REBELS 12.5 後楽園ホール:宮越慶二郎、スアレックを5RパンチでKO。梅野源治は判定勝ち。老沼隆斗は初防衛
REBELS.59
2018年12月5日(水) 後楽園ホール
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
リバーサルジム久喜WINGS
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レポート&写真:井原芳徳
※ルール表記の無い試合はムエタイルール。「REBELSルール」は肘無し・首相撲制限あり。
第11試合 メインイベント 63kg契約 3分5R
×スアレック・ルークカムイ(タイ/スタージス新宿ジム/REBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者、元ラジャダムナン認定フェザー級7位/62.95kg)
○宮越慶二郎(拳粋会/WBCムエタイ・インターナショナル・ライト級王者/62.85kg)
5R 1’52” KO (左フック)
スアレックは6月のREBELSで杉本卓也を2R左フックでKOし、REBELS-MUAYTHAI王座を初防衛。9月のK-1で元Krushスーパー・フェザー級王者の郷州征宜に判定勝ちしてK-1初白星をあげ、REBELSに凱旋する。
宮越兄弟の弟・慶二郎は、16年8月のREBELSとKUNLUN FIGHTの合同興行のナルト・バンチャメーク戦以来となるREBELSのリング。以降はKNOCK OUT、シュートボクシング、中国でのKUNLUN等で試合を重ね、KNOCK OUTでは森井洋介、SBでは海人といった、後に両大会のトップに浮上する選手たちには敗れたが、今年2月のKNOCK OUTでは重森陽太と引き分けた。9月9日のKUNLUNではスアレックと潘隆成に勝ったことのあるスン・ジーシャンに判定負けしている。慶二郎は昨年5月の中国のKUNLUNで勝利後、1年半も勝ち星から遠ざかっているが、スアレックとはレベル的に拮抗した好勝負となる。
1R、スアレックがロープを背負い、慶二郎が細かく左右に動きながら右ローを狙う構図が続き、スアレックも時折右フックや右ミドルを返す。まだお互い手数は少ない。
2R、お互い動きが増え、慶二郎は右ロー、左ボディ、スアレックは右ミドル、崩しを随所で出し合うが、なかなかはっきりと相手にダメージを与えられる攻撃にはつなげられない。
3Rもスアレックがロープを背負う展開が続き、スアレックが右ミドル、左右のハイ、崩し、慶二郎が左ボディ、左フック、右ローを当て、削り合いが続くが、どちらもタフでなかなか崩れない。
4Rも同じ構図ではあるが、これまでよりも慶二郎が蹴り足をすくったり、フェイントを駆使しながら、パンチを巧く当てる頻度が上がる。終盤にはおそらく肘が当たったか、スアレックは額を少し切る。スアレックも時折ミドルを返すが、少し劣勢となってしまう。
5R、スアレックは額のカットを気にしてか、圧力を強めパンチラッシュ。慶二郎はステップで距離を取りつつ、パンチをかわす。スアレックにドクターチェックが入り、再開後、スアレックは前に詰めて来るが、慶二郎は右ストレートを合わせてダウンを奪う。なんとかスアレックは立ち上がり、ラッシュを仕掛けるが、打ち合いで慶二郎が左フックを合わせて再びダウンを奪取する。スアレックは立ったが、足元がおぼつかずフラついたため、秋谷レフェリーがストップした。
勝った慶二郎はリングから出て、南側の後方の客席を一周して大喜び。リングに戻りマイクを持つと「まぶしい、まぶしすぎる。ずっと1年半以上、暗いところいたから。1ミリが3センチぐらいに開きましたが全然開いていません」と、1年半ぶりの勝利に喜びつつも、まだまだこれから這い上がりたいという心情を、独特の言い回しでアピールした。最後は「今年REBELS興行ラストでしたね。来年、総合格闘技ナンバー1・パンクラスさんとREBELS連携して、さらに拡大して盛り上がって行きます。皆さん準備いいですか?アーユーレディ?」と、久々にロックシンガーのようなアピールをして締めくくった。
第10試合 REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級タイトルマッチ 3分5R
○老沼隆斗(STRUGGLE/王者/52.1kg)
×蓮沼拓矢(ノーナクシンムエタイジム東京/挑戦者/52.0kg)※フリーから所属変更
判定2-0 (和田48-47/山根48-48/秋谷49-48)
※老沼が初防衛
両者は2月の王座決定リーグ戦で対戦し、老沼が判定勝ちしている。老沼は6月の最終戦で勝利し王座を獲得して以来の試合。蓮沼はその間にノーナクシンムエタイジムに移籍しスキルアップしてきた。
1R、老沼が回って距離を取りつつ、左右のミドル、ロー等をテンポ良く当て続け主導権。蓮沼はほとんど攻撃を返せないが、受けたダメージ自体は乏しく、まだ様子見といったところか。
2R、蓮沼の動きも上がると、老沼は攻撃が減り、蓮沼もなかなか攻撃を出せずにいると、センチャイレフェリーが「2人とも動いて。タイトルマッチよ」と注意する。それでもなかなか動きが無かったが、老沼が左右のフックを連打し、蓮沼を下がらせる場面を作り攻勢になる。
3R、蓮沼は圧力をかけ、ワンツーからの右ミドル、ローを時折り当て、これまでよりも有効打が増える。老沼は回って距離を取りつつ、左前蹴り、左ボディ、左ジャブを随所で当て、蓮沼に主導権を完全には譲らない。
4R、蓮沼は3R同様に圧力をかけ続け、顔面パンチから右ミドルや右膝につなげる攻撃を度々決め、左ボディも当てて攻勢に。老沼もパンチを返したり、回転系の大技を出すが、手数差が大きくなってしまう。
5Rも蓮沼がやや手数多く攻める状況が続くが、老沼も左の前蹴り、右ハイ、左ボディを随所で当て、終盤はじわじわと攻撃の数を増やし、ハイキックと回転蹴りを繰り返し、場内を沸かせながら試合を終える。
記者採点は2Rと5Rに老沼、4Rに蓮沼で、合計49-48で老沼。ジャッジも2者が老沼を支持し、老沼の判定勝ちによる初防衛となった。マイクを持った老沼は「蓮沼選手の殺気と覚悟を感じましたけど、俺はREBELSとSTRUGGLEの背負っていて、覚悟が違います。これからも僕がREBELSとSTRUGGLEを引っ張ります」と話した後、山口元気REBELS代表に対し「あと2月(17日の新木場スタジオコースト大会)、今日は“老沼ラッシュ”を見せたんですけど、使ってもらっていいですか?」とアピール。山口氏は「防衛したので試合を組みます」と約束した。
第9試合 ライト級 3分5R
○梅野源治(PHOENIX/ルンピニー10位、元ラジャダムナン王者/61.20kg)
×ジョン・キハン[Jeong Kihan](韓国/RAON KICKBOXING ACADEMY/元KTK -60kg級王者/61.00kg)
判定3-0 (センチャイ50-47/山根50-46/秋谷50-45)
梅野は2月のルンピニー認定ライト級王座決定戦でKO負けした相手であるクラップダムとのリベンジ戦を目指し、クラップダムと同じサウスポーの選手との試合を続けてきたが、今回はオーソドックスで、ムエタイ色の薄い相手との試合が組まれた。キハンは1995年4月28日生まれの23歳。身長172cm。戦績31戦24勝7敗。昨年5月のホーストカップで悠矢に1R KO負けしている。
10月大会で梅野は元ラジャダムナ王者のギャットペットに判定負けし、梅野は再戦を希望したが、タイのルンピニー側の関係者から「この試合は梅野が勝っていたから、ギャットペットと再戦の必要は無い」との評価を得たため、別の選手との試合となった。今回は来年2月17日の新木場スタジオコースト大会に向け、弾みをつけたい一戦だ。
1R、キハンはパンチ、右ローのスタンダードなキックボクシングスタイルで攻めて来るが、梅野は左ミドル、膝、肘を着実に当て続け、ムエタイスタイルを貫き、ヒット数で上回る。
2Rも梅野が左ミドル、左肘、膝、崩しで主導権をキープする。キハンは打たれ強く、攻撃をもらっても前に出て右ストレートや右ローを返すが、有効打は乏しい。
3Rも梅野が左ミドル、左肘を当てつつ、これまでよりも首相撲からの膝蹴りを増やし、キハンを完封する。崩しも度々決めて翻弄。無理には倒そうとせず、タイ式の試合運びを貫く。
4Rも梅野が左ミドル、膝、肘を当て続け圧倒。キハンは防戦一方だ。5Rも同様にキハンを翻弄。ほとんど息も上がらず、まだ3Rぐらいは平気で戦えそうな雰囲気で試合を終え、大差をつけ判定勝ちした。
第8試合 REBELSルール 63kg契約 3分3R(延長1R)
×潘 隆成(クロスポイント吉祥寺/元WPMF日本スーパーライト級王者/62.95kg)
○丹羽圭介(TEAM KSK/元RISEライト級1位/63.0kg)
判定0-2 (和田28-30/秋谷28-28/センチャイ28-29)
両者とも10月大会に出場し、潘はムエタイルールで健太相手に延長まで持ち込むも判定負けに終わった。RISEの王座挑戦経験もある丹羽は10月大会でREBELSに初参戦し、REBELSルールで橋本悟と対戦し本戦で判定勝ちしている。来年にREBELSルールの63kg級の初代王座決定トーナメント開催が計画されており、今回はその前哨戦となる。VIP席では健太も試合を見守る。
1R、両方のふくらはぎに入念にテーピングを施している丹羽に対し、潘が右ローを当て続ける。丹羽は少しバランスを崩す場面もあるが、大きくは崩れず。時折右ストレートを返す。
2R、潘はローを減らし右ストレートの比重を上げ、丹羽は右ストレート、右ボディを当てるが、お互いなかなか均衡が崩れない。
3R、潘が執拗に右ローを当てていると、丹羽はバランスを崩す頻度が増え、右ストレートをもらって腰が沈んだが、潘が右の蹴りを放ったタイミングで、丹羽の右ストレートがクリーンヒットし、潘はダウンしてしまう。潘はダメージは小さく、必死に反撃するが、丹羽が耐えきり終了。丹羽が苦しみながらも潘を下し、REBELS 2連勝とした。
第7試合 スーパーバンタム級 3分3R(延長1R)
×炎出丸(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKスーパーバンタム級王者/55.30kg)
○片島聡志(クレイン/WPMF日本スーパーフライ級王者/55.30kg)
判定0-3 (センチャイ29-30/和田29-30/山根28-30)
両者は16年3月のREBELSで対戦し片島が判定勝ちしている。1R、まだお互い慎重で差の乏しい展開だったが、2Rに入ると片島が少しずつ左ロー、前蹴りのヒットを増やし、左右の肘、右アッパー等も当ててペースを握る。3R、炎出丸が左の縦肘で片島の額を切り裂き、大量に出血させたものの、片島はドクターチェック後、手数をさらに上げて炎出丸の反撃を封じ、判定勝ちを果たした。
第6試合 REBELSルール 55kg級 3分3R(延長1R)
○小倉尚也(スクランブル渋谷/54.90kg)
×佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ名古屋/香港WMC l-1 51kg級&54kg級王者/54.55kg)
2R 1’57” KO (左ストレート)
Krush等での試合が続いた小倉が、1年8か月ぶりのREBELSで成長を見せる試合に。1R、佐藤が回って距離を取りながら、左の前蹴りで度々小倉を吹き飛ばし、左ミドル、大振りのフックでも脅かす。だが終盤、小倉が佐藤をコーナーに詰め続け、左ボディ、右フックを度々当てて反撃する。
2Rもしばらく佐藤が蹴りを当てていたが、再び小倉が佐藤をコーナーに詰めて、左右のボディも効かせつつのパンチラッシュでダウンを奪う。最後は小倉がパンチの連打で詰め、左ストレートで佐藤をKOした。小倉は「去年から4勝のうち4KOです。KOにこれからもこだわります」とアピールした。
第5試合 REBELS-MUAYTHAIライト級次期挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
○大谷翔司(スクランブル渋谷/60.95kg)
×ウザ強ヨシヤ(テッサイジム/61.15kg)
判定2-0 (秋谷30-28/山根29-29/センチャイ29-28)
※来年2月17日の新木場スタジオコースト大会で大谷が良太郎の王座に挑戦決定
第4試合 フェザー級 3分3R
△浦林 幹(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKバンタム級王者/57.0kg)
△原島 モルモット 佑治(テッサイジム/57.00kg)
判定1-0 (29-28/29-29/29-29)
第3試合 バンタム級 3分3R(延長1R)
×工藤“red”玲央(TEAM TEPPEN/53.45kg)
○安達浩平(team AKATSUKI/2017年J-NETWORKバンタム級新人王/53.40kg)
判定0-3 (29-30/28-29/29-30)
第2試合 スーパーフライ級 3分R(延長1R)
○濱田 巧(team AKATSUKI/52.05kg)
×大﨑草志(STRUGGLE/52.00kg)
判定3-0 (30-28/30-28/30-27)
第1試合 REBELSルール 80kg契約 3分2R
○吉野友規(スタージス新宿ジム/79.1kg)
×今井 亮(Team KROSS×OVER/北眞舘/79.0kg)
1R 2’15” KO (2ダウン:右ストレート)