REBELS 4.20 後楽園ホール:宮越慶二郎、勝次に判定勝ち「目指しているのは大晦日のRIZIN」。丹羽圭介が王者に。スアレック&鈴木宙樹、SBとの対抗戦で快勝
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REBELS.60
2019年4月20日(土) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
※ルール表記の無い試合はムエタイルール。「REBELSルール」は肘無し・首相撲制限あり。
第11試合 メインイベント 63kg契約 3分5R
○宮越慶二郎(拳粋会/WBCムエタイ・インターナショナル・ライト級王者)
×勝次(藤本ジム/新日本キック日本ライト級王者)
判定3-0 (秋谷49-47/和田49-47/少49-46)
宮越は12月のREBELS後楽園大会のメインでREBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者のスアレックにKO勝ちし、今回のREBELSでもメインを務めることになった。対する勝次は17年のKNOCK OUTのライト級王座決定トーナメントで準優勝し、一気に評価を高めたが、宮越は反対ブロックの一回戦で優勝者の森井洋介にKO負けしており、KNOCK OUTで実現していたかもしれない好カードがREBELSで実現する形となる。
1R、宮越が圧力をかける状況、かけられる状況のどちらでも自分の距離をうまく作り、左ジャブ、フックを随所で当てる。まだ大差はないものの、勝次は攻めにくそうに見える。記者採点はイーブン。
2R、宮越が勝次をコーナーに詰める時間が長くなり、右ミドル、ロー、左ジャブ、右ストレートを随所でうまく当てる。中盤過ぎ、勝次も右ミドルを連続で当てて少し挽回するが、終盤も攻撃をもらってしまう。まだダメージは少ないものの、イニシアチブと手数の面で勝次は評価を下げている可能性がある。記者採点はイーブン。
3R、宮越は手ごたえを得たか?動きの俊敏さが増し、スイッチも織り交ぜて翻弄しつつ、勝次の顔面に度々左右のパンチを当て続ける。勝次はほとんど攻撃が返せず、時折頭がのけぞり、印象が悪い。記者採点10-9で宮越。
4R、勝次がパンチのヒットを増やし、前に出てくるが、宮越は下がりながらも、勝次が飛び込むように右のストレートを出そうとしたタイミングで右フックを当ててダウンを奪う。その後も宮越が左右のパンチを当て続け、終了間際には右ローでもぐらつかせる。記者採点10-8で宮越。
5R、勝次は逆転を狙い必死に前に出るが、宮越は5R目とは思えないほど素早い縦横無尽のステップでかわし続ける。それでも勝次が前に出て肘を当てると、宮越は右目の下を切り出血するが、時間いっぱいまで耐え続け終了する。記者採点9-10で勝次。合計49-47で宮越。ジャッジ3者も宮越を支持し、宮越が勝利した。
スピードとテクニックで存分持ち味を発揮し、勝次の底力も引き出した宮越。マイクを持つと「隣(東京ドーム)でやっている嵐のコンサートを超えようと思ったけど、やっぱダメだったね。嵐、強い」と話して笑わせたが、これが笑いとして成立するのも、十分好勝負といえる試合を繰り広げたからだろう。さらに「勝次選手の気持ちでやられそうでした」と勝次を称えつつ、「今回メインをやらせてもらいましたが、こんなのじゃ足りません。僕が目指しているのは大晦日のRIZIN出場です。また一から精進して、大晦日、目指します」と改めて以前から掲げている目標をアピールし、最後は「嵐には気をつけろ」と言い残してリングを降りた。
第10試合 セミファイナル REBELS 63kg級初代王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
○丹羽圭介(TEAM KSK/元RISEライト級(63kg)1位)
×稲石竜弥(TEAM OJ/Bigbangライト級王者)
判定2-0 (北尻28-27/秋谷28-28/和田28-27)
※丹羽が王者に
REBELS 63kg級初代王座決定トーナメントは2月の新木場スタジオコースト大会の昼の部で準決勝が行われ、丹羽が恭介をKOし、稲石が和輝に判定勝ちし、決勝に進んだ。
1R、序盤から稲石が回って動いた後、距離を詰めての右フックでダウンを奪う。すると、両者共通の練習仲間の那須川天心を真似るトリケラトプス拳ポーズを稲石が出して会場を楽しませる。その後も稲石が変則的な動きで右フックなどを当て続け主導権をキープする。
2R、丹羽は前に出続けるが、稲石が回ってかわし続け、バックハンドブロー、右ボディなどを随所で当てる。終盤、丹羽もパンチのヒットを増やすものの、すぐ稲石も返し、大差はつけさせない。
3Rも丹羽は必死に前に出続け、逆転を狙う。稲石は回り続けるが、丹羽が少しずつパンチを当てていると稲石はダメージが溜まり、終盤、丹羽が右フックを連続で当ててダウンを奪うことに成功する。記者採点は2Rは10-10とし、28-28。ジャッジ1者も同じだったが、2者は2Rの丹羽の攻めも評価し、丹羽の勝利となった。
初のベルトを巻いて涙を流した丹羽は「これば僕の勝利じゃなくて、チームの勝利だと思っています。みんなに恩返しができて良かったです」と感謝の言葉を述べた。
第9試合 52.5kg契約 3分3R(延長1R)
○老沼隆斗(STRUGGLE/REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王者)
×サンチャイ・TEPPEN GYM(タイ/TEPPEN GYM/元ラジャダムナン認定ミニマム級王者)
判定2-0 (和田29-29/北尻29-28/山根29-28)
老沼は2月の新木場スタジオコースト大会の夜の部で森貴慎にKO勝ち後、タイ人との試合を希望し、今回、那須川天心の所属するTEPPEN GYMのタイ人トレーナーとの試合が組まれた。
1R、老沼が右ロー、ハイ主体で攻めていると、サンチャイは蹴り足をすくって倒す展開を繰り返すように。サンチャイは肘、膝を多用し、再三崩しを決め、老沼のペースを崩す。記者採点は正味の老沼へのダメージは少ないためイーブンとしたが、タイではサンチャイにつく可能性が高い内容のため、迷うところだった。
2R、老沼は遠い間合いからの前蹴り、バックスピンキックを多用するが、中盤以降はサンチャイの首相撲に捕まったり、崩しを決められてしまう。終盤に老沼が蹴りのヒットを増やし挽回する。記者採点はイーブン。
3R、サンチャイは疲れが見え始め、老沼が右ロー、左右のパンチ、左のサイドキックなどを当て続け主導権をキープする。記者採点は10-9で老沼。合計30-29で老沼。ジャッジ2者は1・2Rにポイントを割り振ったが、老沼を支持し、老沼の判定勝ちとなった。
第8試合 REBELS vs. SHOOTBOXING対抗戦 REBELSルール 62kg契約 3分3R(延長1R)
○スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/REBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者)
×深田一樹(龍生塾ファントム道場/SB日本スーパーフェザー級(60kg)王者、元同フェザー級(57.5kg)王者)
2R 0’47” TKO (タオル投入:右フックで2ダウン後)
4月27日のシュートボクシングでREBELSとSBの対抗戦が4試合組まれ、不可思、小笠原兄弟、UMAが乗り込むが、今回のREBELSでもSB勢との対抗戦2試合が組まれた。
1R、スアレックが左右のフック、右ロー、組んでの膝などを多く当て続け優勢をキープ。途中まで深田も左のテンカオなどを当てていたが、終盤はもらい続けてしまう。
2R、スアレックは開始すぐから右フックを連打しダウンを奪う。スアレックはダメージの残る深田に右のフックを連打して再びダウンを奪うと、深田陣営からタオルが投入された。
第7試合 REBELS vs. SHOOT BOXING対抗戦 REBELSルール 60kg級 3分3R(延長1R)
○鈴木宙樹(クロスポイント吉祥寺)
×上田一哉(シーザージム新小岩/SB日本ライト級(62.5kg)3位)
3R 0’53” TKO (ボディへの左膝蹴り)
1R、鈴木が中盤まで左ボディなどのパンチを当てて優勢だったが、上田も右のロー、ミドルのヒットを増やして挽回する。
2R、途中までほぼ互角だったが、中盤以降、鈴木がロープ、コーナーに詰め、上田に右のストレート、ボディを当てる場面が増え、やや優勢になる。
3R、鈴木は序盤からボディにパンチと蹴りを集めて下がらせると、右フックでダウンを奪取する。上田のダメージは大きく、鈴木がコーナーに詰めてパンチと膝を連打し2ダウン目を奪ったところでレフェリーがストップした。対抗戦の第1幕は今回ホームのREBELS側が2試合ともKO勝ちした。
第6試合 58kg契約 3分3R(延長1R)
×八神剣太(レジェンド横浜/REBELS-MUAYTHAIフェザー級王者、元J-NETWORK&元WPMF日本同級王者)
○栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺)
1R 2’26” TKO (レフェリーストップ:左フック)
栗秋が二段蹴りの形の右ハイでダウンを奪うと、ダメージの大きい八神を左フックで再び倒したところでレフェリーストップ。試合後マイクを持った栗秋は「大沢(文也)選手、対抗戦が流行っているので、REBELS一緒に盛り上げてください」と、Twitterを通じてやり合っている大沢に対戦を要求した。八神は試合後、敗れた責任を取りベルト返上を表明した。
第5試合 REBELSルール 59kg契約 3分3R(延長1R)
○安本晴翔(橋本道場/INNOVATIONスーパーバンタム級王者)
×般若HASHIMOTO(クロスポイント吉祥寺)
判定3-0 (30-25/30-26/30-26)
※般若が計量1.75kgオーバー。通常は失格だが、安本の希望により試合を実施。般若に減点2、グローブハンデのペナルティ
第4試合 52.5kg契約 3分3R
×松崎公則(STRUGGLE/元REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本・J-NETWORKスーパーフライ級王者、元REBELS-MUAYTHAIフライ級王者)
○蓮沼拓矢(ノーナクシンムエタイジム東京)
判定0-3 (28-30/28-30/29-30)
第3試合 64kg契約 3分3R
△杉本卓也(ウィラサクレック・フェアテックス/元J-NETWORKスーパーライト級王者)
△耀織[よしき](Y’s glow)
判定1-0 (29-29/29-28/29-29)
第2試合 53.6kg契約(バンタム級相当) 3分3R
○壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/LPNJ(ルンピニー日本)バンタム級王者)
×JIRO(創心會)
判定3-0 (30-27/30-28/30-28)
第1試合 女子45.5kg契約(肘無し) 2分3R
×Sae_KMG(クラミツムエタイジム)
○ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
オープニングファイト第2試合 REBELSルール 80kg契約 3分3R
○吉野友規(STURGIS新宿ジム)
×マニー・センチャイジム(センチャイムエタイジム)
1R 1’39” TKO
オープニングファイト第1試合 58.5kg契約 3分3R
△渉生(アントジム)
△新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)
判定1-0 (29-28/29-29/29-29)