UFC 6.20 ラスベガス(レポ):マネル・ケイプ、堀口恭司に3R TKO勝ちし9年越しにリベンジしフライ級王座挑戦アピール
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UFC Fight Night: Kape vs. Horiguchi
2026年6月20日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス:META APEX
レポート:井原芳徳
第12試合 メインイベント フライ級 5分5R
○マネル・ケイプ(アンゴラ/ポルトガル/2位、元RIZINバンタム級王者)
×堀口恭司(アメリカントップチーム/5位、元RIZINフライ級王者、元RIZIN・ベラトール・修斗世界バンタム級王者)
3R 2’42” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

LAS VEGAS, NEVADA – JUNE 20: Manel Kape of Angola prepares to face Kyoji Horiguchi of Japan in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at Meta APEX on June 20, 2026 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
ケイプは32歳。12年にMMAデビューし、17年からRIZINに参戦し、2連続1R KO勝ちの後、同年大晦日のバンタム級GP準決勝で堀口恭司に3R肩固めで一本負けしている(RIZINの公式動画)。続く朝倉海戦でも判定負けしたが、19年大晦日、海に2R TKO勝ちでリベンジし、RIZINバンタム級王座を獲得する。その後はUFCに参戦し、当初はアレッシャンドリ・パントージャ、マテウス・ニコラウ相手に2連敗したが、その後は4連勝。24年7月、ムハンマド・モカエフに判定負けし、UFC 4勝3敗となったが、同年12月にブルーノ・シウバに3R TKO勝ち、昨年3月にアスー・アルマバイエフに3R TKO勝ち、12月に2位のブランドン・ロイバルに1R TKO勝ち。試合後は1週間前にアレシャンドレ・パントージャに1R TKO勝ちしフライ級王者になったばかりのジョシュア・ヴァンに対戦を要求していたが、今回、堀口に8年半ぶりにリベンジする機会が訪れた。
堀口は35歳。5歳から伝統派空手を始め、2010年修斗でMMAデビューし、王者として活躍。13年10月からUFCに参戦し、15年4月、UFCフライ級王者のデメトリアス・ジョンソンに挑戦したが5R腕十字で一本負けした。17年4月からRIZINに参戦し、バンタム級とフライ級で王者になる等、主力として活躍した。昨年3月、UFC復帰を発表。6月、タギル・ウランベコフ戦が組まれたが、堀口が胸の筋断裂・軟骨損傷の怪我により欠場。11月のカタール大会で両者の試合が改めて組まれ、堀口は11位のウランベコフをカーフキックで追い詰め3R裸絞めで一本勝ち。今年2月のUFCファイトナイト・ラスベガス大会ではアミル・アルバジ相手に打撃戦で主導権を握り判定勝ち。その試合では8位だったが、現在5位に浮上している。
フライ級王者のジョシュア・ヴァンは5月、3位の平良達郎に5R TKO勝ちし初防衛に成功した。1位はヴァンに12月に敗れた左肘を負傷したパントージャ、4位は平良に勝ちヴァンとケイプ相手に連敗中のブランドン・ ロイバルのため、2位のケイプと5位の堀口の一戦の勝者が次期挑戦者に浮上する可能性が高い。

LAS VEGAS, NEVADA – JUNE 20: Kyoji Horiguchi of Japan punches Manel Kape of Angola in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at Meta APEX on June 20, 2026 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
試合を決めたのはケイプの一撃だった。
1R、ケイプはサウスポー、堀口はオーソドックスで構え、中央付近でフェイントをかけ合い、両者時折蹴る。堀口が右ミドルを蹴るが、ケイプはキャッチする。中盤、ケイプが左ボディを当てると、少し下がった堀口を追いかけ、ケイプはワンツーで右フックを当て、堀口は一瞬ひるんでしまう。その後はケイプは深追いせず、お見合いに戻る。堀口の右インローで少しケイプがバランスを崩すが、すぐに立て直す。終盤、ケイプが頭を沈めてから左ストレートを放つと、堀口は反応できず被弾するが、すぐに組み付き、ケイプは突き放す。残り30秒、堀口が片足タックルを仕掛けて倒し、トップをキープするが、ケイプはしがみついて終える。記者採点は僅差だがケイプ。右フックを当てた場面を評価したが、堀口につく可能性もある。ジャッジは割れ、1者がケイプ、2者が堀口を支持する。5Rの長期戦を意識してか、両者ともまだお互いのスピードや技を探り合い、1ポイントを取られてもいいから大きなダメージは負わないように気を付けているようにも見える。インターバル中、堀口のセコンドからは「ポイントを取った」「ボディキックはやめろ」との声が飛ぶ。

LAS VEGAS, NEVADA – JUNE 20: (R-L) Kyoji Horiguchi of Japan punches Manel Kape of Angola in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at Meta APEX on June 20, 2026 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
2R、堀口は最初こそ右インローを蹴ったものの、続けて右ミドルを当てる。だが足の引きを早めて、ケイプにつかませずに着地すると、すぐさま左に回り込み、左フックを当て、一瞬ケイプをひるませる。ケイプはすぐにサイドステップで追撃を封じ、堀口も深追いしない。中盤、堀口はニータップの形で倒し、中央付近でハーフガードで押さえる。堀口は軽くパウンドを当て、ケイプは両足のガードの中に堀口を入れる。終盤、堀口はハーフに戻り、時折パウンドを当てる。ケイプは正味のダメージはほぼ無い様子だ。記者採点は堀口。

LAS VEGAS, NEVADA – JUNE 20: (R-L) Kyoji Horiguchi of Japan punches Manel Kape of Angola in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at Meta APEX on June 20, 2026 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
3R、ケイプは序盤から前に出てパンチを当てるが、堀口は組んで突き放す。今度は堀口が逆に前に出て、右フックを当てる。堀口のセコンドのマイク・ブラウン氏も右手を振り回し、そのまま攻めるよう指示する。堀口はプレッシャーをかけ続けるが、ケイプは金網を背にして左回りを続け、じっくりと立て直す。するとケイプは少しずつ前に出ると、左フックを空振りさせながら前進し、堀口が下がり、ケイプがオクタゴンの中央を取り返す。堀口は金網を背にせず前に出て、中央寄りの位置で前後に動く。ケイプが左インローを当てると、尻もちをつく。堀口のインローをもらっていた右足を痛めたか?ケイプはすぐ立ちつつも後退し、インターバル中に湿らせていたマットに足をつけて、左回りでステップする。

LAS VEGAS, NEVADA – JUNE 20: (R-L) Manel Kape of Angola punches Kyoji Horiguchi of Japan in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at Meta APEX on June 20, 2026 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)

LAS VEGAS, NEVADA – JUNE 20: (L-R) Manel Kape of Angola punches Kyoji Horiguchi of Japan in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at Meta APEX on June 20, 2026 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
ケイプはじりじりと中央に戻り、今度は軽めに左インローをヒット。感触を戻すと、オーソドックスにスイッチする。すると堀口は動じず、ワンツースリーでパンチを振うが、ケイプはかわすと、堀口のスリーの左ストレートのタイミングでカウンターの右ストレートをヒットする。堀口はステップが止まってひるみ、踏ん張ったものの、ケイプが詰め来たところで崩れる。ケイプは堀口の背後からパウンドを連打し、脇の下から右アッパーの形で堀口のアゴにパウンドを叩き込み、堀口がまたもひるんで、マットに顔面を打ち付けたところで、ハーブ・ディーン・レフェリーがストップした。

LAS VEGAS, NEVADA – JUNE 20: Manel Kape of Angola reacts after a knockout victory against Kyoji Horiguchi of Japan in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at Meta APEX on June 20, 2026 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
ケイプがフィニッシュにつなげた右フックは、1Rにも効かせていた攻撃だった。RIZIN育ちのケイプは、この日、日の丸の描かれたハチマキを頭に巻いて入場していた。勝利者インタビューでケイプは「堀口恭司は素晴らしいファイターで、人生最高の試合だったと思います。彼と戦ったからこそ、今の自分があるんです。私がここにいるのは、堀口のおかげです。日本に心から感謝します。(日本語で)アリガトウゴザイマシタ。私は決してあきらめません。逆境にも立ち向かってきました。彼が私に攻撃を仕掛けてくることは分かっていましたが、もし私が彼に一度でも攻撃を仕掛けていたら、彼は間違いなく死んでいたでしょう。私は予測不可能な存在です。(UFCが)日本に行きたいなら、ブラックジャパニーズである私も連れて行かないといけません。私はこの階級で最高の選手と戦ったばかりなので、ベルトをかけて戦う必要があります」と話し、堀口への敬意、日本への愛を述べ、王座挑戦に向けてアピールした。なお、ケイプはパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトの賞金10万ドル(約1600万円)を獲得している。
第11試合 ライトヘビー級 5分3R
×イオン・クテラバ
○ナヴァホ・スターリング
2R 3’23” TKO
第10試合 フェザー級 5分3R
×ハイダー・アミル
○クリスチャン・ロドリゲス
1R 3’43” フロントチョーク
第9試合 フェザー級 5分3R
×メルシック・バグダサリアン
○ムルタザリ・マゴメドフ
1R 1’17” ツイスター
第8試合 フェザー級 5分3R
×アンドレ・フィリ
○ヴィニシウス・オリヴェイラ
2R 4’56” TKO
第7試合 フライ級 5分3R
×アンドレ・リマ
○ケヴィン・ボルハス
判定0-3 (27-30/28-29/28-29)
第6試合 女子バンタム級 5分3R
○ビア・メスキータ(13位)
×メリッサ・マリンズ
1R 3’16” 腕ひしぎ十字固め
第5試合 フライ級 5分3R
×アラン・ナシメント
○ミッチ・ラポーゾ
判定1-2 (28-29/29-28/28-29)
第4試合 フェザー級 5分3R
○ガストン・ボラニョス
×マイケル・アズウェルJr.
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
第3試合 ウェルター級 5分3R
×リオン・シャバージアン
○レヴァン・チョクヘリ
1R 0’23” TKO
第2試合 女子バンタム級 5分3R
×カロル・ホザ(8位)
○ルアナ・サントス(11位)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
第1試合 フェザー級 5分3R
○シェーン・コリンズ
×オタリ・タンジロヴィ
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)

