの注目株。一刀は普段より約2kg重い戦い。1R、体格で勝る中村寛(かん)がサウスポーで圧力をかけ、一刀がステップして回る構図。終盤、中村の左右のフックが当たると一刀がぐらつき、終了間際に中村がダウンを奪う。2R、ダメージの残る一刀に中村がパンチを当てた後、左ハイでKO。プロデビュー以来の連勝と連続KOを8に伸ばした。
第2試合 オープニングマッチ キックルール 56kg契約 3分3R
○植山征紀(龍生塾ファントム道場/シュートボクシング日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
×拳剛(誠剛館)
1R 2’42” TKO (3ダウン:パンチ連打)
1R、植山が圧力をかけ、右ストレートでダウンを奪う。植山はパンチの打ち合いで沸かせ、自分も被弾しているが、拳剛を連打でひるませ2ダウン目を重ねる。拳剛のダメージは大きく、最後はパンチの連打で動きが止まったところでレフェリーがストップした。
第1試合 オープニングマッチ キックルール 69kg契約 3分3R
○憂也(魁塾/元DEEP☆KICK 65kg級王者)
×田中STRIKE雄基(BFA-SEED)
1R 2’45” TKO (3ダウン:右飛び膝蹴り)
憂也が左ジャブを効かせてダウンを奪うと、既にダメージの溜まっている田中からパンチの連打で2ダウン目を重ね、最後は右の飛び膝で豪快にマットに沈めた。
RIZIN 7.28 さいたまスーパーアリーナ:矢地祐介×朝倉未来、石渡伸太郎×佐々木憂流迦、元谷友貴×扇久保博正が決定