堀口恭司「UFC、決まりました。日本人初のベルトを巻きたい」。RIZIN榊原CEO「契約で縛るよりも裾野を広げていく上でプラスになる」
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RIZIN.50 3月30日(日)あなぶきアリーナ香川大会に堀口恭司が登場し、UFC復帰を表明した。具体的な試合時期や相手は未定。堀口は13年10月からUFCに上がり、15年4月、UFCフライ級王者のデメトリアス・ジョンソンに挑戦したが5R腕十字で一本負け。16年11月のアリ・バガウティノフ戦を最後にUFCを離れて以降、RIZINに上がり、バンタム級とフライ級で王者になる等、主力として活躍したが、最近はUFC再挑戦に意欲を示していた。(写真提供:(C)RIZIN FF)
堀口恭司「UFC、決まりました。日本人初のベルトを巻きたい」
堀口は同じアメリカントップチーム(ATT)に所属する元谷友貴のセコンドも兼ねて、フロリダから日本に戻っていた。第8試合終了後、休憩に入る前の時間、RIZINの榊原信行CEOの呼びかけに答えてリングインした堀口は「UFC、決まりました。まだそんなにね。これがスタートなんで。日本人初のベルトを巻きたいと思うので、皆さんぜひ応援してください」と話した。
榊原氏は「日本の格闘技を盛り上げるって言って、またアメリカに行くって、ね?」と話しながら堀口の肩を叩いて苦笑し「RIZINの代表としては、このままフライ級ベルトを防衛して欲しいのが本音です。でも、本当にRIZINの将来を考えたら、あの憎きUFCのベルトはRIZINの王者が獲るしかないんだって。(朝倉)海も挑みました。今度は恭司が巻いてここに戻って来てよ。そこまで俺たちはこの舞台を守るから、約束してよ」と呼びかけ、堀口は「約束します」と笑顔で答えた。
続けて榊原氏は「日本人だけでなくアジアの男子選手でUFCのベルトを巻いた男は一人もいないんです。きっと恭司はやってくれます。みんなで全力で応援してください」と話し「恭司はフライ級のベルトを返上します。もう一回シャッフルをして、ギラギラしたハングリーな選手たちで、今年の夏からフライ級のグランプリをスタートします。7月・9月・大晦日で、フライ級の王者を決めます」と発表した。
「(UFC初戦は)今年中にはあるっていう感じ」「日本人とやってもあまりメリットはない」
堀口は香川大会終了後、マスコミのインタビューに応じた。
◆堀口
(参戦決定に至った時期は?)本当に最近ですよ。最近ちゃんと決まって、いけるようになるっていう、いい報告を聞いた感じですね。
(UFC参戦交渉にRIZINは絡んだ?)RIZINさんもすごい手助けしてくださって。いろんな方面からUFC側に話をしてくれましたね。
(具体的な挑戦はいつ頃?)まだそこら辺は分かってなくて、今年中にはあるっていう感じですね。
(UFCの同階級の王者(=アレッシャンドリ・パントージャ)がATTの同門だが?)チャンピオンとすごい仲いいんですけど「お前、俺が行ったらぶっ飛ばすからな」っていうのをすごい言ってます(笑)。(パントージャは)「いいよ。いつでも来い」みたいな感じですね。
(いつごろ誰と戦いたい?)別にそういうのはなくて、いつでも誰とでも。選んでられないんで、こっちは誰とでもやって、勝ってチャンピオンベルトをいち早く巻きたいなと思ってます。
(フライ級には日本人選手が3人もいますが(=平良達郎、朝倉未来、鶴屋怜)戦うこともあり得る?)日本人とやってもあまりメリットはないと思うので。だったらチャンピオンベルトに本当に近い選手とやって勝ってベルトを巻きたいなと思っています。
(今度は違う舞台の日本大会で戦う姿を見せたい?)そうですね。戦っている舞台は違いますけど、やっていることは変わらないので、皆さんに夢を届けられたらいいなと思っていますね。
(12月のパントージャ対朝倉海の感想)朝倉海選手がフライに下げて動けると思ってなかったんで、いつも通りの動きが取れないと思ってたんで、もろそうだったじゃないですか。だからそこは案の定だなっていうのと、やっぱりチャンピオンは寝技のコントロールが上手いので、まんまとそこにはまったなっていう感じですかね。
(RIZINの榊原信行CEOもチャンピオンになって帰ってきてほしいと言っていました。RIZINファンの皆さんに一言)RIZINファンの皆さん、しっかりUFCに行ってベルトを巻いてくるんで、応援よろしくお願いします。それと榊原さん、本当に今までありがとうございました。また帰ってくることもあると思うんで、その時はよろしくお願いします。
榊原CEO「契約で縛るよりも裾野を広げていく上でプラスになる」
RIZINの榊原信行CEOは大会後の総括で堀口のUFC参戦経緯について聞かれ「去年の後半戦ぐらい、ベラトールが消滅したぐらいに、UFCにもう一回チャレンジしたいという思いを持っていることは聞いてました。新春1月3日だったかな、食事をしながら、この2025年どうしていくっていう話をする中で、恭司からは『できることならやっぱりUFCで勝負させてほしい』っていう思いも聞いて、僕らから(UFC代表の)ダナ(・ホワイト)とか(幹部の)ハンター(・キャンベル)とか、UFC側に推薦文も書いて、恭司がこれだけの熱い思いを持っているので、チャンスやってくれということは後押しをしました。その甲斐あってなのかどうかあれですけど、UFCともいい関係の中で、RIZINの王者ですから先にRIIZNのリングできちっとファンに伝えた上でUFCに、っていう流れが生まれたってことです」と説明した。
続けて榊原氏は「けど、UFCのサテライト(=下部組織)になる気は全くないんで。本当はUFCからも選手がUFCの看板背負って出てきてほしいと思ってます。そのためにはこれからも多くの選手がこのRIZINで戦い抜く道を普通に選択するぐらいの求心力を、もっとつけたいと思います。あとはやっぱりリング上でもお話したみたいに、どこかで誰かが一回UFCの王者と決着つけるしかないんだと思うんですね。堀口恭司なり、朝倉海なり、RIZINのベルトを巻いたマネル・ケイプでもいいですけども、ぜひアジア人・日本人を代表して、まだ見ぬ景色を、日本の格闘技ファンに広い意味で見せてあげたいです。そのことがRIZINにとっても、このRIZINの中でいい選手を契約で縛るよりも、裾野を広げていく上では将来プラスの効果になると信じて、気持ちよく送り出すことにしました」「選手の人生も一度なんで。なんか綺麗ごと言ってるように聞かれたらアレですけど。堀口がいなくなった穴は、次の若いギラギラした日本のフライ級の選手も(埋めてくれ)そうだし、世界もたくさん強豪がいるので、新たな戦いのドラマをきっと見せてくれると信じています。海と堀口と続いて2人チャンピオンがUFCに行くことになってますけど、それも長い歴史の中の一時だと思うので、彼らがベルトを巻いて1年後、2年後にはこのRIZINに凱旋してくるということを期待して、ここは大きな気持ちで送り出したいと思います」と、主力選手を手放した理由や今後への期待を述べている。